新OS NEXUS No.4

下肢の骨折手術1 骨盤・大腿骨
[Web動画付]

下肢の骨折手術1 骨盤・大腿骨[Web動画付]

■企画・編集 野田 知之

定価 12,100円(税込) (本体11,000円+税)
  • i_movie.jpg
  • A4判  216ページ  オールカラー,イラスト200点,写真100点,Web動画(20本/52分)
  • 2022年11月3日刊行
  • ISBN978-4-7583-2154-9

寛骨臼と大腿骨において遭遇しやすい骨折に対するさまざまな治療法をビジュアル解説!

「専攻医が経験すべき手術」を全20巻でほぼ網羅。メインの特集項目に加えて,手技の理解を深める解剖学的知識を示した「Anatomy Key Point」や,知っておくと有用な基本的手術・治療手技の紹介も毎号掲載し,専攻医として必要なスキルを漏れなくカバーできるシリーズ構成となっている。さらに前シリーズからの特徴である豊富な画像と精密なイラストに加えて近シーズンではストリーミング動画も配信し,静止画では伝わりづらい部分もよくわかる!
No. 4は「下肢の骨折手術」の第1弾として,Ⅰ章「骨盤輪・寛骨臼骨折」では寛骨臼骨折に対する後方アプローチや前方アプローチを,Ⅱ章「大腿骨骨折」では大腿骨骨折に対するプレート固定,髄内釘固定法など,遭遇しやすい骨折に対するさまざまな治療法を紹介する。

■シリーズ編集委員
松田秀一/今井晋二/今釜史郎


序文

 メジカルビュー社の『OS』シリーズは,1991年の『OS NOW』より始まって新しいシリーズである本『新OS NEXUS』まで5回にわたって刊行され続けているロングセラーであり,整形外科医にとっての手術解説・指南書として大きな役割を果たしてきました。かくいう私も1992年に医師となっており,執刀医としての多くの手術で本シリーズの恩恵を受けた一人であり,ゲストエディターとして本書を編集させていただく機会をこの度いただいたことはたいへん感慨深く光栄に存じます。
 全整形外科手術の約半数を占める外傷・骨折手術において,今回担当させていただいたのは『下肢の骨折手術① 骨盤・大腿骨』でありますが,頻度の高い「専攻医が経験すべき手術」が多く含まれます。また執刀することがない若干難しい術式に該当するかもしれませんが,どこにいても遭遇する整形外傷の特性上,骨盤輪・寛骨臼骨折,加えて大腿骨骨頭骨折については初期対応あるいは助手として知っておかねばならぬ知識・手技として複数項目を取り上げました。これらは近年手術治療が積極的に行われるようになっている領域でもあり,手術介助含め役立つように解説いただきました。
 そして大腿骨近位部骨折(頚部骨折,転子部骨折)ならびに大腿骨骨折(転子下,骨幹部骨折)は頻度の高い代表的な「専攻医が経験すべき手術」です。頚部骨折では骨接合術と人工物置換術,転子部骨折では骨接合術を髄内釘とプレート(SHS)それぞれにつき豊富なイラストでわかりやすく解説いただきました。大腿骨転子下骨折,大腿骨骨幹部骨折とも髄内釘が第一選択であることに異論はありませんが,それぞれ特有の注意点やピットフォールがあり注意が必要です。
 さらには骨折といえども骨接合術の知識だけでは適切な治療選択ができず,しかも近年増加傾向にあるものとして2項目取り上げています。一つはステム周囲骨折の弛み評価ならびに骨接合術,再置換術それぞれの手術適応とその実際,もう一つはこれもがんロコモなど近年注目を集めております病的骨折の手術適応,術式につき解説いただきました。
 加えて基本手術手技紹介では,本巻が整形外傷の初特集となることより,開放骨折初期治療,下肢骨折に対する一時創外固定,コンパートメント症候群に対する減張切開,といずれも習得が必須と考えられる手技を取り上げました。
 執筆は本領域のトップランナーの先生方にお願いし,本書にて骨盤から大腿骨近位部・骨幹部までの骨折治療に対応し,専攻医の先生方の知識習得から指導医の先生方のアップデートまで幅広くカバーした内容とすることができました。ご執筆下さった先生方にはこの場を借りて心より感謝申し上げます。
 本書が多くの先生方の教育,診療の一助となることを祈念します。

2022年9月

川崎医科大学運動器外傷・再建整形外科学教授
川崎医科大学総合医療センター整形外科部長
野田知之
全文表示する
閉じる

目次

Ⅰ 骨盤輪・寛骨臼骨折
 骨盤輪損傷に対する創外固定,前方要素の固定  [依光正則]
 骨盤輪損傷の手術治療,後方要素の内固定  [前川尚宜ほか]
 骨盤輪損傷・寛骨臼骨折:スクリュー固定など低侵襲手術  [吉田昌弘]
 寛骨臼骨折・後方アプローチ(Trochanteric flip osteotomyを含む)  [鈴木 卓]
 寛骨臼骨折・前方アプローチ(Ilioinguinal approach)  [松村福広]
 寛骨臼骨折・前方アプローチ(modifi ed Stoppa approach, pararectus approach)  [上田泰久]

Ⅱ 大腿骨骨折
 大腿骨骨頭骨折の整復内固定  [野田知之]
 大腿骨頚部骨折・骨接合術(スクリュー,プレート)  [北田真平]
 大腿骨頚部骨折・人工物置換  [伊藤雅之
 大腿骨転子部骨折に対するsliding hip screw(SHS)法  [土井 武]
 大腿骨転子部骨折に対する手術:髄内釘の基本的手技  [前原 孝]
 大腿骨転子下骨折  [寺田忠司]
 大腿骨骨幹部骨折に対する髄内釘治療  [宮本俊之]
 大腿骨ステム周囲骨折(骨接合術,再置換術)  [馬場智規ほか]
 大腿骨病的骨折に対する手術  [秋山 達]

基本的手術手技
 開放骨折に対する初期治療,デブリドマン  [善家雄吉]
 下肢骨折に対する一時的創外固定  [王 耀東]
 コンパートメント症候群  [二村謙太郎]
全文表示する
閉じる

関連する
オススメ書籍

会員登録されている方

メールアドレスとパスワードを入力してログインしてください。

注)共有パソコンの方はチェックを外してください。

会員登録されていない方

会員登録されると次回からお客様情報をご入力いただく必要がありません。
また,購入履歴の確認ができる便利な機能がご利用いただけます。

個人情報の取り扱いについてはこちら