神経難病領域の
リハビリテーション実践アプローチ
改訂第2版
定価 6,160円(税込) (本体5,600円+税)
- B5変型判 384ページ オールカラー,イラスト30点,写真250点
- 2019年2月3日刊行
- ISBN978-4-7583-1938-6
電子版
序文
改訂第2版 監修の序
ここ数年,難病医療制度が変化してきた。始まりは2015年に施行された「難病の患者に対する医療等の法律」(難病法)であり,その後4年を経てようやく難病医療提供体制が構築されてきた。当然のことながら,実際の医療や患者支援は制度に則って提供されるので,制度をよく知ってよりよい支援を考えることは医療職として欠かせないと思う。われわれの領域である神経難病は,15分野ある難病のなかで医療・介護・障害福祉など多くの制度を利用しながら療養をする必要がある点で,他の分野と違いがみられる。残念ながら治療法が確立されていない現状では,患者支援のキープレイヤーとして看護師・保健師が第一に挙げられ,医師はその活躍を担保するが,リハビリテーション関連職種にも看護職と劣らぬ期待の声が患者から上がっていることを知っておく必要がある。
神経難病ではリハビリテーションの目的として,進行する疾患の病態の結果としてみられる種々の症状を改善させるということに加えて,その時々の患者の状態像に応じた機能維持および療養生活支援と,それによる生活の質(QOL)の維持・向上がかなり大きな割合で加わることが特徴である。従って,疾患の発症当初から継続的に経過を追い終末に至るまで,時期を逸さない評価とそれに基づく無理のない介入を大切にしなければならない。これは,患者の人生の伴走者となって支援し続けるということであり,簡単にできることでない重みとともに医療者である自分の人生にも得がたい経験を与えてくれる。一般に,医療は医師の指示の下ですべてが進み始める構造であるものの,今般の働き方改革の一環としてタスクシフトが取りざたされている看護師のように,リハビリテーション療法士の知識,技能,社会性,命を預かる職としての倫理観の向上など多くのレベルアップの暁に多職種連携の一環として医師から業務にかかわる包括的指示がなされる可能性を含め,療法士自らがよりよい患者支援を演出する重要な役割を担う姿すらぼんやりと透けてみえる気がする。
今後も引き続き,不断の勉強と実践への反映を通じて医療者である自己の向上が求められているということである。
本書は,2015年に初版が出版されたが,わずか3年で今回の改訂に至った。その背景には,患者支援,リハビリテーション技術,利用する制度などの変化および神経難病リハビリテーションへの社会の期待を受け止める必要があったからと考える。本書の利用により,最先端に遅れない神経難病リハビリテーションが広まることを願っている。
2019年 睦月
国立病院機構 箱根病院 神経筋・難病医療センター
院長 小森哲夫
-------------------------------
改訂第2版 序文
地域包括ケアシステムとは,重度の要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしく生きることができるようにするシステムであり,神経難病者患者も含まれます。
神経難病患者が地域で暮らし続けるためには,在宅生活を支援する多職種の連携が円滑に機能する必要があります。神経難病患者は小児から高齢者までと幅広く,その連携は医療分野だけでなく教育,就労,介護などさまざまな分野にわたります。また,神経難病の多くは進行性であり機能障害も重度化していくため,経時的にさまざまな問題に直面します。その都度,問題解決のために多職種が集まり協議します。生活場面でリハビリテーションを実施するうえで,リハビリテーションスタッフは各専門職の仕事を理解することが大切です。
理学療法士,作業療法士,言語聴覚士は,その職能団体が地域包括ケアシステム構築に向けた活動を推進しており,訪問リハビリテーションに従事する者も増えてきました。そのなかで,経験の浅いセラピストが神経難病患者の対応を余儀なくされる場面もみられます。このようなときに経験豊富な人から助言をもらえれば,安心して対象者に対応できます。それがセラピスト自身の成長にもつながります。
改訂版では,地域リハビリテーションについて充実させることを考え,初版の執筆者に加え歯科医師,管理栄養士,介護福祉士の方々が執筆に加わりました。 章立ても初版の「Ⅰ 神経難病のリハビリテーションの概要」,「Ⅱ 神経難病の障害像」,「Ⅲ 疾患別リハビリテーションの実際」に加え,「Ⅳ 神経難病患者の在宅リハビリテーション」の章を追加し,訪問リハビリテーションスタッフに役立つものとなるよう企画しました。ここには,作業療法士,理学療法士の実践だけでなく,管理栄養士による栄養管理と介護福祉士による介護内容も加えました。
初版からまだ3年程度の経過ですが,2017年には『多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017』,2018年5月には『パーキンソン病診療ガイドライン2018』や『脊髄小脳変性症/多系統萎縮症診療ガイドライン2018』が発行されましたので,これらの内容も反映させ,「Ⅱ 神経難病の障害像」には歯科医師による歯科診療を加え,「Ⅳ 神経難病患者の在宅リハビリテーション」には小児神経難病の事例も紹介しました。
本書が神経難病患者の地域リハビリテーションにも役立つものとなることを願っています。
2019年1月
編集者代表 田中勇次郎
ここ数年,難病医療制度が変化してきた。始まりは2015年に施行された「難病の患者に対する医療等の法律」(難病法)であり,その後4年を経てようやく難病医療提供体制が構築されてきた。当然のことながら,実際の医療や患者支援は制度に則って提供されるので,制度をよく知ってよりよい支援を考えることは医療職として欠かせないと思う。われわれの領域である神経難病は,15分野ある難病のなかで医療・介護・障害福祉など多くの制度を利用しながら療養をする必要がある点で,他の分野と違いがみられる。残念ながら治療法が確立されていない現状では,患者支援のキープレイヤーとして看護師・保健師が第一に挙げられ,医師はその活躍を担保するが,リハビリテーション関連職種にも看護職と劣らぬ期待の声が患者から上がっていることを知っておく必要がある。
神経難病ではリハビリテーションの目的として,進行する疾患の病態の結果としてみられる種々の症状を改善させるということに加えて,その時々の患者の状態像に応じた機能維持および療養生活支援と,それによる生活の質(QOL)の維持・向上がかなり大きな割合で加わることが特徴である。従って,疾患の発症当初から継続的に経過を追い終末に至るまで,時期を逸さない評価とそれに基づく無理のない介入を大切にしなければならない。これは,患者の人生の伴走者となって支援し続けるということであり,簡単にできることでない重みとともに医療者である自分の人生にも得がたい経験を与えてくれる。一般に,医療は医師の指示の下ですべてが進み始める構造であるものの,今般の働き方改革の一環としてタスクシフトが取りざたされている看護師のように,リハビリテーション療法士の知識,技能,社会性,命を預かる職としての倫理観の向上など多くのレベルアップの暁に多職種連携の一環として医師から業務にかかわる包括的指示がなされる可能性を含め,療法士自らがよりよい患者支援を演出する重要な役割を担う姿すらぼんやりと透けてみえる気がする。
今後も引き続き,不断の勉強と実践への反映を通じて医療者である自己の向上が求められているということである。
本書は,2015年に初版が出版されたが,わずか3年で今回の改訂に至った。その背景には,患者支援,リハビリテーション技術,利用する制度などの変化および神経難病リハビリテーションへの社会の期待を受け止める必要があったからと考える。本書の利用により,最先端に遅れない神経難病リハビリテーションが広まることを願っている。
2019年 睦月
国立病院機構 箱根病院 神経筋・難病医療センター
院長 小森哲夫
-------------------------------
改訂第2版 序文
地域包括ケアシステムとは,重度の要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしく生きることができるようにするシステムであり,神経難病者患者も含まれます。
神経難病患者が地域で暮らし続けるためには,在宅生活を支援する多職種の連携が円滑に機能する必要があります。神経難病患者は小児から高齢者までと幅広く,その連携は医療分野だけでなく教育,就労,介護などさまざまな分野にわたります。また,神経難病の多くは進行性であり機能障害も重度化していくため,経時的にさまざまな問題に直面します。その都度,問題解決のために多職種が集まり協議します。生活場面でリハビリテーションを実施するうえで,リハビリテーションスタッフは各専門職の仕事を理解することが大切です。
理学療法士,作業療法士,言語聴覚士は,その職能団体が地域包括ケアシステム構築に向けた活動を推進しており,訪問リハビリテーションに従事する者も増えてきました。そのなかで,経験の浅いセラピストが神経難病患者の対応を余儀なくされる場面もみられます。このようなときに経験豊富な人から助言をもらえれば,安心して対象者に対応できます。それがセラピスト自身の成長にもつながります。
改訂版では,地域リハビリテーションについて充実させることを考え,初版の執筆者に加え歯科医師,管理栄養士,介護福祉士の方々が執筆に加わりました。 章立ても初版の「Ⅰ 神経難病のリハビリテーションの概要」,「Ⅱ 神経難病の障害像」,「Ⅲ 疾患別リハビリテーションの実際」に加え,「Ⅳ 神経難病患者の在宅リハビリテーション」の章を追加し,訪問リハビリテーションスタッフに役立つものとなるよう企画しました。ここには,作業療法士,理学療法士の実践だけでなく,管理栄養士による栄養管理と介護福祉士による介護内容も加えました。
初版からまだ3年程度の経過ですが,2017年には『多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017』,2018年5月には『パーキンソン病診療ガイドライン2018』や『脊髄小脳変性症/多系統萎縮症診療ガイドライン2018』が発行されましたので,これらの内容も反映させ,「Ⅱ 神経難病の障害像」には歯科医師による歯科診療を加え,「Ⅳ 神経難病患者の在宅リハビリテーション」には小児神経難病の事例も紹介しました。
本書が神経難病患者の地域リハビリテーションにも役立つものとなることを願っています。
2019年1月
編集者代表 田中勇次郎
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目次
Ⅰ 神経難病リハビリテーションの概要
1 . 神経難病のリハビリテーション 中馬孝容
難病とは何か
神経難病の患者のニーズとは何か
リハビリテーションの実態について
リハビリテーションの指導時のポイント
セラピストへの神経難病リハビリテーションに関する教育について
おわりに
2 . 療養環境整備とチームアプローチ 小川一枝
神経難病療養者に対する療養環境整備とチームアプローチの意味
神経難病療養者の療養環境整備(療養経過と支援課題,ALS を例に)
多職種によるネットワークづくり
保健所,保健師の役割
3 . 医療費助成制度と福祉制度 鈴木康子
はじめに
難病患者の医療費助成制度について
在宅難病患者一時入院事業について
利用できる制度について(医療費助成制度以外)
在宅生活を送っている難病患者の事例
4 . 就労支援 堀込真理子
就労の現状
難病をもつ人の働き方
就労者の事例
難病をもつ人の就労を支えるもの
Ⅱ 神経難病の障害像
1 . 運動機能障害 望月 久
随意運動発現の流れ
障害部位と一次的運動機能障害との関連性
主な運動機能障害
神経・筋疾患による運動機能障害のとらえ方
2 . コミュニケーション障害 南雲浩隆
神経難病のコミュニケーションの特徴と評価
コミュニケーションエイドの導入
社会福祉制度の活用
3 . 摂食嚥下障害 秦 若菜
摂食嚥下の流れとその障害
誤嚥とは
神経難病と嚥下障害
嚥下障害の始まり
摂食嚥下障害への対応
リスク管理
栄養管理
流涎
4 . 呼吸障害 寄本恵輔
神経難病の呼吸障害
神経難病の呼吸リハビリテーションと呼吸理学療法
神経難病の呼吸障害に影響する因子
呼吸障害の評価
呼吸障害に対する対症療法
非侵襲的人工呼吸器(NPPV)
侵襲的人工呼吸器(TPPV)
チーム医療
神経難病患者に対する呼吸理学療法
排痰機器
まとめ
5 . 心理的課題とQOL 小林庸子,田中勇次郎
患者・家族への心理的配慮
用具適用上の心理的な問題と対応
6 . 歯科・口腔衛生 松田千春
口腔のつくりと役割
口腔ケアの必要性
神経難病患者の口腔症状と口腔ケアの課題
在宅療養している患者の口腔ケアの課題と対応
口腔リハビリテーションを取り入れた口腔ケア
多職種連携の必要性
7 . 歯科治療 横山雄士
神経難病の症状と口腔ケア
神経難病患者における口腔ケアの実際
Ⅲ 疾患別リハビリテーションの実際
1 . パーキンソン病(関連疾患としてPSPを含む) 岡田洋平
疾患の概要
標準的な評価指標とリハビリテーション
リハビリテーションの実際
2 . 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を含む) 中城雄一,徳永典子,藤田賢一,加藤恵子,坂野康介
疾患の概要
疾患の徴候
リハビリテーションの目的
評価(検査)
標準的な理学療法
作業療法
言語療法
摂食嚥下障害
高次脳機能障害
リスク管理
SCD 患者のリハビリテーションへのニーズと自主トレについて
おわりに
3 . 筋萎縮性側索硬化症(ALS) 笠原良雄,鳴海俊明,本間武蔵,原田明子
疾患の概要
標準的なリハビリテーション
理学療法
作業療法
言語療法
4 . 多発性硬化症 菊地 豊,小林庸子,田中勇次郎,望月 久
疾患の概要
理学療法
作業療法
言語聴覚療法
5 . 筋強直性ジストロフィー,多発性筋炎などの筋疾患 国立精神・神経医療研究センター病院 身体リハビリテーション部
筋疾患に対するリハビリテーション
筋ジストロフィー
多発性筋炎
Ⅳ 神経難病患者の在宅リハビリテーション
1 . 管理栄養士の立場から 村上奈央子
はじめに
栄養状態のアセスメント
神経難病患者に必要な栄養
摂食嚥下障害への食事の対応
低栄養(PEM)への食事の対応
訪問栄養食事指導について
2 . 介護福祉士の立場から 溝呂木大介
神経難病患者と介護福祉士
事例紹介
介護福祉士の視点
おわりに
3 . 作業療法士の立場から 田中勇次郎,渋谷亮仁
神経難病患者の訪問作業療法
神経難病患者の支援者支援
おわりに
4 . 理学療法士の立場から 笠原良雄
はじめに
在宅診療の紹介
神経難病と嚥下障害
「訪問する」ということ
介入の実際
リスク管理
スタッフ連携
おわりに
1 . 神経難病のリハビリテーション 中馬孝容
難病とは何か
神経難病の患者のニーズとは何か
リハビリテーションの実態について
リハビリテーションの指導時のポイント
セラピストへの神経難病リハビリテーションに関する教育について
おわりに
2 . 療養環境整備とチームアプローチ 小川一枝
神経難病療養者に対する療養環境整備とチームアプローチの意味
神経難病療養者の療養環境整備(療養経過と支援課題,ALS を例に)
多職種によるネットワークづくり
保健所,保健師の役割
3 . 医療費助成制度と福祉制度 鈴木康子
はじめに
難病患者の医療費助成制度について
在宅難病患者一時入院事業について
利用できる制度について(医療費助成制度以外)
在宅生活を送っている難病患者の事例
4 . 就労支援 堀込真理子
就労の現状
難病をもつ人の働き方
就労者の事例
難病をもつ人の就労を支えるもの
Ⅱ 神経難病の障害像
1 . 運動機能障害 望月 久
随意運動発現の流れ
障害部位と一次的運動機能障害との関連性
主な運動機能障害
神経・筋疾患による運動機能障害のとらえ方
2 . コミュニケーション障害 南雲浩隆
神経難病のコミュニケーションの特徴と評価
コミュニケーションエイドの導入
社会福祉制度の活用
3 . 摂食嚥下障害 秦 若菜
摂食嚥下の流れとその障害
誤嚥とは
神経難病と嚥下障害
嚥下障害の始まり
摂食嚥下障害への対応
リスク管理
栄養管理
流涎
4 . 呼吸障害 寄本恵輔
神経難病の呼吸障害
神経難病の呼吸リハビリテーションと呼吸理学療法
神経難病の呼吸障害に影響する因子
呼吸障害の評価
呼吸障害に対する対症療法
非侵襲的人工呼吸器(NPPV)
侵襲的人工呼吸器(TPPV)
チーム医療
神経難病患者に対する呼吸理学療法
排痰機器
まとめ
5 . 心理的課題とQOL 小林庸子,田中勇次郎
患者・家族への心理的配慮
用具適用上の心理的な問題と対応
6 . 歯科・口腔衛生 松田千春
口腔のつくりと役割
口腔ケアの必要性
神経難病患者の口腔症状と口腔ケアの課題
在宅療養している患者の口腔ケアの課題と対応
口腔リハビリテーションを取り入れた口腔ケア
多職種連携の必要性
7 . 歯科治療 横山雄士
神経難病の症状と口腔ケア
神経難病患者における口腔ケアの実際
Ⅲ 疾患別リハビリテーションの実際
1 . パーキンソン病(関連疾患としてPSPを含む) 岡田洋平
疾患の概要
標準的な評価指標とリハビリテーション
リハビリテーションの実際
2 . 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を含む) 中城雄一,徳永典子,藤田賢一,加藤恵子,坂野康介
疾患の概要
疾患の徴候
リハビリテーションの目的
評価(検査)
標準的な理学療法
作業療法
言語療法
摂食嚥下障害
高次脳機能障害
リスク管理
SCD 患者のリハビリテーションへのニーズと自主トレについて
おわりに
3 . 筋萎縮性側索硬化症(ALS) 笠原良雄,鳴海俊明,本間武蔵,原田明子
疾患の概要
標準的なリハビリテーション
理学療法
作業療法
言語療法
4 . 多発性硬化症 菊地 豊,小林庸子,田中勇次郎,望月 久
疾患の概要
理学療法
作業療法
言語聴覚療法
5 . 筋強直性ジストロフィー,多発性筋炎などの筋疾患 国立精神・神経医療研究センター病院 身体リハビリテーション部
筋疾患に対するリハビリテーション
筋ジストロフィー
多発性筋炎
Ⅳ 神経難病患者の在宅リハビリテーション
1 . 管理栄養士の立場から 村上奈央子
はじめに
栄養状態のアセスメント
神経難病患者に必要な栄養
摂食嚥下障害への食事の対応
低栄養(PEM)への食事の対応
訪問栄養食事指導について
2 . 介護福祉士の立場から 溝呂木大介
神経難病患者と介護福祉士
事例紹介
介護福祉士の視点
おわりに
3 . 作業療法士の立場から 田中勇次郎,渋谷亮仁
神経難病患者の訪問作業療法
神経難病患者の支援者支援
おわりに
4 . 理学療法士の立場から 笠原良雄
はじめに
在宅診療の紹介
神経難病と嚥下障害
「訪問する」ということ
介入の実際
リスク管理
スタッフ連携
おわりに
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神経難病にかかわるリハスタッフに必要な知識を,豊富な臨床写真とともにオールカラーで解説!
リハビリテーションにおいて神経難病領域の疾患にかかわる機会は増え,在宅でのチーム医療が求められるようになった。また,多発性硬化症,パーキンソン病,脊髄小脳変性症/多系統萎縮症の各ガイドラインの改訂や発行が行われ,神経難病疾患を取り巻く状況は変化している。そのような状況を踏まえ,内容を刷新するため改訂を行った。
初版の構成はそのままにして,在宅での歯科医,介護福祉士,栄養士,理学療法士,作業療法士によるかかわりについて新たな章を設けて解説。また,従来の項目においても最新の技術や各職種のかかわりを追加して,内容の刷新を図っている。
初版に引き続きオールカラーで,本領域を網羅した充実の1冊である。