リハで読むべき運動器画像
定価 5,280円(税込) (本体4,800円+税)
- B5判 312ページ 2色,イラスト100点,写真300点
- 2017年12月28日刊行
- ISBN978-4-7583-1920-1
電子版
序文
監修の序
医師からリハビリテーションの指示が出る。療法士は患者に触れながら,可動域,筋力,麻痺など,知ることができる。しかし,リハビリテーションの進め方を考える際に,同じ疾患でも,外傷の程度,変性の程度により,リハビリテーションのやり方は変わってくる。画像を読影することで得られる情報はたくさんある。療法士が,画像の読影が可能であれば,今まで以上に患者の病態を理解することができ,適切なリハビリテーションを行うことができる。
療法士は患者と触れ合うことは得意であるが,画像の読影については,知識が少ないことが多い。本来であれば,医師から療法士に患者の詳しい状態について画像も含め説明するべきであるが,日常業務に追われ,療法士と詳細に打ち合わせをする機会は乏しくなっている。
本書は,療法士が知りたい画像読影について,丁寧にわかりやすく説明されている。執筆された,瀧田氏は,日本各地をまわり講習会を行い,その結果できたものが本書である。
本書は,最初から通読することもできるし,参考書のように必要な部分のみ,適宜読むこともでき,療法士の助けとなることは間違いないであろう。ぜひ,リハビリテーションに役立てていただければと思う。
最後に,監修の役をいただき,ご助言をいただいた,白金会理事長 鈴木斌先生に感謝したいと思います。
2017年12月
白金整形外科病院
塩野寬大
---------------------------
序文
整形外科疾患の特徴の1つに痛みがある。卒業とともに整形外科病院で働き始めた筆者は毎日のように痛みについての問診を繰り返し,運動療法では患者が痛がるたびに手を止めながら考えた。なぜ痛いのか,どうすれば痛みが和らぐのか。悩む頭の片隅で,整形外科疾患のリハビリテーションの要は痛みの緩和であると考えつくが,しかしその解決方法はいっこうにわからない。思いあたるのは怪我をしているから痛いという,言うまでもない事実だけであった。痛みを抱えた人が集まる整形外科の理学療法士がこれではまずい。そう考えてしばらくは痛みに関する勉強に明け暮れた。痛みの定義から認知行動療法まで,痛みに関連する多くの書物を読んだ。痛みは目には見えない。画像について学び始めたのはこのことに気がついてからである。それからは理学療法で患者の身体をどのくらいどうやって動かすべきか(動かすべきではないか)を判断するために,画像から病態を正しく把握することを心がけている。痛みは目に見えない。しかし,病巣を観察することはできるのである。
本書は1〜4章に分かれている。第1章では運動機能評価としての画像の読影と題して,診断ではなく,あくまでも運動機能評価として画像を読むことの意義について解説した。第2章では各種の医療画像撮影装置について述べた。なぜ療法士は画像の読影が苦手なのか。筆者はその理由の1つが医療画像撮影装置についての理解不足であると経験的に断言できる。多くの療法士が抱くMRI読影の苦手意識は撮像原理を理解していただければ払拭できる。第3章では断層解剖を提示した。療法士が画像の読影を苦手とするもう1つの理由が断層解剖の知識不足である。限られた画像ではあるが,体表解剖と対比しながら理解を深めていただきたい。第4章では運動機能障害を画像で読むと題して実際の読影について,運動機能評価の視点から解説した。リハビリテーションの実際については紙数の制約もあり割愛したが,関連する事項についてはcheck it outで取り上げた。
本書の原稿を書き上げるころ,厚生労働省のホームページに理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会の資料が掲載された。そのなかでは理学療法評価学と作業療法評価学で「画像評価」を必修化する案が示されていた。医学は画像によって進歩した。より積極的に画像情報を活用することで,理学療法・作業療法がさらに大きく発展することを筆者は確信している。読者諸氏が本書を手に取ったことで,画像読影に興味をもっていただければ幸いである。
2017年12月
白金整形外科病院 リハビリテーション科
理学療法士 瀧田勇二
医師からリハビリテーションの指示が出る。療法士は患者に触れながら,可動域,筋力,麻痺など,知ることができる。しかし,リハビリテーションの進め方を考える際に,同じ疾患でも,外傷の程度,変性の程度により,リハビリテーションのやり方は変わってくる。画像を読影することで得られる情報はたくさんある。療法士が,画像の読影が可能であれば,今まで以上に患者の病態を理解することができ,適切なリハビリテーションを行うことができる。
療法士は患者と触れ合うことは得意であるが,画像の読影については,知識が少ないことが多い。本来であれば,医師から療法士に患者の詳しい状態について画像も含め説明するべきであるが,日常業務に追われ,療法士と詳細に打ち合わせをする機会は乏しくなっている。
本書は,療法士が知りたい画像読影について,丁寧にわかりやすく説明されている。執筆された,瀧田氏は,日本各地をまわり講習会を行い,その結果できたものが本書である。
本書は,最初から通読することもできるし,参考書のように必要な部分のみ,適宜読むこともでき,療法士の助けとなることは間違いないであろう。ぜひ,リハビリテーションに役立てていただければと思う。
最後に,監修の役をいただき,ご助言をいただいた,白金会理事長 鈴木斌先生に感謝したいと思います。
2017年12月
白金整形外科病院
塩野寬大
---------------------------
序文
整形外科疾患の特徴の1つに痛みがある。卒業とともに整形外科病院で働き始めた筆者は毎日のように痛みについての問診を繰り返し,運動療法では患者が痛がるたびに手を止めながら考えた。なぜ痛いのか,どうすれば痛みが和らぐのか。悩む頭の片隅で,整形外科疾患のリハビリテーションの要は痛みの緩和であると考えつくが,しかしその解決方法はいっこうにわからない。思いあたるのは怪我をしているから痛いという,言うまでもない事実だけであった。痛みを抱えた人が集まる整形外科の理学療法士がこれではまずい。そう考えてしばらくは痛みに関する勉強に明け暮れた。痛みの定義から認知行動療法まで,痛みに関連する多くの書物を読んだ。痛みは目には見えない。画像について学び始めたのはこのことに気がついてからである。それからは理学療法で患者の身体をどのくらいどうやって動かすべきか(動かすべきではないか)を判断するために,画像から病態を正しく把握することを心がけている。痛みは目に見えない。しかし,病巣を観察することはできるのである。
本書は1〜4章に分かれている。第1章では運動機能評価としての画像の読影と題して,診断ではなく,あくまでも運動機能評価として画像を読むことの意義について解説した。第2章では各種の医療画像撮影装置について述べた。なぜ療法士は画像の読影が苦手なのか。筆者はその理由の1つが医療画像撮影装置についての理解不足であると経験的に断言できる。多くの療法士が抱くMRI読影の苦手意識は撮像原理を理解していただければ払拭できる。第3章では断層解剖を提示した。療法士が画像の読影を苦手とするもう1つの理由が断層解剖の知識不足である。限られた画像ではあるが,体表解剖と対比しながら理解を深めていただきたい。第4章では運動機能障害を画像で読むと題して実際の読影について,運動機能評価の視点から解説した。リハビリテーションの実際については紙数の制約もあり割愛したが,関連する事項についてはcheck it outで取り上げた。
本書の原稿を書き上げるころ,厚生労働省のホームページに理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会の資料が掲載された。そのなかでは理学療法評価学と作業療法評価学で「画像評価」を必修化する案が示されていた。医学は画像によって進歩した。より積極的に画像情報を活用することで,理学療法・作業療法がさらに大きく発展することを筆者は確信している。読者諸氏が本書を手に取ったことで,画像読影に興味をもっていただければ幸いである。
2017年12月
白金整形外科病院 リハビリテーション科
理学療法士 瀧田勇二
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目次
I. はじめに 運動機能評価としての画像の読影
I.1 診断ではなく運動機能評価として読む
I.2 損傷ではなく安定化機構の破綻と読む
I.3 画像を共有する意義 チーム医療における意思の統一
I.4 画像が苦手な理由① 各種の撮影装置についての理解不足
I.5 画像が苦手な理由② 断層解剖の知識不足
I.6 読影は患者に会う前? 会った後? 読影のタイミングと意義
I.7 読影の際の注意点
II. まずは各種の撮影装置を理解しよう
II. まずは各種の画像に何が映っているのかを理解しよう
II.1.1 X線写真を理解しよう
II.1.2 X線写真の読影
II.2.1 CTを理解しよう
II.2.2 CTの読影
II.3.1 MRIを理解しよう
II.3.2 MRIの読影
III. つぎに正常画像を理解しよう
III.1 脊椎
III.2 肩関節
III.3 肘関節
III.4 手関節
III.5 股関節
III.6 膝関節
III.7 足関節
IV. 運動機能障害を画像で読む
IV.1 脊椎
1 環椎歯突起間距離から環軸関節の不安定性を読む
2 脊髄余裕空間から頚髄症発症のリスクを読む
3 有効脊柱管前後径から脊髄症発症のリスクを読む
4 脊柱管前後径から発育性脊柱管狭窄症の静的脊髄圧迫因子を読む
5 C1/C7可動域から脊髄症発症の動的脊髄圧迫因子を読む
6 body to lamina distanceから頚椎症性頚髄症の動的脊髄圧迫因子を読む
7 脊髄の前後径/横径の比率から頚椎症性頚髄症(手術例)の予後を読む
8 C2/C7椎体角から頚部痛発症のリスクを読む
9 X線写真側面像から頚椎の矢状面アライメントを分類する
10 X線写真側面像から頚椎の矢状面アライメントを定量的に読む
11 鉤状突起の変形から神経根症状を読む
12 椎体の偏位から頚椎の不安定性を読む
13 X線写真側面像から頚椎の椎間可動域を測る
14 X線写真側面像から腰椎の椎間可動域を測る
15 脊柱管の形状から神経根の圧迫様式を読む
16 腰椎椎間板ヘルニア自然退縮の期待度を読む
17 分離の程度と浮腫の有無から骨癒合の期待度を読む
18 椎間関節の形態から腰椎変性すべり症発症のリスクを読む
19 第5腰椎横突起の大きさから腰椎分離症後のすべりが続発するリスクを読む
20 二次骨化核から腰椎分離症後のすべりが続発するリスクを読む
21 three column theoryから脊椎の不安定性を読む
22 three column theoryから椎体内偽関節のリスクを読む
23 cleftから椎体内偽関節と腰背部痛の遷延を読む
24 椎体終板の変性から腰部の痛みを読む
IV.2 肩関節
1 肩峰骨頭間距離から腱板機能障害を読む
2 Goutallier分類から腱板修復術後再断裂のリスクを読む
3 筋の厚さから棘上筋の萎縮を読む
4 筋の厚さから棘下筋の萎縮を読む
5 腱板断裂筋の筋腹から筋損傷(肉ばなれ)を読む
6 関節唇から肩関節不安定性を読む
7 肩峰の形態・骨棘から肩峰下インピンジメントを読む
8 烏口上腕腔から烏口下インピンジメントを読む
9 棘上筋腱の石灰化から運動時痛を読む
10 上腕二頭筋長頭腱から結節間溝の痛みを読む
11 上腕二頭筋長頭腱から肩関節の安定性を読む
12 hidden lesionからbiceps pulleyの損傷を読む
13 腱板疎部損傷から痛みと可動域制限を読む
14 腋窩嚢拘縮から可動域制限を読む
IV.3 肘関節
1 尺骨鉤状突起骨折から肘関節不安定性を読む
2 橈骨頭骨折から肘関節不安定性を読む
3 外側側副靭帯損傷から肘関節不安定性を読む
4 fat pad signから関節包の損傷を読む
IV.4 手関節
1 Terry-Thomas signから舟状月状骨靭帯断裂を読む
2 橈骨月状骨角からDISI変形やSLAC wristのリスクを読む
3 Gilula lineから手根骨のアライメントを読む
4 三角線維軟骨複合体から手関節尺側部痛を読む
5 ulnar varianceから手関節尺側部痛を読む
6 正中神経の信号強度と形から手根管症候群を読む
7 橈骨遠位関節面と骨折線の位置と距離から長母指伸筋腱断裂のリスクを読む
IV.5 股関節
1 関節唇から股関節症の進行を読む
2 cross over signから股関節前方インピンジメントを読む
3 coxa profundaから寛骨臼過剰被覆を読む
4 α角とpistol grip変形から股関節前方インピンジメントを読む
5 tear-drop distanceから滑液の貯留を読む
6 関節裂隙から可動域と痛みを読む
7 center-edge angleから関節面応力を読む
8 腸恥滑液包から鼠径部の痛みを読む
9 X線病期分類からリハ基本方針を選定する
IV.6 膝関節
1 骨髄浮腫からACL損傷に合併する骨挫傷を読む
2 膝蓋腱からjumper’s kneeを読む
3 腸脛靭帯からrunner’s kneeを読む
4 膝蓋上包から関節水腫を読む
5 膝蓋骨高位から膝蓋骨脱臼再発を読む
IV.7 足関節
1 Kager’s fat padから軟部組織の異常を読む
2 足底腱膜から荷重時の踵部痛を読む
3 脛腓間距離から遠位脛腓関節の不安定性を読む
4 後脛骨筋腱からアーチの低下を読む
5 底側踵舟靭帯からアーチの低下を読む
7 anterolateral gutterから前外側インピンジメントの痛みを読む
I.1 診断ではなく運動機能評価として読む
I.2 損傷ではなく安定化機構の破綻と読む
I.3 画像を共有する意義 チーム医療における意思の統一
I.4 画像が苦手な理由① 各種の撮影装置についての理解不足
I.5 画像が苦手な理由② 断層解剖の知識不足
I.6 読影は患者に会う前? 会った後? 読影のタイミングと意義
I.7 読影の際の注意点
II. まずは各種の撮影装置を理解しよう
II. まずは各種の画像に何が映っているのかを理解しよう
II.1.1 X線写真を理解しよう
II.1.2 X線写真の読影
II.2.1 CTを理解しよう
II.2.2 CTの読影
II.3.1 MRIを理解しよう
II.3.2 MRIの読影
III. つぎに正常画像を理解しよう
III.1 脊椎
III.2 肩関節
III.3 肘関節
III.4 手関節
III.5 股関節
III.6 膝関節
III.7 足関節
IV. 運動機能障害を画像で読む
IV.1 脊椎
1 環椎歯突起間距離から環軸関節の不安定性を読む
2 脊髄余裕空間から頚髄症発症のリスクを読む
3 有効脊柱管前後径から脊髄症発症のリスクを読む
4 脊柱管前後径から発育性脊柱管狭窄症の静的脊髄圧迫因子を読む
5 C1/C7可動域から脊髄症発症の動的脊髄圧迫因子を読む
6 body to lamina distanceから頚椎症性頚髄症の動的脊髄圧迫因子を読む
7 脊髄の前後径/横径の比率から頚椎症性頚髄症(手術例)の予後を読む
8 C2/C7椎体角から頚部痛発症のリスクを読む
9 X線写真側面像から頚椎の矢状面アライメントを分類する
10 X線写真側面像から頚椎の矢状面アライメントを定量的に読む
11 鉤状突起の変形から神経根症状を読む
12 椎体の偏位から頚椎の不安定性を読む
13 X線写真側面像から頚椎の椎間可動域を測る
14 X線写真側面像から腰椎の椎間可動域を測る
15 脊柱管の形状から神経根の圧迫様式を読む
16 腰椎椎間板ヘルニア自然退縮の期待度を読む
17 分離の程度と浮腫の有無から骨癒合の期待度を読む
18 椎間関節の形態から腰椎変性すべり症発症のリスクを読む
19 第5腰椎横突起の大きさから腰椎分離症後のすべりが続発するリスクを読む
20 二次骨化核から腰椎分離症後のすべりが続発するリスクを読む
21 three column theoryから脊椎の不安定性を読む
22 three column theoryから椎体内偽関節のリスクを読む
23 cleftから椎体内偽関節と腰背部痛の遷延を読む
24 椎体終板の変性から腰部の痛みを読む
IV.2 肩関節
1 肩峰骨頭間距離から腱板機能障害を読む
2 Goutallier分類から腱板修復術後再断裂のリスクを読む
3 筋の厚さから棘上筋の萎縮を読む
4 筋の厚さから棘下筋の萎縮を読む
5 腱板断裂筋の筋腹から筋損傷(肉ばなれ)を読む
6 関節唇から肩関節不安定性を読む
7 肩峰の形態・骨棘から肩峰下インピンジメントを読む
8 烏口上腕腔から烏口下インピンジメントを読む
9 棘上筋腱の石灰化から運動時痛を読む
10 上腕二頭筋長頭腱から結節間溝の痛みを読む
11 上腕二頭筋長頭腱から肩関節の安定性を読む
12 hidden lesionからbiceps pulleyの損傷を読む
13 腱板疎部損傷から痛みと可動域制限を読む
14 腋窩嚢拘縮から可動域制限を読む
IV.3 肘関節
1 尺骨鉤状突起骨折から肘関節不安定性を読む
2 橈骨頭骨折から肘関節不安定性を読む
3 外側側副靭帯損傷から肘関節不安定性を読む
4 fat pad signから関節包の損傷を読む
IV.4 手関節
1 Terry-Thomas signから舟状月状骨靭帯断裂を読む
2 橈骨月状骨角からDISI変形やSLAC wristのリスクを読む
3 Gilula lineから手根骨のアライメントを読む
4 三角線維軟骨複合体から手関節尺側部痛を読む
5 ulnar varianceから手関節尺側部痛を読む
6 正中神経の信号強度と形から手根管症候群を読む
7 橈骨遠位関節面と骨折線の位置と距離から長母指伸筋腱断裂のリスクを読む
IV.5 股関節
1 関節唇から股関節症の進行を読む
2 cross over signから股関節前方インピンジメントを読む
3 coxa profundaから寛骨臼過剰被覆を読む
4 α角とpistol grip変形から股関節前方インピンジメントを読む
5 tear-drop distanceから滑液の貯留を読む
6 関節裂隙から可動域と痛みを読む
7 center-edge angleから関節面応力を読む
8 腸恥滑液包から鼠径部の痛みを読む
9 X線病期分類からリハ基本方針を選定する
IV.6 膝関節
1 骨髄浮腫からACL損傷に合併する骨挫傷を読む
2 膝蓋腱からjumper’s kneeを読む
3 腸脛靭帯からrunner’s kneeを読む
4 膝蓋上包から関節水腫を読む
5 膝蓋骨高位から膝蓋骨脱臼再発を読む
IV.7 足関節
1 Kager’s fat padから軟部組織の異常を読む
2 足底腱膜から荷重時の踵部痛を読む
3 脛腓間距離から遠位脛腓関節の不安定性を読む
4 後脛骨筋腱からアーチの低下を読む
5 底側踵舟靭帯からアーチの低下を読む
7 anterolateral gutterから前外側インピンジメントの痛みを読む
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X線,CT,MRIの運動器画像から,痛み,関節可動域,安定性・不安定性を読む!
運動器の画像から得られる情報は多岐にわたる。医療画像は骨,関節,筋など身体の内部を見せてくれる非常に便利なツールである。一方でその情報が多すぎるために,どこから見て,どこをどう読み判断すればいいか,悩みの種ともなる。さらに,リハビリテーションでは,その情報をどのように活かしていくか,という最大の課題もある。
本書では,そのような課題に応えるため,リハビリテーションで重要なポイントとなる運動器の痛み,関節可動域,安定性・不安定性に焦点を当て,どのように読み解いていくかを画像を交えて詳説。また,初学者のために,医療画像の基本,X線画像,CT,MRIの原理などもわかりやすく解説し,画像解剖を理解するための正常画像も掲載し,疾患画像との比較ができるようにした。
運動器疾患のリハビリテーションで役立てられる情報が満載の1冊である。