日本医師会雑誌特別号 生涯教育シリーズ
認知症トータルケア
日本医師会編
定価 6,050円(税込) (本体5,500円+税)
- B5判 424ページ 2色(一部カラー)
- 2018年10月8日刊行
- ISBN978-4-7583-1779-5
序文
序
認知症とは,一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し,日常生活や社会生活に支障を来すようになった状態を指すものである.急速な高齢化に直面しているわが国において,認知症の患者数は2025年には約700万人に上ると予測されている.今や認知症は特別なものではなく,ごく身近な病気となり,ほとんどすべての人にかかわる疾患となった.
認知症の増加が社会的な注目を集める中,認知症になっても住み慣れた地域で,親しい人たちに囲まれながら自分らしい暮らしが継続できるよう,厚生労働省では「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を策定し,それを包含する形で,今まさに全国で地域包括ケアシステムの構築が進められている.また,検査・治療,そしてケアについても近年大きな進歩があり,その結果,医療・介護サービスについては質の向上が見られるものの,まだ問題は山積していると言えよう.
本書は,認知症という疾患,およびそれに対する社会的な取り組みについて知っていただくために企画された.疫学,診断から代表的疾患の紹介や各種検査・治療などの医学的情報はもちろん,ケアや家族介護,社会的な政策までを網羅し,総合的に認知症を理解できる1 冊となっている.読者の先生方の日常診療の一助となれば幸いである.
最後に本書の企画から刊行までご尽力いただいた,監修・編集の粟田主一先生,北川泰久先生,鳥羽研二先生,三村 將先生,弓倉 整先生,横手幸太郎先生,そしてご執筆いただいた多くの先生方に深謝申し上げる次第である.
平成30年10月
日本医師会会長
横倉義武
------------------------------------------
監修・編集のことば
日本は超高齢社会を迎え,2025年には高齢者の約20%が何らかの認知症を有する時代に突入しようとしている.認知症はコモンディジーズとして,専門医とかかりつけ医の連携協働が必要な疾患となっているが,かかりつけ医の中には認知症への対応についていまだに温度差があるのが事実である.かつて「痴呆」と呼ばれていた時代から,この10数年の間に認知症の診断・検査・治療は大きく変化し,認知症ケアもパーソンセンタードケアなど患者個人の尊厳を重んじる概念に変貌を遂げた.さらに認知症は,医療支援のみならず,介護・福祉・成年後見・行政・地域それぞれによる患者の生活支援が必要であり,家族など介護者がいる場合は介護者へのケアも必要である.国も国家戦略として「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を立ち上げており,地域包括ケアの代表的対象疾患と言っても過言ではない.
実地医家が,独力でこれら多岐にわたる認知症ケアに対応するには困難があり,本書では認知症トータルケアとして,認知症に対し網羅的な内容を盛り込んだ.本書が実地医家の参考になるとともに,認知症専門医との架け橋になれば幸いである.
最後に,多忙な中,ご執筆をいただいた諸先生方に心より感謝を申し上げる.
平成30年10月
監修・編集者を代表して
弓倉 整
認知症とは,一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し,日常生活や社会生活に支障を来すようになった状態を指すものである.急速な高齢化に直面しているわが国において,認知症の患者数は2025年には約700万人に上ると予測されている.今や認知症は特別なものではなく,ごく身近な病気となり,ほとんどすべての人にかかわる疾患となった.
認知症の増加が社会的な注目を集める中,認知症になっても住み慣れた地域で,親しい人たちに囲まれながら自分らしい暮らしが継続できるよう,厚生労働省では「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を策定し,それを包含する形で,今まさに全国で地域包括ケアシステムの構築が進められている.また,検査・治療,そしてケアについても近年大きな進歩があり,その結果,医療・介護サービスについては質の向上が見られるものの,まだ問題は山積していると言えよう.
本書は,認知症という疾患,およびそれに対する社会的な取り組みについて知っていただくために企画された.疫学,診断から代表的疾患の紹介や各種検査・治療などの医学的情報はもちろん,ケアや家族介護,社会的な政策までを網羅し,総合的に認知症を理解できる1 冊となっている.読者の先生方の日常診療の一助となれば幸いである.
最後に本書の企画から刊行までご尽力いただいた,監修・編集の粟田主一先生,北川泰久先生,鳥羽研二先生,三村 將先生,弓倉 整先生,横手幸太郎先生,そしてご執筆いただいた多くの先生方に深謝申し上げる次第である.
平成30年10月
日本医師会会長
横倉義武
------------------------------------------
監修・編集のことば
日本は超高齢社会を迎え,2025年には高齢者の約20%が何らかの認知症を有する時代に突入しようとしている.認知症はコモンディジーズとして,専門医とかかりつけ医の連携協働が必要な疾患となっているが,かかりつけ医の中には認知症への対応についていまだに温度差があるのが事実である.かつて「痴呆」と呼ばれていた時代から,この10数年の間に認知症の診断・検査・治療は大きく変化し,認知症ケアもパーソンセンタードケアなど患者個人の尊厳を重んじる概念に変貌を遂げた.さらに認知症は,医療支援のみならず,介護・福祉・成年後見・行政・地域それぞれによる患者の生活支援が必要であり,家族など介護者がいる場合は介護者へのケアも必要である.国も国家戦略として「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を立ち上げており,地域包括ケアの代表的対象疾患と言っても過言ではない.
実地医家が,独力でこれら多岐にわたる認知症ケアに対応するには困難があり,本書では認知症トータルケアとして,認知症に対し網羅的な内容を盛り込んだ.本書が実地医家の参考になるとともに,認知症専門医との架け橋になれば幸いである.
最後に,多忙な中,ご執筆をいただいた諸先生方に心より感謝を申し上げる.
平成30年10月
監修・編集者を代表して
弓倉 整
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目次
カラー口絵
正常加齢変化(MRI) 舘脇康子,瀧 靖之
アルツハイマー型認知症のCT,MRI 画像,脳血流SPECT,アミロイドPET 石井一成
血管性認知症のCT,MRI 画像,皮質下血管性認知症の脳血流SPECT 羽生春夫
前頭側頭型認知症のCT,MRI 画像,脳血流SPECT,アミロイドPET,タウPET 石井賢二
レビー小体型認知症のレビー小体,脳血流SPECT,MIBG 心筋シンチグラフィ,DAT SPECT 織茂智之
治療可能な認知症(慢性硬膜下血腫など) 文堂昌彦
序 横倉義武
監修・編集のことば 弓倉 整
Ⅰ.総論
認知症を取り巻く社会の動向 大田秀隆
認知症の概念とDSM-5 の診断基準 三村 將 認知症疾患診療ガイドライン 中島健二
認知症当事者の声 山本朋史
Ⅱ.疫学
わが国の認知症高齢者の有病率と有病者数 朝田 隆
わが国の若年性認知症の有病率と有病者数 粟田主一
Ⅲ . 認知症の診断
診断の手順 櫻井 孝
認知機能障害の評価 浦上克哉
生活機能障害の評価 山田如子
認知症の行動・心理症状(BPSD)の評価 町田綾子
神経学的所見のとり方 鷲見幸彦
認知症に関連する疾患および症状の評価
転倒 神﨑恒一
尿失禁 鳥羽研二
難聴 杉浦彩子,内田育恵
視力障害 福岡秀記
せん妄との鑑別 飯島 節
認知症と「うつ」の鑑別 服部英幸
認知症と妄想性障害の鑑別 服部英幸
Ⅳ.MCI(軽度認知障害)
MCI の概念 布村明彦
MCI の早期診断 東海林幹夫
MCI の予防・治療の現状と展望 野崎一朗,山田正仁
レビー小体型認知症の早期症状 水上勝義
前頭側頭型認知症の早期症状 品川俊一郎
Ⅴ.代表的な認知症疾患
アルツハイマー型認知症 岩坪 威
血管性認知症 石川英洋,冨本秀和
レビー小体型認知症 服部 誠,勝野雅央
パーキンソン病による認知症 本井ゆみ子,服部信孝
前頭側頭型認知症 池田 学
進行性核上性麻痺 安井昌彰,廣西昌也,伊東秀文
大脳皮質基底核変性症 高橋一司
嗜銀顆粒性認知症と神経線維変化型老年期認知症 齊藤祐子
特発性正常圧水頭症 新井 一
ハンチントン病 後藤 順
プリオン病 齋藤明日香,三條伸夫
神経梅毒 森田昭彦,亀井 聡
HIV 脳症による認知症 出雲周二
アルコールによる認知症 松下幸生
医薬品による認知症 亀山祐美
その他の医学的疾患による認知症 徳岡健太郎,北川泰久
Ⅵ.心理検査と行動評価尺度
検査総論:認知症にかかわる心理検査と行動評価尺度における留意点 繁田雅弘,稲村圭亮
簡便な認知機能検査
簡易認知機能検査HDS-R 今井幸充
簡易認知機能検査MMSE-J 小西海香
簡易認知機能検査MoCA-J 鈴木宏幸,藤原佳典
観察式認知症検査OLD 玉井 顯
時計描画検査CDT 加藤佑佳,成本 迅
立方体模写検査CCT 前島伸一郎,大沢愛子
視空間認知機能検査YFPIT 山口晴保
全般的認知機能検査COGNISTAT 松田 修
全般的認知機能検査ADAS-J 布施木景子,本間 昭
記憶機能検査RBMT,WMS-R 足立浩祥
前頭葉機能検査FAB,BADS 加藤悦史
失語症検査WAB,SLTA 種村 純
日常生活動作能力の評価
Lawton のIADLとPSMS 古賀信太朗,正門由久
Barthel Index 鳥羽研二
認知症の行動・心理症状の評価
NPI 長谷川千洋,博野信次
Behave-AD 安野史彦
DBD 町田綾子
CMAI 田村法子,藤澤大介
全般的評価尺度,QOL 尺度
CDR 目黒謙一
CIBIC-plus 布施木景子,本間 昭
DASC-21 粟田主一
QOL-AD 仲秋秀太郎,佐藤順子
介護者のための評価尺度
Zarit介護負担尺度日本語版(J-ZBI)および短縮版(J-ZBI_8) 荒井由美子
ウェルビーイングの評価
WHO-5 精神健康状態表(WHO-5) 稲垣宏樹
Ⅶ.神経画像検査,血液検査,髄液検査
X 線CT 検査 佐治直樹
MRI 検査 櫻井圭太
SPECT 検査 松田博史
PET 検査(FDG,アミロイド,タウ) 加藤隆司,木村泰行,竹中章倫,伊藤健吾
血液検査 古和久朋
髄液検査 荒井啓行
血液バイオマーカー 滝川 修
Ⅷ.治療とケア
治療とケアの原則
インフォームドコンセント 中村 祐
認知症の薬物療法・非薬物療法の原則 谷向 知
認知機能障害に対する薬物治療
コリンエステラーゼ阻害薬 下濱 俊
メマンチン 柴田展人
認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する治療
不安 數井裕光,掛田恭子
焦燥性興奮 永田智行,品川俊一郎
幻覚・妄想・誤認 長濱康弘
うつ症状 馬場 元
徘徊,性的逸脱行動,暴力,大声 熊谷 亮,一宮洋介
睡眠障害 三島和夫
アパシー 小林祥泰
認知症に対する非薬物的治療の基本
認知症短期集中リハビリテーション 青田安史
生活指導 鳥羽研二
地域リハビリテーションの概念と認知症リハビリテーション 山口晴保
認知行動療法 樫村正美
記憶訓練法 吉益晴夫
運動療法 鈴木隆雄
回想法 原 元子,明神一浩
作業療法 小川敬之
芸術療法 佐藤正之
現実見当識訓練法 若松直樹
認知症ケア
パーソン・センタード・ケア 水野 裕
ユマニチュード 本田美和子
エンドオブライフ・ケアの一般原則 会田薫子
Ⅸ.家族介護者の支援
家族支援の基本 名古屋恵美子
家族介護者の心理教育 清家 理
認知症の人と家族の会 鈴木森夫
Ⅹ.危険因子と予防
認知症の危険因子と防御因子 二宮利治
高血圧と認知症 竹屋 泰,楽木宏実
糖尿病と認知症 羽生春夫
運動と認知症予防 島田裕之
栄養と認知症予防 大塚 礼
社会参加,生涯教育と認知症予防 水上勝義
Ⅺ.政策,制度,社会資源
認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン) 大田秀隆
地域包括ケアシステム 筒井孝子
認知症ケアパス 進藤由美
認知症初期集中支援チーム 鷲見幸彦
認知症疾患医療センターの役割 内海久美子
もの忘れ外来 櫻井 孝
認知症サポート医の役割 武田章敬
かかりつけ医と医師会の役割 鈴木邦彦
認知症の救急医療 小田原俊成
在宅医療 新田國夫
認知症地域支援推進員 吉田知可
認知症カフェ̶その理念と今後への展望 武地 一
当事者の会,本人ミーティング 永田久美子,藤田和子
地域住民のサポート 近藤克則
介護保険制度
介護保険制度の概要 松田晋哉
地域包括支援センター 太田貞司
介護支援専門員 柴口里則
通所系居宅サービス 齊藤正身
訪問系居宅サービス 香取 幹
認知症対応型通所介護 宮島 渡
小規模多機能型居宅介護 川原秀夫
定期巡回・随時対応型訪問介護看護と看護小規模多機能型居宅介護 福井小紀子
認知症対応型共同生活介護 下田 肇
特定施設入居者生活介護 井上由起子
介護老人保健施設 東 憲太郎
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) 鴻江圭子
療養型病院・診療所/介護医療院 武久洋三
介護予防・日常生活支援総合事業 藤原佳典
若年性認知症に対する支援 小長谷陽子
日常生活自立支援事業̶社会福祉協議会における取り組み 川村 裕
成年後見制度 五十嵐禎人
高齢者虐待防止法 加藤伸司
道路交通法の改正と認知症医療 上村直人
Ⅻ.人材の育成
かかりつけ医の認知症対応力向上研修事業 鈴木邦彦
認知症サポート医養成研修と認知症サポート医フォローアップ研修…武田章敬
歯科医師認知症対応力向上研修 小玉 剛,平野浩彦
薬剤師認知症対応力向上研修 有澤賢二
病院勤務の医療従事者向け認知症対応力向上研修事業 遠藤英俊
看護職員認知症対応力向上研修 荒木暁子
認知症介護基礎研修,実践者研修,実践リーダー研修,指導者養成研修 加知輝彦
認知症初期集中支援チームチーム員研修 鷲見幸彦
ⅩⅢ.課題と事例
家族構成の変化,独居への対応 粟田主一
服薬困難例への対応 大澤 誠
学校での教育 遠藤正之
もの忘れ相談医 弓倉 整
事例
大分県の取り組みについて 井上雅公
東京都板橋区の取り組みについて 吉野正俊,弓倉 整,水野重樹
沖縄県宮古島の取り組みについて 竹井 太
認知症トータルケアの次世代への展望:オレンジタウン―認知症になる前も,
なった後も安心なまちづくりのために― 鳥羽研二
コラム
●治療可能な認知症の概念 亀山祐美,秋下雅弘
●遺伝子検査 新飯田俊平
正常加齢変化(MRI) 舘脇康子,瀧 靖之
アルツハイマー型認知症のCT,MRI 画像,脳血流SPECT,アミロイドPET 石井一成
血管性認知症のCT,MRI 画像,皮質下血管性認知症の脳血流SPECT 羽生春夫
前頭側頭型認知症のCT,MRI 画像,脳血流SPECT,アミロイドPET,タウPET 石井賢二
レビー小体型認知症のレビー小体,脳血流SPECT,MIBG 心筋シンチグラフィ,DAT SPECT 織茂智之
治療可能な認知症(慢性硬膜下血腫など) 文堂昌彦
序 横倉義武
監修・編集のことば 弓倉 整
Ⅰ.総論
認知症を取り巻く社会の動向 大田秀隆
認知症の概念とDSM-5 の診断基準 三村 將 認知症疾患診療ガイドライン 中島健二
認知症当事者の声 山本朋史
Ⅱ.疫学
わが国の認知症高齢者の有病率と有病者数 朝田 隆
わが国の若年性認知症の有病率と有病者数 粟田主一
Ⅲ . 認知症の診断
診断の手順 櫻井 孝
認知機能障害の評価 浦上克哉
生活機能障害の評価 山田如子
認知症の行動・心理症状(BPSD)の評価 町田綾子
神経学的所見のとり方 鷲見幸彦
認知症に関連する疾患および症状の評価
転倒 神﨑恒一
尿失禁 鳥羽研二
難聴 杉浦彩子,内田育恵
視力障害 福岡秀記
せん妄との鑑別 飯島 節
認知症と「うつ」の鑑別 服部英幸
認知症と妄想性障害の鑑別 服部英幸
Ⅳ.MCI(軽度認知障害)
MCI の概念 布村明彦
MCI の早期診断 東海林幹夫
MCI の予防・治療の現状と展望 野崎一朗,山田正仁
レビー小体型認知症の早期症状 水上勝義
前頭側頭型認知症の早期症状 品川俊一郎
Ⅴ.代表的な認知症疾患
アルツハイマー型認知症 岩坪 威
血管性認知症 石川英洋,冨本秀和
レビー小体型認知症 服部 誠,勝野雅央
パーキンソン病による認知症 本井ゆみ子,服部信孝
前頭側頭型認知症 池田 学
進行性核上性麻痺 安井昌彰,廣西昌也,伊東秀文
大脳皮質基底核変性症 高橋一司
嗜銀顆粒性認知症と神経線維変化型老年期認知症 齊藤祐子
特発性正常圧水頭症 新井 一
ハンチントン病 後藤 順
プリオン病 齋藤明日香,三條伸夫
神経梅毒 森田昭彦,亀井 聡
HIV 脳症による認知症 出雲周二
アルコールによる認知症 松下幸生
医薬品による認知症 亀山祐美
その他の医学的疾患による認知症 徳岡健太郎,北川泰久
Ⅵ.心理検査と行動評価尺度
検査総論:認知症にかかわる心理検査と行動評価尺度における留意点 繁田雅弘,稲村圭亮
簡便な認知機能検査
簡易認知機能検査HDS-R 今井幸充
簡易認知機能検査MMSE-J 小西海香
簡易認知機能検査MoCA-J 鈴木宏幸,藤原佳典
観察式認知症検査OLD 玉井 顯
時計描画検査CDT 加藤佑佳,成本 迅
立方体模写検査CCT 前島伸一郎,大沢愛子
視空間認知機能検査YFPIT 山口晴保
全般的認知機能検査COGNISTAT 松田 修
全般的認知機能検査ADAS-J 布施木景子,本間 昭
記憶機能検査RBMT,WMS-R 足立浩祥
前頭葉機能検査FAB,BADS 加藤悦史
失語症検査WAB,SLTA 種村 純
日常生活動作能力の評価
Lawton のIADLとPSMS 古賀信太朗,正門由久
Barthel Index 鳥羽研二
認知症の行動・心理症状の評価
NPI 長谷川千洋,博野信次
Behave-AD 安野史彦
DBD 町田綾子
CMAI 田村法子,藤澤大介
全般的評価尺度,QOL 尺度
CDR 目黒謙一
CIBIC-plus 布施木景子,本間 昭
DASC-21 粟田主一
QOL-AD 仲秋秀太郎,佐藤順子
介護者のための評価尺度
Zarit介護負担尺度日本語版(J-ZBI)および短縮版(J-ZBI_8) 荒井由美子
ウェルビーイングの評価
WHO-5 精神健康状態表(WHO-5) 稲垣宏樹
Ⅶ.神経画像検査,血液検査,髄液検査
X 線CT 検査 佐治直樹
MRI 検査 櫻井圭太
SPECT 検査 松田博史
PET 検査(FDG,アミロイド,タウ) 加藤隆司,木村泰行,竹中章倫,伊藤健吾
血液検査 古和久朋
髄液検査 荒井啓行
血液バイオマーカー 滝川 修
Ⅷ.治療とケア
治療とケアの原則
インフォームドコンセント 中村 祐
認知症の薬物療法・非薬物療法の原則 谷向 知
認知機能障害に対する薬物治療
コリンエステラーゼ阻害薬 下濱 俊
メマンチン 柴田展人
認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する治療
不安 數井裕光,掛田恭子
焦燥性興奮 永田智行,品川俊一郎
幻覚・妄想・誤認 長濱康弘
うつ症状 馬場 元
徘徊,性的逸脱行動,暴力,大声 熊谷 亮,一宮洋介
睡眠障害 三島和夫
アパシー 小林祥泰
認知症に対する非薬物的治療の基本
認知症短期集中リハビリテーション 青田安史
生活指導 鳥羽研二
地域リハビリテーションの概念と認知症リハビリテーション 山口晴保
認知行動療法 樫村正美
記憶訓練法 吉益晴夫
運動療法 鈴木隆雄
回想法 原 元子,明神一浩
作業療法 小川敬之
芸術療法 佐藤正之
現実見当識訓練法 若松直樹
認知症ケア
パーソン・センタード・ケア 水野 裕
ユマニチュード 本田美和子
エンドオブライフ・ケアの一般原則 会田薫子
Ⅸ.家族介護者の支援
家族支援の基本 名古屋恵美子
家族介護者の心理教育 清家 理
認知症の人と家族の会 鈴木森夫
Ⅹ.危険因子と予防
認知症の危険因子と防御因子 二宮利治
高血圧と認知症 竹屋 泰,楽木宏実
糖尿病と認知症 羽生春夫
運動と認知症予防 島田裕之
栄養と認知症予防 大塚 礼
社会参加,生涯教育と認知症予防 水上勝義
Ⅺ.政策,制度,社会資源
認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン) 大田秀隆
地域包括ケアシステム 筒井孝子
認知症ケアパス 進藤由美
認知症初期集中支援チーム 鷲見幸彦
認知症疾患医療センターの役割 内海久美子
もの忘れ外来 櫻井 孝
認知症サポート医の役割 武田章敬
かかりつけ医と医師会の役割 鈴木邦彦
認知症の救急医療 小田原俊成
在宅医療 新田國夫
認知症地域支援推進員 吉田知可
認知症カフェ̶その理念と今後への展望 武地 一
当事者の会,本人ミーティング 永田久美子,藤田和子
地域住民のサポート 近藤克則
介護保険制度
介護保険制度の概要 松田晋哉
地域包括支援センター 太田貞司
介護支援専門員 柴口里則
通所系居宅サービス 齊藤正身
訪問系居宅サービス 香取 幹
認知症対応型通所介護 宮島 渡
小規模多機能型居宅介護 川原秀夫
定期巡回・随時対応型訪問介護看護と看護小規模多機能型居宅介護 福井小紀子
認知症対応型共同生活介護 下田 肇
特定施設入居者生活介護 井上由起子
介護老人保健施設 東 憲太郎
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) 鴻江圭子
療養型病院・診療所/介護医療院 武久洋三
介護予防・日常生活支援総合事業 藤原佳典
若年性認知症に対する支援 小長谷陽子
日常生活自立支援事業̶社会福祉協議会における取り組み 川村 裕
成年後見制度 五十嵐禎人
高齢者虐待防止法 加藤伸司
道路交通法の改正と認知症医療 上村直人
Ⅻ.人材の育成
かかりつけ医の認知症対応力向上研修事業 鈴木邦彦
認知症サポート医養成研修と認知症サポート医フォローアップ研修…武田章敬
歯科医師認知症対応力向上研修 小玉 剛,平野浩彦
薬剤師認知症対応力向上研修 有澤賢二
病院勤務の医療従事者向け認知症対応力向上研修事業 遠藤英俊
看護職員認知症対応力向上研修 荒木暁子
認知症介護基礎研修,実践者研修,実践リーダー研修,指導者養成研修 加知輝彦
認知症初期集中支援チームチーム員研修 鷲見幸彦
ⅩⅢ.課題と事例
家族構成の変化,独居への対応 粟田主一
服薬困難例への対応 大澤 誠
学校での教育 遠藤正之
もの忘れ相談医 弓倉 整
事例
大分県の取り組みについて 井上雅公
東京都板橋区の取り組みについて 吉野正俊,弓倉 整,水野重樹
沖縄県宮古島の取り組みについて 竹井 太
認知症トータルケアの次世代への展望:オレンジタウン―認知症になる前も,
なった後も安心なまちづくりのために― 鳥羽研二
コラム
●治療可能な認知症の概念 亀山祐美,秋下雅弘
●遺伝子検査 新飯田俊平
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認知症を総合的に理解するための1冊
日本医師会生涯教育シリーズ。今やごく身近な病気となり,ほとんどすべての人にかかわる疾患となった認知症について,疫学・診断から代表的疾患の紹介や薬酒検査・治療などの医学的情報はもちろん,ケアや家族介護,社会的な製作までを網羅し,総合的に理解できる1冊。