極意を伝授 4

いよいよデビュー 学会発表と論文作成

いよいよデビュー 学会発表と論文作成

■編集 いわてイーハトーヴ臨床研修病院群

定価 2,420円(税込) (本体2,200円+税)
  • A5判  136ページ  2色
  • 2011年3月22日刊行
  • ISBN978-4-7583-1303-2

電子版


新人研修医がポケットに忍ばせる虎の巻 vol.4!「プレゼンテーション,論文作成」で迷ったらこの1冊!

「診断・治療以外で新人研修医に必要とされる知識」をテーマごとに分類・解説するシリーズ第4巻。研修医になれば,学会でのプレゼンや症例報告・論文作成を避けて通れない。しっかりとした発表をするためには,PowerPointでのスライド作成のコツ,統計学の知識,投稿誌の選択など,幅広い知識・技能が必要とされる。本書では「学会プレゼンテーション,症例報告・論文作成」を,イラストや具体例を示しながら解説していく。


序文

 いよいよデビュー 学会発表と論文作成
 古い奴だとお思いだろうが,自分が医師国家試験に合格したころ,『イヤーノート』なんて存在しなかったし,いわゆるマニュアル書はほとんどなかったと思う。逆にマニュアル書が氾濫しているとすらいえるのが現在の状況であろう。種々の要因があるので,当時と現在の状況のどちらがよいのかを単純に比較はできないと思う。
 医師のプロフェッショナリズムにおいて,自分で振り返る省察(リフレクション)が最も重要といわれている。自ら気がつくことが学習であり,成長であり,苦労することが重要である。とするとマニュアル書なんて本当は必要ないのかもしれない。しかし直接医局へ入局の時代と異なり,最初の2年間は診療科が次々と変わり,長くても3カ月ほどしか在籍しないことが多い。すなわち研修医はその診療科の雰囲気,やり方にやっと慣れたところで次にローテーション,指導医側も同様で継続的な指導がしたくてもできないわけである。
 “極意を伝授”を出版した意図は,そんな細切れローテーションのなかで,on the job trainingにおける極意を研修医諸君に伝授することにあると思う。伝授したくてもできなかった指導医のはけ口にすらなっているのかもしれない。この第4巻は学会発表(普段のカンファランスなどのプレゼンにも使える),論文を書くという項目でまとめた。特に統計の分担執筆者には,わかりやすく,最小限の記載にしようと相当悩んでいただいた。
 執筆者の肩書きはさまざまだが,共通点は皆,岩手で第一線の診療,あるいは研修医教育をしている方々であるというところである。それぞれの項目については,もっと詳細で素晴らしいほかの書籍が多く存在するとは思うが,岩手の普通の指導医たちが伝授したくて仕方なかった極意をぜひお試しあれ。

2011年2月
岩手県立中部病院神経内科
田村乾一
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目次

第1章 学会発表って,どうすればいいの?
 発表の準備ってどうするの?
 発表の方法は? 抄録の作成そして演題登録? 学会入会?
 発表の構成,枠組みってどうすればいい?
 発表原稿の書き方,話し方のコツ,学会予行(演習)って?
 発表当日の心構え,マナー:マイク,レーザーポインタの使い方など
 ポスター発表って,スライド発表と違うの?
 ポスター発表って,どうやって作るの?

第2章 スライドできた?
 クールなスライド1:フォント,色など
 クールなスライド2:文字数,文字の配置,グラフ,アニメ
 超絶スライドファイル作成1:こまめに保存
 超絶スライドファイル作成2:ファイルサイズが大きすぎない
 動画イケイケ!

第3章 論文を書くって,どうすればいいの?
 なぜ,論文を発表するのか,心がまえは
 投稿雑誌の選択と投稿規定の熟読
 論文が採択されるコツ
 症例報告の構成・書き方:実践編
 原著論文の構成・書き方:基本編
 文献の探し方,引用の仕方
 情報源・インターネット
 論文発表の倫理
 査読後と論文採択決定後,レフリーシステム
 臨床研究論文を正しく読むために
 オッズ比と相対リスク比
 スクリーニング検査の特性を知ろう:感度・特異度・ROC曲線

めざす専門医を意識するとき
 内科系専門医を意識するとき
 外科系専門医を意識するとき
 総合医を意識するとき
 麻酔科専門医を意識するとき
 精神科専門医を意識するとき

付 もう一歩踏み込んで
 医用統計学の基本:データ解析の基本事項統計で知っておくべき基本概念
 統計解析の基本事項1:基本統計量;統計データの整理
 統計解析の基本事項2:統計分布
 推定・検定

コラム
 誰に話すの?  敵(聴衆)を知らねば危うい
 ごせいちょうありがとうございました
 投稿論文の種類
 インパクトファクター(impact factor;IF) の独り歩き
 筆者の過去10年間の論文作成指導の経験
 倫理的問題
 臨床試験(治験)
 ヘルシンキ宣言(人間を対象とする医学研究の倫理的原則)
 アルツハイマー病の新しい血中バイオマーカー(アネキシンA5)の評価
 プロフェッショナリズム
 MRさんから渡されるパンフレットとEBM
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