PT・OTが書いた

リハビリテーション英会話

リハビリテーション英会話

■著者 三木 貴弘
今本 大地
岡谷内 美乃里

■英文監修 Jeffrey Huffman

定価 2,640円(税込) (本体2,400円+税)
  • i_dl.jpg
  • A5判  156ページ  角丸製本,音声ダウンロードサービス付き
  • 2018年3月3日刊行
  • ISBN978-4-7583-0965-3

PT・OT必読! お役立ち英会話フレーズをストーリーに沿って掲載。この1冊があればもう困らない!

医師のみならずメディカルスタッフにも英語力が求められる時代が到来している。理学療法士(PT)や作業療法士(OT)が医療現場ですぐに活用できる英会話フレーズを集め,詳しい解説と音声をつけてまとめたのが本書である。
いわゆる英語力には4つの基本要素(聞く・話す・読む・書く)があるが,本書は特に「聞く」「話す」に重点を置き,外国人患者とコミュニケーションが取れるようになることを最終目標としている。全体を通して「若い理学療法士が外国人患者にセラピーを行う」というストーリー仕立てとなっており,挨拶から,問診,肢位設定,評価,治療,退院まで,リアルな舞台設定のなかで交わされる英会話を学習していくことができる。
ぜひ本書を手に取り,音声とともに生きた英会話に触れ,医療現場に押し寄せる国際化の波を乗りこなしていただきたい。
音声ダウンロードサービス付き。


序文

はじめに

 近年,国際化の波がますます押し寄せ,人々は当たり前のように世界を行き来するようになりました。そのなかで,理学療法士や作業療法士が外国人の患者を受けもつことや,海外で勉強したり働いたりする機会も増えてきています。
 私自身,25歳のときに英語がほとんどできない状態でオーストラリアの大学に留学しました。クラスで日本人が私一人しかいない状況のなか,当然英語で授業が進んでいくのですが,最初は授業が理解できず,言いたいことが出てこないということも多く,とても苦労しました。例えば「痛かったらすぐに教えてくださいね」という日本語では自然に出てくる言葉が,英語では出てきません。そのため,技術や知識ではなく,英会話から勉強をはじめる必要がありました。そのような経験をしたことで「理学療法士や作業療法士がよく使う英語表現をまとめたら,後に続く人がどんなに助かるだろう」と考えるようになりました。その想いが本書を執筆した一番の理由です。
 本書は,臨床経験豊富な理学療法士や留学経験のある作業療法士と協力し,普段臨床で使う場面を想定した「あ,これが言いたかった!」というかゆいところに手が届くような表現を集めています。ぜひ本書をリハビリテーションに関する英会話に触れるはじめの一歩として使ってください。英語を取得すればより世界を近くに感じることができるでしょう。
 最後に,本書の出版にあたりご助言,ご尽力をいただいたメジカルビュー社編集部 高橋 学 氏に心よりお礼申し上げます。

著者を代表して
札幌円山整形外科病院 リハビリテーション科
三木貴弘
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目次

■挨拶
 Lesson 1 初回の挨拶をしよう
  最近日本に引っ越して来たばかりのJane さん。
  右足を引きずって歩いています。一体どうしたのでしょうか?
  
■問診
 Lesson 2 痛む部位を聞いてみよう
  Jane さんは背中が痛いようです。
  タカヒロはJane さんに背中の痛みについて聞くことにしました。
 Lesson 3 痛みの種類や程度を聞いてみよう
  Jane さんはつらい表情をしています。
  どのような痛みなのか,またどの程度の痛みなのかを聞くことにしました。
 Lesson 4 痛みの経過を聞いてみよう
  タカヒロはJane さんに痛みの経過について詳しく聞くことにしました。
  
■肢位設定
 Lesson 5 基本的な肢位を指示してみよう
  これからタカヒロはJane さんを評価するところです。
  まずタカヒロはJane さんが評価肢位を取れるか確認するために,さまざまな肢位を指示することにしました。
 Lesson 6 応用的な肢位を指示してみよう
  タカヒロはJane さんの評価を進めています。
  タカヒロはJane さんにさらに応用的な肢位をとってもらうよう指示しますが,Jane さんは指示を理解できず苦戦している様子です。
  
■評価
 Lesson 7 バイタルサインを確認しよう
  Jane さんの顔色がよくありません。
  タカヒロはJane さんに体調について詳しくたずねてみることにしました。
 Lesson 8 自動可動域を測定してみよう
  タカヒロはJane さんの自動可動域を測定することにしました。タカヒロはJane さんに関節を最大限動かしてもらうために,どう伝えたらいいでしょうか。
 Lesson 9 他動可動域を測定してみよう
  タカヒロはJane さんの他動可動域測定を行いたいのですが,Jane さんは痛くなるのではないかと緊張している様子です。
 Lesson 10 体幹の可動域を測定してみよう
  Jane さんはどのくらい体幹を動かすことができるのでしょうか?
  タカヒロはJane さんの体幹の可動域を評価することにしました。
 Lesson 11 頸部の可動域を測定してみよう
  Jane さんは首も痛い様子です。
  タカヒロはJane さんの頸部の可動域を評価することにしました。
 Lesson 12 筋力を測定してみよう
  タカヒロはJane さんの膝関節伸展筋力を測定することにしました。
  どのように指示したら伝わるでしょうか。
 Lesson 13 触覚検査をしてみよう
  Jane さんは足の感覚に左右差を感じているようです。
  タカヒロはJane さんの触覚検査をすることにしました。
 Lesson 14 バランス検査をしてみよう
  Jane さんは歩行時のふらつきを気にしています。
  タカヒロはJane さんにバランス検査をすることにしました。
 Lesson 15 歩行評価をしてみよう
  Jane さんは歩行時のふらつきを気にしています。
  タカヒロは引き続きJane さんの歩行評価をすることにしました。
  
■治療
 Lesson 16 ホームエクササイズを指導してみよう
  Jane さんは運動が苦手です。
  タカヒロはJane さんに運動回数や頻度もしっかり指導することにしました。
 Lesson 17 RICE 処置を指導してみよう
  Jane さんは患部が腫れて痛むようです。
  タカヒロはRICE 処置を指導することにしました。
  
■ADL
 Lesson 18 移乗動作の練習をしてみよう
  Jane さんは椅子から車椅子への移乗がまだ上手くできません。
  今日はタカヒロと練習することになりました。
 Lesson 19 食事の評価と指導をしてみよう
  Jane さんは最近手に力が入りにくく,食べこぼしが増えていることを心配しています。
  タカヒロは食事の評価をすることにしました。
  
■環境調整
 Lesson 20 適切な歩行補助具を選択してみよう
  Jane さんは足に痛みがあるので,歩行補助具を使うことになりました。
  タカヒロはJane さんに合った歩行補助具を選ぶことにしました。
 Lesson 21 自宅のトイレを改修してみよう
  タカヒロは,Jane さんが自宅トイレで立ち上がることができるか,実際に自宅に行って調査することにしました。

■退院
 Lesson 22 退院後の生活指導をしてみよう
  Jane さんは無事退院することになりましたが,不安な表情をしています。
  タカヒロは心配事をたずねました。
  
■ADL 表現集
  
■コラム
  問診,予診
  Body parts(身体部位)
  さまざまなあいづち
  時間の前置詞
  病院にまつわるボキャブラリー
  症状,症候,バイタルサイン
  ROM -患者にflexion は伝わらない!?
  足
  手
  前置詞
  歩行補助具
  福祉用具
  家族構成
  スープを飲む:drink とeat どっちが正しい?
  トイレってなんていうの?
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