胎児超音波診断
「いつもと違う!」にどうアプローチする?
定価 9,350円(税込) (本体8,500円+税)
- B5判 296ページ 2色/カラー,イラスト54点,写真316点
- 2023年3月31日刊行
- ISBN978-4-7583-2148-8
電子版
序文
推薦文
周産期医療に限らず,診療形態は確実に変わってきている。2000年代に入ると,確固たる科学的データに裏打ちされたエビデンスに基づく医療(Evidence Based Medicine:EBM)全盛の時代を迎え,医師には,患者・家族が「医療行為の不確実性」を理解できるだけの質の高い説明と同意(IC)が求められている。そのためには,管理方法や予後を含めた疾病の全体像を提示することが肝要であることはいうまでもない。
わが国では,妊婦を診察するほとんどの施設に超音波診断装置が置かれている。他の国と大きく違っている点である。従って,産婦人科医になってから,比較的早い段階でエコー検査を施行する機会を持つようになる。
画像診断を早く習得するコツは,異常所見を多く経験することであるが,妊娠の大部分が正常であり,形態異常の胎児を数多く取り扱う医療施設で研修しなければ,なかなかそういった症例に遭遇する機会は多くないと思われる。
研修医や産婦人科専攻医の段階あるいはハイリスク妊娠を扱うことが少ない一般クリニック/診療所で,正常から逸脱した所見を的確に評価し,病態が正確に把握できる資料はないものか?
一方,超音波診断に関する教科書は数多くあるものの,多くは各疾患における特長的な所見の記載に終始し,予後を見据えた管理方針の提示まで記載されているものは,それほど多くない。
今回,本書を企画するにあたり,この人を差し置いてほかにいないだろうということで,すぐに思いついた先生が杏林大学の谷垣伸治先生である。豊富な専門的知識もさることながら,医師以外の医療従事者に対しても非常に教育熱心で,そのスキルも多くの方から一目置かれている教授である。
私の意図を説明したら,二つ返事で引き受けて頂いた。超多忙の折,申し訳なく思っている。痒いところに手が届き,具体的な管理方針から予後まで書かれてある本書によって,読者の益になるのであれば,われわれの意図するところである。
令和5年2月吉日
東京医療保健大学臨床教授 松田義雄
-----------------------
序 文
この度,『胎児超音波診断 「いつもと違う!」にどうアプローチする?』を刊行させて頂きました。
本書の素案は,長く自分が心に温めていたものでしたが,形にするのはかなりの難産でした。携わってくださったすべての方に,この場をお借りし感謝申し上げます。
本書は,自分が“こんな本があったらいいな”と思う,こだわり本です。まず第一に,異常所見の図鑑にしないことにこだわりました。これまでも,〇〇病の超音波所見を図●に示しますというような成書は,たくさんあったと思います。その所見を目に焼き付けて検査に臨むわけですが,成書にのるような画像は,なかなか見ることはできなかったのではないでしょうか。まして学び始めは,きれいな画像を描出することが難しいうえに,引き出しが少ないため診断をすることができません。そこで本書では,「いつもと違う」をキャッチワードとし,異常所見を示すのでなく,精査を勧める「いつもと違う」所見を示すことにしました。第1章では,「いつもと違う」所見から疑われる疾患,診断への道筋,診断される疾患の各論への繋がりをなるべく簡潔に記しています。「いつもと違う」所見は,必ずしも異常所見ではないことから,その所見を認める例には正常例が多く含まれます。ガイドラインレベルの理解や,胎児超音波スクリーニング検査の序幕となることを期待します。また,習得段階に合わせた流れを示していますので,初学者だけでなく指導者の教育ツールとしても十分活用頂けるのではないかと自負しています。
第2章では,疾患が示す超音波所見だけでなく,病態,頻度,予後,そしてカウンセリング及び周産期管理の概要を示すことにより,速やかに疾患を把握できるようになっています。無論,本書の内容が疾患のすべてではありませんが,「いつもと違う」所見から繋がりある各論を読むには適切なボリュームに絞っています。精査を依頼するのみから,一歩進むことができると確信します。
最後に,初学者ほど,正常例を多く見ることを勧めます。えてして初学者は,「いつもと違う」画面が出ていても,自分の技術が未熟なためにいつもの画面が描出されていないと考えがちです。いつもであれば描出できる画面が描出できないのは,未熟なためではなく疾患を見出した可能性が十分あります。また,自分は不器用なので,胎児超音波検査は向いていないと思っている方はいませんか。僕も不器用です。不器用であっても「いつもと違う」と指摘することはできます。「よい超音波検査装置がないから無理」と思っていませんか。本書ではあえてハイスペックではない超音波検査装置での「いつもと違う」画像も示しています。どなたでも,どのような環境でも本書は伴走します。
不器用な自分をあきらめずにご教授頂いた恩師 田中 守 慶應義塾大学教授,教えることの大切さ素晴らしさを教えてくれた石本人士 東海大学教授,お尻をたたきながら学びにお付き合いくださった宮越 敬 聖母病院院長。自分が学ぶ環境に恵まれていたことに感謝するとともに,その恩返しとして本書を捧げます。本書を書くことを勧めてくださった松田義雄教授,編集者魂で刊行までお導きくださったメジカルビュー社編集部工藤様,浅見様に心より御礼申し上げます。
令和5年2月吉日
杏林大学産科婦人科学教室 谷垣 伸治
周産期医療に限らず,診療形態は確実に変わってきている。2000年代に入ると,確固たる科学的データに裏打ちされたエビデンスに基づく医療(Evidence Based Medicine:EBM)全盛の時代を迎え,医師には,患者・家族が「医療行為の不確実性」を理解できるだけの質の高い説明と同意(IC)が求められている。そのためには,管理方法や予後を含めた疾病の全体像を提示することが肝要であることはいうまでもない。
わが国では,妊婦を診察するほとんどの施設に超音波診断装置が置かれている。他の国と大きく違っている点である。従って,産婦人科医になってから,比較的早い段階でエコー検査を施行する機会を持つようになる。
画像診断を早く習得するコツは,異常所見を多く経験することであるが,妊娠の大部分が正常であり,形態異常の胎児を数多く取り扱う医療施設で研修しなければ,なかなかそういった症例に遭遇する機会は多くないと思われる。
研修医や産婦人科専攻医の段階あるいはハイリスク妊娠を扱うことが少ない一般クリニック/診療所で,正常から逸脱した所見を的確に評価し,病態が正確に把握できる資料はないものか?
一方,超音波診断に関する教科書は数多くあるものの,多くは各疾患における特長的な所見の記載に終始し,予後を見据えた管理方針の提示まで記載されているものは,それほど多くない。
今回,本書を企画するにあたり,この人を差し置いてほかにいないだろうということで,すぐに思いついた先生が杏林大学の谷垣伸治先生である。豊富な専門的知識もさることながら,医師以外の医療従事者に対しても非常に教育熱心で,そのスキルも多くの方から一目置かれている教授である。
私の意図を説明したら,二つ返事で引き受けて頂いた。超多忙の折,申し訳なく思っている。痒いところに手が届き,具体的な管理方針から予後まで書かれてある本書によって,読者の益になるのであれば,われわれの意図するところである。
令和5年2月吉日
東京医療保健大学臨床教授 松田義雄
-----------------------
序 文
この度,『胎児超音波診断 「いつもと違う!」にどうアプローチする?』を刊行させて頂きました。
本書の素案は,長く自分が心に温めていたものでしたが,形にするのはかなりの難産でした。携わってくださったすべての方に,この場をお借りし感謝申し上げます。
本書は,自分が“こんな本があったらいいな”と思う,こだわり本です。まず第一に,異常所見の図鑑にしないことにこだわりました。これまでも,〇〇病の超音波所見を図●に示しますというような成書は,たくさんあったと思います。その所見を目に焼き付けて検査に臨むわけですが,成書にのるような画像は,なかなか見ることはできなかったのではないでしょうか。まして学び始めは,きれいな画像を描出することが難しいうえに,引き出しが少ないため診断をすることができません。そこで本書では,「いつもと違う」をキャッチワードとし,異常所見を示すのでなく,精査を勧める「いつもと違う」所見を示すことにしました。第1章では,「いつもと違う」所見から疑われる疾患,診断への道筋,診断される疾患の各論への繋がりをなるべく簡潔に記しています。「いつもと違う」所見は,必ずしも異常所見ではないことから,その所見を認める例には正常例が多く含まれます。ガイドラインレベルの理解や,胎児超音波スクリーニング検査の序幕となることを期待します。また,習得段階に合わせた流れを示していますので,初学者だけでなく指導者の教育ツールとしても十分活用頂けるのではないかと自負しています。
第2章では,疾患が示す超音波所見だけでなく,病態,頻度,予後,そしてカウンセリング及び周産期管理の概要を示すことにより,速やかに疾患を把握できるようになっています。無論,本書の内容が疾患のすべてではありませんが,「いつもと違う」所見から繋がりある各論を読むには適切なボリュームに絞っています。精査を依頼するのみから,一歩進むことができると確信します。
最後に,初学者ほど,正常例を多く見ることを勧めます。えてして初学者は,「いつもと違う」画面が出ていても,自分の技術が未熟なためにいつもの画面が描出されていないと考えがちです。いつもであれば描出できる画面が描出できないのは,未熟なためではなく疾患を見出した可能性が十分あります。また,自分は不器用なので,胎児超音波検査は向いていないと思っている方はいませんか。僕も不器用です。不器用であっても「いつもと違う」と指摘することはできます。「よい超音波検査装置がないから無理」と思っていませんか。本書ではあえてハイスペックではない超音波検査装置での「いつもと違う」画像も示しています。どなたでも,どのような環境でも本書は伴走します。
不器用な自分をあきらめずにご教授頂いた恩師 田中 守 慶應義塾大学教授,教えることの大切さ素晴らしさを教えてくれた石本人士 東海大学教授,お尻をたたきながら学びにお付き合いくださった宮越 敬 聖母病院院長。自分が学ぶ環境に恵まれていたことに感謝するとともに,その恩返しとして本書を捧げます。本書を書くことを勧めてくださった松田義雄教授,編集者魂で刊行までお導きくださったメジカルビュー社編集部工藤様,浅見様に心より御礼申し上げます。
令和5年2月吉日
杏林大学産科婦人科学教室 谷垣 伸治
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目次
第1章 鑑別の手順と「いつもと違う ! 」所見
1 全身
基本レベルの検索
浮腫はないか
一歩進んだ検索のために
初学者のために
2 頭部,顔面
基本レベル・専門医レベル
BPDは妊娠週数相当か
頭蓋内は左右対称で異常像を認めないか
脳室の拡大はないか(10mmルール①)
頭蓋外に突出する異常像を認めないか
上唇に異常はないか
大槽(CM)<10mm(10mmルール②)
一歩進んだ検索のために
midline echo上に血流がない
唇裂の位置,正中唇裂の否定
初学者のために
3 胸部
基本レベル・専門医レベル
心臓の位置はほぼ正中で軸は左に寄っているか
心臓の大きさは胸郭内の約1/3
左右心房心室の4つの腔が確認できるか
房室弁の高さ
左室から大動脈,右室から肺動脈が出ているか
3 vessel view(3 VV)
3 vessel trachea view(3 VTV)
胸腔内に異常な像を認めないか
心臓以外の低輝度像の蠕動運動や経時的変化
一歩進んだ検索のために
心横径(TCD)<妊娠週数mm
肺静脈の左房への流入(カラードプラ法)
胸腔内の高輝度像
初学者のために
4 腹部・骨盤
基本レベル・専門医レベル
胃胞が左側にあるか
胃胞,膀胱,胆囊以外の囊胞像を認めないか
囊胞像の数,経時的変化(蠕動運動)
腹壁(臍部)から臓器の脱出を認めないか
臓器の脱出部位と脱出内容
臍帯血管は3本見えるか
腎盂や尿管の拡張像
性 別
一歩進んだ検索のために
腹腔内臍静脈の径
初学者のために
5 脊椎・四肢
基本レベル・専門医レベル
背部・殿部に異常な隆起を認めないか
十分な長さの四肢を確認できるか
一歩進んだ検索のために
四肢すべての計測と形状
初学者のために
6 胎児付属物
基本レベル・専門医レベル
臍帯血管は3本見えるか
羊水過多や過少は認めないか
臍帯刺入部
一歩進んだ検索のために
胎盤内外の腫瘍像
初学者のために
第2章 疾患の概説
1 胎児染色体異常
1)13,18,21トリソミー症候群
2)Turner症候群
2 中枢神経
1)無頭蓋症,無脳症
2)脳瘤
3)脳梁欠損
4)全前脳胞症
5)小頭症
6)水頭症
7)頭蓋内出血
8)孔脳症
9)くも膜囊胞
10)脈絡叢囊胞(CPC)
11)Galen大静脈瘤
12)Dandy-Walker奇形
13)脳腫瘍
14)大脳石灰化
15)脊髄髄膜瘤(spina bifida, meningomyelocele, and meningocele)
16)腰・仙尾部奇形腫(sacrococcygeal teratoma)
3 頭蓋顔面,頸部
1)口唇口蓋裂
2)囊胞性ヒグローマ(NTも含む)
3)頸部囊胞性リンパ管腫
4)先天性上気道閉塞症候群(気管支閉鎖を含む)
5)嚥下障害をきたす胎児異常(小顎症)
6)眼間距離の異常
7)甲状腺
4 胸部
1)先天性肺気道奇形(CPAM)
2)先天性横隔膜ヘルニア(CDH)
3)胎児胸水
5 心・大血管
1)胎児不整脈
2)心房中隔欠損症
3)心室中隔欠損症
4)房室中隔欠損症
5)肺動脈狭窄と肺動脈閉鎖
6)ファロー四徴症
7)Ebstein病
8)左心低形成症候群
9)大血管転位症
10)大動脈弁狭窄症
11)総動脈幹症
12)両大血管右室起始症(DORV)
13)内臓逆位・内臓錯位症候群
14)心臓腫瘍
15)心臓逸脱症
6 消化器・腹部
1)先天性食道閉鎖症
2)先天性十二指腸閉鎖
3)空腸回腸閉鎖症
4)鎖肛
5)胎便性イレウス
6)腹部囊胞 肝,胆,腎,尿膜管
7)腹壁破裂
8)腹腔内石灰化
9)臍帯ヘルニア
7 泌尿・生殖器
1)腎無形成
2)多囊胞性異形成腎
3)多発性囊胞腎
4)水腎症・水尿管症
5)総排泄腔遺残症
6)卵巣囊胞
7)外生殖器異常(半陰陽)
8 骨格
1)体茎の異常
2)骨系統疾患
9 感染症
1)TORCH症候群(サイトメガロウイルスを中心に)
10 その他
1)Beckwith-Wiedemann症候群
2)Cantrell五徴症
3)VATER連合
11 多胎妊娠
1)無心体双胎
2)一羊膜双胎
3)双胎間輸血症候群(TTTS)
4)双胎一児死亡・selective IUGR
12 胎盤・臍帯
1)単一臍帯動脈
2)胎盤腫瘍(絨毛血管腫)
13 羊水
1)羊水過少症
2)羊水過多症
14 胎児水腫,全身の浮腫
1 全身
基本レベルの検索
浮腫はないか
一歩進んだ検索のために
初学者のために
2 頭部,顔面
基本レベル・専門医レベル
BPDは妊娠週数相当か
頭蓋内は左右対称で異常像を認めないか
脳室の拡大はないか(10mmルール①)
頭蓋外に突出する異常像を認めないか
上唇に異常はないか
大槽(CM)<10mm(10mmルール②)
一歩進んだ検索のために
midline echo上に血流がない
唇裂の位置,正中唇裂の否定
初学者のために
3 胸部
基本レベル・専門医レベル
心臓の位置はほぼ正中で軸は左に寄っているか
心臓の大きさは胸郭内の約1/3
左右心房心室の4つの腔が確認できるか
房室弁の高さ
左室から大動脈,右室から肺動脈が出ているか
3 vessel view(3 VV)
3 vessel trachea view(3 VTV)
胸腔内に異常な像を認めないか
心臓以外の低輝度像の蠕動運動や経時的変化
一歩進んだ検索のために
心横径(TCD)<妊娠週数mm
肺静脈の左房への流入(カラードプラ法)
胸腔内の高輝度像
初学者のために
4 腹部・骨盤
基本レベル・専門医レベル
胃胞が左側にあるか
胃胞,膀胱,胆囊以外の囊胞像を認めないか
囊胞像の数,経時的変化(蠕動運動)
腹壁(臍部)から臓器の脱出を認めないか
臓器の脱出部位と脱出内容
臍帯血管は3本見えるか
腎盂や尿管の拡張像
性 別
一歩進んだ検索のために
腹腔内臍静脈の径
初学者のために
5 脊椎・四肢
基本レベル・専門医レベル
背部・殿部に異常な隆起を認めないか
十分な長さの四肢を確認できるか
一歩進んだ検索のために
四肢すべての計測と形状
初学者のために
6 胎児付属物
基本レベル・専門医レベル
臍帯血管は3本見えるか
羊水過多や過少は認めないか
臍帯刺入部
一歩進んだ検索のために
胎盤内外の腫瘍像
初学者のために
第2章 疾患の概説
1 胎児染色体異常
1)13,18,21トリソミー症候群
2)Turner症候群
2 中枢神経
1)無頭蓋症,無脳症
2)脳瘤
3)脳梁欠損
4)全前脳胞症
5)小頭症
6)水頭症
7)頭蓋内出血
8)孔脳症
9)くも膜囊胞
10)脈絡叢囊胞(CPC)
11)Galen大静脈瘤
12)Dandy-Walker奇形
13)脳腫瘍
14)大脳石灰化
15)脊髄髄膜瘤(spina bifida, meningomyelocele, and meningocele)
16)腰・仙尾部奇形腫(sacrococcygeal teratoma)
3 頭蓋顔面,頸部
1)口唇口蓋裂
2)囊胞性ヒグローマ(NTも含む)
3)頸部囊胞性リンパ管腫
4)先天性上気道閉塞症候群(気管支閉鎖を含む)
5)嚥下障害をきたす胎児異常(小顎症)
6)眼間距離の異常
7)甲状腺
4 胸部
1)先天性肺気道奇形(CPAM)
2)先天性横隔膜ヘルニア(CDH)
3)胎児胸水
5 心・大血管
1)胎児不整脈
2)心房中隔欠損症
3)心室中隔欠損症
4)房室中隔欠損症
5)肺動脈狭窄と肺動脈閉鎖
6)ファロー四徴症
7)Ebstein病
8)左心低形成症候群
9)大血管転位症
10)大動脈弁狭窄症
11)総動脈幹症
12)両大血管右室起始症(DORV)
13)内臓逆位・内臓錯位症候群
14)心臓腫瘍
15)心臓逸脱症
6 消化器・腹部
1)先天性食道閉鎖症
2)先天性十二指腸閉鎖
3)空腸回腸閉鎖症
4)鎖肛
5)胎便性イレウス
6)腹部囊胞 肝,胆,腎,尿膜管
7)腹壁破裂
8)腹腔内石灰化
9)臍帯ヘルニア
7 泌尿・生殖器
1)腎無形成
2)多囊胞性異形成腎
3)多発性囊胞腎
4)水腎症・水尿管症
5)総排泄腔遺残症
6)卵巣囊胞
7)外生殖器異常(半陰陽)
8 骨格
1)体茎の異常
2)骨系統疾患
9 感染症
1)TORCH症候群(サイトメガロウイルスを中心に)
10 その他
1)Beckwith-Wiedemann症候群
2)Cantrell五徴症
3)VATER連合
11 多胎妊娠
1)無心体双胎
2)一羊膜双胎
3)双胎間輸血症候群(TTTS)
4)双胎一児死亡・selective IUGR
12 胎盤・臍帯
1)単一臍帯動脈
2)胎盤腫瘍(絨毛血管腫)
13 羊水
1)羊水過少症
2)羊水過多症
14 胎児水腫,全身の浮腫
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「いつもと違う!」画像への要点を押さえた診断アプローチと,さらには豊富な疾患の解説から診断・治療・フォローアップまでを画像とともに解説。エキスパートたちの方針がみえる!
胎児超音波検査で出合う「いつもと違う!」にどうアプローチ・鑑別するかの要点をまとめ,さらには疾患の解説から診断・治療・フォローアップまでを豊富な画像とともに丁寧に解説。
「産科婦人科ガイドライン産科編」に沿った基本的な見方から,専門医レベル,さらに進んだ検索へと段階を踏まえた観察項目を独自にまとめ,超音波診断で押さえるべきポイントがコンパクトに示されている。後半章ではエキスパートたちの,豊富な疾患の概説(定義/頻度/遺伝/所見/診断のポイント/鑑別/産科管理/インフォームドコンセント/児の予後)が続き,胎児疾患の診療に直結した超音波診断便覧といえる。