専門医を目指す
周産期診療ワークブック
第3版
定価 12,100円(税込) (本体11,000円+税)
- B5判 576ページ 2色(一部カラー),イラスト63点,写真130点
- 2024年7月1日刊行
- ISBN978-4-7583-2131-0
電子版
序文
序
日本周産期・新生児医学会の専門医試験は新生児領域が2007年に,2年遅れて2009年から母体・胎児領域が始まり,二十余年の歴史を刻んでまいりました。この間に,周産期医療を取り巻く環境は激変してきましたが,専門医制度を取り巻く環境も大きく変わりつつあります。具体的には専門医は学会が認定するものから,日本専門医機構が認定するものへと変わりつつあり,本学会の「新生児専門医」および「母体・胎児専門医」もその過渡期にあります。そのなかで,専門医の質を担保することは大きな課題となっています。
本学会では,2012年に『症例から学ぶ・周産期診療ワークブック』を刊行し,その後改訂を重ね,試験対策の唯一の書として好評を博してまいりました。しかし,受験生からはより実践的な教科書,試験対策として用いやすいテキストを求める声も多数寄せられていました。学会として,試験対策用の安直な本を出すべきではなく,確固たる知識を得るための書籍として継続すべきだとの意見もありました。そんななか,周産期診療ワークブック作成委員会は,新生児および母体・胎児専門医試験に合格するためのエッセンスを詰め込んだ読みやすいテキストを作り,そのなかに新生児および母体・胎児専門医に必須の知識を盛り込むことを目指して本書の作成に取り掛かりました。
本書の作成には母体・胎児領域39名,新生児領域17名,小児外科・麻酔科などの領域9名と,多数の先生方が協力してくださいました。この場を借りて,心より感謝申し上げます。執筆くださった先生方のお力によって,当初の目標以上の書ができあがったと確信しています。
さて,本書には試験対策に特化した数多くの特徴があります。まず,各章の冒頭部分に正誤問題形式の設問を示しました。これは,過去に出題された問題をもとに作成したもので,このレベルの問題が出題される可能性が高いことを示すものです。もちろん,このなかから同じ問題が出るというものではありませんが,知識の整理にも役立つものと思います。また,その後の解説には,設問を解くのに必要な知識をまとめています。ここに書いてあることは,本学会の専門医として必要とされる知識だということを肝に銘じて,熟読していただければと思います。
本書が,受験生の皆様の合格に,そして新生児および母体・胎児専門医の質の向上につながることを祈念しています。
2024年5月吉日
一般社団法人日本周産期・新生児医学会
周産期診療ワークブック作成委員会 委員長
河井 昌彦
一般社団法人日本周産期・新生児医学会
理事長
田中 守
日本周産期・新生児医学会の専門医試験は新生児領域が2007年に,2年遅れて2009年から母体・胎児領域が始まり,二十余年の歴史を刻んでまいりました。この間に,周産期医療を取り巻く環境は激変してきましたが,専門医制度を取り巻く環境も大きく変わりつつあります。具体的には専門医は学会が認定するものから,日本専門医機構が認定するものへと変わりつつあり,本学会の「新生児専門医」および「母体・胎児専門医」もその過渡期にあります。そのなかで,専門医の質を担保することは大きな課題となっています。
本学会では,2012年に『症例から学ぶ・周産期診療ワークブック』を刊行し,その後改訂を重ね,試験対策の唯一の書として好評を博してまいりました。しかし,受験生からはより実践的な教科書,試験対策として用いやすいテキストを求める声も多数寄せられていました。学会として,試験対策用の安直な本を出すべきではなく,確固たる知識を得るための書籍として継続すべきだとの意見もありました。そんななか,周産期診療ワークブック作成委員会は,新生児および母体・胎児専門医試験に合格するためのエッセンスを詰め込んだ読みやすいテキストを作り,そのなかに新生児および母体・胎児専門医に必須の知識を盛り込むことを目指して本書の作成に取り掛かりました。
本書の作成には母体・胎児領域39名,新生児領域17名,小児外科・麻酔科などの領域9名と,多数の先生方が協力してくださいました。この場を借りて,心より感謝申し上げます。執筆くださった先生方のお力によって,当初の目標以上の書ができあがったと確信しています。
さて,本書には試験対策に特化した数多くの特徴があります。まず,各章の冒頭部分に正誤問題形式の設問を示しました。これは,過去に出題された問題をもとに作成したもので,このレベルの問題が出題される可能性が高いことを示すものです。もちろん,このなかから同じ問題が出るというものではありませんが,知識の整理にも役立つものと思います。また,その後の解説には,設問を解くのに必要な知識をまとめています。ここに書いてあることは,本学会の専門医として必要とされる知識だということを肝に銘じて,熟読していただければと思います。
本書が,受験生の皆様の合格に,そして新生児および母体・胎児専門医の質の向上につながることを祈念しています。
2024年5月吉日
一般社団法人日本周産期・新生児医学会
周産期診療ワークブック作成委員会 委員長
河井 昌彦
一般社団法人日本周産期・新生児医学会
理事長
田中 守
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目次
1 母体編
1 妊娠初期
2 妊娠中期後期
3 合併症妊娠
4 分娩・産褥期
2 胎児編
1 胎児発育不全(FGR)
2 多胎妊娠
3 胎児機能不全・周産期死亡
4 胎児異常(新生児外科疾患を含む)
3 母子保健編
1 医療倫理
2 プレコンセプションケア
3 遺伝カウンセリング
4 生殖医療
4 新生児編
1 新生児蘇生
2 呼吸
3 循環
4 黄疸
5 消化器・栄養
6 代謝・内分泌
7 感染・免疫
8 神経
9 発達・予後
10 育児支援
11 染色体異常・染色体・遺伝
12 血液・腫瘍
13 健常新生児
14 倫理・統計
5 小児外科・麻酔科編
1 上部消化管
2 下部消化管
3 外科的黄疸
4 呼吸器外科
5 腎・泌尿器の外科
6 腹壁・体表の外科
7 腫瘍
8 周産期の麻酔
6 付録
1 医療統計
1 妊娠初期
2 妊娠中期後期
3 合併症妊娠
4 分娩・産褥期
2 胎児編
1 胎児発育不全(FGR)
2 多胎妊娠
3 胎児機能不全・周産期死亡
4 胎児異常(新生児外科疾患を含む)
3 母子保健編
1 医療倫理
2 プレコンセプションケア
3 遺伝カウンセリング
4 生殖医療
4 新生児編
1 新生児蘇生
2 呼吸
3 循環
4 黄疸
5 消化器・栄養
6 代謝・内分泌
7 感染・免疫
8 神経
9 発達・予後
10 育児支援
11 染色体異常・染色体・遺伝
12 血液・腫瘍
13 健常新生児
14 倫理・統計
5 小児外科・麻酔科編
1 上部消化管
2 下部消化管
3 外科的黄疸
4 呼吸器外科
5 腎・泌尿器の外科
6 腹壁・体表の外科
7 腫瘍
8 周産期の麻酔
6 付録
1 医療統計
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周産期に携わる医療者必携! 知識の整理にも専門医試験対策にも役立つ実践的教科書
日本周産期・新生児医学会専門医試験の実際の試験問題からオリジナルに設問を作成し,押さえるべき知識のポイントをまとめ,ポイントに沿ってコンパクトに解説をまとめた。○×式のExerciseで力試しができ,設問に答えていくことで専門医試験に役立つトレーニングにもなる。
専門医試験で押さえるべきポイントは専門医として押さえるべき知識の要点であり,試験対策のみならず,周産期医療の幅広い知識を整理した臨床に即した実践的教科書で,専門医試験対策として,専門医レベルの知識のアップデートとして,合理的に学べる内容となっている。