Heart View
2026年1月号 Vol.30 No.1
心不全診療 ~“で,結局どうする?”に効くガイドライン読解術~

定価 3,300円(税込) (本体3,000円+税)
- B5判 128ページ
- 2025年12月9日刊行
電子版
企画にあたって
奥村貴裕(名古屋大学大学院医学系研究科先進循環器治療学寄附講座 特任准教授)
2025年3月に改訂された「2025年改訂版心不全診療ガイドライン」から10カ月。現場では,「それはわかっているけれど,この患者さんに本当に当てはまるのか?」という迷いが,むしろ深まっているのではないでしょうか。超高齢,フレイル,腎機能の余力は乏しく,薬はすでに10種類…という日本の心不全医療に,欧米のエビデンスを100%の濃度で流し込むことは容易ではありません。Class Ⅰと書いてあっても,目の前の患者さんにそのまま入れられない,その“ためらい”こそが,現場のリアルで,クリニカルシーズだと思います。
本特集は,そのためらいに対する「羅針盤」を目指しました。あえて断定的な正解ではなく,判断が分かれるClass Ⅱa・Ⅱbの推奨やグレーゾーンのテーマを正面から取り上げ,「で,結局どうする?」という問いに一緒に向き合います。ガイドライン推奨文の「どの患者に」「どの目的で」を正しく読み解き,その条件からはみ出したときに,どこまで攻めてよいのか,どこで引くべきか。その行間の読み方を,具体的に示していきます。
「識る」「診る」「治す」を通じて,リスク因子管理と早期診断,画像・遺伝子検査の使いどころ,リスクスコアの限界,サルコペニアや栄養管理,QI,心房心筋症,HFpEF治療やデバイス適応,worsening heart failureの察知, 退院後の繋ぎ方,VAD・移植,そして「GDMT がわかっていても導入できない理由」まで,今,現場が本当に困っているところに斬り込みます。
執筆は,ガイドライン作成に携わったメンバーを主軸に,すでに第一線で患者さんを支えながら次世代の臨床トレンドをつくっている若手エキスパートにお願いしました。迷える子羊の群れの中で一番先に一歩を踏み出している臨床医の,等身大の知恵を集めました。日々の臨床判断に迷ったとき,そっと開ける1冊になれば幸いです。
奥村貴裕(名古屋大学大学院医学系研究科先進循環器治療学寄附講座 特任准教授)
2025年3月に改訂された「2025年改訂版心不全診療ガイドライン」から10カ月。現場では,「それはわかっているけれど,この患者さんに本当に当てはまるのか?」という迷いが,むしろ深まっているのではないでしょうか。超高齢,フレイル,腎機能の余力は乏しく,薬はすでに10種類…という日本の心不全医療に,欧米のエビデンスを100%の濃度で流し込むことは容易ではありません。Class Ⅰと書いてあっても,目の前の患者さんにそのまま入れられない,その“ためらい”こそが,現場のリアルで,クリニカルシーズだと思います。
本特集は,そのためらいに対する「羅針盤」を目指しました。あえて断定的な正解ではなく,判断が分かれるClass Ⅱa・Ⅱbの推奨やグレーゾーンのテーマを正面から取り上げ,「で,結局どうする?」という問いに一緒に向き合います。ガイドライン推奨文の「どの患者に」「どの目的で」を正しく読み解き,その条件からはみ出したときに,どこまで攻めてよいのか,どこで引くべきか。その行間の読み方を,具体的に示していきます。
「識る」「診る」「治す」を通じて,リスク因子管理と早期診断,画像・遺伝子検査の使いどころ,リスクスコアの限界,サルコペニアや栄養管理,QI,心房心筋症,HFpEF治療やデバイス適応,worsening heart failureの察知, 退院後の繋ぎ方,VAD・移植,そして「GDMT がわかっていても導入できない理由」まで,今,現場が本当に困っているところに斬り込みます。
執筆は,ガイドライン作成に携わったメンバーを主軸に,すでに第一線で患者さんを支えながら次世代の臨床トレンドをつくっている若手エキスパートにお願いしました。迷える子羊の群れの中で一番先に一歩を踏み出している臨床医の,等身大の知恵を集めました。日々の臨床判断に迷ったとき,そっと開ける1冊になれば幸いです。
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目次
■特集:心不全診療 ~“で,結局どうする?”に効くガイドライン読解術~ 企画・構成/奥村貴裕
【Heart View創刊30周年記念座談会】
『Heart View』で振り返る,基礎から臨床への橋渡し 小室一成,山下武志,笹野哲郎,坂東泰子
【識る】
1 「2025年改訂版心不全診療ガイドライン」改訂のポイントと効果的な使い方 加藤貴雄
2 リスク因子管理の実際 ~発症予防のリアルな境界線~ 加藤恵理
3 心不全早期診断の極意 ~BNP/NT-proBNP値,心エコー図検査の“奥”にあるもの~ 柏村 健
4 画像検査・侵襲的検査はどこまで行うべきか?~CT・MRI・シンチ・病理・遺伝学的検査の活かし方~ 髙折隆太,加地修一郎
5【Expertise】リスクスコアはどう使う? ~実臨床で使える評価と限界~ 竹内真介,河野隆志
【診る】
6 心筋症のトピックスに迫る! ~肥大型心筋症・心アミロイドーシス・心臓サルコイドーシス~ 山田 優,佐藤希美
7 サルコペニア・フレイルにどう介入すべきか? ~高齢心不全患者の評価とアプローチ~ 衣笠良治
8 再考! 水分・栄養管理 ~“制限神話”をアップデートする~ 長友祐司
9 QIで診療の質はどう変わる? ~パフォーマンス評価の意味と活用法~ 平岩宏章
10【Expertise】心房心筋症って何者? ~見えにくい病態をどうとらえるか~ 夜久英憲
11【Expertise】TGCV入門 ~わが国発の疾患概念~ 森 達哉,平野賢一
【治す】
12 ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)・インクレチン製剤(GLP-1 受容体作動薬,ほか)のポテンシャル 後岡広太郎
13 デバイスで防げ! 心不全と突然死 岩﨑雄樹
14 worsening heart failure(WHF)はこう見抜く! ~再増悪の徴候とその管理~ 桑原明日香,北井 豪
15 急性非代償性心不全の治療戦略 ~シナリオに縛られない新戦略~ 田村匡史,白石泰之
16 “入院から外来”への切れ目なき心不全管理 ~移行期を支える実践アプローチ~ 秋山英一
17 補助人工心臓・心臓移植治療のリアル~治療抵抗性のHFrEF を,どうLVAD,移植へ繋ぐか~ 中村牧子
18【Expertise】GDMTが実践できない理由とは? ~“わかっていてもできない”の正体に迫る~ 平木那奈,朔 啓太
●連載
・大切なことはすべて山下先生が教えてくれた 教え子達が伝えたい,心房細動診療の極意
最終回 第12回 心房細動とフレイル 有田卓人
【Heart View創刊30周年記念座談会】
『Heart View』で振り返る,基礎から臨床への橋渡し 小室一成,山下武志,笹野哲郎,坂東泰子
【識る】
1 「2025年改訂版心不全診療ガイドライン」改訂のポイントと効果的な使い方 加藤貴雄
2 リスク因子管理の実際 ~発症予防のリアルな境界線~ 加藤恵理
3 心不全早期診断の極意 ~BNP/NT-proBNP値,心エコー図検査の“奥”にあるもの~ 柏村 健
4 画像検査・侵襲的検査はどこまで行うべきか?~CT・MRI・シンチ・病理・遺伝学的検査の活かし方~ 髙折隆太,加地修一郎
5【Expertise】リスクスコアはどう使う? ~実臨床で使える評価と限界~ 竹内真介,河野隆志
【診る】
6 心筋症のトピックスに迫る! ~肥大型心筋症・心アミロイドーシス・心臓サルコイドーシス~ 山田 優,佐藤希美
7 サルコペニア・フレイルにどう介入すべきか? ~高齢心不全患者の評価とアプローチ~ 衣笠良治
8 再考! 水分・栄養管理 ~“制限神話”をアップデートする~ 長友祐司
9 QIで診療の質はどう変わる? ~パフォーマンス評価の意味と活用法~ 平岩宏章
10【Expertise】心房心筋症って何者? ~見えにくい病態をどうとらえるか~ 夜久英憲
11【Expertise】TGCV入門 ~わが国発の疾患概念~ 森 達哉,平野賢一
【治す】
12 ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)・インクレチン製剤(GLP-1 受容体作動薬,ほか)のポテンシャル 後岡広太郎
13 デバイスで防げ! 心不全と突然死 岩﨑雄樹
14 worsening heart failure(WHF)はこう見抜く! ~再増悪の徴候とその管理~ 桑原明日香,北井 豪
15 急性非代償性心不全の治療戦略 ~シナリオに縛られない新戦略~ 田村匡史,白石泰之
16 “入院から外来”への切れ目なき心不全管理 ~移行期を支える実践アプローチ~ 秋山英一
17 補助人工心臓・心臓移植治療のリアル~治療抵抗性のHFrEF を,どうLVAD,移植へ繋ぐか~ 中村牧子
18【Expertise】GDMTが実践できない理由とは? ~“わかっていてもできない”の正体に迫る~ 平木那奈,朔 啓太
●連載
・大切なことはすべて山下先生が教えてくれた 教え子達が伝えたい,心房細動診療の極意
最終回 第12回 心房細動とフレイル 有田卓人
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