- 新刊
- 癌・腫瘍・緩和ケア
日本医師会生涯教育シリーズ
がん診療2025

定価 6,050円(税込) (本体5,500円+税)
- B5判 376ページ 2色(一部カラー)
- 2025年7月4日刊行
- ISBN978-4-7583-2305-5
序文
序文
がんは,1981年以降,わが国における死因の第1位を占め続けており,年間約38万人が亡くなっている.加えて,毎年約100万人が新たにがんと診断されており,日本人の2人に1人が生涯のうちにがんに罹患するといわれている.
がんをテーマとする,『日本医師会雑誌』の生涯教育シリーズは,1988年刊行の『癌のプライマリ・ケア』,2009年刊行の『がん診療update』があり,本書は昭和,平成に続く令和版となる.
がん医療は急速な進化を続けている.免疫チェックポイント阻害薬やCAR-T細胞療法といった免疫療法が注目される一方で,がんゲノム医療の進展によりひとりひとりの患者に合わせた個別化治療も実現しつつある.また,ロボット支援による低侵襲外科手術や遠隔手術の開発も進められている.今後はAIやビッグデータの活用による,診断や予後予測の精度向上も期待される.こうした技術革新に目を見張る一方で,第4期がん対策推進基本計画に掲げられた「がん予防」「がん医療」「がんとの共生」などを柱とするがん対策の推進やがん診療を支える制度や法整備への理解も欠かせない.
これらの多種多様ながん医療の最新情報を日々追い続けることは容易なことではない.本書はがん医療の現状や制度,最新の治療技術について網羅するとともに,遭遇する頻度の高いがん種については日常診療で必要な知識を詳細に解説した1冊となっている.本書を通じてがん診療の知見をアップデートしていただき,臨床の場で活用いただければ幸いである.
最後に,本書の企画から刊行までご尽力をいただいた監修・編集の佐田尚宏先生,滝川 一先生,編集の大津 敦先生,瀬戸泰之先生,中釜 斉先生をはじめ,ご執筆に当たられた先生方に心より感謝申し上げる.
2025年6月
公益社団法人 日本医師会会長
松本吉郎
------------------------------
監修・編集のことば
がん診療は近年,飛躍的な進歩を遂げており,特に2010年以降の発展は顕著である.抗がん化学療法の分野では,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の導入により治療の選択肢が拡大し,個別化医療の進展が加速している.これにより,従来の一律的な治療方針から,患者ごとの遺伝的・生物学的特性に応じた治療戦略の構築が可能となり,副作用の軽減と治療効果の向上が期待されている.外科的治療においても,鏡視下手術やロボット支援手術の普及に伴い,低侵襲手術が第一選択になりつつあり,術後の回復期間が短縮されるとともに,治療成績の向上が図られている.さらに,放射線治療やがんゲノム医療の進展により,治療の選択肢が広がり,がん患者の生存率向上に貢献してきた.
がん診療の技術革新と並行して,政策的な枠組みの整備も進められてきた.2006年に「がん対策基本法」が制定され,その後の施策として,全国規模でのがん登録の義務化や,がん診療連携拠点病院の指定が推進された.これらの取り組みにより全国の医療機関におけるがん罹患率や治療成績(5年生存率・10年生存率)などのデータが集約され,診療の質の向上に寄与している.加えて,2023年から2028年にかけて実施される第4期がん対策推進基本計画では,「がん予防」「がん医療」「がんとの共生」を柱として,より包括的ながん対策が推進されている.この計画のもと,個別化医療の普及やがんゲノム医療の高度化が進められ,がん患者の治療選択肢がさらに充実することが期待されている.
本特別号では,2009年に発行された『がん診療update』以来のがん診療の進歩を総括し,第4期がん対策推進基本計画に沿った制度的・政策的側面を中心に総論を企画した.また,「これからのがん医療」の項では,今後5〜10年の間に発展・普及が予測される新規医療技術,具体的には,次世代の個別化医療,人工知能(AI)を活用した診断・治療戦略,革新的な放射線治療技術の進展などに焦点を当てた.各論では,臓器別に多様ながん・悪性腫瘍を網羅的に解説するとともに,頻度の高い12のがん・悪性腫瘍(5大がんおよび性別ごとの死亡数の多いがん種)について詳細に論じた.この特集号は,医師だけでなく,すべてのがん診療に従事する医療関係者が最新の診療情報を理解し,実臨床に応用できる内容となることを目的としている.今後のがん診療の発展に向けた一助となることを期待している.
2025年6月
監修・編集者を代表して
佐田尚宏
がんは,1981年以降,わが国における死因の第1位を占め続けており,年間約38万人が亡くなっている.加えて,毎年約100万人が新たにがんと診断されており,日本人の2人に1人が生涯のうちにがんに罹患するといわれている.
がんをテーマとする,『日本医師会雑誌』の生涯教育シリーズは,1988年刊行の『癌のプライマリ・ケア』,2009年刊行の『がん診療update』があり,本書は昭和,平成に続く令和版となる.
がん医療は急速な進化を続けている.免疫チェックポイント阻害薬やCAR-T細胞療法といった免疫療法が注目される一方で,がんゲノム医療の進展によりひとりひとりの患者に合わせた個別化治療も実現しつつある.また,ロボット支援による低侵襲外科手術や遠隔手術の開発も進められている.今後はAIやビッグデータの活用による,診断や予後予測の精度向上も期待される.こうした技術革新に目を見張る一方で,第4期がん対策推進基本計画に掲げられた「がん予防」「がん医療」「がんとの共生」などを柱とするがん対策の推進やがん診療を支える制度や法整備への理解も欠かせない.
これらの多種多様ながん医療の最新情報を日々追い続けることは容易なことではない.本書はがん医療の現状や制度,最新の治療技術について網羅するとともに,遭遇する頻度の高いがん種については日常診療で必要な知識を詳細に解説した1冊となっている.本書を通じてがん診療の知見をアップデートしていただき,臨床の場で活用いただければ幸いである.
最後に,本書の企画から刊行までご尽力をいただいた監修・編集の佐田尚宏先生,滝川 一先生,編集の大津 敦先生,瀬戸泰之先生,中釜 斉先生をはじめ,ご執筆に当たられた先生方に心より感謝申し上げる.
2025年6月
公益社団法人 日本医師会会長
松本吉郎
------------------------------
監修・編集のことば
がん診療は近年,飛躍的な進歩を遂げており,特に2010年以降の発展は顕著である.抗がん化学療法の分野では,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の導入により治療の選択肢が拡大し,個別化医療の進展が加速している.これにより,従来の一律的な治療方針から,患者ごとの遺伝的・生物学的特性に応じた治療戦略の構築が可能となり,副作用の軽減と治療効果の向上が期待されている.外科的治療においても,鏡視下手術やロボット支援手術の普及に伴い,低侵襲手術が第一選択になりつつあり,術後の回復期間が短縮されるとともに,治療成績の向上が図られている.さらに,放射線治療やがんゲノム医療の進展により,治療の選択肢が広がり,がん患者の生存率向上に貢献してきた.
がん診療の技術革新と並行して,政策的な枠組みの整備も進められてきた.2006年に「がん対策基本法」が制定され,その後の施策として,全国規模でのがん登録の義務化や,がん診療連携拠点病院の指定が推進された.これらの取り組みにより全国の医療機関におけるがん罹患率や治療成績(5年生存率・10年生存率)などのデータが集約され,診療の質の向上に寄与している.加えて,2023年から2028年にかけて実施される第4期がん対策推進基本計画では,「がん予防」「がん医療」「がんとの共生」を柱として,より包括的ながん対策が推進されている.この計画のもと,個別化医療の普及やがんゲノム医療の高度化が進められ,がん患者の治療選択肢がさらに充実することが期待されている.
本特別号では,2009年に発行された『がん診療update』以来のがん診療の進歩を総括し,第4期がん対策推進基本計画に沿った制度的・政策的側面を中心に総論を企画した.また,「これからのがん医療」の項では,今後5〜10年の間に発展・普及が予測される新規医療技術,具体的には,次世代の個別化医療,人工知能(AI)を活用した診断・治療戦略,革新的な放射線治療技術の進展などに焦点を当てた.各論では,臓器別に多様ながん・悪性腫瘍を網羅的に解説するとともに,頻度の高い12のがん・悪性腫瘍(5大がんおよび性別ごとの死亡数の多いがん種)について詳細に論じた.この特集号は,医師だけでなく,すべてのがん診療に従事する医療関係者が最新の診療情報を理解し,実臨床に応用できる内容となることを目的としている.今後のがん診療の発展に向けた一助となることを期待している.
2025年6月
監修・編集者を代表して
佐田尚宏
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目次
カラー口絵
Ⅰ 総 論
わが国および世界におけるがんの現状
わが国のがんの疫学 田中宏和
世界におけるがんの現状-疫学的な分析 松田智大,西尾麻里沙,谷爲茉里奈
がん対策基本法とがん対策推進基本計画
がん対策基本法 祖父江友孝
がん対策推進基本計画(第4期)の概要 土岐祐一郎
都道府県におけるがん対策がん診療連携拠点病院 藤 也寸志
がん予防と発がん機序
がんの一次予防
・生活習慣 澤田典絵
・感染症対策 井上真奈美
がんの二次予防(がん検診)
・がん検診受診率向上のための効果的アプローチ 山本精一郎,溝田友里
・がん検診の精度管理 町井涼子
・胃がん検診 小池智幸
・大腸がん検診 只野敏浩,加藤勝章
・肺がん検診 中山富雄
・乳がん検診 大田浩司
・子宮頸がん検診 森定 徹
がん遺伝子と発がん機序 堀江沙良,片岡圭亮
がん易罹患性因子と前がん病変 白石航也
がん医療における重点項目
がん医療提供体制の整備 鈴木達也
がんにおけるチーム医療 清水千佳子
がんのリハビリテーション栄養療法 上野順也,土方奈奈子
がんの支持療法緩和ケア
・現状と今後の課題 佐伯俊昭
・がんにおけるACP 坂本はと恵
・痛みへの対処 松本禎久
・疼痛以外の症状緩和 木澤義之
・ Psycho-oncology(サイコオンコロジー:精神腫瘍学) 明智龍男
がんにおける妊孕性温存療法 岩端秀之,鈴木 直
希少がん難治性がん対策 川井 章
高齢者のがん対策 長島文夫
小児AYA世代のがん対策支援 小川千登世
ドラッグラグ,ドラッグロスへの対応 荒川 歩
がんとの共生
がん相談 八巻知香子
情報提供 八巻知香子
がん患者支援(サバイバーシップ支援就労支援) 坂本はと恵
がん外来化学療法の充実に向けた課題 本間義崇
アピアランスケアの実際 藤間勝子
がん診療を支える基盤整備
がん診療の人材育成 沖 英次
学校におけるがん教育の推進 郷家康徳
がん登録の現状と今後の課題 松田智大,中林愛恵
がん診療への患者市民参画 桜井なおみ
がん治療におけるCancer Boardの役割 渡邊雅之
がん診療の最前線
Onco-cardiology(腫瘍循環器学) 植田智美,小室一成
Stroke oncology(腫瘍脳卒中学) 河野浩之,塩川芳昭
がんの内視鏡治療最前線 斎藤 豊,豊嶋直也,山田真善
がん手術療法の低侵襲化 竹内優志,北川雄光
がんにおける移植治療再生医療 市田晃彦,赤松延久,長谷川 潔
定位放射線治療(SRT/SBRT)と強度変調放射線治療(IMRT) 吉岡靖生
粒子線治療の現状と今後の展望 沖本智昭
放射性医薬品を用いたがん治療 吉本光喜
抗がん化学療法の現状と今後の展開朴 成和
がん免疫療法(免疫細胞療法免疫チェックポイント阻害薬) 田中 努,小林弘一
分子標的薬抗体療法 梅垣 翔,室 圭
がんの近赤外光線免疫療法(光免疫療法) 小林久隆
Liquid biopsyによるがん個別化医療 橋本直佳,坂東英明,吉野孝之
がんの遺伝子診療 平田 真
がん診療における医療DXと近未来
全ゲノム解析等実行計画2022 青木一教,中釜 斉
がん研究10か年戦略 堀田知光
がん医療におけるAIの活用 浜本隆二
がん診療におけるビッグデータの活用 武藤 学
オンライン診療と遠隔医療 中島直樹
患者支援治療モバイルアプリケーション 明智龍男
がんゲノム医療と近未来 河野隆志
Ⅱ 各 論
5大がんと頻度の高いがん悪性腫瘍
肺がん
・疫学と診断 米嶋康臣
・治療と予後 山田忠明,髙山浩一
・転移性肺腫瘍 福井麻里子,鈴木健司
胃がん
・疫学と診断 屋嘉比聖一,角嶋直美,藤城光弘
・治療と予後 田中 毅,須田康一,宇山一朗
大腸がん
・疫学と診断 田中信治
・治療と予後 合志健一,藤田文彦
肝がん
・疫学と診断 淺岡良成,滝川 一
・治療と予後 上嶋一臣,工藤正俊
・転移性肝腫瘍 高本健史,河口義邦,長谷川 潔
乳がん
・疫学と診断 齊藤光江
・治療と予後 明石定子,青山 圭
食道がん
・疫学と診断 有馬美和子
・治療と予後 瀬戸泰之
膵がん
・疫学と診断 奥坂拓志
・治療と予後 佐田尚宏
胆道がん
・疫学と診断 冨嶋 享,伊佐山浩通
・治療と予後 大塚将之
前立腺がん
・疫学と診断 原 勲
・治療と予後 井上貴博
膀胱がん
・疫学と診断 齊藤亮一,小林 恭
・治療と予後 北村 寛
卵巣がん
・疫学と診断 菅野素子,金尾祐之
・治療と予後 山広明
悪性リンパ腫
・疫学と診断 永井宏和
・治療と予後 丸山 大
その他のがん悪性腫瘍
脳神経脊髄腫瘍
・原発性脳腫瘍 杉山一彦
・転移性脳腫瘍 齊藤邦昭,永根基雄
・脊髄腫瘍 髙見俊宏
頭頸部腫瘍
・眼腫瘍 鈴木茂伸
・口腔がん 中村誠司
・咽頭喉頭上顎洞がん 丹生健一
・唾液腺がん 加納里志,本間明宏
・甲状腺がん 銭 真臣,杉谷 巌
胸腹部縦隔後腹膜腫瘍
・縦隔腫瘍 奥村明之進
・胸膜腫瘍 木島貴志
・十二指腸がん小腸がん 橋口陽二郎
・消化管間質腫瘍 髙橋 剛
・消化管リンパ腫 山口博紀
・消化管神経内分泌腫瘍 笠井洋祐,波多野悦朗,上本伸二
・肝がん以外の肝腫瘍 佐野圭二
・膵がん以外の膵腫瘍 青木 琢
・脾腫瘍 百瀬博一,阪本良弘
・後腹膜腫瘍 松井喜之
腎泌尿器腫瘍
・腎がん 小原 航
・腎盂尿管がん 畠山真吾
・精巣がん陰茎がん 神波大己
婦人科腫瘍
・外陰腟がん 野村弘行
・子宮頸がん 堀川翔太,永瀬 智
・子宮体がん 滝 真奈,万代昌紀
・子宮肉腫 馬場 長
・絨毛性疾患 井箟一彦,岩橋尚幸,藤野めぐみ
・原発性腹膜がん 矢幡秀昭
皮膚腫瘍
・表皮系悪性腫瘍 中村泰大
・皮膚付属器系悪性腫瘍 藤澤康弘
・悪性黒色腫 宇原 久
・皮膚リンパ腫清 原英司
骨軟部腫瘍
・骨肉腫軟骨肉腫 岩田慎太郎
・軟部腫瘍 小林 寛
・転移性骨腫瘍(骨転移) 山口さやか,中山ロバート
小児腫瘍
・固形腫瘍 菱木知郎
・造血器腫瘍 古賀友紀,大賀正一
造血器腫瘍
・急性骨髄性白血病 横山寿行
・急性前骨髄球性白血病 田代晴子
・急性リンパ芽球性白血病/ リンパ芽球性リンパ腫 山﨑悦子
・慢性骨髄性白血病/ 骨髄増殖性腫瘍 入山規良
・慢性リンパ性白血病/ 小リンパ球性リンパ腫 瀧澤 淳
・骨髄異形成腫瘍 鈴木隆浩
・多発性骨髄腫 今井陽一
・その他の造血器腫瘍 矢野真吾
家族性腫瘍遺伝性腫瘍
・家族性腫瘍遺伝性腫瘍 母里淑子,石田秀行
・家族性腫瘍遺伝性腫瘍における遺伝カウンセリング 桑田 健
その他の悪性腫瘍病態
・原発不明がん 向井博文
・がん性胸膜炎 宮脇太一,髙橋和久
・がん性心膜炎 岡 亨
・がん性腹膜炎,腹膜播 種北山丈二
・がん性髄膜炎(髄膜がん腫症) 田部井勇助,大山健一,松野 彰
・ Oncologic emergencies 西岡直哉,髙山浩一
・ Paraneoplastic neurological syndrome 古和久朋
・異所性ホルモン症候群 萩原大輔,有馬 寛
Ⅰ 総 論
わが国および世界におけるがんの現状
わが国のがんの疫学 田中宏和
世界におけるがんの現状-疫学的な分析 松田智大,西尾麻里沙,谷爲茉里奈
がん対策基本法とがん対策推進基本計画
がん対策基本法 祖父江友孝
がん対策推進基本計画(第4期)の概要 土岐祐一郎
都道府県におけるがん対策がん診療連携拠点病院 藤 也寸志
がん予防と発がん機序
がんの一次予防
・生活習慣 澤田典絵
・感染症対策 井上真奈美
がんの二次予防(がん検診)
・がん検診受診率向上のための効果的アプローチ 山本精一郎,溝田友里
・がん検診の精度管理 町井涼子
・胃がん検診 小池智幸
・大腸がん検診 只野敏浩,加藤勝章
・肺がん検診 中山富雄
・乳がん検診 大田浩司
・子宮頸がん検診 森定 徹
がん遺伝子と発がん機序 堀江沙良,片岡圭亮
がん易罹患性因子と前がん病変 白石航也
がん医療における重点項目
がん医療提供体制の整備 鈴木達也
がんにおけるチーム医療 清水千佳子
がんのリハビリテーション栄養療法 上野順也,土方奈奈子
がんの支持療法緩和ケア
・現状と今後の課題 佐伯俊昭
・がんにおけるACP 坂本はと恵
・痛みへの対処 松本禎久
・疼痛以外の症状緩和 木澤義之
・ Psycho-oncology(サイコオンコロジー:精神腫瘍学) 明智龍男
がんにおける妊孕性温存療法 岩端秀之,鈴木 直
希少がん難治性がん対策 川井 章
高齢者のがん対策 長島文夫
小児AYA世代のがん対策支援 小川千登世
ドラッグラグ,ドラッグロスへの対応 荒川 歩
がんとの共生
がん相談 八巻知香子
情報提供 八巻知香子
がん患者支援(サバイバーシップ支援就労支援) 坂本はと恵
がん外来化学療法の充実に向けた課題 本間義崇
アピアランスケアの実際 藤間勝子
がん診療を支える基盤整備
がん診療の人材育成 沖 英次
学校におけるがん教育の推進 郷家康徳
がん登録の現状と今後の課題 松田智大,中林愛恵
がん診療への患者市民参画 桜井なおみ
がん治療におけるCancer Boardの役割 渡邊雅之
がん診療の最前線
Onco-cardiology(腫瘍循環器学) 植田智美,小室一成
Stroke oncology(腫瘍脳卒中学) 河野浩之,塩川芳昭
がんの内視鏡治療最前線 斎藤 豊,豊嶋直也,山田真善
がん手術療法の低侵襲化 竹内優志,北川雄光
がんにおける移植治療再生医療 市田晃彦,赤松延久,長谷川 潔
定位放射線治療(SRT/SBRT)と強度変調放射線治療(IMRT) 吉岡靖生
粒子線治療の現状と今後の展望 沖本智昭
放射性医薬品を用いたがん治療 吉本光喜
抗がん化学療法の現状と今後の展開朴 成和
がん免疫療法(免疫細胞療法免疫チェックポイント阻害薬) 田中 努,小林弘一
分子標的薬抗体療法 梅垣 翔,室 圭
がんの近赤外光線免疫療法(光免疫療法) 小林久隆
Liquid biopsyによるがん個別化医療 橋本直佳,坂東英明,吉野孝之
がんの遺伝子診療 平田 真
がん診療における医療DXと近未来
全ゲノム解析等実行計画2022 青木一教,中釜 斉
がん研究10か年戦略 堀田知光
がん医療におけるAIの活用 浜本隆二
がん診療におけるビッグデータの活用 武藤 学
オンライン診療と遠隔医療 中島直樹
患者支援治療モバイルアプリケーション 明智龍男
がんゲノム医療と近未来 河野隆志
Ⅱ 各 論
5大がんと頻度の高いがん悪性腫瘍
肺がん
・疫学と診断 米嶋康臣
・治療と予後 山田忠明,髙山浩一
・転移性肺腫瘍 福井麻里子,鈴木健司
胃がん
・疫学と診断 屋嘉比聖一,角嶋直美,藤城光弘
・治療と予後 田中 毅,須田康一,宇山一朗
大腸がん
・疫学と診断 田中信治
・治療と予後 合志健一,藤田文彦
肝がん
・疫学と診断 淺岡良成,滝川 一
・治療と予後 上嶋一臣,工藤正俊
・転移性肝腫瘍 高本健史,河口義邦,長谷川 潔
乳がん
・疫学と診断 齊藤光江
・治療と予後 明石定子,青山 圭
食道がん
・疫学と診断 有馬美和子
・治療と予後 瀬戸泰之
膵がん
・疫学と診断 奥坂拓志
・治療と予後 佐田尚宏
胆道がん
・疫学と診断 冨嶋 享,伊佐山浩通
・治療と予後 大塚将之
前立腺がん
・疫学と診断 原 勲
・治療と予後 井上貴博
膀胱がん
・疫学と診断 齊藤亮一,小林 恭
・治療と予後 北村 寛
卵巣がん
・疫学と診断 菅野素子,金尾祐之
・治療と予後 山広明
悪性リンパ腫
・疫学と診断 永井宏和
・治療と予後 丸山 大
その他のがん悪性腫瘍
脳神経脊髄腫瘍
・原発性脳腫瘍 杉山一彦
・転移性脳腫瘍 齊藤邦昭,永根基雄
・脊髄腫瘍 髙見俊宏
頭頸部腫瘍
・眼腫瘍 鈴木茂伸
・口腔がん 中村誠司
・咽頭喉頭上顎洞がん 丹生健一
・唾液腺がん 加納里志,本間明宏
・甲状腺がん 銭 真臣,杉谷 巌
胸腹部縦隔後腹膜腫瘍
・縦隔腫瘍 奥村明之進
・胸膜腫瘍 木島貴志
・十二指腸がん小腸がん 橋口陽二郎
・消化管間質腫瘍 髙橋 剛
・消化管リンパ腫 山口博紀
・消化管神経内分泌腫瘍 笠井洋祐,波多野悦朗,上本伸二
・肝がん以外の肝腫瘍 佐野圭二
・膵がん以外の膵腫瘍 青木 琢
・脾腫瘍 百瀬博一,阪本良弘
・後腹膜腫瘍 松井喜之
腎泌尿器腫瘍
・腎がん 小原 航
・腎盂尿管がん 畠山真吾
・精巣がん陰茎がん 神波大己
婦人科腫瘍
・外陰腟がん 野村弘行
・子宮頸がん 堀川翔太,永瀬 智
・子宮体がん 滝 真奈,万代昌紀
・子宮肉腫 馬場 長
・絨毛性疾患 井箟一彦,岩橋尚幸,藤野めぐみ
・原発性腹膜がん 矢幡秀昭
皮膚腫瘍
・表皮系悪性腫瘍 中村泰大
・皮膚付属器系悪性腫瘍 藤澤康弘
・悪性黒色腫 宇原 久
・皮膚リンパ腫清 原英司
骨軟部腫瘍
・骨肉腫軟骨肉腫 岩田慎太郎
・軟部腫瘍 小林 寛
・転移性骨腫瘍(骨転移) 山口さやか,中山ロバート
小児腫瘍
・固形腫瘍 菱木知郎
・造血器腫瘍 古賀友紀,大賀正一
造血器腫瘍
・急性骨髄性白血病 横山寿行
・急性前骨髄球性白血病 田代晴子
・急性リンパ芽球性白血病/ リンパ芽球性リンパ腫 山﨑悦子
・慢性骨髄性白血病/ 骨髄増殖性腫瘍 入山規良
・慢性リンパ性白血病/ 小リンパ球性リンパ腫 瀧澤 淳
・骨髄異形成腫瘍 鈴木隆浩
・多発性骨髄腫 今井陽一
・その他の造血器腫瘍 矢野真吾
家族性腫瘍遺伝性腫瘍
・家族性腫瘍遺伝性腫瘍 母里淑子,石田秀行
・家族性腫瘍遺伝性腫瘍における遺伝カウンセリング 桑田 健
その他の悪性腫瘍病態
・原発不明がん 向井博文
・がん性胸膜炎 宮脇太一,髙橋和久
・がん性心膜炎 岡 亨
・がん性腹膜炎,腹膜播 種北山丈二
・がん性髄膜炎(髄膜がん腫症) 田部井勇助,大山健一,松野 彰
・ Oncologic emergencies 西岡直哉,髙山浩一
・ Paraneoplastic neurological syndrome 古和久朋
・異所性ホルモン症候群 萩原大輔,有馬 寛
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がん診療の進歩を総括し,第4期がん対策推進基本計画に沿ったがん治療の発展を俯瞰できる一冊
日本医師会雑誌特別号 第154号。2009年に発行された『がん診療update』以来の特集号。がん診療の進歩を総括し,第4期がん対策推進基本計画に沿った制度的・政策的側面を中心に総論を企画,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬,鏡視下手術やロボット支援手術の普及,放射線治療,ゲノム診療の進展など,2010年以降のがん治療の発展を俯瞰できる1冊。