Crosslink basic リハビリテーションテキスト
リハビリテーション医学
定価 5,720円(税込) (本体5,200円+税)
- B5判 432ページ オールカラー,イラスト323点,写真85点
- 2021年9月19日刊行
- ISBN978-4-7583-2061-0
電子版
序文
編集の序
障害を対象とする医学分野を「リハビリテーション医学」と言い,このリハビリテーション医学を基に実践することが「リハビリテーション医療」である。リハビリテーション医学は,さまざまな疾患や外傷などに対して,治療医学によって完全治癒できない,つまり,不完全治癒となって,何らかの障害を残すような場合に本領を発揮する分野であるというとらえ方ができる。
そして,この「障害」は身体の障害ばかりではなく,内部障害はもちろん,超高齢社会となった現在では,将来的に障害の発生が予想されるものに対する予防的対応からターミナル・ケアまで含まれており,単に疾患名からのみでは推し量れない側面を持っている。さらに,近年では単一の疾患や障害のみを対象とするのではなく,重複障害に対するリハビリテーション医学・医療もこれまで以上に求められてきている。
本書はこのような背景から企画された。すなわち,1 章でリハビリテーション医学,2 章では健康と生活機能,3 章でリハビリテーション医療の計画と多職種連携をそれぞれ総論的にまとめ,4 章の機能障害とリハビリテーション治療では,診療報酬の疾患別リハビリテーション料などにも触れ,リハビリテーション治療の実際的な内容を網羅している。そして,5章では近未来のリハビリテーション医療として,近年のトピックス的なことも盛り込んでおり,今求められているリハビリテーション医学・医療の全体を俯瞰できる1冊となっている。
理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の養成課程学生を主な対象とした,簡潔かつ系統的に理解できるように配慮すると同時に国家試験に対応させた教科書ではあるが,卒後教育として現場のリハビリテーションスタッフにも十分活用できると自負している。はじめてリハビリテーション医学を学ぶ学生にとっては将来の自分の姿がイメージでき,ある程度リハビリテーション医学を学んだ学年においては読み応えを十分に感じることができる教科書・参考書でありながら,新卒のリハビリテーションスタッフにとっても復習を含めた実践書や実用書としての活用にも耐えうる内容となっている。
今回出版となる「Crosslink basic リハビリテーションテキスト リハビリテーション医学」が多くの読者に迎えられ,リハビリテーション医学・医療の発展と充実に少しでも寄与できれば編者らの望外の喜びとするところである。最後に,本書の編集に際しては,メジカルビュー社編集部の伊藤 彩氏には多大なご尽力を賜りましたことに心から感謝を申し上げる。
2021年8月
上月正博
高橋仁美
障害を対象とする医学分野を「リハビリテーション医学」と言い,このリハビリテーション医学を基に実践することが「リハビリテーション医療」である。リハビリテーション医学は,さまざまな疾患や外傷などに対して,治療医学によって完全治癒できない,つまり,不完全治癒となって,何らかの障害を残すような場合に本領を発揮する分野であるというとらえ方ができる。
そして,この「障害」は身体の障害ばかりではなく,内部障害はもちろん,超高齢社会となった現在では,将来的に障害の発生が予想されるものに対する予防的対応からターミナル・ケアまで含まれており,単に疾患名からのみでは推し量れない側面を持っている。さらに,近年では単一の疾患や障害のみを対象とするのではなく,重複障害に対するリハビリテーション医学・医療もこれまで以上に求められてきている。
本書はこのような背景から企画された。すなわち,1 章でリハビリテーション医学,2 章では健康と生活機能,3 章でリハビリテーション医療の計画と多職種連携をそれぞれ総論的にまとめ,4 章の機能障害とリハビリテーション治療では,診療報酬の疾患別リハビリテーション料などにも触れ,リハビリテーション治療の実際的な内容を網羅している。そして,5章では近未来のリハビリテーション医療として,近年のトピックス的なことも盛り込んでおり,今求められているリハビリテーション医学・医療の全体を俯瞰できる1冊となっている。
理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の養成課程学生を主な対象とした,簡潔かつ系統的に理解できるように配慮すると同時に国家試験に対応させた教科書ではあるが,卒後教育として現場のリハビリテーションスタッフにも十分活用できると自負している。はじめてリハビリテーション医学を学ぶ学生にとっては将来の自分の姿がイメージでき,ある程度リハビリテーション医学を学んだ学年においては読み応えを十分に感じることができる教科書・参考書でありながら,新卒のリハビリテーションスタッフにとっても復習を含めた実践書や実用書としての活用にも耐えうる内容となっている。
今回出版となる「Crosslink basic リハビリテーションテキスト リハビリテーション医学」が多くの読者に迎えられ,リハビリテーション医学・医療の発展と充実に少しでも寄与できれば編者らの望外の喜びとするところである。最後に,本書の編集に際しては,メジカルビュー社編集部の伊藤 彩氏には多大なご尽力を賜りましたことに心から感謝を申し上げる。
2021年8月
上月正博
高橋仁美
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目次
第 1 章 リハビリテーション医学
1 リハビリテーションの理念と定義 [上月正博]
(1)リハビリテーションの定義と考え方
(2)リハビリテーションの内容と新しい考え方
2 リハビリテーション医学の歴史 [加賀谷斉]
(1)各国での歴史
(2)リハビリテーション医学の国際学会と用語
(3)おわりに
3 リハビリテーション医学の特徴(障害のとらえ方,自立支援,QOLなど) [横山絵里子]
(1)障害のとらえ方
(2)リハビリテーション医学・医療の特徴
第 2 章 健康と生活機能
1 医学的情報(病理・生理・画像診断を含む) [村上英恵,西村行秀]
(1)心電図
(2)電気生理的検査
(3)呼吸機能検査
(4)画像診断
2 国際生活機能分類(ICF) [藤澤宏幸]
(1)ICFの概念
(2)リハビリテーション医療でのICFの活用
3 心身機能・身体構造の評価 [浅川育世]
(1)心身機能・身体構造の定義
(2)心身機能の評価
(3)身体構造の評価
4 活動の評価 [金谷さとみ]
(1)活動をどうとらえるか
(2)ADL評価
5 参加の評価(就労支援を含む) [能登真一]
(1)「参加」の概念
(2)「参加」の評価
(3)就労支援に関する評価
6 背景因子の評価 [石川ふみよ]
(1)環境因子,個人因子とその評価
第 3 章 リハビリテーション医療の計画と多職種連携
1 リスク管理 [鵜澤吉宏]
(1)リハビリテーション実施前の準備とリスク管理
(2)リハビリテーション実施中のリスク管理
2 機能的帰結の予測 [徳田和宏]
(1)目標設定と予後予測
(2)脳卒中後の上肢麻痺における予後予測
(3)脳卒中後の下肢麻痺,歩行における予後予測
3 チーム医療 [松原貴子]
(1)チーム医療とは
(2)チーム医療の関連職種
(3)チーム医療の必要性
(4)チーム医療の形態-集学的アプローチの流れ
4 医療安全と感染対策 [宮越浩一]
(1)医療安全
(2)医療関連感染
(3)リ ハビリテーション医療における安全管理・推進のための
ガイドライン
5 多職種連携と協働 [廣田栄子]
(1)チーム医療の推進
(2)多職種連携の推進
(3)地域医療における多職種連携
6 リハビリテーション医療を取り巻く制度・法律 [佐々木嘉光]
(1)医師法,理学療法士及び作業療法士法,言語聴覚士法
(2)医療と保険診療の理解(医療法と健康保険,介護保険)
(3)介護保険制度の理解(介護保険法)
(4)障害福祉サービスの理解(障害者総合支援法)
(5)その他リハビリテーション業務に関係する主な法律
第 4 章 機能障害とリハビリテーション治療
1 理学療法 [高橋仁美]
(1)「理学療法士法」の解説
(2)理学療法の起源と日本の理学療法の歴史
(3)理学療法とリハビリテーション
(4)理学療法とリハビリテーション医療
(5)理学療法の対象
(6)全人的医療を目指した理学療法
2 作業療法 [髙島千敬]
(1)作業療法とは
(2)作業療法の歴史
(3)作業療法の対象
3 言語聴覚療法 [内山量史]
(1)言語聴覚療法の歴史:資格制度ができるまで
(2)言語聴覚士法とその特徴
(3)言語聴覚士の養成と有資格者の動向
4 義肢・装具・車椅子 [糸数昌史]
(1)補装具の定義
(2)義肢
(3)装具
(4)移動補助具
5 住環境と福祉用具・自助具 [金城正治]
(1)住環境整備
(2)住環境整備の基本事項
(3)住環境整備の方法
(4)福祉用具
(5)自助具
6 リハビリテーション治療
6 -1 ICUにおける早期離床・リハビリテーション [矢野雄大,神津玲]
(1)ICUにおけるリハビリテーション
(2)早期リハビリテーションの実際
6 -2 心大血管疾患リハビリテーション [内山覚]
(1)心大血管疾患リハビリテーションとは
(2)対象となる疾患
(3)時期的区分
(4)運動療法
(5)心大血管リハビリテーションの普及に向けて
6 -3 脳血管疾患・神経筋疾患のリハビリテーション [森憲一]
(1)脳血管疾患
(2)パーキンソン病
(3)脊髄小脳変性症(SCD)
(4)筋ジストロフィー
(5)末梢神経損傷
6 -4 運動器リハビリテーション [対馬栄輝]
(1)運動器リハビリテーションとは
(2)運動器障害をきたす代表疾患:下肢
(3)運動器障害をきたす代表疾患:体幹
(4)運動器障害をきたす代表疾患:上肢
6 -5 呼吸器リハビリテーション [高橋仁美]
(1)呼吸リハビリテーションの定義と概要
(2)呼吸器リハビリテーション料における対象
(3)呼吸リハビリテーションの実際
6 -6 廃用症候群のリハビリテーション [岩倉正浩]
(1)廃用症候群の概要
(2)廃用症候群の症候・合併症・障害
(3)廃用症候群の評価
(4)廃用症候群への介入
6 -7 がん患者リハビリテーション [高倉保幸]
(1)疾患の理解
(2)がん患者リハビリテーション
6 -8 腎臓リハビリテーション [忽那俊樹,松永篤彦]
(1)慢性腎臓病の病態
(2)医学的検査
(3)慢性腎臓病の治療
(4)腎臓リハビリテーションの評価項目
(5)腎臓リハビリテーションの内容
6 -9 糖尿病のリハビリテーション [片田圭一]
(1)疾患の病態
(2)症状
(3)医学的検査
(4)医師,多職種チームによる治療
(5)理学療法評価
(6)理学療法
(7)運動療法の効果
6 -10 リンパ浮腫複合的治療 [山本優一]
(1)リンパ浮腫の病態
(2)リンパ浮腫の進行度とリスク管理・臨床評価
(3)リンパ浮腫の複合的治療
6 -11 障害児(者)リハビリテーション [平野大輔]
(1)対象
(2)子どもの障害と支援の在り方
(3)リハビリテーション専門職の関わり方
(4)リハビリテーションの実施場所
(5)障害児(者)に対するリハビリテーションにおいて特に必要な知識
(6)評価と効果判定
(7)リハビリテーションの目的と過程
(8)リハビリテーションの内容
6 -12 難病患者リハビリテーション [仁木裕也]
(1)指定難病について知る
(2)リハビリテーション治療における留意点
6 -13 摂食機能療法 [宮本明]
(1)摂食機能療法の基礎
(2)摂食嚥下のメカニズム
(3)摂食嚥下障害の分類
(4)摂食嚥下機能の評価
(5)摂食機能療法の実際
(6)おわりに
6 -14 失語症のリハビリテーション [小森規代]
(1)失語症とは
(2)失語症の症状
(3)失語症のタイプ分類
(4)失語症の評価
(5)リハビリテーション
6 -15 視覚障害に対するリハビリテーション [内川義和]
(1)視覚障害の原因と疾患概要
(2)視覚障害の程度評価(視覚障害の認定基準)
(3)ロービジョンケア
6 -16 聴覚障害に対するリハビリテーション [石川浩太郎]
(1)聴覚障害とは
(2)リハビリテーションの実際
(3)おわりに
6 -17 平衡障害に対するリハビリテーション [北原糺]
(1)内耳における末梢前庭系の仕組み
(2)脳における中枢前庭系の仕組み
(3)末梢前庭から中枢前庭にかけての加齢変化
(4)前庭リハビリテーション
(5)良性発作性頭位めまい症
6 -18 排尿・排便障害に対するリハビリテーション [片岡ひとみ]
(1)排尿機能障害
(2)排便機能障害
(3)排泄リハビリテーション
6 -19 精神科作業療法 [香山明美,矢萩未来]
(1)精神科作業療法とは
(2)精神科作業療法の評価
(3)精神科作業療法の実際
6 -20 精神科療養病棟における疾患別リハビリテーション [細井匠]
(1)精神科療養病棟の状況
(2)統合失調症
(3)うつ病
(4)アルコール依存症
(5)おわりに
6 -21 高次脳機能障害に対するリハビリテーション [種村留美]
(1)高次脳機能障害のリハビリテーションとは
(2)高次脳機能障害の評価
(3)高次脳機能障害のリハビリテーションの実践
6 -22 認知症患者のリハビリテーション [金谷さとみ]
(1)認知症の分類と治療
(2)認知症の症候と神経症状
(3)認知症の神経学的所見
(4)認知症の評価
(5)認知症患者への関わり
(6)認知機能へのアプローチ
(7)運動機能へのアプローチ
6 -23 スポーツ復帰のリハビリテーション [坂本雅昭]
(1)スポーツ復帰を目指すリハビリテーションの概要
(2)スポーツ復帰過程とリハビリテーションチーム
(3)スポーツ選手に多くみられる腰部障害のリハビリテーション
6 -24 障がい者スポーツとリハビリテーション [緒方徹]
(1)障がい者スポーツとは
(2)障がい者スポーツの実践
6 -25 脊髄損傷に対するリハビリテーション [加藤真介]
(1)疾患の病態
(2)神経症状・診断
(3)合併障害
(4)治療法
6 -26 上肢切断患者のリハビリテーション [福井信佳]
(1)概要
(2)能動義手の機能と構造
(3)上肢切断に対する評価
(4)能動義手の訓練
6 -27 下肢切断患者のリハビリテーション [淵岡聡]
(1)疫学・分類
(2)切断術,断端形成術
(3)断端管理
(4)下肢切断に対する評価
(5)義足
(6)下肢切断者のリハビリテーション
第 5 章 近未来のリハビリテーション医療
1 地域包括ケアシステムとリハビリテーション医療 [田中康之]
(1)介護保険法とリハビリテーション
(2)地域包括ケアシステムの定義
(3)2025年問題と2040年問題
(4)地域包括ケアシステムの構成要素
(5)地域包括ケアシステムで求められる訪問・通所リハビリテーション
(6)地域共生社会
2 災害支援対策とリハビリテーション医療 [定松修一]
(1)災害とは
(2)災害リハビリテーション活動
(3)おわりに
3 リハビリテーション医療におけるICTの活用 [林園子]
(1)ICTとその特徴
(2)ICT活用の分類
(3)デジタルファブリケーションとその特徴
(4)デジタルファブリケーションの活用事例
4 リハビリテーションとロボット [越智光宏]
(1)リハビリテーションにおけるロボットが必要になった背景
(2)ロボットの定義と分類
(3)リハビリテーションとロボットの現状と今後
5 ロコモティブシンドローム対策 [藤田博曉,丸谷康平]
(1)ロコモティブシンドロームの背景
(2)ロコモの判定方法
(3)ロコモの対策
(4)おわりに
6 サルコペニア,フレイル対策 [牧迫飛雄馬,白土大成]
(1)概念および定義の理解
(2)評価および判定方法
(3)予防・改善のための対策
7 生活習慣病対策 [野村卓生]
(1)生活習慣病
(2)生活習慣病対策
(3)メタボリックシンドローム
(4)特定健康診査・特定保健指導
(5)特定保健指導における身体活動指導
8 緩和期・終末期のリハビリテーション医療 [ 井上順一朗]
(1)緩和期・終末期ケアの基礎知識
(2)緩和期・終末期がん患者の病態・特徴
(3)緩和期・終末期におけるリハビリテーション
1 リハビリテーションの理念と定義 [上月正博]
(1)リハビリテーションの定義と考え方
(2)リハビリテーションの内容と新しい考え方
2 リハビリテーション医学の歴史 [加賀谷斉]
(1)各国での歴史
(2)リハビリテーション医学の国際学会と用語
(3)おわりに
3 リハビリテーション医学の特徴(障害のとらえ方,自立支援,QOLなど) [横山絵里子]
(1)障害のとらえ方
(2)リハビリテーション医学・医療の特徴
第 2 章 健康と生活機能
1 医学的情報(病理・生理・画像診断を含む) [村上英恵,西村行秀]
(1)心電図
(2)電気生理的検査
(3)呼吸機能検査
(4)画像診断
2 国際生活機能分類(ICF) [藤澤宏幸]
(1)ICFの概念
(2)リハビリテーション医療でのICFの活用
3 心身機能・身体構造の評価 [浅川育世]
(1)心身機能・身体構造の定義
(2)心身機能の評価
(3)身体構造の評価
4 活動の評価 [金谷さとみ]
(1)活動をどうとらえるか
(2)ADL評価
5 参加の評価(就労支援を含む) [能登真一]
(1)「参加」の概念
(2)「参加」の評価
(3)就労支援に関する評価
6 背景因子の評価 [石川ふみよ]
(1)環境因子,個人因子とその評価
第 3 章 リハビリテーション医療の計画と多職種連携
1 リスク管理 [鵜澤吉宏]
(1)リハビリテーション実施前の準備とリスク管理
(2)リハビリテーション実施中のリスク管理
2 機能的帰結の予測 [徳田和宏]
(1)目標設定と予後予測
(2)脳卒中後の上肢麻痺における予後予測
(3)脳卒中後の下肢麻痺,歩行における予後予測
3 チーム医療 [松原貴子]
(1)チーム医療とは
(2)チーム医療の関連職種
(3)チーム医療の必要性
(4)チーム医療の形態-集学的アプローチの流れ
4 医療安全と感染対策 [宮越浩一]
(1)医療安全
(2)医療関連感染
(3)リ ハビリテーション医療における安全管理・推進のための
ガイドライン
5 多職種連携と協働 [廣田栄子]
(1)チーム医療の推進
(2)多職種連携の推進
(3)地域医療における多職種連携
6 リハビリテーション医療を取り巻く制度・法律 [佐々木嘉光]
(1)医師法,理学療法士及び作業療法士法,言語聴覚士法
(2)医療と保険診療の理解(医療法と健康保険,介護保険)
(3)介護保険制度の理解(介護保険法)
(4)障害福祉サービスの理解(障害者総合支援法)
(5)その他リハビリテーション業務に関係する主な法律
第 4 章 機能障害とリハビリテーション治療
1 理学療法 [高橋仁美]
(1)「理学療法士法」の解説
(2)理学療法の起源と日本の理学療法の歴史
(3)理学療法とリハビリテーション
(4)理学療法とリハビリテーション医療
(5)理学療法の対象
(6)全人的医療を目指した理学療法
2 作業療法 [髙島千敬]
(1)作業療法とは
(2)作業療法の歴史
(3)作業療法の対象
3 言語聴覚療法 [内山量史]
(1)言語聴覚療法の歴史:資格制度ができるまで
(2)言語聴覚士法とその特徴
(3)言語聴覚士の養成と有資格者の動向
4 義肢・装具・車椅子 [糸数昌史]
(1)補装具の定義
(2)義肢
(3)装具
(4)移動補助具
5 住環境と福祉用具・自助具 [金城正治]
(1)住環境整備
(2)住環境整備の基本事項
(3)住環境整備の方法
(4)福祉用具
(5)自助具
6 リハビリテーション治療
6 -1 ICUにおける早期離床・リハビリテーション [矢野雄大,神津玲]
(1)ICUにおけるリハビリテーション
(2)早期リハビリテーションの実際
6 -2 心大血管疾患リハビリテーション [内山覚]
(1)心大血管疾患リハビリテーションとは
(2)対象となる疾患
(3)時期的区分
(4)運動療法
(5)心大血管リハビリテーションの普及に向けて
6 -3 脳血管疾患・神経筋疾患のリハビリテーション [森憲一]
(1)脳血管疾患
(2)パーキンソン病
(3)脊髄小脳変性症(SCD)
(4)筋ジストロフィー
(5)末梢神経損傷
6 -4 運動器リハビリテーション [対馬栄輝]
(1)運動器リハビリテーションとは
(2)運動器障害をきたす代表疾患:下肢
(3)運動器障害をきたす代表疾患:体幹
(4)運動器障害をきたす代表疾患:上肢
6 -5 呼吸器リハビリテーション [高橋仁美]
(1)呼吸リハビリテーションの定義と概要
(2)呼吸器リハビリテーション料における対象
(3)呼吸リハビリテーションの実際
6 -6 廃用症候群のリハビリテーション [岩倉正浩]
(1)廃用症候群の概要
(2)廃用症候群の症候・合併症・障害
(3)廃用症候群の評価
(4)廃用症候群への介入
6 -7 がん患者リハビリテーション [高倉保幸]
(1)疾患の理解
(2)がん患者リハビリテーション
6 -8 腎臓リハビリテーション [忽那俊樹,松永篤彦]
(1)慢性腎臓病の病態
(2)医学的検査
(3)慢性腎臓病の治療
(4)腎臓リハビリテーションの評価項目
(5)腎臓リハビリテーションの内容
6 -9 糖尿病のリハビリテーション [片田圭一]
(1)疾患の病態
(2)症状
(3)医学的検査
(4)医師,多職種チームによる治療
(5)理学療法評価
(6)理学療法
(7)運動療法の効果
6 -10 リンパ浮腫複合的治療 [山本優一]
(1)リンパ浮腫の病態
(2)リンパ浮腫の進行度とリスク管理・臨床評価
(3)リンパ浮腫の複合的治療
6 -11 障害児(者)リハビリテーション [平野大輔]
(1)対象
(2)子どもの障害と支援の在り方
(3)リハビリテーション専門職の関わり方
(4)リハビリテーションの実施場所
(5)障害児(者)に対するリハビリテーションにおいて特に必要な知識
(6)評価と効果判定
(7)リハビリテーションの目的と過程
(8)リハビリテーションの内容
6 -12 難病患者リハビリテーション [仁木裕也]
(1)指定難病について知る
(2)リハビリテーション治療における留意点
6 -13 摂食機能療法 [宮本明]
(1)摂食機能療法の基礎
(2)摂食嚥下のメカニズム
(3)摂食嚥下障害の分類
(4)摂食嚥下機能の評価
(5)摂食機能療法の実際
(6)おわりに
6 -14 失語症のリハビリテーション [小森規代]
(1)失語症とは
(2)失語症の症状
(3)失語症のタイプ分類
(4)失語症の評価
(5)リハビリテーション
6 -15 視覚障害に対するリハビリテーション [内川義和]
(1)視覚障害の原因と疾患概要
(2)視覚障害の程度評価(視覚障害の認定基準)
(3)ロービジョンケア
6 -16 聴覚障害に対するリハビリテーション [石川浩太郎]
(1)聴覚障害とは
(2)リハビリテーションの実際
(3)おわりに
6 -17 平衡障害に対するリハビリテーション [北原糺]
(1)内耳における末梢前庭系の仕組み
(2)脳における中枢前庭系の仕組み
(3)末梢前庭から中枢前庭にかけての加齢変化
(4)前庭リハビリテーション
(5)良性発作性頭位めまい症
6 -18 排尿・排便障害に対するリハビリテーション [片岡ひとみ]
(1)排尿機能障害
(2)排便機能障害
(3)排泄リハビリテーション
6 -19 精神科作業療法 [香山明美,矢萩未来]
(1)精神科作業療法とは
(2)精神科作業療法の評価
(3)精神科作業療法の実際
6 -20 精神科療養病棟における疾患別リハビリテーション [細井匠]
(1)精神科療養病棟の状況
(2)統合失調症
(3)うつ病
(4)アルコール依存症
(5)おわりに
6 -21 高次脳機能障害に対するリハビリテーション [種村留美]
(1)高次脳機能障害のリハビリテーションとは
(2)高次脳機能障害の評価
(3)高次脳機能障害のリハビリテーションの実践
6 -22 認知症患者のリハビリテーション [金谷さとみ]
(1)認知症の分類と治療
(2)認知症の症候と神経症状
(3)認知症の神経学的所見
(4)認知症の評価
(5)認知症患者への関わり
(6)認知機能へのアプローチ
(7)運動機能へのアプローチ
6 -23 スポーツ復帰のリハビリテーション [坂本雅昭]
(1)スポーツ復帰を目指すリハビリテーションの概要
(2)スポーツ復帰過程とリハビリテーションチーム
(3)スポーツ選手に多くみられる腰部障害のリハビリテーション
6 -24 障がい者スポーツとリハビリテーション [緒方徹]
(1)障がい者スポーツとは
(2)障がい者スポーツの実践
6 -25 脊髄損傷に対するリハビリテーション [加藤真介]
(1)疾患の病態
(2)神経症状・診断
(3)合併障害
(4)治療法
6 -26 上肢切断患者のリハビリテーション [福井信佳]
(1)概要
(2)能動義手の機能と構造
(3)上肢切断に対する評価
(4)能動義手の訓練
6 -27 下肢切断患者のリハビリテーション [淵岡聡]
(1)疫学・分類
(2)切断術,断端形成術
(3)断端管理
(4)下肢切断に対する評価
(5)義足
(6)下肢切断者のリハビリテーション
第 5 章 近未来のリハビリテーション医療
1 地域包括ケアシステムとリハビリテーション医療 [田中康之]
(1)介護保険法とリハビリテーション
(2)地域包括ケアシステムの定義
(3)2025年問題と2040年問題
(4)地域包括ケアシステムの構成要素
(5)地域包括ケアシステムで求められる訪問・通所リハビリテーション
(6)地域共生社会
2 災害支援対策とリハビリテーション医療 [定松修一]
(1)災害とは
(2)災害リハビリテーション活動
(3)おわりに
3 リハビリテーション医療におけるICTの活用 [林園子]
(1)ICTとその特徴
(2)ICT活用の分類
(3)デジタルファブリケーションとその特徴
(4)デジタルファブリケーションの活用事例
4 リハビリテーションとロボット [越智光宏]
(1)リハビリテーションにおけるロボットが必要になった背景
(2)ロボットの定義と分類
(3)リハビリテーションとロボットの現状と今後
5 ロコモティブシンドローム対策 [藤田博曉,丸谷康平]
(1)ロコモティブシンドロームの背景
(2)ロコモの判定方法
(3)ロコモの対策
(4)おわりに
6 サルコペニア,フレイル対策 [牧迫飛雄馬,白土大成]
(1)概念および定義の理解
(2)評価および判定方法
(3)予防・改善のための対策
7 生活習慣病対策 [野村卓生]
(1)生活習慣病
(2)生活習慣病対策
(3)メタボリックシンドローム
(4)特定健康診査・特定保健指導
(5)特定保健指導における身体活動指導
8 緩和期・終末期のリハビリテーション医療 [ 井上順一朗]
(1)緩和期・終末期ケアの基礎知識
(2)緩和期・終末期がん患者の病態・特徴
(3)緩和期・終末期におけるリハビリテーション
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理学療法士,作業療法士,言語聴覚士養成校の専門基礎科目に対応したテキストシリーズ刊行開始!
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学習内容と国家試験を結びつける[学習の要点],実習や臨床現場にリンクする[臨床に役立つアドバイス]など,「なぜそれを勉強するのか」「将来にどのようにつながるのか」をイメージしやすい知識を補足し,用語解説なども適宜追加。項目末の[まとめ]では,学習の理解度を確認するために簡単な問題を掲載。噛み砕いた表現と多数の図表で,評価・治療方法について視覚的にも理解しやすい紙面に加え,各見出しごとの[POINT]で,どこに重点を置いて学習すべきかが一目でわかる構成となっている。
第1弾『リハビリテーション医学』はリハビリテーション医学の定義や歴史,評価法,多職種連携,リハビリテーション治療の実際的な内容を網羅し,近年のトピックスも盛り込んだ,今求められているリハビリテーション全体を俯瞰できる1冊。はじめてリハビリテーションを学ぶ学生でも将来の自分の姿をイメージできて読みやすく,ある程度リハビリテーションを学んだ学年においても読み応えのある内容となっている。