ガイドラインに心エコーを生かす
定価 6,380円(税込) (本体5,800円+税)
- B5判 296ページ オールカラー,イラスト69点,写真564点
- 2020年3月28日刊行
- ISBN978-4-7583-1963-8
電子版
序文
心エコーは,循環器疾患の診断や治療方針の決定・経過観察に有用であり,心不全の診断や治療,弁膜症への介入など,実臨床のさまざまな場面で活用されています。診療ガイドラインにもその有用性は明記されていますが,実際の応用は文面で表現されている以上に奥深く,経験則がものをいう場面がいまだに多々あります。
それは,ガイドラインそのものが,あくまでも臨床研究や治験などから得られた知見を基に作成されているので,記述が概論に留まってしまい,個々の症例での活用まで踏み込むことができないからです。実は,ここの部分こそ若手の先生方が知りたいところであり,それを詳説した教科書はあまり見かけません。
本書では,各分野において第一線で活躍されている先生方にお願いして,症例ベースで,まずガイドラインの内容と応用に関するコツを概説し,さらに適応が難しい症例での考え方を解説していただきました。本書が皆様の知識の整理に役立ち,今後の診療に活かされることを切に望んでいます。
2020 年2 月
名古屋市立大学大学院医学研究科循環器内科学准教授
瀬尾由広
公益財団法人 心臓血管研究所循環器内科心不全担当部長
上嶋徳久
それは,ガイドラインそのものが,あくまでも臨床研究や治験などから得られた知見を基に作成されているので,記述が概論に留まってしまい,個々の症例での活用まで踏み込むことができないからです。実は,ここの部分こそ若手の先生方が知りたいところであり,それを詳説した教科書はあまり見かけません。
本書では,各分野において第一線で活躍されている先生方にお願いして,症例ベースで,まずガイドラインの内容と応用に関するコツを概説し,さらに適応が難しい症例での考え方を解説していただきました。本書が皆様の知識の整理に役立ち,今後の診療に活かされることを切に望んでいます。
2020 年2 月
名古屋市立大学大学院医学研究科循環器内科学准教授
瀬尾由広
公益財団法人 心臓血管研究所循環器内科心不全担当部長
上嶋徳久
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目次
Ⅰ 計測
1 左心系の計測 栗田絵梨奈,山田 聡
2 右心系の計測 田中秀和
Ⅱ 拡張機能
1 ベーシック 上嶋徳久
2 アドバンス 土肥 薫
Ⅲ 心筋症
1 拡張型心筋症 大谷朋仁
2 肥大型心筋症 井口恵介,前川裕一郎
3 不整脈原性右室心筋症 大西哲存
4 アミロイドーシス 小山 潤
5 高血圧性心疾患 橋本直土,渡邉 哲
6 ファブリー病 久保 亨
7 特発性拘束型心筋症 岡田 厚
8 心臓サルコイドーシス 小板橋俊美
9 心筋炎 猪又孝元
10 がん治療関連心機能障害 大櫛祐一郎,山田博胤
11 周産期心筋症 神谷千津子
12 アスリートハート 石津智子
13 虚血性心筋症 平野 豊
Ⅳ 心膜炎
1 急性心膜炎 岩野弘幸
2 心タンポナーデ 山田 晶
3 収縮性心膜炎 大門雅夫
Ⅴ 不整脈
1 心房細動 諏訪惠信,宮坂陽子
Ⅵ 心不全
1 左室駆出率が保たれた心不全 若見和明
2 心臓再同期療法 丸尾 健
3 植込み型人工心臓の管理 大西俊成
Ⅶ 弁膜症
1 左室駆出率が保たれた大動脈弁狭窄症 竹内正明
2 左室駆出率が低下した大動脈弁狭窄症 東儀浄孝,林田晃寛
3 TAVIが行われた大動脈弁狭窄症 熊谷亜希子
4 大動脈二尖弁 成瀬元気,大倉宏之
5 大動脈弁閉鎖不全症(弁性) 木村由美子,尾長谷喜久子
6 大動脈弁閉鎖不全症(大動脈性) 和田靖明
7 一次性(器質性)僧帽弁閉鎖不全症 宇都宮裕人
8 二次性(機能性)僧帽弁閉鎖不全症:左室収縮能低下 渡邉 望
9 左室収縮能低下による機能性僧帽弁閉鎖不全症に対する外科治療 有馬秀紀
10 MitraClipが行われた僧帽弁閉鎖不全症 出雲昌樹
11 心房性機能性僧帽弁閉鎖不全症 阿部幸雄
12 僧帽弁狭窄症 村田光繁
13 三尖弁閉鎖不全症 泉 知里
14 人工弁機能不全 妹尾麻衣子,渡辺弘之
15 感染性心内膜炎 芦原京美
1 左心系の計測 栗田絵梨奈,山田 聡
2 右心系の計測 田中秀和
Ⅱ 拡張機能
1 ベーシック 上嶋徳久
2 アドバンス 土肥 薫
Ⅲ 心筋症
1 拡張型心筋症 大谷朋仁
2 肥大型心筋症 井口恵介,前川裕一郎
3 不整脈原性右室心筋症 大西哲存
4 アミロイドーシス 小山 潤
5 高血圧性心疾患 橋本直土,渡邉 哲
6 ファブリー病 久保 亨
7 特発性拘束型心筋症 岡田 厚
8 心臓サルコイドーシス 小板橋俊美
9 心筋炎 猪又孝元
10 がん治療関連心機能障害 大櫛祐一郎,山田博胤
11 周産期心筋症 神谷千津子
12 アスリートハート 石津智子
13 虚血性心筋症 平野 豊
Ⅳ 心膜炎
1 急性心膜炎 岩野弘幸
2 心タンポナーデ 山田 晶
3 収縮性心膜炎 大門雅夫
Ⅴ 不整脈
1 心房細動 諏訪惠信,宮坂陽子
Ⅵ 心不全
1 左室駆出率が保たれた心不全 若見和明
2 心臓再同期療法 丸尾 健
3 植込み型人工心臓の管理 大西俊成
Ⅶ 弁膜症
1 左室駆出率が保たれた大動脈弁狭窄症 竹内正明
2 左室駆出率が低下した大動脈弁狭窄症 東儀浄孝,林田晃寛
3 TAVIが行われた大動脈弁狭窄症 熊谷亜希子
4 大動脈二尖弁 成瀬元気,大倉宏之
5 大動脈弁閉鎖不全症(弁性) 木村由美子,尾長谷喜久子
6 大動脈弁閉鎖不全症(大動脈性) 和田靖明
7 一次性(器質性)僧帽弁閉鎖不全症 宇都宮裕人
8 二次性(機能性)僧帽弁閉鎖不全症:左室収縮能低下 渡邉 望
9 左室収縮能低下による機能性僧帽弁閉鎖不全症に対する外科治療 有馬秀紀
10 MitraClipが行われた僧帽弁閉鎖不全症 出雲昌樹
11 心房性機能性僧帽弁閉鎖不全症 阿部幸雄
12 僧帽弁狭窄症 村田光繁
13 三尖弁閉鎖不全症 泉 知里
14 人工弁機能不全 妹尾麻衣子,渡辺弘之
15 感染性心内膜炎 芦原京美
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もう迷わない! ガイドライン準拠の心エコー
今や循環器疾患の診療に「心エコー」「診療ガイドライン」は欠かせないが,臨床では常にガイドライン通りの手順や手法で心エコー図検査が行えるとは限らない。鑑別診断に迷ったときは? 各指標が意味するものとは? 米国や欧州のガイドラインをそのまま適用してよいのか? ガイドライン改訂で何が変わったのか?
ガイドラインをどう解釈し活用していくべきか,本書は各疾患につき関連ガイドラインのポイントと,診断・治療のコツを具体的な症例をもとに解説。どのように臨床に落とし込み・擦り合わせて生かしていくか,そのエッセンスをまとめた。