プライマリ・ケア医&救急医のための

骨折 あるある見逃し画像

骨折 あるある見逃し画像

■著者 金城 健

定価 3,960円(税込) (本体3,600円+税)
  • A5判  124ページ  2色,イラスト20点,写真50点
  • 2020年6月1日刊行
  • ISBN978-4-7583-1884-6

見逃し例を未然に防ぐためのコツとポイントを徹底解説!

X線診断時に骨折を見逃さないためのポイントを1冊に集約。
読影のコツや画像解剖に留まらず,小児から成人までの各骨折の特徴や傾向,撮影オーダーの出し方等の見逃しを防ぐためのポイント,さらにはX線撮影の限界と追加すべき検査まで,実際の見逃し例を元に徹底解説。


序文

 私が初期研修を行った沖縄県立中部病院は,北米型救急センターを併設し,一次救急から三次救急まですべての受診患者の初期診断・初期対応を初期研修医が行っていました。整形外科のカンファレンスで,前日に救急センターで撮影された四肢のX線像をすべてチェックして,見逃されやすい骨折があればカルテを取り寄せて,初期研修医が正しく初期対応できているかを確認するのです。そのシステムは見逃しを防ぐセーフティネットとしての役割だけでなく,研修医へのフィードバックとして有効に機能していました。当時は紙カルテで,X 線像もフィルムの時代であり,フィルムを集めるのもカルテを確認する作業にも,大変な労力が必要でした。
 4年間の離島診療所勤務が終わり,沖縄県立南部医療センター・こども医療センターでの整形外科研修の時代には,電子カルテになり院内のどこからでも救急センターの画像をチェックできて,カルテの確認も容易にできるようになっていました。そこで私は,初期研修時代の習慣でもあったので,救急室の画像を勝手にチェックすることにしたのです。はじめると月に数例は見逃しや診断間違いがあり,見逃し症例は電話で呼び出してフォローを行い,診断間違いは院内イントラメールで研修医と指導医へフィードバックしました。それを続けていくなかで見逃されやすい骨折にはシナリオがあり,パターンがあることに気がついたのです。拙著は,実際経験した症例を集め,画像を多く掲載して,見逃さないためのコツや,知っておいてもらいたいことをまとめたものになっています。本書が少しでも読者の役に立てば幸いです。
 最後に,偶然の出会いと何気ない会話から本書のアイデアを採用して出版(まさに“Le hasard ne favorise que les esprits préparés.”)までサポートして下さったメジカルビュー社編集部の矢部涼子さんに深謝します。

2020年4月
沖縄県立南部医療センター・こども医療センター小児整形外科副部長
金城 健
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目次

Ⅰ 小児
1 小児骨折―総論
 小児骨折の診かた
  小児の特徴
  小児骨折の統計学的特徴
  小児の骨の特徴
  小児骨折のピットフォール
2 鎖骨
 鎖骨骨折
3 肘関節
 肘関節周囲骨折の診かた
  肘関節周囲骨折の特徴
  見逃しを防ぐためのポイント
  小児肘関節の画像解剖
  骨端核の出現時期
  年齢別の正常X 線像
  小児肘関節周囲骨折の疫学
  見逃しを防ぐためのX 線読影のポイント
 上腕骨顆上骨折
 上腕骨外顆骨折
 肘頭骨折
 Monteggia 脱臼骨折
 番外編:肘内障

Ⅱ 成人
4 股関節
 大腿骨近位部骨折の診かた
  大腿骨近位部骨折の特徴
  大腿骨骨折は単純X 線像で診断できるか?
  単純X 線像で明らかに骨折は認めないが,骨折を否定できない場合
  単純X 線像で骨折が明らかではないが,身体所見上は骨折を否定できない場合に,追加で選択する検査は?
 大腿骨頚部骨折
5 脊椎
 椎体骨折の診かた
  椎体骨折の特徴
  椎体骨折の診断法
  MRI による骨折判定法
 椎体骨折
6 手関節
 舟状骨骨折の診かた
  舟状骨骨折の特徴
  見逃しを防ぐためのポイント
 舟状骨骨折
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