これから始める
カテーテルアブレーション
手技がわかる,流れがつかめる
定価 7,150円(税込) (本体6,500円+税)
- A4判 224ページ オールカラー,イラスト30点,写真500点
- 2016年3月25日刊行
- ISBN978-4-7583-1430-5
電子版
序文
はじめに
私とカテーテルアブレーションの出会いは大学病院での研修医1年目でした。当時は高周波アブレーションが開始されたばかりであり,月に数例の発作上室頻拍症を数時間かけて行っている程度でした。しかも現在のような専用のEPラボもなく,最大6チャネル程度の心内心電図を見ながら電気刺激を行い,心内心電図記録用紙に鉛筆で刺激周期を書き込み,デバイダーを用いて測定を行うという現在では考えられないような古典的な方法で行いました。虚血性心疾患に対する冠動脈ステント治療が登場し,華やかなPCIが行われている一方で,不整脈を専門とする循環器内科医は「変わっている」とか「マニアック」などという印象で当時は見られていたと思います。ただし,自分自身ではじめて副伝導路の焼灼に成功したときの喜びは非常に大きなものがありました。
その後,私自身が現病院のレジデントの頃には,多極カテーテルや8mmチップのアブレーションカテーテルなどの登場により,通常型心房粗動に対するカテーテルアブレーションも標準的な治療となりました。さらには3Dマッピングの登場によって,2000年代以降は心房細動や心房頻拍,心室頻拍などの過去には「難治性」といわれていた不整脈の治療も可能となるなど,目覚ましい進歩を遂げています。現在ではカテーテルアブレーションは循環器診療の中では欠かせない治療の1つとなっていますが,心内心電図の解釈や病態の理解など,経験や興味がないと苦手意識が強くなる分野の1つであろうと思います。
本書では,今現在,実際の現場で後進の指導にあたっている先生方にお願いし,カテーテルアブレーションをこれから始める医師やメディカルスタッフになるべくわかりやすいように,心臓電気生理学的検査所見や代表的な頻脈性不整脈の治療に関して解説していただきました。本書がカテーテルアブレーションへの興味の第一歩となり,今後の診療に役立てていただければ幸いです。
平成28年2月
公益財団法人 心臓血管研究所付属病院循環器内科不整脈担当部長
大塚崇之
私とカテーテルアブレーションの出会いは大学病院での研修医1年目でした。当時は高周波アブレーションが開始されたばかりであり,月に数例の発作上室頻拍症を数時間かけて行っている程度でした。しかも現在のような専用のEPラボもなく,最大6チャネル程度の心内心電図を見ながら電気刺激を行い,心内心電図記録用紙に鉛筆で刺激周期を書き込み,デバイダーを用いて測定を行うという現在では考えられないような古典的な方法で行いました。虚血性心疾患に対する冠動脈ステント治療が登場し,華やかなPCIが行われている一方で,不整脈を専門とする循環器内科医は「変わっている」とか「マニアック」などという印象で当時は見られていたと思います。ただし,自分自身ではじめて副伝導路の焼灼に成功したときの喜びは非常に大きなものがありました。
その後,私自身が現病院のレジデントの頃には,多極カテーテルや8mmチップのアブレーションカテーテルなどの登場により,通常型心房粗動に対するカテーテルアブレーションも標準的な治療となりました。さらには3Dマッピングの登場によって,2000年代以降は心房細動や心房頻拍,心室頻拍などの過去には「難治性」といわれていた不整脈の治療も可能となるなど,目覚ましい進歩を遂げています。現在ではカテーテルアブレーションは循環器診療の中では欠かせない治療の1つとなっていますが,心内心電図の解釈や病態の理解など,経験や興味がないと苦手意識が強くなる分野の1つであろうと思います。
本書では,今現在,実際の現場で後進の指導にあたっている先生方にお願いし,カテーテルアブレーションをこれから始める医師やメディカルスタッフになるべくわかりやすいように,心臓電気生理学的検査所見や代表的な頻脈性不整脈の治療に関して解説していただきました。本書がカテーテルアブレーションへの興味の第一歩となり,今後の診療に役立てていただければ幸いです。
平成28年2月
公益財団法人 心臓血管研究所付属病院循環器内科不整脈担当部長
大塚崇之
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目次
◉カテーテルアブレーション関連略語集
Ⅰ心臓電気生理学的検査
1 まずはここから! 電極カテーテルの留置と洞調律中の心内心電図 大塚崇之
心臓電気生理学的検査およびカテーテルアブレーションに必要な機器
シースの挿入
電極カテーテルの留置
心内電位の記録方法
洞調律中の心内電位と正常値
2どうやって電気刺激を行うの? 心臓電気生理学的検査における刺激方法 庄司正昭
カテーテルアブレーションを始めるその前に
電気刺激の目的
さあ,電気刺激をやってみよう
刺激方法
おそれなく!スティムレーターを触ろう!
3心房を刺激するとどんな所見が得られるの? 心房刺激による心臓電気生理学的検査の所見 有田卓人
心房期外刺激
心房筋および房室伝導の反応
房室伝導
jump up現象
有効不応期と機能的不応期
心房連続刺激
4心室基本刺激でなにがわかる? 心室刺激による心臓電気生理学的検査の所見 八木直治
心室基本刺激でなにがわかるか?
頻拍中の心室刺激
心室性不整脈における心室刺激
徐脈性不整脈の精査における心室刺激
5Para-Hisペーシングってなに? 方法とその解釈 田尾 進
心臓電気生理学的検査におけるPara-Hisペーシングの位置づけ
使用するカテーテルと配置
Para-Hisペーシングの方法
Para-Hisペーシングの解釈
6この頻拍はなんだろう? 房室回帰性頻拍と房室結節回帰性頻拍の鑑別 弘田隆省
12誘導心電図での鑑別
心臓電気生理学的検査での鑑別
7いつもと違うPSVTがでている!? Long RP’頻拍と鑑別法 末成和義
はじめに
「Long RP’頻拍」の鑑別診断について
「Long RP’頻拍」の12誘導心電図
心臓電気生理学的検査
8エントレインメントペーシング(entrainment pacing)ってなんだろう? 方法とその解釈 北村 健
エントレインメントペーシングとは
エントレインメント現象
エントレインメントペーシングの実際
通電至適部位,頻拍回路の同定法としてのエントレインメントペーシング
マニフェストエントレインメントとコンシールドエントレインメント
PPI(ポストペーシングインターバル)
エントレインメントペーシングとPPIを併用したアブレーション至適部位の同定
エントレインメントマッピングの限界
9ペースマップってどうやって行うの? 増田慶太
ペースマップとは?
ペースマップはどんなときに使いますか?
電極の配置
ペースマップを用いたアブレーションの例
ペースマップの限界
10 3Dマッピングを使うとなにがわかるの? 深谷英平
各システムの基本原理
3Dマッピングシステムでわかること
実際の症例で見てみましょう
最後に
Ⅱカテーテルアブレーション 上室頻拍
1WPW症候群: 診断,アブレーションのピットフォール 元木康一郎
副伝導路の部位診断
可能な限りSVTを誘発しましょう
アブレーションを開始しましょう
アブレーションに成功する部位,電位
最後に
2特殊な副伝導路 北條林太郎
特殊な副伝導路の種類
Atriofascicular pathwayの解剖および心臓電気生理学的特徴
Atriofascicular pathwayのカテーテルアブレーション
Atrioventricular pathwayの特徴
Nodofascicular / Nodoventricular pathwayの特徴
Fasciculoventricular pathwayの電気生理
3房室結節回帰性頻拍(AVNRT) 鈴木 篤
AVNRTの背景,発生機序
心電図診断
診断基準
slow-fast AVNRTの診断基準
fast-slow AVNRTの診断基準
心臓電気生理学的検査
心臓電気生理学的検査(EPS)&誘発
4ATP感受性心房頻拍 稲葉 理
ATP感受性心房頻拍の診断
ATP感受性心房頻拍のカテーテルアブレーション
5通常型心房粗動 加藤武史
心房粗動とは?
通常型心房粗動と非通常型心房粗動
基本的なカテーテル配置
右房解剖学的峡部依存性頻拍であることの確認
右房解剖学的峡部のアブレーション
右房解剖学的峡部の両方向性ブロック確認
6開心術後の心房頻拍 江島浩一郎
開心術後の心房頻拍の種類と頻度
カテーテルアブレーション術前に行うこと
体表面12誘導心電図からわかること
電極カテーテルの配置
心内電位の興奮順序とエントレインメントペーシングで頻拍回路の把握を
3Dマッピングシステムの活用
開心術の術式と頻拍回路:心房切開線と切開線瘢痕関連心房頻拍
Superior transseptal approachに伴う切開線瘢痕関連心房頻拍
Ⅲカテーテルアブレーション 心房細動
1心房中隔穿刺(Brockenbrough法)のポイント 坂元裕一郎
心房中隔穿刺針(Brockenbrough針)の種類と選択
心房中隔穿刺(Brockenbrough法)の手順
複数のシースを左房に入れる手順
その他の工夫や注意点
2肺静脈隔離術 ①リング状カテーテルの留置方法と電位の解釈 徳田道史
心房細動に対する肺静脈隔離術
リング状カテーテルの選択
リング状カテーテルの挿入
個々の症例における解剖の理解
電位の解釈
肺静脈隔離術
3肺静脈隔離術 ②マッピングシステムの活用方法 奥村恭男,佐々木直子
CARTO®マッピングシステム
EnSite NavX™システム
4肺静脈隔離術 ③カテーテル操作の注意点とエンドポイント 松尾征一郎
肺静脈隔離術に使用するアブレーションカテーテル
イリゲーションカテーテルでの焼灼
肺静脈隔離術でのパワー設定
肺静脈隔離術のエンドポイント
5肺静脈隔離術 ④合併症とその対策 藤野紀之
肺静脈隔離術に伴う合併症
心タンポナーデの頻度と原因
穿刺トラブル(穿刺部血腫,仮性動脈瘤,動静脈瘻)
血栓塞栓症,一過性脳虚血発作
筆者からのアドバイス
Ⅳカテーテルアブレーション 心室頻拍
1流出路起源心室頻拍/心室期外収縮 永嶋孝一
流出路起源の心室性不整脈の特徴
12誘導心電図からの起源を推測しましょう
起源別不整脈の特徴
心臓電気生理学的検査
マッピング
アブレーション
2ベラパミル感受性心室頻拍 小鹿野道雄,林 明聡
ベラパミル感受性心室頻拍の診断
ベラパミル感受性心室頻拍の回路
カテーテルのポジショニング
誘発試験
マッピング
アブレーション
解剖学的アプローチ
エンドポイント
3器質的心疾患を伴う心室頻拍 関口幸夫
3Dマッピングシステムの重要性
器質的心疾患に伴う心室頻拍とは
VT心電図から通電部位を考える
心内膜側アブレーション
心外膜アブレーション
アブレーションの治療成績
今後の展望
4心外膜アプローチの方法と合併症対策 深水誠二
心室頻拍アブレーションの歴史
心外膜起源心室頻拍の特徴
心外膜アプローチの適応
剣状突起下穿刺法の方法
心外膜マッピング・アブレーションの方法
生じうる合併症とその回避法
Ⅰ心臓電気生理学的検査
1 まずはここから! 電極カテーテルの留置と洞調律中の心内心電図 大塚崇之
心臓電気生理学的検査およびカテーテルアブレーションに必要な機器
シースの挿入
電極カテーテルの留置
心内電位の記録方法
洞調律中の心内電位と正常値
2どうやって電気刺激を行うの? 心臓電気生理学的検査における刺激方法 庄司正昭
カテーテルアブレーションを始めるその前に
電気刺激の目的
さあ,電気刺激をやってみよう
刺激方法
おそれなく!スティムレーターを触ろう!
3心房を刺激するとどんな所見が得られるの? 心房刺激による心臓電気生理学的検査の所見 有田卓人
心房期外刺激
心房筋および房室伝導の反応
房室伝導
jump up現象
有効不応期と機能的不応期
心房連続刺激
4心室基本刺激でなにがわかる? 心室刺激による心臓電気生理学的検査の所見 八木直治
心室基本刺激でなにがわかるか?
頻拍中の心室刺激
心室性不整脈における心室刺激
徐脈性不整脈の精査における心室刺激
5Para-Hisペーシングってなに? 方法とその解釈 田尾 進
心臓電気生理学的検査におけるPara-Hisペーシングの位置づけ
使用するカテーテルと配置
Para-Hisペーシングの方法
Para-Hisペーシングの解釈
6この頻拍はなんだろう? 房室回帰性頻拍と房室結節回帰性頻拍の鑑別 弘田隆省
12誘導心電図での鑑別
心臓電気生理学的検査での鑑別
7いつもと違うPSVTがでている!? Long RP’頻拍と鑑別法 末成和義
はじめに
「Long RP’頻拍」の鑑別診断について
「Long RP’頻拍」の12誘導心電図
心臓電気生理学的検査
8エントレインメントペーシング(entrainment pacing)ってなんだろう? 方法とその解釈 北村 健
エントレインメントペーシングとは
エントレインメント現象
エントレインメントペーシングの実際
通電至適部位,頻拍回路の同定法としてのエントレインメントペーシング
マニフェストエントレインメントとコンシールドエントレインメント
PPI(ポストペーシングインターバル)
エントレインメントペーシングとPPIを併用したアブレーション至適部位の同定
エントレインメントマッピングの限界
9ペースマップってどうやって行うの? 増田慶太
ペースマップとは?
ペースマップはどんなときに使いますか?
電極の配置
ペースマップを用いたアブレーションの例
ペースマップの限界
10 3Dマッピングを使うとなにがわかるの? 深谷英平
各システムの基本原理
3Dマッピングシステムでわかること
実際の症例で見てみましょう
最後に
Ⅱカテーテルアブレーション 上室頻拍
1WPW症候群: 診断,アブレーションのピットフォール 元木康一郎
副伝導路の部位診断
可能な限りSVTを誘発しましょう
アブレーションを開始しましょう
アブレーションに成功する部位,電位
最後に
2特殊な副伝導路 北條林太郎
特殊な副伝導路の種類
Atriofascicular pathwayの解剖および心臓電気生理学的特徴
Atriofascicular pathwayのカテーテルアブレーション
Atrioventricular pathwayの特徴
Nodofascicular / Nodoventricular pathwayの特徴
Fasciculoventricular pathwayの電気生理
3房室結節回帰性頻拍(AVNRT) 鈴木 篤
AVNRTの背景,発生機序
心電図診断
診断基準
slow-fast AVNRTの診断基準
fast-slow AVNRTの診断基準
心臓電気生理学的検査
心臓電気生理学的検査(EPS)&誘発
4ATP感受性心房頻拍 稲葉 理
ATP感受性心房頻拍の診断
ATP感受性心房頻拍のカテーテルアブレーション
5通常型心房粗動 加藤武史
心房粗動とは?
通常型心房粗動と非通常型心房粗動
基本的なカテーテル配置
右房解剖学的峡部依存性頻拍であることの確認
右房解剖学的峡部のアブレーション
右房解剖学的峡部の両方向性ブロック確認
6開心術後の心房頻拍 江島浩一郎
開心術後の心房頻拍の種類と頻度
カテーテルアブレーション術前に行うこと
体表面12誘導心電図からわかること
電極カテーテルの配置
心内電位の興奮順序とエントレインメントペーシングで頻拍回路の把握を
3Dマッピングシステムの活用
開心術の術式と頻拍回路:心房切開線と切開線瘢痕関連心房頻拍
Superior transseptal approachに伴う切開線瘢痕関連心房頻拍
Ⅲカテーテルアブレーション 心房細動
1心房中隔穿刺(Brockenbrough法)のポイント 坂元裕一郎
心房中隔穿刺針(Brockenbrough針)の種類と選択
心房中隔穿刺(Brockenbrough法)の手順
複数のシースを左房に入れる手順
その他の工夫や注意点
2肺静脈隔離術 ①リング状カテーテルの留置方法と電位の解釈 徳田道史
心房細動に対する肺静脈隔離術
リング状カテーテルの選択
リング状カテーテルの挿入
個々の症例における解剖の理解
電位の解釈
肺静脈隔離術
3肺静脈隔離術 ②マッピングシステムの活用方法 奥村恭男,佐々木直子
CARTO®マッピングシステム
EnSite NavX™システム
4肺静脈隔離術 ③カテーテル操作の注意点とエンドポイント 松尾征一郎
肺静脈隔離術に使用するアブレーションカテーテル
イリゲーションカテーテルでの焼灼
肺静脈隔離術でのパワー設定
肺静脈隔離術のエンドポイント
5肺静脈隔離術 ④合併症とその対策 藤野紀之
肺静脈隔離術に伴う合併症
心タンポナーデの頻度と原因
穿刺トラブル(穿刺部血腫,仮性動脈瘤,動静脈瘻)
血栓塞栓症,一過性脳虚血発作
筆者からのアドバイス
Ⅳカテーテルアブレーション 心室頻拍
1流出路起源心室頻拍/心室期外収縮 永嶋孝一
流出路起源の心室性不整脈の特徴
12誘導心電図からの起源を推測しましょう
起源別不整脈の特徴
心臓電気生理学的検査
マッピング
アブレーション
2ベラパミル感受性心室頻拍 小鹿野道雄,林 明聡
ベラパミル感受性心室頻拍の診断
ベラパミル感受性心室頻拍の回路
カテーテルのポジショニング
誘発試験
マッピング
アブレーション
解剖学的アプローチ
エンドポイント
3器質的心疾患を伴う心室頻拍 関口幸夫
3Dマッピングシステムの重要性
器質的心疾患に伴う心室頻拍とは
VT心電図から通電部位を考える
心内膜側アブレーション
心外膜アブレーション
アブレーションの治療成績
今後の展望
4心外膜アプローチの方法と合併症対策 深水誠二
心室頻拍アブレーションの歴史
心外膜起源心室頻拍の特徴
心外膜アプローチの適応
剣状突起下穿刺法の方法
心外膜マッピング・アブレーションの方法
生じうる合併症とその回避法
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心臓電気生理学的検査を理解して,各疾患の手技の流れ,コツをつかもう
カテーテルアブレーションは,不整脈を引き起こす心臓内の伝導異常のある局所にカテーテルを使用して焼灼を行い正常なリズムを取り戻す方法として,広く普及している。心房細動,心房粗動,発作性上室頻拍,心房頻拍,心室頻拍,心室期外収縮などのほとんどの不整脈を治療することが可能であるが,電気生理学を習得する必要があり,合併症の危険と背中あわせであるため,手技を始める前に知識を習得し,基本的技術を身につける必要がある。
超高齢化の日本では,高血圧や弁膜症,心筋症,虚血性心疾患に罹患している患者の心房細動を起こす割合の高さも相まって,患者数がさらに増加することが予測されている。
そこで本書では,「これから始めるカテーテルアブレーション」と題し,カテーテルアブレーションに従事する医師に向けて,どのようなことを身につければいいのかを理解できるよう,実際の流れに沿って手順,方法等を解説。「電気生理学的検査」を一通り押さえ,その後,各疾患ごとに診断,治療方法についてもわかりやすく丁寧に解説している。