2025年4月増刊号 Vol.41 No.13

腹部画像診断における画像と病理の対比

画像診断医が知っておきたい病理の知識

臨床画像 2025年4月増刊号
定価 5,940円(税込) (本体5,400円+税)
  • B5判  252ページ  
  • 2025年3月31日刊行


序説

 今回の増刊号のテーマとして編集部からいただいたテーマは「画像診断医が知っておきたい病理の知識」という難題でした。あらためて考えてみると病理の知識が得られたとしても,画像診断医がそれを実践的なものにするためには病理に対応する画像があってこそということに思い至るのでした。
 最近では画像診断のみならず生検の技術の発展もあって,さまざまな病変に対して画像ガイド下に生検が行われる機会も増えつつあります。生検例においては病理は限られた検体から診断を考える必要がありますが,画像所見がマクロ病理としての役割を果たす機会も少なくなく,ますます画像診断医と病理医の連携が重要性を帯びるものと思われます。
 そこで,本書においては各論を同一施設の画像診断医と病理医にご担当いただき,さまざまな症例を先生方に選んでいただいたうえで,「画像所見」を画像診断医に,「病理所見」を病理医に解説していただくことをお願いさせていただきました。日常で遭遇する機会の多い疾患から,画像と病理を合わせることで最終的な診断にたどりつくことができるような難解な症例も含まれますが,いずれも画像所見の裏付けとなる病理の知識を学ぶことに意義のある症例ばかりと思われます。
 「概説」では病理の先生方に画像診断医が知っておくことが望まれる病理の知識という内容で,自由にテーマを選んでいただき執筆をお願い致しました。いずれの項目も予想をはるかに超える素晴らしい内容であり,従来の特集にはない魅力的な内容となっていると思われます。「後腹膜」の項においては僭越ながら当院の能登原憲司先生との共著で小生が後腹膜線維症について拙稿をしたためさせていただきました。
 私事になりますが能登原先生とは偶然にも2001年にほぼ時期を同じくしてミネソタ州はロチェスターにあるメイヨー・クリニックに留学し,筆者が帰国する際にいつか一緒に働くことができればと病院の玄関で手を振って別れたのでした。その夢がまさか実現するとは思いませんでしたが,筆者が倉敷中央病院に赴任して以来,十年の長きにわたり毎週,画像と病理の対比の充実したカンファレンスを行うことができたのでした。画像診断医としては実に恵まれた環境であると同時に,数多くの症例で画像診断医と病理医が連携することの重要性を再認識する日々でもありました。
 本特集が画像診断医にとって画像と病理の対比から学ぶことの楽しさ,悦びを知る一助になればと願うばかりです。

小山 貴
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目次

■特集:腹部画像診断における画像と病理の対比−画像診断医が知っておきたい病理の知識−  企画・編集:小山 貴
【子宮】
概説ー子宮腫瘍の増殖様式と画像の相関ー:川上 史
画像所見:伊良波裕子  病理所見:川上 史

【卵巣】
概説−肉眼像・組織構築パターンに基づく卵巣腫瘍の診断のためのアプローチー:三上芳喜
画像所見:永山泰教  病理所見:三上芳喜

【前立腺・膀胱・尿路系】
概説ー泌尿生殖器病診断のトピックスー:宮居弘輔
画像所見:江戸博美  病理所見:宮居弘輔

【腎臓】
概説ー『WHO分類 第5版』に基づく腎癌の組織型と鑑別ポイントー:大江知里
画像所見:前田裕之,下野太郎  病理所見:塩原正規,大江知里

【消化管】
概説ー消化管の代表的な疾患を中心にー:山本くらら
画像所見:横山幸太  病理所見:山本くらら

【肝・胆道系】
概説ー臨床画像と病理所見とのマリアージュー:原田憲一
画像所見:小坂一斗  病理所見:原田憲一

【膵臓】
概説ー弱拡大でみる膵腫瘍の病理ー:能登原賢司
画像所見:高橋駿介,小山 貴  病理所見:能登原賢司

【腸間膜・後腹膜】
概説ー後腹膜線維症の診断とその鑑別ー:小山 貴,能登原賢司
画像所見:伊藤久尊,小山 貴  病理所見:浅田昌紀,能登原賢司

【網内系・造血器系】
概説−定義の階層別にみるリンパ腫の分類−:杉本曉彦
画像所見:子安 翔  病理所見:杉本曉彦
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