- 新刊
- 薬学
Crosslink 薬学テキスト
調剤学
[Web動画付]
定価 5,500円(税込) (本体5,000円+税)
- B5判 312ページ オールカラー,イラスト260点,写真275点
- 2024年9月2日刊行
- ISBN978-4-7583-2222-5
電子版
序文
薬学の進歩に伴い革新的な医薬品が続々と登場し,医療における薬剤師の役割もますます重要となっています。そのなかで「調剤学」は薬剤師の基本となる知識と技術を学ぶための重要な分野です。本書『Crosslink 薬学テキスト 調剤学』は,これから薬剤師を目指す薬学生の皆さんが,調剤の基礎から応用までを体系的に学ぶためのガイドとして企画されました。
現代の薬剤師は,単に薬を調剤するだけでなく,患者の健康管理や医療チームの一員としての役割も求められています。そのため,薬学教育においては従来の基本的な知識だけでなく,実践的なスキルやコミュニケーション能力の向上も重視されるようになっています。本書ではそうしたニーズに応えるべく,最新の調剤技術や関連する情報を網羅するとともに,実際の現場での具体的な業務事例や理解を促進するための写真やイラスト,学習のポイントなどを豊富に取り入れました。
本書の内容は,医療における薬剤師の役割からはじまり,調剤学の基礎,関係法規や医薬品情報,薬剤の種類や使い方および服薬指導などの患者対応のポイントまで幅広くカバーしています。特に,実務に直結する知識や技術の習得を目指し,一部の調剤手順については動画も収載しています。これにより,読者は理論と実践の両面から調剤学を深く理解し,現場で即戦力として活躍できる力を養えるでしょう。
本書の刊行にあたり,多くの現役薬剤師や専門家の方々から貴重なご意見とご協力をいただきました。この場を借りて深く感謝申し上げます。日々の業務で培った経験や知識を惜しみなく提供してくださったおかげで,本書はより実践的かつ充実した内容となりました。本書を手に取る皆さんが,ここで学んだことを活かし,患者に寄り添い,社会に貢献できる薬剤師として成長されることを心より願っております。
薬学の世界はこれからも引き続き発展していくと考えられ,学ぶべきことは尽きません。皆さんが本書を通じて得た知識や技術が,未来の医療現場で役立ち,多くの患者さんの健康と幸福に貢献することを心から期待しています。
2024年7月
鈴木貴明
現代の薬剤師は,単に薬を調剤するだけでなく,患者の健康管理や医療チームの一員としての役割も求められています。そのため,薬学教育においては従来の基本的な知識だけでなく,実践的なスキルやコミュニケーション能力の向上も重視されるようになっています。本書ではそうしたニーズに応えるべく,最新の調剤技術や関連する情報を網羅するとともに,実際の現場での具体的な業務事例や理解を促進するための写真やイラスト,学習のポイントなどを豊富に取り入れました。
本書の内容は,医療における薬剤師の役割からはじまり,調剤学の基礎,関係法規や医薬品情報,薬剤の種類や使い方および服薬指導などの患者対応のポイントまで幅広くカバーしています。特に,実務に直結する知識や技術の習得を目指し,一部の調剤手順については動画も収載しています。これにより,読者は理論と実践の両面から調剤学を深く理解し,現場で即戦力として活躍できる力を養えるでしょう。
本書の刊行にあたり,多くの現役薬剤師や専門家の方々から貴重なご意見とご協力をいただきました。この場を借りて深く感謝申し上げます。日々の業務で培った経験や知識を惜しみなく提供してくださったおかげで,本書はより実践的かつ充実した内容となりました。本書を手に取る皆さんが,ここで学んだことを活かし,患者に寄り添い,社会に貢献できる薬剤師として成長されることを心より願っております。
薬学の世界はこれからも引き続き発展していくと考えられ,学ぶべきことは尽きません。皆さんが本書を通じて得た知識や技術が,未来の医療現場で役立ち,多くの患者さんの健康と幸福に貢献することを心から期待しています。
2024年7月
鈴木貴明
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目次
第1章 調剤に関する基本事項
1 医療における薬剤師の役割 鈴木貴明
1 医学・薬学と医薬品の進歩
2 医療のなかの薬剤師
3 医療の担い手としての薬剤師の倫理
4 薬剤師と関係法規
⃝まとめ
2 医薬品の開発 小林みわ子
1 医薬品の開発
2 医薬品製造販売後の安全対策
3 医薬品副作用被害救済制度
⃝まとめ
3 医薬品情報 真野泰成
1 医薬品情報
2 医薬品添付文書
3 医薬品インタビューフォーム(IF)
4 医薬品リスク管理計画(RMP)
5 その他の情報源
⃝まとめ
第2章 調剤業務の進め方
1 調剤業務に関する基本事項 橘田文彦
1 薬剤師職能と調剤
2 調剤業務と医薬分業
3 調剤と薬事関係法規
4 薬局における調剤,病院における調剤
⃝まとめ
2 処方箋 涌嶋伴之助
1 処方と処方箋
2 処方箋の形式
3 麻薬処方箋
4 リフィル処方箋と分割指示にかかわる処方箋
5 電子処方箋
6 後発医薬品への変更対応
⃝まとめ
3 処方鑑査 鈴木貴明
1 処方鑑査
2 処方箋記載事項の確認
3 患者情報および処方された医薬品に関する確認
4 処方鑑査をより有効に行う取り組み
⃝まとめ
4 疑義照会 重面雄紀
1 疑義照会の法的根拠
2 疑義照会の照会方法
3 疑義照会内容の記録
4 PBPMによる疑義照会の簡略化・効率化
5 臨床検査値を利用した患者個々の薬物療法鑑査
⃝まとめ
5 調剤と調剤鑑査 渡部多真紀
1 薬袋・ラベル発行
2 処方薬剤の取り揃えと注意点
3 一包化調剤
4 粉砕調剤
5 調剤鑑査
6 調剤環境
⃝まとめ
6 薬剤の交付・服薬指導 小澤英行
1 薬剤交付と注意事項
2 情報提供と指導
3 医療機関との連携
4 薬剤交付後のフォローアップ
⃝まとめ
7 調剤録・薬剤服用歴(薬歴)管理 里見和彦
1 調剤済み処方箋と調剤録
2 薬歴の管理
3 薬歴の書き方
4 調剤報酬
⃝まとめ
第3章 内用剤の調剤と服薬指導
1 錠剤・カプセル剤 中込野乃花
1 錠剤・カプセル剤の特徴
2 錠剤・カプセル剤の種類
3 特殊な製剤
4 計数調剤における注意事項
⃝まとめ
2 散剤・顆粒剤 一瀬 彩
1 散剤・顆粒剤の特徴
2 散剤・顆粒剤の包装と種類
3 散剤・顆粒剤の調剤手順
4 散剤・顆粒剤の服薬指導
⃝まとめ
3 内用液剤 寺田芳弘
1 内用液剤の特徴と種類
2 内用液剤の配合変化
3 内用液剤の取り扱い上の注意点
⃝まとめ
4 生薬関連製剤 髙塚博一
1 生薬関連製剤の種類・分類
2 漢方薬と東洋医学
3 漢方薬の調剤
4 漢方薬の服薬指導
⃝まとめ
第4章 外用剤の調剤と服薬指導
1 軟膏剤・クリーム剤・ゲル剤・外用液剤 内田 淳
1 軟膏剤・クリーム剤
2 ゲル剤
3 外用液剤
4 軟膏剤などの調剤・混合
5 軟膏剤などの服薬指導
⃝まとめ
2 貼付剤・経皮吸収型製剤 福嶋知樹
1 貼付剤
2 経皮吸収型製剤
3 貼付剤・経皮吸収剤型製剤の経皮吸収性と薬物移行性
4 貼付剤・経皮吸収型製剤使用時の注意点
5 貼付剤・経皮吸収型製剤の服薬指導
⃝まとめ
3 点眼薬・点鼻薬・点耳薬 下村 斉
1 点眼薬調剤
2 点眼薬のpH・浸透圧・添加物
3 点眼薬の服薬指導
4 点鼻薬調剤
5 点鼻薬の服薬指導
6 点耳薬調剤
7 点耳薬の服薬指導
⃝まとめ
4 吸入剤 中込 哲
1 吸入剤の種類と特徴
2 吸入剤の分類とデバイスの種類
3 デバイスの選択
4 吸入剤の服薬指導
⃝まとめ
5 坐剤 中込 哲
1 坐剤の種類と特徴
2 坐剤に用いられる基剤の特徴
3 坐剤の服薬指導
⃝まとめ
第5章 注射剤・輸液の調剤と服薬指導
1 注射剤 鈴木貴明
1 注射剤調剤の考え方
2 注射剤調剤の流れ
3 注射剤の種類
4 注射剤の混合と配合変化
5 自己注射の服薬指導
⃝まとめ
2 輸液 樋口則英
1 輸液療法の目的・概要
2 輸液の種類
3 透析液
4 電解質の補正
5 処方内容の確認
6 調製時の注意点
7 輸液の服薬指導
⃝まとめ
第6章 管理に配慮が必要な医薬品
1 血液製剤 宮本 仁
1 血液製剤の種類と分類
2 生物由来製品の管理
3 遺伝子組換え製剤
⃝まとめ
2 麻薬・向精神薬・覚醒剤など 莊司智和
1 麻薬の取り扱いと管理
2 向精神薬の取り扱いと管理
3 覚醒剤・覚醒剤原料の取り扱いと管理
4 その他の要管理医薬品
⃝まとめ
3 放射性医薬品 八島秀明
1 放射性医薬品
2 診断用放射性医薬品
3 治療用放射性医薬品
4 放射性医薬品の製造と供給
5 放射性医薬品の調製
⃝まとめ
第7章 医薬品の調製
1 無菌調製 永井晶大
1 無菌調製
2 調製環境
3 無菌調製時の服装と使用する器具
4 無菌調製室への入室・搬入
5 混合調製手順と注意点
⃝まとめ
2 抗がん薬調製 菊池良介
1 抗がん薬の種類と取り扱い上の注意
2 化学療法とレジメン
3 調製環境と安全キャビネット
4 抗がん薬調製時の個人防護具・閉鎖式接続器具
5 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ
6 抗がん薬の調製手順
7 抗がん薬曝露とその対策
⃝まとめ
1 医療における薬剤師の役割 鈴木貴明
1 医学・薬学と医薬品の進歩
2 医療のなかの薬剤師
3 医療の担い手としての薬剤師の倫理
4 薬剤師と関係法規
⃝まとめ
2 医薬品の開発 小林みわ子
1 医薬品の開発
2 医薬品製造販売後の安全対策
3 医薬品副作用被害救済制度
⃝まとめ
3 医薬品情報 真野泰成
1 医薬品情報
2 医薬品添付文書
3 医薬品インタビューフォーム(IF)
4 医薬品リスク管理計画(RMP)
5 その他の情報源
⃝まとめ
第2章 調剤業務の進め方
1 調剤業務に関する基本事項 橘田文彦
1 薬剤師職能と調剤
2 調剤業務と医薬分業
3 調剤と薬事関係法規
4 薬局における調剤,病院における調剤
⃝まとめ
2 処方箋 涌嶋伴之助
1 処方と処方箋
2 処方箋の形式
3 麻薬処方箋
4 リフィル処方箋と分割指示にかかわる処方箋
5 電子処方箋
6 後発医薬品への変更対応
⃝まとめ
3 処方鑑査 鈴木貴明
1 処方鑑査
2 処方箋記載事項の確認
3 患者情報および処方された医薬品に関する確認
4 処方鑑査をより有効に行う取り組み
⃝まとめ
4 疑義照会 重面雄紀
1 疑義照会の法的根拠
2 疑義照会の照会方法
3 疑義照会内容の記録
4 PBPMによる疑義照会の簡略化・効率化
5 臨床検査値を利用した患者個々の薬物療法鑑査
⃝まとめ
5 調剤と調剤鑑査 渡部多真紀
1 薬袋・ラベル発行
2 処方薬剤の取り揃えと注意点
3 一包化調剤
4 粉砕調剤
5 調剤鑑査
6 調剤環境
⃝まとめ
6 薬剤の交付・服薬指導 小澤英行
1 薬剤交付と注意事項
2 情報提供と指導
3 医療機関との連携
4 薬剤交付後のフォローアップ
⃝まとめ
7 調剤録・薬剤服用歴(薬歴)管理 里見和彦
1 調剤済み処方箋と調剤録
2 薬歴の管理
3 薬歴の書き方
4 調剤報酬
⃝まとめ
第3章 内用剤の調剤と服薬指導
1 錠剤・カプセル剤 中込野乃花
1 錠剤・カプセル剤の特徴
2 錠剤・カプセル剤の種類
3 特殊な製剤
4 計数調剤における注意事項
⃝まとめ
2 散剤・顆粒剤 一瀬 彩
1 散剤・顆粒剤の特徴
2 散剤・顆粒剤の包装と種類
3 散剤・顆粒剤の調剤手順
4 散剤・顆粒剤の服薬指導
⃝まとめ
3 内用液剤 寺田芳弘
1 内用液剤の特徴と種類
2 内用液剤の配合変化
3 内用液剤の取り扱い上の注意点
⃝まとめ
4 生薬関連製剤 髙塚博一
1 生薬関連製剤の種類・分類
2 漢方薬と東洋医学
3 漢方薬の調剤
4 漢方薬の服薬指導
⃝まとめ
第4章 外用剤の調剤と服薬指導
1 軟膏剤・クリーム剤・ゲル剤・外用液剤 内田 淳
1 軟膏剤・クリーム剤
2 ゲル剤
3 外用液剤
4 軟膏剤などの調剤・混合
5 軟膏剤などの服薬指導
⃝まとめ
2 貼付剤・経皮吸収型製剤 福嶋知樹
1 貼付剤
2 経皮吸収型製剤
3 貼付剤・経皮吸収剤型製剤の経皮吸収性と薬物移行性
4 貼付剤・経皮吸収型製剤使用時の注意点
5 貼付剤・経皮吸収型製剤の服薬指導
⃝まとめ
3 点眼薬・点鼻薬・点耳薬 下村 斉
1 点眼薬調剤
2 点眼薬のpH・浸透圧・添加物
3 点眼薬の服薬指導
4 点鼻薬調剤
5 点鼻薬の服薬指導
6 点耳薬調剤
7 点耳薬の服薬指導
⃝まとめ
4 吸入剤 中込 哲
1 吸入剤の種類と特徴
2 吸入剤の分類とデバイスの種類
3 デバイスの選択
4 吸入剤の服薬指導
⃝まとめ
5 坐剤 中込 哲
1 坐剤の種類と特徴
2 坐剤に用いられる基剤の特徴
3 坐剤の服薬指導
⃝まとめ
第5章 注射剤・輸液の調剤と服薬指導
1 注射剤 鈴木貴明
1 注射剤調剤の考え方
2 注射剤調剤の流れ
3 注射剤の種類
4 注射剤の混合と配合変化
5 自己注射の服薬指導
⃝まとめ
2 輸液 樋口則英
1 輸液療法の目的・概要
2 輸液の種類
3 透析液
4 電解質の補正
5 処方内容の確認
6 調製時の注意点
7 輸液の服薬指導
⃝まとめ
第6章 管理に配慮が必要な医薬品
1 血液製剤 宮本 仁
1 血液製剤の種類と分類
2 生物由来製品の管理
3 遺伝子組換え製剤
⃝まとめ
2 麻薬・向精神薬・覚醒剤など 莊司智和
1 麻薬の取り扱いと管理
2 向精神薬の取り扱いと管理
3 覚醒剤・覚醒剤原料の取り扱いと管理
4 その他の要管理医薬品
⃝まとめ
3 放射性医薬品 八島秀明
1 放射性医薬品
2 診断用放射性医薬品
3 治療用放射性医薬品
4 放射性医薬品の製造と供給
5 放射性医薬品の調製
⃝まとめ
第7章 医薬品の調製
1 無菌調製 永井晶大
1 無菌調製
2 調製環境
3 無菌調製時の服装と使用する器具
4 無菌調製室への入室・搬入
5 混合調製手順と注意点
⃝まとめ
2 抗がん薬調製 菊池良介
1 抗がん薬の種類と取り扱い上の注意
2 化学療法とレジメン
3 調製環境と安全キャビネット
4 抗がん薬調製時の個人防護具・閉鎖式接続器具
5 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ
6 抗がん薬の調製手順
7 抗がん薬曝露とその対策
⃝まとめ
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