作業療法学 ゴールド・マスター・テキスト
発達障害作業療法学(第3版)
[Web動画付]
第3版
定価 5,170円(税込) (本体4,700円+税)
- B5判 336ページ オールカラー,イラスト300点,写真50点
- 2021年9月30日刊行
- ISBN978-4-7583-2047-4
電子版
序文
第3版 監修の序
今回,『作業療法学ゴールド・マスター・テキスト』シリーズは2010年の発刊から2回目の改訂を迎え,第3版出版の運びとなりました。
本テキストシリーズは「作業療法学概論」・「作業学]・「作業療法評価学」・「身体障害作業療法学」・「高次脳機能障害作業療法学」・「精神障害作業療法学」・「発達障害作業療法学」・「老年期作業療法学」・「地域作業療法学」・「日常生活活動学(ADL)」・「福祉用具学」の11巻に新しく「義肢装具学」を加え,全12巻となります。
改訂作業が始まった2020年は作業療法教育の変革の年でもありました。臨床実習の形態においては,従来の,学生が臨床実習指導者の下で対象者の評価から治療まで行うものから,学生が実習指導者の行う対象者の評価から治療までを傍らで見学し,模倣してみる,一部対象者で実施するという流れで,その場で実習指導者が学生にフィードバックするクリニカル・クラークシップの作業療法参加型臨床実習への転換,地域実習の追加という大きな変更がありました。
そこで執筆者の先生方には,教科書の内容が作業療法参加型臨床実習にどのように関連しているのか示していただき,一部ですが,動画も提供していただきました。
また,2020年はコロナ禍により多くの学校が教育方法の変革を求められた年でもありました。対面授業を遠隔授業に切り替え,実習や実技科目が大きな影響を受けました。学外での臨床実習は模擬患者を用いた学内実習に切り替えたところも多かったかと思います。このような状況の中でアクティブ・ラーニングの重要性が再認識されたように思います。従来の,教室に学生を集めて講義し試験やレポートを課すスタイルから,学生が自宅でネット配信された講義動画を視聴し,その都度,課題レポートを提出し,教員が評価とコメントをつけて返却することが毎回繰り返されました。こう書くと何がアクティブ・ラーニングなのかと思われるかもしれませんが,学生が講義動画から課題を理解するために自分のペースに合わせて動画を繰り返し観て,理解したうえで調べ,課題を分析するということを学生自身が行う授業形態です。これを進めるために,教員は個々の学生と双方向の情報をやり取りする機会を増やした結果,個々の学生への指導量は増えましたが,学生の主体的な学びが伸びたように思われます。
eラーニングに関しては,文部科学省が2024年には小中高でデジタル教科書の配布を始めます。今回の遠隔授業の経験から,動画媒体がアクティブ・ラーニングにも役立つと考えます。作業療法学ゴールド・マスター・テキストシリーズも,時代の要請に応えられるよう変化させていきたいと考えています。
本シリーズをよりよいものにするためにも諸氏の忌憚ないご意見を聞かせていただければ幸いです。
2020年12月
文京学院大学
長﨑重信
---------------------------------
第3版 編集の序
第3版の編集にあたり,より発達障害領域の作業療法学を学生が学びやすいように,図やイラストのカラー化,QRコードを読み込むことによる動画閲覧など,初学者が容易にイメージを共有できるよう内容を刷新した。また,作業療法の臨床実習が作業療法参加型実習に変更となり,学生がより発達障害領域の作業療法実習で理解を深めることが可能となるよう,重要なポイントについては基礎および臨床のチェックテストを設けた。あわせて,臨床思考過程を理解しやすいように,巻末付録として事例集を掲載した。このように,第3版においては,子どもの生活や発達,評価,疾患や障害に沿った治療的アプローチについてさらに理解しやすいように工夫を行った。
発達障害領域の作業療法を取り巻く状況は,大きく変化している。発達障害領域における作業療法の対象児の多くは地域で生活し,保育園・幼稚園,学校に通いながら作業療法を受けている。つまり,発達支援センターなどの専門療育機関での作業療法アプローチに加えて,保育園や幼稚園,学校等の中で,どのようにその子の困りごとに対処するか,対象児を取り巻く関連職種との連携が重要となってくる。
近年,重要なセルフケアである「食べること」は多くの対象児で困難さをかかえており,対象児の育児に携わる保護者にとっても非常に大きな関心事である。「食べること」は全身および顎顔面領域の感覚運動機能だけでなく,感覚統合機能発達に大きく影響を受ける。そのため,作業療法士は,摂食・嚥下リハビリテーションチームに不可欠な職種となっている。作業療法の対象はさらに拡大・多様化しており,対象児の問題だけではなく,保護者の問題も含めて総合的な対応が求められるようになってきている。特に,問題が複雑に絡み合っている被虐待児を担当することも多く,対象児の治療のみならず,作業療法士のコミュニケーションスキルや高い対人援助技能が求められる。
本書では,発達障害領域の作業療法学を学ぶうえでの基礎的な知識から,臨床的に作業療法士が求められる内容までを網羅している。作業療法士が社会からの期待に応え,障害をもった対象児とその家族が幸せに暮らしていけるよう,有効なアプローチを行うことに本書が役に立つことを心より願っている。
2021年8月
文京学院大学
神作一実
今回,『作業療法学ゴールド・マスター・テキスト』シリーズは2010年の発刊から2回目の改訂を迎え,第3版出版の運びとなりました。
本テキストシリーズは「作業療法学概論」・「作業学]・「作業療法評価学」・「身体障害作業療法学」・「高次脳機能障害作業療法学」・「精神障害作業療法学」・「発達障害作業療法学」・「老年期作業療法学」・「地域作業療法学」・「日常生活活動学(ADL)」・「福祉用具学」の11巻に新しく「義肢装具学」を加え,全12巻となります。
改訂作業が始まった2020年は作業療法教育の変革の年でもありました。臨床実習の形態においては,従来の,学生が臨床実習指導者の下で対象者の評価から治療まで行うものから,学生が実習指導者の行う対象者の評価から治療までを傍らで見学し,模倣してみる,一部対象者で実施するという流れで,その場で実習指導者が学生にフィードバックするクリニカル・クラークシップの作業療法参加型臨床実習への転換,地域実習の追加という大きな変更がありました。
そこで執筆者の先生方には,教科書の内容が作業療法参加型臨床実習にどのように関連しているのか示していただき,一部ですが,動画も提供していただきました。
また,2020年はコロナ禍により多くの学校が教育方法の変革を求められた年でもありました。対面授業を遠隔授業に切り替え,実習や実技科目が大きな影響を受けました。学外での臨床実習は模擬患者を用いた学内実習に切り替えたところも多かったかと思います。このような状況の中でアクティブ・ラーニングの重要性が再認識されたように思います。従来の,教室に学生を集めて講義し試験やレポートを課すスタイルから,学生が自宅でネット配信された講義動画を視聴し,その都度,課題レポートを提出し,教員が評価とコメントをつけて返却することが毎回繰り返されました。こう書くと何がアクティブ・ラーニングなのかと思われるかもしれませんが,学生が講義動画から課題を理解するために自分のペースに合わせて動画を繰り返し観て,理解したうえで調べ,課題を分析するということを学生自身が行う授業形態です。これを進めるために,教員は個々の学生と双方向の情報をやり取りする機会を増やした結果,個々の学生への指導量は増えましたが,学生の主体的な学びが伸びたように思われます。
eラーニングに関しては,文部科学省が2024年には小中高でデジタル教科書の配布を始めます。今回の遠隔授業の経験から,動画媒体がアクティブ・ラーニングにも役立つと考えます。作業療法学ゴールド・マスター・テキストシリーズも,時代の要請に応えられるよう変化させていきたいと考えています。
本シリーズをよりよいものにするためにも諸氏の忌憚ないご意見を聞かせていただければ幸いです。
2020年12月
文京学院大学
長﨑重信
---------------------------------
第3版 編集の序
第3版の編集にあたり,より発達障害領域の作業療法学を学生が学びやすいように,図やイラストのカラー化,QRコードを読み込むことによる動画閲覧など,初学者が容易にイメージを共有できるよう内容を刷新した。また,作業療法の臨床実習が作業療法参加型実習に変更となり,学生がより発達障害領域の作業療法実習で理解を深めることが可能となるよう,重要なポイントについては基礎および臨床のチェックテストを設けた。あわせて,臨床思考過程を理解しやすいように,巻末付録として事例集を掲載した。このように,第3版においては,子どもの生活や発達,評価,疾患や障害に沿った治療的アプローチについてさらに理解しやすいように工夫を行った。
発達障害領域の作業療法を取り巻く状況は,大きく変化している。発達障害領域における作業療法の対象児の多くは地域で生活し,保育園・幼稚園,学校に通いながら作業療法を受けている。つまり,発達支援センターなどの専門療育機関での作業療法アプローチに加えて,保育園や幼稚園,学校等の中で,どのようにその子の困りごとに対処するか,対象児を取り巻く関連職種との連携が重要となってくる。
近年,重要なセルフケアである「食べること」は多くの対象児で困難さをかかえており,対象児の育児に携わる保護者にとっても非常に大きな関心事である。「食べること」は全身および顎顔面領域の感覚運動機能だけでなく,感覚統合機能発達に大きく影響を受ける。そのため,作業療法士は,摂食・嚥下リハビリテーションチームに不可欠な職種となっている。作業療法の対象はさらに拡大・多様化しており,対象児の問題だけではなく,保護者の問題も含めて総合的な対応が求められるようになってきている。特に,問題が複雑に絡み合っている被虐待児を担当することも多く,対象児の治療のみならず,作業療法士のコミュニケーションスキルや高い対人援助技能が求められる。
本書では,発達障害領域の作業療法学を学ぶうえでの基礎的な知識から,臨床的に作業療法士が求められる内容までを網羅している。作業療法士が社会からの期待に応え,障害をもった対象児とその家族が幸せに暮らしていけるよう,有効なアプローチを行うことに本書が役に立つことを心より願っている。
2021年8月
文京学院大学
神作一実
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目次
0 Introduction
1 発達障害領域の作業療法 神作一実
① 発達障害
② 発達障害領域の作業療法における対象疾患
③ ライフステージと作業療法実践の場
④ 定型発達について学ぶ必要性
⑤ チームアプローチの重要性
⑥ 発達障害領域の作業療法の対象:当事者とその家族
⑦ 発達障害領域の作業療法を学ぶにあたって
1 子どもの発達と作業療法
1 姿勢・運動発達とその背景 神作一実
① 粗大運動発達
② 微細運動発達
③ 口腔運動発達(摂食嚥下機能を中心に)
④ 正常筋緊張
⑤ 原始反射の統合と立ち直り反応・平衡反応の出現
⑥ 粗大運動機能発達を促すために
2 感覚統合機能の発達 神作一実
① 感覚統合
② 感覚統合機能の発達
3 認知・思考機能の発達 茂井万里絵
① 認知・思考機能の発達段階
② 認知・思考機能の発達段階の特徴
4 コミュニケーション機能の発達 茂井万里絵
① コミュニケーション機能とは
② 前言語期のコミュニケーション
③ 非言語的コミュニケーション(non-verbal communication)
④ 定型発達児のコミュニケーションの発達
5 子どもの発達と遊び 神作一実
① 遊びとは
② 遊びの機能による分類
③ 集団による分類
④ 遊びの発達的意義(感覚運動遊びと操作的遊びを中心に)
6 セルフケアの発達と遊び 神作一実
① セルフケアの発達の前提
② セルフケアの発達
7 作業の見方−作業の発達と変容− 西方浩一
① はじめに
② 作業とは
③ 作業科学:作業の理解を深める学問
④ 作業の見方:作業的存在を理解する
⑤ 作業の発達と変容
⑥ まとめ
2 評価
1 発達障害領域の作業療法評価 西方浩一
① 発達障害領域での作業療法評価
② 作業療法評価の過程
2 情報収集および面接,観察の視点 西方浩一
① 情報収集および面接
② 観察
3 発達像を把握するための検査 西方浩一
① 発達像を把握するための検査
4 評価結果の分析と解釈 西方浩一
① 評価結果の分析と解釈
② PEOモデル
③ 国際生活機能分類(ICF)
④ 国際生活機能分類を用いた事例の考え方
3 治療的アプローチ:発達の各領域に対するアプローチ
1 感覚統合機能に対するアプローチ 酒井康年
① 感覚統合とは
② 感覚統合理論
③ 感覚統合にトラブルを抱える子どもたちの行動を理解する
④ 感覚統合の視点に立ったアプローチ
⑤ 行動観察の方法
⑥ 感覚統合へのアプローチ
⑦ 行為機能不全に対するアプローチ
⑧ 治療的介入のヒント
⑨ 発達障害の特徴と介入のポイント
⑩ 適応行動を促すための環境調整
⑪セルフケアの援助
⑫関連施設との連携
2 姿勢と運動へのアプローチ:脳性麻痺を中心に 森田浩美
① 脳性麻痺の概要
② 姿勢と運動の障害
③ 姿勢と運動の評価
④ 姿勢と運動へのアプローチ-予想される問題とその対応
3 知的障害に対するアプローチ 酒井康年
① 知的障害とは
② 知的障害のある人の評価
③ ライフステージとアプローチ
4 摂食嚥下障害に対する作業療法 神作一実
① 発達領域の作業療法と摂食嚥下
② 発達期の摂食嚥下機能評価について
③ その他の評価
④ 発達期の摂食嚥下障害とそのアプローチ
⑤ 保護者に対する配慮
5 各種対象疾患に対する作業療法アプローチ:デュシェンヌ型筋ジストロフィー 田中栄一
① 筋ジストロフィーのいろいろなタイプ
② デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
③ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの発症
④ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの診断
⑤ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの臨床症状
⑥ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療
⑦ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの各機能障害の特徴
⑧ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの作業療法
6 各種対象疾患に対する作業療法アプローチ:二分脊椎 田山智子
① 二分脊椎とは
② 二分脊椎の評価
③ 二分脊椎のアプローチ
④ セルフケアの援助
⑤ 適応行動を促すための環境調整
⑥ 関連施設との連携
7 各種対象疾患に対する作業療法アプローチ:分娩麻痺 田山智子
① 分娩麻痺とは
② 分娩麻痺の評価
③ 分娩麻痺のアプローチ
④ 適応行動を促すための環境調整(物理的環境と人的環境の調整)
⑤ 社会生活に対する援助
⑥ 関連施設との連携
8 薬の基礎知識 野部裕美
① 薬とは
② 薬の作用
③ 薬物の投与経路
④ 小児における薬物療法と体内分布
⑤ てんかんとその治療薬
⑥ 統合失調症とその薬剤
9 医療的ケア児とその家族 西方浩一
① はじめに
② 医療的ケア児
③ 医療的ケア児と家族が抱える課題
④ 作業療法士に求められる視点
Case Study Answer
4 家族,地域を含めた支援
1 子どもの虐待の作業療法 三浦香織
① 子どもの虐待とは
② なぜ虐待は起こるのか
③ 子どもの虐待をどのように発見するか
④ 虐待を受けている(おそれのある)子どもを発見したときには
⑤ 虐待の子どもへの影響
⑥ 被虐待児と関わる前に知っておくべきこと
⑦ 被虐待児の作業療法
⑧ 感覚統合と快体験・目的的活動
2 保護者への対応 三浦香織
① 保護者にも支援が必要である
② 保護者ががんばっていること,できるところをみつける
③ 子育ての成功体験を
④ “抱えられる”体験を
⑤ 支援時期別 保護者への作業療法の役割
3 作業療法士の基本的態度 三浦香織
① 子どもの作業療法「あいうえお」
4 特別支援教育と作業療法 三浦香織
① はじめの質問
② 特別支援教育とは
③ 特別支援教育への道のり
④ 特別支援教育では何をするのか
⑤ 特別支援教育で作業療法士ができること/すべきこと
⑥ 実際に作業療法士は何をしているか
Case Study Answer
事例集
① 自閉症スペクトラム障害,知的障害 酒井康年
② 脳性麻痺(両麻痺) 森田浩美
③ ダウン症 神作一実
④ デュシェンヌ型筋ジストロフィー 田中栄一
1 発達障害領域の作業療法 神作一実
① 発達障害
② 発達障害領域の作業療法における対象疾患
③ ライフステージと作業療法実践の場
④ 定型発達について学ぶ必要性
⑤ チームアプローチの重要性
⑥ 発達障害領域の作業療法の対象:当事者とその家族
⑦ 発達障害領域の作業療法を学ぶにあたって
1 子どもの発達と作業療法
1 姿勢・運動発達とその背景 神作一実
① 粗大運動発達
② 微細運動発達
③ 口腔運動発達(摂食嚥下機能を中心に)
④ 正常筋緊張
⑤ 原始反射の統合と立ち直り反応・平衡反応の出現
⑥ 粗大運動機能発達を促すために
2 感覚統合機能の発達 神作一実
① 感覚統合
② 感覚統合機能の発達
3 認知・思考機能の発達 茂井万里絵
① 認知・思考機能の発達段階
② 認知・思考機能の発達段階の特徴
4 コミュニケーション機能の発達 茂井万里絵
① コミュニケーション機能とは
② 前言語期のコミュニケーション
③ 非言語的コミュニケーション(non-verbal communication)
④ 定型発達児のコミュニケーションの発達
5 子どもの発達と遊び 神作一実
① 遊びとは
② 遊びの機能による分類
③ 集団による分類
④ 遊びの発達的意義(感覚運動遊びと操作的遊びを中心に)
6 セルフケアの発達と遊び 神作一実
① セルフケアの発達の前提
② セルフケアの発達
7 作業の見方−作業の発達と変容− 西方浩一
① はじめに
② 作業とは
③ 作業科学:作業の理解を深める学問
④ 作業の見方:作業的存在を理解する
⑤ 作業の発達と変容
⑥ まとめ
2 評価
1 発達障害領域の作業療法評価 西方浩一
① 発達障害領域での作業療法評価
② 作業療法評価の過程
2 情報収集および面接,観察の視点 西方浩一
① 情報収集および面接
② 観察
3 発達像を把握するための検査 西方浩一
① 発達像を把握するための検査
4 評価結果の分析と解釈 西方浩一
① 評価結果の分析と解釈
② PEOモデル
③ 国際生活機能分類(ICF)
④ 国際生活機能分類を用いた事例の考え方
3 治療的アプローチ:発達の各領域に対するアプローチ
1 感覚統合機能に対するアプローチ 酒井康年
① 感覚統合とは
② 感覚統合理論
③ 感覚統合にトラブルを抱える子どもたちの行動を理解する
④ 感覚統合の視点に立ったアプローチ
⑤ 行動観察の方法
⑥ 感覚統合へのアプローチ
⑦ 行為機能不全に対するアプローチ
⑧ 治療的介入のヒント
⑨ 発達障害の特徴と介入のポイント
⑩ 適応行動を促すための環境調整
⑪セルフケアの援助
⑫関連施設との連携
2 姿勢と運動へのアプローチ:脳性麻痺を中心に 森田浩美
① 脳性麻痺の概要
② 姿勢と運動の障害
③ 姿勢と運動の評価
④ 姿勢と運動へのアプローチ-予想される問題とその対応
3 知的障害に対するアプローチ 酒井康年
① 知的障害とは
② 知的障害のある人の評価
③ ライフステージとアプローチ
4 摂食嚥下障害に対する作業療法 神作一実
① 発達領域の作業療法と摂食嚥下
② 発達期の摂食嚥下機能評価について
③ その他の評価
④ 発達期の摂食嚥下障害とそのアプローチ
⑤ 保護者に対する配慮
5 各種対象疾患に対する作業療法アプローチ:デュシェンヌ型筋ジストロフィー 田中栄一
① 筋ジストロフィーのいろいろなタイプ
② デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
③ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの発症
④ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの診断
⑤ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの臨床症状
⑥ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療
⑦ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの各機能障害の特徴
⑧ デュシェンヌ型筋ジストロフィーの作業療法
6 各種対象疾患に対する作業療法アプローチ:二分脊椎 田山智子
① 二分脊椎とは
② 二分脊椎の評価
③ 二分脊椎のアプローチ
④ セルフケアの援助
⑤ 適応行動を促すための環境調整
⑥ 関連施設との連携
7 各種対象疾患に対する作業療法アプローチ:分娩麻痺 田山智子
① 分娩麻痺とは
② 分娩麻痺の評価
③ 分娩麻痺のアプローチ
④ 適応行動を促すための環境調整(物理的環境と人的環境の調整)
⑤ 社会生活に対する援助
⑥ 関連施設との連携
8 薬の基礎知識 野部裕美
① 薬とは
② 薬の作用
③ 薬物の投与経路
④ 小児における薬物療法と体内分布
⑤ てんかんとその治療薬
⑥ 統合失調症とその薬剤
9 医療的ケア児とその家族 西方浩一
① はじめに
② 医療的ケア児
③ 医療的ケア児と家族が抱える課題
④ 作業療法士に求められる視点
Case Study Answer
4 家族,地域を含めた支援
1 子どもの虐待の作業療法 三浦香織
① 子どもの虐待とは
② なぜ虐待は起こるのか
③ 子どもの虐待をどのように発見するか
④ 虐待を受けている(おそれのある)子どもを発見したときには
⑤ 虐待の子どもへの影響
⑥ 被虐待児と関わる前に知っておくべきこと
⑦ 被虐待児の作業療法
⑧ 感覚統合と快体験・目的的活動
2 保護者への対応 三浦香織
① 保護者にも支援が必要である
② 保護者ががんばっていること,できるところをみつける
③ 子育ての成功体験を
④ “抱えられる”体験を
⑤ 支援時期別 保護者への作業療法の役割
3 作業療法士の基本的態度 三浦香織
① 子どもの作業療法「あいうえお」
4 特別支援教育と作業療法 三浦香織
① はじめの質問
② 特別支援教育とは
③ 特別支援教育への道のり
④ 特別支援教育では何をするのか
⑤ 特別支援教育で作業療法士ができること/すべきこと
⑥ 実際に作業療法士は何をしているか
Case Study Answer
事例集
① 自閉症スペクトラム障害,知的障害 酒井康年
② 脳性麻痺(両麻痺) 森田浩美
③ ダウン症 神作一実
④ デュシェンヌ型筋ジストロフィー 田中栄一
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能動学習や新しい実習形式への対応,国家試験対策を充実させたフルカラー紙面の第3版!
作業療法学専門分野の講義用テキスト・シリーズが5年ぶりの改訂。第3版では,これからの学生に役立つ内容を意識し,能動学習の手助けとなる課題の提示,新しい実習形式である「作業療法参加型臨床実習」への対策となるような解説を追加し,また国家試験対策を充実させ,さらに巻末付録として症例集も追加した。
本巻では,学生が身につけるべき基礎的な概念や理論を丁寧に解説してあり,発達障害に関する評価,治療,作業療法について確実に知識を習得できる秀逸なテキストとして構成されている。