早期リハビリテーションの実践
予後改善のためのアプローチ
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定価 5,940円(税込) (本体5,400円+税)
- B5判 312ページ 2色(一部カラー),イラスト50点,写真100点
- 2018年2月3日刊行
- ISBN978-4-7583-1901-0
電子版
序文
監修の序
本書の編者の飯田有輝先生は,早期リハビリテーションの関心が高まる以前の2003年に私が新規に立ち上げたJA 愛知厚生連海南病院のクローズドシステムICUにおいて,開設当初から早期リハビリテーションに2人3脚で取り組んできた同士である。人工呼吸中の患者を立たせたりする試みは当時から積極的に行った。必要に応じ365日,即時対応可能なリハビリテーションシステムを構築し,彼らを中心に看護スタッフの勉強会も頻回に行い,日々のカンファランスは多職種で行った。鎮静を浅くし,自己抜管を恐れず,抑制帯は極力排除した。患者家族を交えたリハビリテーションや筋力をつけるための早期からの栄養管理も徹底して行った。科学的根拠に基づいたデータを取り,学会発表や論文執筆も積極的に行った。日本集中治療医学会は当時,職種別に発表が分けられていたが,リハビリテーションの部門など存在しないため,医師部門で果敢に発表を行ってもらった。
最近になって,早期リハビリテーションへの関心が一気に高まり,今や学術集会でも立ち見の聴衆が出るほどになっている。これはこれで素晴らしいことであるが,重要性の認識の広まりほどには,実践に際しての具体的な方法や直面する問題点に対して,多くの医療人が飢えていることを示している。「何からどのように始めていいかわからない」「鎮静を浅くしたのはいいが,患者の不安や不穏に対応できない」「適応のある症例,開始のタイミングや中止の基準を具体的に知りたい」など,明日からの診療に活かせる情報が不足している。本書は,重症患者に関わるすべての職種の方々の疑問に答えるように,具体的にかつわかりやすく,写真や図をふんだんに盛り込んで解説されている。また,理論的な背景がわかるように高度な内容もわかりやすく解説されている。さらには,単に技術的な側面だけでなく,精神的な側面や家族との関わりにも言及されている点が素晴らしい。自ら患者さんとさらには病態と対話しながら今も活動を続ける,この分野のパイオニアである飯田先生の編集された本書は,まさに,現場のニーズにあった真に優れた実用書である。早期リハビリテーションは,集中治療の大きな柱であり多職種によるチーム医療が必要な分野である。
本書が,集中治療に携わる人々のバイブルとなり,一人でも多くの重症患者さんが社会復帰されることを願ってやまない。
2018年元旦
藤田保健衛生大学 医学部 麻酔・侵襲制御医学講座 主任教授
西田 修
-----------------------------
編集の序
「ICUで…リハビリですか?」
私が十数年前,とある学会でICUにおけるリハビリテーションの効果について報告したときの会場の反応です。当時,いっしょに仕事をさせていただいていた私の恩師,現在藤田保健衛生大学医学部主任教授の西田修先生に連れられて参加した学会では,最終日ポスターセッションの最後の方でまばらに集まった人たちを前に,まずはリハビリテーションとは何かを一生懸命説明したことを憶えています。
2009年Schweickertらにより,ICUにおける集中的なリハビリテーションがせん妄発生や人工呼吸器装着期間を減らし日常生活自立度を改善すると報告されてから,ここ数年で早期リハビリテーションに対する関心は非常に高くなりました。わが国でも,早期リハビリテーションの実施可能性について多くの報告がされています。そして,日本集中治療医学会では早期リハビリテーション検討委員会が設置され,『早期リハビリテーション・エキスパートコンセンサス』が作成されました。今は「ICUで人工呼吸器を装着したまま歩いています」と言ったところで,それほど驚かれることはありません。集中治療は日進月歩ですので,今後も挑戦的な検証は増えるだろうと思われます。
しかし10数年前,私が学会会場で投げかけられた問いに,今は答えることができているのでしょうか。救命が最優先されるICUでなぜリハビリテーションが必要になったのか,私たちは本当に予後を改善しているのか,リハビリテーションの本当の意味に立ち返って効果の検証が必要です。そして集中治療領域の標準的な介入として,早期リハビリテーションを確立していかなければなりません。
本書の目指すところは,そのタイトルに示すとおり,「予後改善」にあります。本書は各項とも,集中治療の最前線で活躍しているエキスパートたちが,最新の知見に基づいた介入の考え方と具体的な実践について詳述しています。ICUで早期リハビリテーションに取り組み始めた医療者だけでなく,もう一歩踏み込んだ介入を模索しているICUスタッフに,本書がその糸口になれば幸いです。
最後になりましたが,本書の発刊の機会を与えていただきましたメジカルビュー社,ならびに編集企画においてご協力頂きました編集部の野口真一氏にお礼申し上げるとともに,今回執筆していただいた早期リハビリテーションのエキスパートの方々に感謝申し上げます。
2018年1月
JA 愛知厚生連 海南病院 リハビリテーション科
飯田有輝
本書の編者の飯田有輝先生は,早期リハビリテーションの関心が高まる以前の2003年に私が新規に立ち上げたJA 愛知厚生連海南病院のクローズドシステムICUにおいて,開設当初から早期リハビリテーションに2人3脚で取り組んできた同士である。人工呼吸中の患者を立たせたりする試みは当時から積極的に行った。必要に応じ365日,即時対応可能なリハビリテーションシステムを構築し,彼らを中心に看護スタッフの勉強会も頻回に行い,日々のカンファランスは多職種で行った。鎮静を浅くし,自己抜管を恐れず,抑制帯は極力排除した。患者家族を交えたリハビリテーションや筋力をつけるための早期からの栄養管理も徹底して行った。科学的根拠に基づいたデータを取り,学会発表や論文執筆も積極的に行った。日本集中治療医学会は当時,職種別に発表が分けられていたが,リハビリテーションの部門など存在しないため,医師部門で果敢に発表を行ってもらった。
最近になって,早期リハビリテーションへの関心が一気に高まり,今や学術集会でも立ち見の聴衆が出るほどになっている。これはこれで素晴らしいことであるが,重要性の認識の広まりほどには,実践に際しての具体的な方法や直面する問題点に対して,多くの医療人が飢えていることを示している。「何からどのように始めていいかわからない」「鎮静を浅くしたのはいいが,患者の不安や不穏に対応できない」「適応のある症例,開始のタイミングや中止の基準を具体的に知りたい」など,明日からの診療に活かせる情報が不足している。本書は,重症患者に関わるすべての職種の方々の疑問に答えるように,具体的にかつわかりやすく,写真や図をふんだんに盛り込んで解説されている。また,理論的な背景がわかるように高度な内容もわかりやすく解説されている。さらには,単に技術的な側面だけでなく,精神的な側面や家族との関わりにも言及されている点が素晴らしい。自ら患者さんとさらには病態と対話しながら今も活動を続ける,この分野のパイオニアである飯田先生の編集された本書は,まさに,現場のニーズにあった真に優れた実用書である。早期リハビリテーションは,集中治療の大きな柱であり多職種によるチーム医療が必要な分野である。
本書が,集中治療に携わる人々のバイブルとなり,一人でも多くの重症患者さんが社会復帰されることを願ってやまない。
2018年元旦
藤田保健衛生大学 医学部 麻酔・侵襲制御医学講座 主任教授
西田 修
-----------------------------
編集の序
「ICUで…リハビリですか?」
私が十数年前,とある学会でICUにおけるリハビリテーションの効果について報告したときの会場の反応です。当時,いっしょに仕事をさせていただいていた私の恩師,現在藤田保健衛生大学医学部主任教授の西田修先生に連れられて参加した学会では,最終日ポスターセッションの最後の方でまばらに集まった人たちを前に,まずはリハビリテーションとは何かを一生懸命説明したことを憶えています。
2009年Schweickertらにより,ICUにおける集中的なリハビリテーションがせん妄発生や人工呼吸器装着期間を減らし日常生活自立度を改善すると報告されてから,ここ数年で早期リハビリテーションに対する関心は非常に高くなりました。わが国でも,早期リハビリテーションの実施可能性について多くの報告がされています。そして,日本集中治療医学会では早期リハビリテーション検討委員会が設置され,『早期リハビリテーション・エキスパートコンセンサス』が作成されました。今は「ICUで人工呼吸器を装着したまま歩いています」と言ったところで,それほど驚かれることはありません。集中治療は日進月歩ですので,今後も挑戦的な検証は増えるだろうと思われます。
しかし10数年前,私が学会会場で投げかけられた問いに,今は答えることができているのでしょうか。救命が最優先されるICUでなぜリハビリテーションが必要になったのか,私たちは本当に予後を改善しているのか,リハビリテーションの本当の意味に立ち返って効果の検証が必要です。そして集中治療領域の標準的な介入として,早期リハビリテーションを確立していかなければなりません。
本書の目指すところは,そのタイトルに示すとおり,「予後改善」にあります。本書は各項とも,集中治療の最前線で活躍しているエキスパートたちが,最新の知見に基づいた介入の考え方と具体的な実践について詳述しています。ICUで早期リハビリテーションに取り組み始めた医療者だけでなく,もう一歩踏み込んだ介入を模索しているICUスタッフに,本書がその糸口になれば幸いです。
最後になりましたが,本書の発刊の機会を与えていただきましたメジカルビュー社,ならびに編集企画においてご協力頂きました編集部の野口真一氏にお礼申し上げるとともに,今回執筆していただいた早期リハビリテーションのエキスパートの方々に感謝申し上げます。
2018年1月
JA 愛知厚生連 海南病院 リハビリテーション科
飯田有輝
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目次
Ⅰ 早期リハビリテーション概論 高橋哲也
Ⅰ 早期リハビリテーションの歴史的発展
Ⅱ 早期リハビリテーションのエキスパートコンセンサスの臨床応用について
Ⅲ おわりに
Ⅱ 早期リハビリテーションの進め方 飯田有輝
Ⅰ はじめに
Ⅱ 早期リハビリテーションの禁忌,開始基準・中止基準について
Ⅲ 早期リハビリテーションの実際
Ⅳ おわりに
Ⅲ 早期リハビリテーションのアウトカム 森沢知之 松木良介
Ⅰ 早期リハビリテーションの評価指標
Ⅱ 意識レベル・鎮静深度・せん妄・認知機能
Ⅲ 身体機能:筋力・関節可動域
Ⅳ ADL・QOL
Ⅴ ICU 経過・予後
Ⅵ おわりに
Ⅳ PICS の概念と対策
1 PICS とは 福家良太
Ⅰ 集中治療後症候群(PICS)の概要
Ⅱ PICS の疫学
Ⅲ PICS の原因とリスク因子
Ⅳ おわりに
2 ICU-acquired weakness 飯田有輝
Ⅰ ICU-AW の概念
Ⅱ ICU-AW の疫学と臨床的特徴
Ⅲ ICU-AW のリスク因子
Ⅳ ICU-AW に対するアプローチ
Ⅴ ICU-AW に対する早期リハビリテーション介入の実際
3 ICU 入室患者における重症疾患後の認知機能障害 児島範明 松木良介 端野琢哉
Ⅰ はじめに
Ⅱ 重症疾患後の認知機能障害(CIACI)
Ⅲ CIACI に対する予防・改善策
Ⅳ 症例提示
Ⅴ おわりに
4 メンタルヘルス 普天間 誠
Ⅰ PICS におけるメンタルヘルス障害
Ⅱ メンタルヘルス障害について
Ⅲ メンタルヘルス障害の疫学
Ⅳ メンタルヘルス障害の原因
Ⅴ 対策と実践
Ⅵ 症例の紹介と解説
Ⅶ おわりに
Ⅴ 鎮痛・鎮静・せん妄管理 布宮 伸
Ⅰ 「鎮痛・鎮静・せん妄管理」の概念
Ⅱ 重症患者管理におけるせん妄対策の重要性
Ⅲ 鎮痛・鎮静管理の役割
Ⅳ せん妄対策と実践
Ⅴ おわりに
Ⅵ 呼吸理学療法 神津 玲 福島卓矢
Ⅰ 呼吸理学療法の意義と役割
Ⅱ 適応となる呼吸障害
Ⅲ 適用のための評価とその考え方
Ⅳ 呼吸理学療法の手段
Ⅴ 呼吸理学療法の実際:症例提示
Ⅶ 早期リハビリテーションと栄養管理 東別府直紀 常峰かな
Ⅰ ICU における栄養障害のポイント
Ⅱ 摂食嚥下障害
Ⅷ 集中治療室における日常生活動作の構築 濱本実也
Ⅰ ADL とADL 障害
Ⅱ ADL 構築に向けての介入
Ⅲ おわりに
Ⅸ 神経筋電気刺激療法 濱崎伸明 神谷健太郎
Ⅰ 神経筋電気刺激療法
Ⅱ 神経筋障害の原因と病態
Ⅲ ICU におけるNMES の役割
Ⅳ ICU におけるNMES の注意点と開始基準および中止基準
Ⅴ 対策と実践,効果(症例を通して)
Ⅹ 早期モビライゼーションにおける人工呼吸管理 小山昌利
Ⅰ 概念
Ⅱ 人工呼吸器の原理・グラフィックモニタの見方
Ⅲ 人工呼吸器の注意点,モニタ・設定上の注意点
Ⅳ 症例提示
Ⅺ Awake ECMO 河合佑亮 中村智之 西田 修
Ⅰ Awake ECMO の概念
Ⅱ ECMO の原理と管理方法
Ⅲ ECMO 装着下の注意点
Ⅳ Awake ECMO の実践
Ⅻ 各論
1 ARDS に対する早期リハビリテーション 笹沼直樹
Ⅰ ARDS とは
Ⅱ ARDS に対するリハビリテーション
Ⅲ 特殊な人工呼吸モード下におけるリハビリテーション
2 人工呼吸器離脱困難に対する早期リハビリテーション 松嶋真哉 横山仁志
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
3 重症心不全に対する早期リハビリテーション 安達裕一 齊藤正和
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
Ⅴ おわりに
4 多発外傷に対する早期リハビリテーション 山下康次
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
5 重症脳損傷に対する早期リハビリテーション 渡辺伸一
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
Ⅴ おわりに
6 重症熱傷に対する早期リハビリテーション 木村雅彦
Ⅰ 概念
Ⅱ 病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
Ⅰ 早期リハビリテーションの歴史的発展
Ⅱ 早期リハビリテーションのエキスパートコンセンサスの臨床応用について
Ⅲ おわりに
Ⅱ 早期リハビリテーションの進め方 飯田有輝
Ⅰ はじめに
Ⅱ 早期リハビリテーションの禁忌,開始基準・中止基準について
Ⅲ 早期リハビリテーションの実際
Ⅳ おわりに
Ⅲ 早期リハビリテーションのアウトカム 森沢知之 松木良介
Ⅰ 早期リハビリテーションの評価指標
Ⅱ 意識レベル・鎮静深度・せん妄・認知機能
Ⅲ 身体機能:筋力・関節可動域
Ⅳ ADL・QOL
Ⅴ ICU 経過・予後
Ⅵ おわりに
Ⅳ PICS の概念と対策
1 PICS とは 福家良太
Ⅰ 集中治療後症候群(PICS)の概要
Ⅱ PICS の疫学
Ⅲ PICS の原因とリスク因子
Ⅳ おわりに
2 ICU-acquired weakness 飯田有輝
Ⅰ ICU-AW の概念
Ⅱ ICU-AW の疫学と臨床的特徴
Ⅲ ICU-AW のリスク因子
Ⅳ ICU-AW に対するアプローチ
Ⅴ ICU-AW に対する早期リハビリテーション介入の実際
3 ICU 入室患者における重症疾患後の認知機能障害 児島範明 松木良介 端野琢哉
Ⅰ はじめに
Ⅱ 重症疾患後の認知機能障害(CIACI)
Ⅲ CIACI に対する予防・改善策
Ⅳ 症例提示
Ⅴ おわりに
4 メンタルヘルス 普天間 誠
Ⅰ PICS におけるメンタルヘルス障害
Ⅱ メンタルヘルス障害について
Ⅲ メンタルヘルス障害の疫学
Ⅳ メンタルヘルス障害の原因
Ⅴ 対策と実践
Ⅵ 症例の紹介と解説
Ⅶ おわりに
Ⅴ 鎮痛・鎮静・せん妄管理 布宮 伸
Ⅰ 「鎮痛・鎮静・せん妄管理」の概念
Ⅱ 重症患者管理におけるせん妄対策の重要性
Ⅲ 鎮痛・鎮静管理の役割
Ⅳ せん妄対策と実践
Ⅴ おわりに
Ⅵ 呼吸理学療法 神津 玲 福島卓矢
Ⅰ 呼吸理学療法の意義と役割
Ⅱ 適応となる呼吸障害
Ⅲ 適用のための評価とその考え方
Ⅳ 呼吸理学療法の手段
Ⅴ 呼吸理学療法の実際:症例提示
Ⅶ 早期リハビリテーションと栄養管理 東別府直紀 常峰かな
Ⅰ ICU における栄養障害のポイント
Ⅱ 摂食嚥下障害
Ⅷ 集中治療室における日常生活動作の構築 濱本実也
Ⅰ ADL とADL 障害
Ⅱ ADL 構築に向けての介入
Ⅲ おわりに
Ⅸ 神経筋電気刺激療法 濱崎伸明 神谷健太郎
Ⅰ 神経筋電気刺激療法
Ⅱ 神経筋障害の原因と病態
Ⅲ ICU におけるNMES の役割
Ⅳ ICU におけるNMES の注意点と開始基準および中止基準
Ⅴ 対策と実践,効果(症例を通して)
Ⅹ 早期モビライゼーションにおける人工呼吸管理 小山昌利
Ⅰ 概念
Ⅱ 人工呼吸器の原理・グラフィックモニタの見方
Ⅲ 人工呼吸器の注意点,モニタ・設定上の注意点
Ⅳ 症例提示
Ⅺ Awake ECMO 河合佑亮 中村智之 西田 修
Ⅰ Awake ECMO の概念
Ⅱ ECMO の原理と管理方法
Ⅲ ECMO 装着下の注意点
Ⅳ Awake ECMO の実践
Ⅻ 各論
1 ARDS に対する早期リハビリテーション 笹沼直樹
Ⅰ ARDS とは
Ⅱ ARDS に対するリハビリテーション
Ⅲ 特殊な人工呼吸モード下におけるリハビリテーション
2 人工呼吸器離脱困難に対する早期リハビリテーション 松嶋真哉 横山仁志
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
3 重症心不全に対する早期リハビリテーション 安達裕一 齊藤正和
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
Ⅴ おわりに
4 多発外傷に対する早期リハビリテーション 山下康次
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
5 重症脳損傷に対する早期リハビリテーション 渡辺伸一
Ⅰ 概念
Ⅱ 原因と病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
Ⅴ おわりに
6 重症熱傷に対する早期リハビリテーション 木村雅彦
Ⅰ 概念
Ⅱ 病態
Ⅲ 実践のポイント
Ⅳ 症例提示
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PICS,ICU-AWなど早期リハビリテーションの最新知見からADL訓練,モニタリングまでを盛り込んだ実践書!
早期リハビリテーションは集中治療室や手術後すぐに開始されるリハビリテーションとして知られている。ただし,実際には重症度の高い患者に対する手技として,難易度が高いイメージがある。
本書は,早期リハビリテーションについて実践で必要となる知識,技術をわかりやすい図表を盛り込んで解説した実践書である。集中治療室における鎮痛・鎮静やADL,人工呼吸器モニタリングから,昨今課題となっている集中治療後症候群(PICS)の病態と対応まで,実践で必要となる情報を詳述。また,初学者にも臨床の現場がイメージしやすいように,症例をできるだけ多く紹介し,どのようなリハビリテーションを行ったか流れを理解できるような構成となっている。
早期リハビリテーションにこれから携わる方,臨床のバリエーションをもっと充実させたい方に必読の1冊。