新DS NOW 7
ディベートから学ぶ
術式の利点と手技の秘訣
[上部消化管編]
[Web動画付]
定価 11,000円(税込) (本体10,000円+税)
- A4判 268ページ オールカラー,イラスト150点,写真180点,Web動画59本/205分
- 2020年10月29日刊行
- ISBN978-4-7583-1656-9
電子版
序文
「新DS NOW」シリーズが始まり1年半が経過し,これまでに6巻を出版することができました。この快挙は,お忙しいなか執筆していただいたエキスパートの先生方や本シリーズをご利用いただいている読者の皆様のおかげだと心から感謝しています。
2008年に始まった「DS NOW」シリーズは,消化器外科専門医に必要な手術手技を習得していただくためのガイド書として編纂され,わかりやすいイラストと親切な記載により多くの先生方に支持されてきました。そのような中,消化器外科領域においても,手術手技は日進月歩で進化しています。従来の開腹手術から腹腔鏡手術,そしてロボット手術やAI技術の導入など,驚くべき変化を遂げています。「新DS NOW」シリーズは,そのような時代で活躍している若き外科医や指導者のニーズに即した新しいタイプの手術手技ガイド書を世に送りたいという編集委員と出版社の意向より企画され実現したものです。
第1巻から第6巻は,悪性疾患や良性疾患に対する現在の標準的な手術手技を取り上げました。今回の第7巻から第10巻は,消化器外科の各領域における新しい術式や手技の観点から,現在のディベートのテーマとなっている課題を取り上げ,その利点を生かすための手技上の工夫や秘訣をイラストや動画を用いて紹介していただくこととしました。これらを参考にしていただくことにより,効率よく安全に手術手技を行うためのポイントを習得することができ,さらなる新しい術式の開発に繋がるものと確信しています。
本書『ディベートから学ぶ術式の利点と手技の秘訣[上部消化管編]』では,上部消化管癌に対する手術手技のデイベートについて取り上げました。食道亜全摘術のアプローチの違い,胃切除術における噴門部や幽門部の取り扱いの違い,局所進行胃癌に対するアプローチの違い,胃切除後の再建法の違いなどについて,エキスパートの先生方に術式の利点とコツについてご紹介いただきました。外科医は「手術好き」「新しいもの好き」「工夫好き」と言われています。新しい術式の導入や手術手技の工夫に,本書が役立つことを祈念しています。
最後に,大変お忙しい中,編集委員の意図をご理解いただき,きめ細かな注文や修正依頼にご対応いただきました執筆者の先生方に心から感謝いたします。また,発刊に向けてご尽力いただきましたメジカルビュー社の担当諸氏にも御礼申し上げます。
2020年10月
白石憲男
2008年に始まった「DS NOW」シリーズは,消化器外科専門医に必要な手術手技を習得していただくためのガイド書として編纂され,わかりやすいイラストと親切な記載により多くの先生方に支持されてきました。そのような中,消化器外科領域においても,手術手技は日進月歩で進化しています。従来の開腹手術から腹腔鏡手術,そしてロボット手術やAI技術の導入など,驚くべき変化を遂げています。「新DS NOW」シリーズは,そのような時代で活躍している若き外科医や指導者のニーズに即した新しいタイプの手術手技ガイド書を世に送りたいという編集委員と出版社の意向より企画され実現したものです。
第1巻から第6巻は,悪性疾患や良性疾患に対する現在の標準的な手術手技を取り上げました。今回の第7巻から第10巻は,消化器外科の各領域における新しい術式や手技の観点から,現在のディベートのテーマとなっている課題を取り上げ,その利点を生かすための手技上の工夫や秘訣をイラストや動画を用いて紹介していただくこととしました。これらを参考にしていただくことにより,効率よく安全に手術手技を行うためのポイントを習得することができ,さらなる新しい術式の開発に繋がるものと確信しています。
本書『ディベートから学ぶ術式の利点と手技の秘訣[上部消化管編]』では,上部消化管癌に対する手術手技のデイベートについて取り上げました。食道亜全摘術のアプローチの違い,胃切除術における噴門部や幽門部の取り扱いの違い,局所進行胃癌に対するアプローチの違い,胃切除後の再建法の違いなどについて,エキスパートの先生方に術式の利点とコツについてご紹介いただきました。外科医は「手術好き」「新しいもの好き」「工夫好き」と言われています。新しい術式の導入や手術手技の工夫に,本書が役立つことを祈念しています。
最後に,大変お忙しい中,編集委員の意図をご理解いただき,きめ細かな注文や修正依頼にご対応いただきました執筆者の先生方に心から感謝いたします。また,発刊に向けてご尽力いただきましたメジカルビュー社の担当諸氏にも御礼申し上げます。
2020年10月
白石憲男
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目次
■食道
サージカル ディベート 1
胸部食道癌に対する食道切除術
(1) 胸腔鏡手術 西野 豪志
(2) 縦隔鏡手術 東海林 裕 ほか
■胃
サージカル ディベート 2
早期胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術(D1+)
(1) 腹腔鏡下幽門保存胃切除術 高橋 正純
(2) 腹腔鏡下幽門側胃切除術 大森 健 ほか
サージカル ディベート 3
胃上部早期癌に対する腹腔鏡下胃切除術
(1) 腹腔鏡下胃全摘術 永井 英司 ほか
(2) 腹腔鏡下胃亜全摘術(極小残胃) 宗岡 悠介 ほか
サージカル ディベート 4
T3 / T4 胃癌に対する術前化学療法後の胃切除術
(1) 開腹下他臓器合併胃切除術(T4b 胃癌) 八木 泰佑 ほか
(2) 開腹下他臓器合併胃切除術(NAC 後の傍大動脈リンパ節郭清) 川島 吉之
(3) 腹腔鏡下他臓器合併胃切除術(膵体尾部・脾合併切除術) 夕部 由規謙 ほか
【胃切除後の再建法】
サージカル ディベート 5
腹腔鏡下食道・空腸吻合(下部食道切除術+胃全摘術)
(1) 機能的端端吻合 海老原 裕磨 ほか
(2) Overlap 法 礒垣 淳
サージカル ディベート 6
腹腔鏡下食道・残胃吻合(噴門側胃切除術)
(1) 観音開き法 添野 孝文 ほか
(2) 細径胃管法 上田 貴威 ほか
サージカル ディベート 7
腹腔鏡下残胃十二指腸吻合(幽門側胃切除術)
(1) サーキュラーステープラー 岡 伸一
(2) リニアステープラー(デルタ吻合) 會澤 雅樹 ほか
サージカル ディベート 1
胸部食道癌に対する食道切除術
(1) 胸腔鏡手術 西野 豪志
(2) 縦隔鏡手術 東海林 裕 ほか
■胃
サージカル ディベート 2
早期胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術(D1+)
(1) 腹腔鏡下幽門保存胃切除術 高橋 正純
(2) 腹腔鏡下幽門側胃切除術 大森 健 ほか
サージカル ディベート 3
胃上部早期癌に対する腹腔鏡下胃切除術
(1) 腹腔鏡下胃全摘術 永井 英司 ほか
(2) 腹腔鏡下胃亜全摘術(極小残胃) 宗岡 悠介 ほか
サージカル ディベート 4
T3 / T4 胃癌に対する術前化学療法後の胃切除術
(1) 開腹下他臓器合併胃切除術(T4b 胃癌) 八木 泰佑 ほか
(2) 開腹下他臓器合併胃切除術(NAC 後の傍大動脈リンパ節郭清) 川島 吉之
(3) 腹腔鏡下他臓器合併胃切除術(膵体尾部・脾合併切除術) 夕部 由規謙 ほか
【胃切除後の再建法】
サージカル ディベート 5
腹腔鏡下食道・空腸吻合(下部食道切除術+胃全摘術)
(1) 機能的端端吻合 海老原 裕磨 ほか
(2) Overlap 法 礒垣 淳
サージカル ディベート 6
腹腔鏡下食道・残胃吻合(噴門側胃切除術)
(1) 観音開き法 添野 孝文 ほか
(2) 細径胃管法 上田 貴威 ほか
サージカル ディベート 7
腹腔鏡下残胃十二指腸吻合(幽門側胃切除術)
(1) サーキュラーステープラー 岡 伸一
(2) リニアステープラー(デルタ吻合) 會澤 雅樹 ほか
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上部消化管手術の7つの論点について,各術式のエキスパートがディベートを展開!
上部消化管手術のうち,執刀医の間で意見の分かれているテーマをディベートの論点として取り上げ,相対する二者がそれぞれ手術手技の操作法や利点を解説している。読者は,両者のメリット・デメリットを比較しながら,自身がどちらを採用するか選択できる。手技の秘訣がわかるWeb動画付き。