臨床工学
プラクティカル・フルコース
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定価 7,480円(税込) (本体6,800円+税)
- B5判 608ページ 2色,イラスト200点,写真400点
- 2015年5月28日刊行
- ISBN978-4-7583-1494-7
電子版
序文
編集の序
治療に供される医療機器は多様に進歩し各診療科で扱う機器の操作と保守管理は専門性を増し,2010年には厚生労働省(厚労省)発出の「臨床工学技士基本業務指針」は廃止され,新たに(公社)日本臨床工学技士会と関係医学会等の連携で「臨床工学技士基本業務指針2010」が公開され,現状に併せ臨床工学技士(CE)の業務が拡大している。
CE業務は専門化が進み,各科の機器業務に特化していく流れはあるが,それぞれの医療機関規模や機能によって著しい差異もある。
各診療科の機器を横断的に医療機器管理室などで一括管理しており,また病院での機器管理は「医療機器安全管理責任者」の配置が義務化しており,その多くは臨床工学技士が担っている。
業務形態においても各診療科を週ごとにローテーションするところや,3年間は各科ローテーションを義務づけているところもあり様々な現況を呈している。臨床工学技士は各診療科の最新技術に直接関与するため,適切なローテーションは各診療科の壁を越えた技術交流を可能としてチーム医療の更なる発展に寄与すると思われる。
よってCEは様々な医療機器に接することが多く,厚労省の医療機器産業ビジョンにおいてCEは医療機器の専門家と位置づけられている。
今や医療において医療機器は医薬品と同様に欠くことのできない重要なものとなっている。
本書『臨床工学 プラクティカル・フルコース』は,各治療分野の多様化・高度化した最新の医療機器の構造と原理,使用方法,臨床における治療(機器・設定)適応,機器の管理などをイラストや写真を多数使用し,わかりやすく解説した書籍となり,臨床現場で役立つ1冊になると考えている。
特に臨床工学機器(治療関連医療機器)は日進月歩で進んでおり,本書が読者各位の一助となれば幸いである。
2015年5月
前田記念腎研究所 茂原クリニック
川崎忠行
治療に供される医療機器は多様に進歩し各診療科で扱う機器の操作と保守管理は専門性を増し,2010年には厚生労働省(厚労省)発出の「臨床工学技士基本業務指針」は廃止され,新たに(公社)日本臨床工学技士会と関係医学会等の連携で「臨床工学技士基本業務指針2010」が公開され,現状に併せ臨床工学技士(CE)の業務が拡大している。
CE業務は専門化が進み,各科の機器業務に特化していく流れはあるが,それぞれの医療機関規模や機能によって著しい差異もある。
各診療科の機器を横断的に医療機器管理室などで一括管理しており,また病院での機器管理は「医療機器安全管理責任者」の配置が義務化しており,その多くは臨床工学技士が担っている。
業務形態においても各診療科を週ごとにローテーションするところや,3年間は各科ローテーションを義務づけているところもあり様々な現況を呈している。臨床工学技士は各診療科の最新技術に直接関与するため,適切なローテーションは各診療科の壁を越えた技術交流を可能としてチーム医療の更なる発展に寄与すると思われる。
よってCEは様々な医療機器に接することが多く,厚労省の医療機器産業ビジョンにおいてCEは医療機器の専門家と位置づけられている。
今や医療において医療機器は医薬品と同様に欠くことのできない重要なものとなっている。
本書『臨床工学 プラクティカル・フルコース』は,各治療分野の多様化・高度化した最新の医療機器の構造と原理,使用方法,臨床における治療(機器・設定)適応,機器の管理などをイラストや写真を多数使用し,わかりやすく解説した書籍となり,臨床現場で役立つ1冊になると考えている。
特に臨床工学機器(治療関連医療機器)は日進月歩で進んでおり,本書が読者各位の一助となれば幸いである。
2015年5月
前田記念腎研究所 茂原クリニック
川崎忠行
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目次
Chapter Ⅰ 呼吸治療領域
1 人工呼吸治療の適応
2 人工呼吸治療に使用される機器
3 人工呼吸管理の実際
4 人工呼吸管理の注意事項
5 その他治療と適応
6 人工呼吸管理中の吸入治療
7 吸入治療の実際
8 在宅呼吸治療の適応
9 在宅呼吸療法と臨床工学技士の役割
10 在宅人工呼吸治療に使用される機器・器材
11 在宅呼吸療法の実際
12 在宅呼吸治療管理の注意事項
Chapter Ⅱ 血液浄化治療領域
1 維持透析治療の適応と選択
2 在宅血液透析の適応と選択
3 急性血液浄化法の適応と選択
4 アフェレシスの適応と選択
Chapter Ⅲ 手術室領域
1 手術室における臨床工学技士の役割と実際
2 人工心肺装置の構造と原理
3 手術治療機器
4 各種監視装置および各種測定機器業務の実際
5 手術室業務の注意事項
6 周術期患者管理に使用される機器とその業務
Chapter Ⅳ 集中治療領域
1 集中治療における臨床工学技士の役割
2 集中治療に使用される機器
3 集中治療業務の実際
4 集中治療業務の注意事項
Chapter Ⅴ 心臓カテーテル・不整脈治療領域
1 心臓カテーテル検査および治療の適応
2 不整脈治療の適応
3 カテーテルアブレーション治療の適応
4 不整脈診断・治療後における心電図モニタリング
5 デバイス外来と遠隔モニタリングシステム
Chapter Ⅵ 高気圧酸素治療領域
1 高気圧酸素治療の適応
2 高気圧酸素治療装置の構造と原理
3 高気圧酸素治療業務の実際
4 高気圧酸素治療業務の注意事項
Chapter Ⅶ 医療機器管理業務
1 医療機器管理室の役割
2 医療機器管理の実際
3 医療機器安全管理の実際
4 医療機器に関する情報管理
5 「臨床工学技士に関する実態調査2013 施設アンケート」結果
1 人工呼吸治療の適応
2 人工呼吸治療に使用される機器
3 人工呼吸管理の実際
4 人工呼吸管理の注意事項
5 その他治療と適応
6 人工呼吸管理中の吸入治療
7 吸入治療の実際
8 在宅呼吸治療の適応
9 在宅呼吸療法と臨床工学技士の役割
10 在宅人工呼吸治療に使用される機器・器材
11 在宅呼吸療法の実際
12 在宅呼吸治療管理の注意事項
Chapter Ⅱ 血液浄化治療領域
1 維持透析治療の適応と選択
2 在宅血液透析の適応と選択
3 急性血液浄化法の適応と選択
4 アフェレシスの適応と選択
Chapter Ⅲ 手術室領域
1 手術室における臨床工学技士の役割と実際
2 人工心肺装置の構造と原理
3 手術治療機器
4 各種監視装置および各種測定機器業務の実際
5 手術室業務の注意事項
6 周術期患者管理に使用される機器とその業務
Chapter Ⅳ 集中治療領域
1 集中治療における臨床工学技士の役割
2 集中治療に使用される機器
3 集中治療業務の実際
4 集中治療業務の注意事項
Chapter Ⅴ 心臓カテーテル・不整脈治療領域
1 心臓カテーテル検査および治療の適応
2 不整脈治療の適応
3 カテーテルアブレーション治療の適応
4 不整脈診断・治療後における心電図モニタリング
5 デバイス外来と遠隔モニタリングシステム
Chapter Ⅵ 高気圧酸素治療領域
1 高気圧酸素治療の適応
2 高気圧酸素治療装置の構造と原理
3 高気圧酸素治療業務の実際
4 高気圧酸素治療業務の注意事項
Chapter Ⅶ 医療機器管理業務
1 医療機器管理室の役割
2 医療機器管理の実際
3 医療機器安全管理の実際
4 医療機器に関する情報管理
5 「臨床工学技士に関する実態調査2013 施設アンケート」結果
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臨床工学技士の現場業務,実践の書! 医用機器と業務のすべてをここに結集!
臨床工学技士が実際の現場で行う業務を網羅した決定版。写真や図版,イラストを多数盛り込み,現場業務を肌身に感じられる内容になっている。『臨床工学技士基本業務指針2010』『同業務別業務指針2012』を基とし,臨床工学技士に必要な知識から,実践的な技術までがおさえられるうえ,『医療機器安全管理指針(2013年)』をも意識しているので,病院で扱う主要な医用機器についての参考書としても使用できる。
各科の専門性が増し,機器の機能も高度になるなか,臨床工学技士が関わる機器を網羅し,かつ解説内容は細部にまで追究した欲張りな書籍となっている。現代医用機器の臨床での実践使用を知るために最適な一冊である。