解剖からアプローチする
からだの機能と運動療法 下肢・骨盤
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定価 7,150円(税込) (本体6,500円+税)
- B5判 184ページ オールカラー,イラスト300点,DVD-Video付き
- 2014年1月14日刊行
- ISBN978-4-7583-1048-2
序文
巻頭言
人体の作りと働きを本書で学ばれる方に是非気づいていただきたいことがあります。人体が如何にすごいものであるか,ということです。今はやりの再生医学でも筋肉一本すらまともに作れないからです。人体の一部を人工物に入れ替えても必ず支障が出てきます。もともと備わった構造が,如何に合目的に美しく作られており,スムースで無駄のない身体の動きができるかということです。
これこそ自然が創り上げた生命の美しさであり,偉大さなのです。生命に対する畏敬の念をもっていただければ,きっと臨床の場で患者さんに対しても暖かく接していただけるのではないかと
思います。
一人でも多くの方に,人間の尊厳性を理解する医療従事者になっていただきたい。これが本書の出版のためにご遺体を提供していただいた方々の唯一の願いだと思います。
2013年12月
札幌医科大学医学部解剖学第2講座教授 藤宮峯子
------------------------------
序文
2013年4月,私達は解剖図譜に四肢の運動の動画を組み合わせた 『解剖からアプローチする からだの機能と運動療法 上肢・体幹』を上梓しました。この本は,運動療法を専門としているメディカルスタッフ(PT, OT, 柔道整復師,トレーナー,救命救急士,ほか)が解剖を理解しやすいように,イラストと動画を組み合わせて作成しました。
今回作成した『解剖からアプローチする からだの機能と運動療法 下肢・骨盤 』は,下肢における各関節の,骨・関節・靱帯による静的な運動制御,そして筋による動的な運動制御をテーマとして構成しました。下肢のうち,特に足部・足関節は直接地面から力を受ける部位であり,1Gの重力場で立ち上がり,移動する時に地面に接します。そこで,本書を編集するにあたり,CLIPの構成を「足部・足関節」,「膝関節」,「股関節」,「腰椎・骨盤」そして「下肢の神経」の順としました。また,歩行に対する理解を再確認するために,プロローグとして,CLIP 1「 足部・足関節」の冒頭に“歩行周期”の簡単な解説を加えました。
本書の各CLIPの最後には,下肢の関節と筋に加わる荷重を求めた簡単な作図(運動力学)を掲載しました。1Gの重力場で重い体幹を支え,直立二足歩行するヒトの下肢には,想像を超える大きな力が働いています。例えば,階段を昇る時,膝関節には体重の4倍,大腿四頭筋には3倍以上の荷重がかかることを理解していただけると幸いです。
ハイビジョン動画の魅力は,2次元の解剖図譜では表現できない時間軸を加えた映像を供覧することにより,ダイナミックな四肢・体幹の運動を直接目で確かめながら理解できることにあります。Think Diff erent! 本書+DVDが, 臨床・教育そして研究の場で直面している様々な疑問を考え,解決するための強力なツールとなることを確信しております。
本書の作成にあたり,未固定献体の下肢解剖所見の動画を収録しました。早期献体に同意され献体いただいた札幌医科大学白菊会会員とご遺族の皆様の崇高な志に,敬畏と感謝の気持ちを著します。また本書を出版するお許しをいただきました札幌医科大学解剖学第2講座教授 藤宮峯子先生に深謝いたします。
2013年12月
内山英一
人体の作りと働きを本書で学ばれる方に是非気づいていただきたいことがあります。人体が如何にすごいものであるか,ということです。今はやりの再生医学でも筋肉一本すらまともに作れないからです。人体の一部を人工物に入れ替えても必ず支障が出てきます。もともと備わった構造が,如何に合目的に美しく作られており,スムースで無駄のない身体の動きができるかということです。
これこそ自然が創り上げた生命の美しさであり,偉大さなのです。生命に対する畏敬の念をもっていただければ,きっと臨床の場で患者さんに対しても暖かく接していただけるのではないかと
思います。
一人でも多くの方に,人間の尊厳性を理解する医療従事者になっていただきたい。これが本書の出版のためにご遺体を提供していただいた方々の唯一の願いだと思います。
2013年12月
札幌医科大学医学部解剖学第2講座教授 藤宮峯子
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序文
2013年4月,私達は解剖図譜に四肢の運動の動画を組み合わせた 『解剖からアプローチする からだの機能と運動療法 上肢・体幹』を上梓しました。この本は,運動療法を専門としているメディカルスタッフ(PT, OT, 柔道整復師,トレーナー,救命救急士,ほか)が解剖を理解しやすいように,イラストと動画を組み合わせて作成しました。
今回作成した『解剖からアプローチする からだの機能と運動療法 下肢・骨盤 』は,下肢における各関節の,骨・関節・靱帯による静的な運動制御,そして筋による動的な運動制御をテーマとして構成しました。下肢のうち,特に足部・足関節は直接地面から力を受ける部位であり,1Gの重力場で立ち上がり,移動する時に地面に接します。そこで,本書を編集するにあたり,CLIPの構成を「足部・足関節」,「膝関節」,「股関節」,「腰椎・骨盤」そして「下肢の神経」の順としました。また,歩行に対する理解を再確認するために,プロローグとして,CLIP 1「 足部・足関節」の冒頭に“歩行周期”の簡単な解説を加えました。
本書の各CLIPの最後には,下肢の関節と筋に加わる荷重を求めた簡単な作図(運動力学)を掲載しました。1Gの重力場で重い体幹を支え,直立二足歩行するヒトの下肢には,想像を超える大きな力が働いています。例えば,階段を昇る時,膝関節には体重の4倍,大腿四頭筋には3倍以上の荷重がかかることを理解していただけると幸いです。
ハイビジョン動画の魅力は,2次元の解剖図譜では表現できない時間軸を加えた映像を供覧することにより,ダイナミックな四肢・体幹の運動を直接目で確かめながら理解できることにあります。Think Diff erent! 本書+DVDが, 臨床・教育そして研究の場で直面している様々な疑問を考え,解決するための強力なツールとなることを確信しております。
本書の作成にあたり,未固定献体の下肢解剖所見の動画を収録しました。早期献体に同意され献体いただいた札幌医科大学白菊会会員とご遺族の皆様の崇高な志に,敬畏と感謝の気持ちを著します。また本書を出版するお許しをいただきました札幌医科大学解剖学第2講座教授 藤宮峯子先生に深謝いたします。
2013年12月
内山英一
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目次
CLIP 1 足部・足関節
歩行
歩行周期
◆3つの課題:荷重の受け継ぎ・単脚支持・遊脚の前方移動
複合体としての足部・足関節
足部・足関節の運動の定義
足趾の運動の定義
◆中足趾節関節(MTP),趾節関節(PIP・DIP)で共通の表現
足関節の運動軸と筋の作用
筋による運動制御
足関節背屈運動
◆前脛骨筋
足関節底屈運動
◆下腿三頭筋(腓腹筋,ヒラメ筋)
足関節外がえし運動
◆長腓骨筋,短腓骨筋,(第3腓骨筋)
足関節内がえし運動
◆後脛骨筋
足趾伸展運動
◆長母趾伸筋,長趾伸筋
足趾屈曲運動
◆長母趾屈筋,長趾屈筋
足趾伸展運動
◆長母趾伸筋,長趾伸筋,短母趾伸筋,短趾伸筋
足趾屈曲運動
◆短母趾屈筋,短趾屈筋,短小趾屈筋
足趾の内転・外転運動
◆母趾外転筋,母趾内転筋,小趾外転筋
◆背側骨間筋,底側骨間筋
足アーチを支える動的なサポート
◆脛骨筋,長腓骨筋(アーチを支える下腿の筋)
骨・関節による運動制御
脛腓関節
◆脛腓靱帯,腓骨頭靱帯,下腿骨間膜
距腿関節
◆脛骨,距骨,腓骨
距骨下関節
◆距骨,踵骨
横足根関節(ショパール関節)
◆距舟関節,踵立方関節
足部のlockingメカニズム:
◆横足根関節のlocking
◆足根中足関節(リスフラン関節),第1中足骨の回外
MTP関節
◆MTP関節を中心としたフォアフットロッカー
PIP関節,DIP関節
◆イントリンシック プラス,マイナス
靱帯による運動制御
外側靱帯
◆足関節の静的なサポート
内側靱帯(三角靱帯)
◆強靱な靱帯の複合体である
足アーチを支える静的なサポート
◆スプリング靱帯,長足底靱帯,足底腱膜
足アーチを支えるメカニズム
◆ビームモデルとトラスモデル
運動療法
足関節可動域制限に対する運動療法
◆他動的ストレッチ
足関節捻挫に対する運動療法
◆神経筋の動的調節運動
足趾機能に対する運動療法
◆足趾に作用する外在筋と内在筋
biomechanics kinesiology
股肥満と後脛骨筋腱機能不全症(posterior tibialis tendon dysfunction)
足関節の運動力学
CLIP 2 膝関節
筋による運動制御
膝関節伸展運動
◆大腿四頭筋(大腿直筋,外側広筋,内側広筋,中間広筋)
◆中間広筋と膝関節筋
膝関節屈曲運動
◆ハムストリング,縫工筋,薄筋,腓腹筋,膝窩筋
膝関節回旋運動
◆膝窩筋,大腿二頭筋,大腿筋膜張筋,縫工筋,半腱様筋,半膜様筋,薄筋
◆screw home movement
関節・靱帯による運動制御
膝関節を構成する骨と関節腔
◆大腿骨,脛骨,腓骨
◆関節腔の構造
◆膝蓋骨の動き
半月
◆構造と機能
◆半月損傷
◆半月損傷の判別(Apley test)
膝関節靱帯による安定性
◆側方安定性:内側側副靱帯(MCL),外側側副靱帯(LCL)
◆内反ストレステスト
◆外反ストレステスト
◆前後安定性:斜膝窩靱帯,弓状膝窩靱帯
◆回旋安定性:前十字靱帯(ACL),後十字靱帯(PCL)
◆前十字靱帯(ACL)の解剖学的二重束
◆前十字靱帯(ACL)のストレステスト
◆後十字靱帯(PCL)のストレステスト
運動療法
変形性膝関節症に対する運動療法
◆筋に対するストレッチング
◆関節包,靱帯に対するストレッチング
◆人工膝関節全置換術(TKA)後のリハビリテーション
前十字靱帯(ACL)損傷に対する運動療法
◆受傷機転
◆再建術後のリハビリテーション
◆術後4週以降のリハビリテーション
膝関節の運動力学
CLIP 3 股関節
筋による運動制御
股関節伸展運動
◆大殿筋,ハムストリングス
股関節屈曲運動
◆腸腰筋,大腿直筋,縫工筋
股関節内転・外転運動
◆恥骨筋・長内転筋・短内転筋,大内転筋,薄筋(股関節内転)
◆中殿筋,小殿筋,大腿筋膜張筋(股関節外転)
股関節内旋・外旋運動
◆梨状筋,内閉鎖筋,上・下双子筋,大腿方形筋,外閉鎖筋(股関節外旋)
関節・靱帯による運動制御
大腿骨と寛骨
◆大腿骨と寛骨の構造と機能
◆臼蓋形成不全股
股関節の滑液包
◆転子包,腸恥包
関節唇
◆関節唇の構造と機能
股関節運動を制御する靱帯
◆大腿骨頭靱帯
◆腸骨・恥骨・坐骨大腿靱帯と関節包
運動療法
股関節拘縮に対する運動療法
◆関節モビリゼーション
◆筋に対するストレッチング
◆靱帯に対するストレッチング
股関節周囲筋の筋力低下に対する運動療法
◆OKCでの筋力強化運動
◆CKCでの筋力強化運動
biomechanics kinesiology
脳性麻痺における股関節脱臼のバイオメカニクス
股関節唇損傷のバイオメカニクス
股関節の運動力学
CLIP 4 腰椎・骨盤
筋による運動制御
腰椎屈曲運動
◆前屈運動に働く筋(腹直筋)
腰椎側屈運動
◆腰椎の側屈と回旋に働く2つの筋(外腹斜筋と内腹斜筋)
腹筋と胸腰筋膜の関係
◆腹腔内圧のコントロール(腹横筋と胸腰筋膜)
◆背部の筋連結と共同筋・拮抗筋の作用
脊柱の安定
◆脊柱の安定にかかわる筋(腸腰筋と腰方形筋)
腹筋の作用と起き上がり
◆体幹屈曲における股関節屈曲相および腹斜筋共同運動相
◆腹筋(腹直筋と外腹斜筋)による骨盤・腰椎の安定化:SLR
◆骨盤・腰椎・大腿のフォースカップル
腰椎伸展運動
◆伸展運動に働く筋(脊柱起立筋群)
◆脊柱起立筋腱膜の観察(胸最長筋と腸肋筋)
◆多裂筋線維の走行と運動制御
◆棘間筋と横突間筋および横突棘筋群
腰仙椎リズム
◆立位前屈動作における筋の運動制御
◆持ち上げ動作で働く筋の運動制御
関節・靱帯による運動制御
腰椎と仙骨
◆5つの椎骨
◆いろいろな仙骨
腰椎部の靱帯
◆靱帯と腰椎の安定性
体幹運動における腰椎の運動
◆体幹屈曲
◆体幹伸展
◆体幹側屈
◆体幹回旋
仙骨の動き
◆靱帯と仙腸関節の動き
運動療法
仙骨へのアプローチ
◆関節モビリゼーションと運動療法
腰椎へのアプローチ
◆関節モビリゼーションと運動療法
腰部不安定性に対する運動療法
◆腹筋と背筋の作動バランス
腰椎の運動力学
CLIP 5 下肢の神経
腰仙骨神経叢の構成
第12胸神経,第1〜5腰神経,第1〜3仙骨神経
◆腰仙骨神経叢
腰神経叢の構成
第12胸神経,第1〜4腰神経
◆腸骨下腹神経,腸骨鼡径神経,陰部大腿神経,外側大腿神経
◆閉鎖神経
◆大腿神経,伏在神経
仙骨神経叢の構成
第5腰神経,第1〜3仙骨神経
◆上殿神経,下殿神経
◆後大腿皮神経
◆坐骨神経
◆総腓骨神経(深腓骨神経,浅腓骨神経)
◆脛骨神経(内側足底神経,外側足底神経)
◆大腿の横断面
◆下腿の横断面
◆内側足底神経,外側足底神経
◆腓腹神経,伏在神経
◆陰部神経
下肢の絞扼性神経障害
梨状筋症候群
◆坐骨神経と梨状筋
◆梨状筋症候群の誘発テスト
総腓骨神経絞扼障害
◆誘発テスト
足根管症候群
◆靴などによる外的圧迫によっても症状が起こる
モートン病
◆扁平足の人はモートン病を起こしやすい
神経モビリゼーション
神経の緊張と可動性の判定
◆SLRテスト
◆ラセーグ徴候
◆スランプテスト
◆大腿神経伸張テスト(大腿神経,L2-L4神経根)
◆外側大腿皮神経伸張テスト
◆伏在神経伸張テスト
◆腰椎椎間板手術後の運動療法
歩行
歩行周期
◆3つの課題:荷重の受け継ぎ・単脚支持・遊脚の前方移動
複合体としての足部・足関節
足部・足関節の運動の定義
足趾の運動の定義
◆中足趾節関節(MTP),趾節関節(PIP・DIP)で共通の表現
足関節の運動軸と筋の作用
筋による運動制御
足関節背屈運動
◆前脛骨筋
足関節底屈運動
◆下腿三頭筋(腓腹筋,ヒラメ筋)
足関節外がえし運動
◆長腓骨筋,短腓骨筋,(第3腓骨筋)
足関節内がえし運動
◆後脛骨筋
足趾伸展運動
◆長母趾伸筋,長趾伸筋
足趾屈曲運動
◆長母趾屈筋,長趾屈筋
足趾伸展運動
◆長母趾伸筋,長趾伸筋,短母趾伸筋,短趾伸筋
足趾屈曲運動
◆短母趾屈筋,短趾屈筋,短小趾屈筋
足趾の内転・外転運動
◆母趾外転筋,母趾内転筋,小趾外転筋
◆背側骨間筋,底側骨間筋
足アーチを支える動的なサポート
◆脛骨筋,長腓骨筋(アーチを支える下腿の筋)
骨・関節による運動制御
脛腓関節
◆脛腓靱帯,腓骨頭靱帯,下腿骨間膜
距腿関節
◆脛骨,距骨,腓骨
距骨下関節
◆距骨,踵骨
横足根関節(ショパール関節)
◆距舟関節,踵立方関節
足部のlockingメカニズム:
◆横足根関節のlocking
◆足根中足関節(リスフラン関節),第1中足骨の回外
MTP関節
◆MTP関節を中心としたフォアフットロッカー
PIP関節,DIP関節
◆イントリンシック プラス,マイナス
靱帯による運動制御
外側靱帯
◆足関節の静的なサポート
内側靱帯(三角靱帯)
◆強靱な靱帯の複合体である
足アーチを支える静的なサポート
◆スプリング靱帯,長足底靱帯,足底腱膜
足アーチを支えるメカニズム
◆ビームモデルとトラスモデル
運動療法
足関節可動域制限に対する運動療法
◆他動的ストレッチ
足関節捻挫に対する運動療法
◆神経筋の動的調節運動
足趾機能に対する運動療法
◆足趾に作用する外在筋と内在筋
biomechanics kinesiology
股肥満と後脛骨筋腱機能不全症(posterior tibialis tendon dysfunction)
足関節の運動力学
CLIP 2 膝関節
筋による運動制御
膝関節伸展運動
◆大腿四頭筋(大腿直筋,外側広筋,内側広筋,中間広筋)
◆中間広筋と膝関節筋
膝関節屈曲運動
◆ハムストリング,縫工筋,薄筋,腓腹筋,膝窩筋
膝関節回旋運動
◆膝窩筋,大腿二頭筋,大腿筋膜張筋,縫工筋,半腱様筋,半膜様筋,薄筋
◆screw home movement
関節・靱帯による運動制御
膝関節を構成する骨と関節腔
◆大腿骨,脛骨,腓骨
◆関節腔の構造
◆膝蓋骨の動き
半月
◆構造と機能
◆半月損傷
◆半月損傷の判別(Apley test)
膝関節靱帯による安定性
◆側方安定性:内側側副靱帯(MCL),外側側副靱帯(LCL)
◆内反ストレステスト
◆外反ストレステスト
◆前後安定性:斜膝窩靱帯,弓状膝窩靱帯
◆回旋安定性:前十字靱帯(ACL),後十字靱帯(PCL)
◆前十字靱帯(ACL)の解剖学的二重束
◆前十字靱帯(ACL)のストレステスト
◆後十字靱帯(PCL)のストレステスト
運動療法
変形性膝関節症に対する運動療法
◆筋に対するストレッチング
◆関節包,靱帯に対するストレッチング
◆人工膝関節全置換術(TKA)後のリハビリテーション
前十字靱帯(ACL)損傷に対する運動療法
◆受傷機転
◆再建術後のリハビリテーション
◆術後4週以降のリハビリテーション
膝関節の運動力学
CLIP 3 股関節
筋による運動制御
股関節伸展運動
◆大殿筋,ハムストリングス
股関節屈曲運動
◆腸腰筋,大腿直筋,縫工筋
股関節内転・外転運動
◆恥骨筋・長内転筋・短内転筋,大内転筋,薄筋(股関節内転)
◆中殿筋,小殿筋,大腿筋膜張筋(股関節外転)
股関節内旋・外旋運動
◆梨状筋,内閉鎖筋,上・下双子筋,大腿方形筋,外閉鎖筋(股関節外旋)
関節・靱帯による運動制御
大腿骨と寛骨
◆大腿骨と寛骨の構造と機能
◆臼蓋形成不全股
股関節の滑液包
◆転子包,腸恥包
関節唇
◆関節唇の構造と機能
股関節運動を制御する靱帯
◆大腿骨頭靱帯
◆腸骨・恥骨・坐骨大腿靱帯と関節包
運動療法
股関節拘縮に対する運動療法
◆関節モビリゼーション
◆筋に対するストレッチング
◆靱帯に対するストレッチング
股関節周囲筋の筋力低下に対する運動療法
◆OKCでの筋力強化運動
◆CKCでの筋力強化運動
biomechanics kinesiology
脳性麻痺における股関節脱臼のバイオメカニクス
股関節唇損傷のバイオメカニクス
股関節の運動力学
CLIP 4 腰椎・骨盤
筋による運動制御
腰椎屈曲運動
◆前屈運動に働く筋(腹直筋)
腰椎側屈運動
◆腰椎の側屈と回旋に働く2つの筋(外腹斜筋と内腹斜筋)
腹筋と胸腰筋膜の関係
◆腹腔内圧のコントロール(腹横筋と胸腰筋膜)
◆背部の筋連結と共同筋・拮抗筋の作用
脊柱の安定
◆脊柱の安定にかかわる筋(腸腰筋と腰方形筋)
腹筋の作用と起き上がり
◆体幹屈曲における股関節屈曲相および腹斜筋共同運動相
◆腹筋(腹直筋と外腹斜筋)による骨盤・腰椎の安定化:SLR
◆骨盤・腰椎・大腿のフォースカップル
腰椎伸展運動
◆伸展運動に働く筋(脊柱起立筋群)
◆脊柱起立筋腱膜の観察(胸最長筋と腸肋筋)
◆多裂筋線維の走行と運動制御
◆棘間筋と横突間筋および横突棘筋群
腰仙椎リズム
◆立位前屈動作における筋の運動制御
◆持ち上げ動作で働く筋の運動制御
関節・靱帯による運動制御
腰椎と仙骨
◆5つの椎骨
◆いろいろな仙骨
腰椎部の靱帯
◆靱帯と腰椎の安定性
体幹運動における腰椎の運動
◆体幹屈曲
◆体幹伸展
◆体幹側屈
◆体幹回旋
仙骨の動き
◆靱帯と仙腸関節の動き
運動療法
仙骨へのアプローチ
◆関節モビリゼーションと運動療法
腰椎へのアプローチ
◆関節モビリゼーションと運動療法
腰部不安定性に対する運動療法
◆腹筋と背筋の作動バランス
腰椎の運動力学
CLIP 5 下肢の神経
腰仙骨神経叢の構成
第12胸神経,第1〜5腰神経,第1〜3仙骨神経
◆腰仙骨神経叢
腰神経叢の構成
第12胸神経,第1〜4腰神経
◆腸骨下腹神経,腸骨鼡径神経,陰部大腿神経,外側大腿神経
◆閉鎖神経
◆大腿神経,伏在神経
仙骨神経叢の構成
第5腰神経,第1〜3仙骨神経
◆上殿神経,下殿神経
◆後大腿皮神経
◆坐骨神経
◆総腓骨神経(深腓骨神経,浅腓骨神経)
◆脛骨神経(内側足底神経,外側足底神経)
◆大腿の横断面
◆下腿の横断面
◆内側足底神経,外側足底神経
◆腓腹神経,伏在神経
◆陰部神経
下肢の絞扼性神経障害
梨状筋症候群
◆坐骨神経と梨状筋
◆梨状筋症候群の誘発テスト
総腓骨神経絞扼障害
◆誘発テスト
足根管症候群
◆靴などによる外的圧迫によっても症状が起こる
モートン病
◆扁平足の人はモートン病を起こしやすい
神経モビリゼーション
神経の緊張と可動性の判定
◆SLRテスト
◆ラセーグ徴候
◆スランプテスト
◆大腿神経伸張テスト(大腿神経,L2-L4神経根)
◆外側大腿皮神経伸張テスト
◆伏在神経伸張テスト
◆腰椎椎間板手術後の運動療法
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下肢・骨盤の骨・筋・腱・神経は皮下でどのように動いているの? 書籍と動画で一目瞭然!
2013年3月に刊行された『からだの機能と運動療法 上肢・体幹』の下肢編。全体は5つのCLIPで構成されており(1.足部・足関節,2.膝関節,3.股関節,4.腰椎・骨盤,5.下肢の神経),CLIP1〜4はさらに「筋による運動制御」「骨・関節による運動制御」「運動療法」に分かれて解説されている。全ページがイラスト中心になっているので,読んで理解するというよりも,見て理解するといった感が強い。
DVDでは,下肢の伸展・屈曲,外旋・内旋,外転・内転という動きにより,骨・筋・腱・神経が実際に皮下ではどのように動いているのかが一目瞭然である。下肢・骨盤の解剖を見る機会がなくても,本書があれば,ビジュアルな動きが理解できる。
リハビリテーションや視診・触診に携わる医療従事者の必見書である。