Heart View
2025年11月増刊号 Vol.29 No.12
24 −TWENTY FOUR− 戦う循環器当直医のための虎の巻

定価 6,160円(税込) (本体5,600円+税)
- B5判 184ページ
- 2025年10月30日刊行
電子版
企画にあたって
川上将司(久留米大学病院高度救命救急センターCCU)
循環器疾患は緊急性が高く,昼夜問わず待ったなしで患者の治療を開始しなければならないことも多いが,一方でいわゆる夜間や休日の当直時間帯では,限られたマンパワー,医療資源で対応せざるをえない。
しかし現実は甘くはない。救急外来の患者が循環器疾患であるとは限らない。病棟患者の予期せぬ急変で,病状のまったく知らない患者の初期対応を始めなければならない。集中治療室から呼ばれて,慣れない医療機器のアラームに対応しなければならない。
直ちにインターベンションへ踏み切るべきか明日まで待機すべきか,当直医はその場で大きな決断をしなければならない。直面している事態は自身の専門分野かもしれないし,自身が苦手にしている分野かもしれない。自施設では対応困難で,高度専門施設へ搬送が必要かもしれない。近年ますます高度に複雑に発展し,より高い専門性が要求される循環器疾患の診療において,当直時間帯はまさに鬼門である。
百戦錬磨の医療スタッフ達から「今日は○○先生が当直だから安心だね」と,臨床医にとっては最大の褒め言葉をかけられる先生達が少なからず存在する。彼らの当直時間帯の仕事ぶりをよく観察してみると,実に興味深い。彼らのパフォーマンスはきわめてシンプルで,不要なことは限られた医療資源を無駄に浪費するため絶対にしない。しかし,翌日の担当医がスムーズに仕事に入ることができるようお膳立てまでしている。
本増刊号のテーマは「循環器当直医として最初の24時間以内にやるべきこと」である。各項目において当直時間帯(24時間)でやるべきこと,またできないこと・決着がつかないことをまとめ,最終的なゴールについても触れていただく。病態・検査・診断・治療として羅列されがちな内容を,時間軸を意識して整理していく。そして,本書を読んだ読者は当直明けの朝の報告を胸を張ってできるようになり,医療スタッフから当直が一緒だと安心できる医師,にノミネートされるようになる。それが目標である。
川上将司(久留米大学病院高度救命救急センターCCU)
循環器疾患は緊急性が高く,昼夜問わず待ったなしで患者の治療を開始しなければならないことも多いが,一方でいわゆる夜間や休日の当直時間帯では,限られたマンパワー,医療資源で対応せざるをえない。
しかし現実は甘くはない。救急外来の患者が循環器疾患であるとは限らない。病棟患者の予期せぬ急変で,病状のまったく知らない患者の初期対応を始めなければならない。集中治療室から呼ばれて,慣れない医療機器のアラームに対応しなければならない。
直ちにインターベンションへ踏み切るべきか明日まで待機すべきか,当直医はその場で大きな決断をしなければならない。直面している事態は自身の専門分野かもしれないし,自身が苦手にしている分野かもしれない。自施設では対応困難で,高度専門施設へ搬送が必要かもしれない。近年ますます高度に複雑に発展し,より高い専門性が要求される循環器疾患の診療において,当直時間帯はまさに鬼門である。
百戦錬磨の医療スタッフ達から「今日は○○先生が当直だから安心だね」と,臨床医にとっては最大の褒め言葉をかけられる先生達が少なからず存在する。彼らの当直時間帯の仕事ぶりをよく観察してみると,実に興味深い。彼らのパフォーマンスはきわめてシンプルで,不要なことは限られた医療資源を無駄に浪費するため絶対にしない。しかし,翌日の担当医がスムーズに仕事に入ることができるようお膳立てまでしている。
本増刊号のテーマは「循環器当直医として最初の24時間以内にやるべきこと」である。各項目において当直時間帯(24時間)でやるべきこと,またできないこと・決着がつかないことをまとめ,最終的なゴールについても触れていただく。病態・検査・診断・治療として羅列されがちな内容を,時間軸を意識して整理していく。そして,本書を読んだ読者は当直明けの朝の報告を胸を張ってできるようになり,医療スタッフから当直が一緒だと安心できる医師,にノミネートされるようになる。それが目標である。
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目次
■特集:24 ―TWENTY FOUR― 戦う循環器当直医のための虎の巻 企画・構成/川上将司
Prologue
戦う循環器当直医のための思考術~Do or Do not 川上将司
Ⅰ 急性冠症候群
1 “Delayed arrival”の心筋梗塞の緊カテの適応は? 佐藤公一,安田 聡
2 救急外来の胸痛患者を帰宅可能と判断するには? 立石和也,齋藤佑一
3 PCI Hacks! 大量の冠動脈血栓・slow flow 緒方健二,西平賢作
4 PCI Hacks! 高度石灰化病変 神田大輔
5 PCI Hacks! 非責任病変へのPCIの可否 黒川夢彦,細田勇人
6 PCI Hacks! TAVI後のPCI 菅根裕紀
7 急性心筋梗塞患者の薬物療法を整理しよう 岡 里紀,福 康志
8 心破裂を回避せよ! リスク層別と対処法を教えます 本田怜史
Ⅱ 循環器集中治療
1 心停止の搬送依頼! ECPRの適応は? 松本洋典,中島啓裕,辻田賢一
2 心原性ショックにどの機械的循環補助(MCS)を選ぶ? 多田 毅
3 アラームが鳴っています! IABP,IMPELLAの管理 田中誠磨,鵜木 崇
4 アラームが鳴っています! VA-ECMOの管理 中野宏己
5 気管挿管をためらうな! 適切な人工呼吸管理が患者を救う 米村 拓,川上大裕
6 転送したほうがよいですか? わが国でのHub and Spoke を考える 近藤 徹
Ⅲ 急性心不全
1 急性心不全の初期治療を考える! 血管拡張薬・静注利尿薬・強心薬の使い方 門田宗之
2 急性心不全の初期評価から,心不全基本薬Fantastic Four(F4)をいつから始めるか? どのように青写真を描くか? 澤村昭典
3 頻脈性心房細動を伴う急性心不全はレートコントロールから始めてよいでしょうか? 田中和世,猪又孝元
4 重症度評価のコツと失敗しない初期治療 三好 徹
Ⅳ 心膜・心筋疾患
1 急性心筋炎の治療選択の決断はどこでどのようにすればよい? 多田篤司,永井利幸
2 心タンポナーデを理解して確実な心膜ドレナージを行う! 津田浩佑
Ⅴ 不整脈
1 救急外来に心房細動がやってきた! 洞調律化を目指すべき? 高田康之,里見和浩
2 モニターで非持続性心室頻拍が出ています 林 高大
3 これってペースメーカ不全でしょうか? 上田暢彦
4 ICDが作動しました~当直医のTo Do 丸山将広,野田 崇
5 VT/VFストームに強くなる! 木村義隆
Ⅵ 血管疾患
1 急性大動脈解離をきっちり管理する! 渡辺光洋,西山 慶
2 この急性下肢虚血は明日まで待ってよいのでしょうか? 舟橋紗耶華
3 抗凝固療法だけでよいですか? 急性肺血栓塞栓症の適切なインターベンション 渡邉将央,山本 剛
4 下大静脈フィルターの適応は? 深部静脈血栓症に強くなる! 辻 明宏
Epilogue
戦う循環器当直医のための思考術~アドバンス・ケア・プランニング編 柴田龍宏
Prologue
戦う循環器当直医のための思考術~Do or Do not 川上将司
Ⅰ 急性冠症候群
1 “Delayed arrival”の心筋梗塞の緊カテの適応は? 佐藤公一,安田 聡
2 救急外来の胸痛患者を帰宅可能と判断するには? 立石和也,齋藤佑一
3 PCI Hacks! 大量の冠動脈血栓・slow flow 緒方健二,西平賢作
4 PCI Hacks! 高度石灰化病変 神田大輔
5 PCI Hacks! 非責任病変へのPCIの可否 黒川夢彦,細田勇人
6 PCI Hacks! TAVI後のPCI 菅根裕紀
7 急性心筋梗塞患者の薬物療法を整理しよう 岡 里紀,福 康志
8 心破裂を回避せよ! リスク層別と対処法を教えます 本田怜史
Ⅱ 循環器集中治療
1 心停止の搬送依頼! ECPRの適応は? 松本洋典,中島啓裕,辻田賢一
2 心原性ショックにどの機械的循環補助(MCS)を選ぶ? 多田 毅
3 アラームが鳴っています! IABP,IMPELLAの管理 田中誠磨,鵜木 崇
4 アラームが鳴っています! VA-ECMOの管理 中野宏己
5 気管挿管をためらうな! 適切な人工呼吸管理が患者を救う 米村 拓,川上大裕
6 転送したほうがよいですか? わが国でのHub and Spoke を考える 近藤 徹
Ⅲ 急性心不全
1 急性心不全の初期治療を考える! 血管拡張薬・静注利尿薬・強心薬の使い方 門田宗之
2 急性心不全の初期評価から,心不全基本薬Fantastic Four(F4)をいつから始めるか? どのように青写真を描くか? 澤村昭典
3 頻脈性心房細動を伴う急性心不全はレートコントロールから始めてよいでしょうか? 田中和世,猪又孝元
4 重症度評価のコツと失敗しない初期治療 三好 徹
Ⅳ 心膜・心筋疾患
1 急性心筋炎の治療選択の決断はどこでどのようにすればよい? 多田篤司,永井利幸
2 心タンポナーデを理解して確実な心膜ドレナージを行う! 津田浩佑
Ⅴ 不整脈
1 救急外来に心房細動がやってきた! 洞調律化を目指すべき? 高田康之,里見和浩
2 モニターで非持続性心室頻拍が出ています 林 高大
3 これってペースメーカ不全でしょうか? 上田暢彦
4 ICDが作動しました~当直医のTo Do 丸山将広,野田 崇
5 VT/VFストームに強くなる! 木村義隆
Ⅵ 血管疾患
1 急性大動脈解離をきっちり管理する! 渡辺光洋,西山 慶
2 この急性下肢虚血は明日まで待ってよいのでしょうか? 舟橋紗耶華
3 抗凝固療法だけでよいですか? 急性肺血栓塞栓症の適切なインターベンション 渡邉将央,山本 剛
4 下大静脈フィルターの適応は? 深部静脈血栓症に強くなる! 辻 明宏
Epilogue
戦う循環器当直医のための思考術~アドバンス・ケア・プランニング編 柴田龍宏
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