2025年5月号 Vol.29 No.5

脂質異常症と糖尿病 revisit

Heart View 2025年5月号
定価 3,300円(税込) (本体3,000円+税)
  • B5判  100ページ  
  • 2025年4月9日刊行


企画にあたって
多田隼人(金沢大学附属病院循環器内科)

 循環器病は,わが国においても主要な死因の主たる原因であり,その予防および治療はきわめて重要である。脂質異常症および糖尿病は循環器病の最重要原因疾患であり,その診断・治療が重要であることは自明である。これら疾患は古くから研究されすでに多くの確固たるエビデンスが存在し,いわば標準治療が確立しつつあることに加えて新規薬剤の登場により難治性の治療も容易になりつつある。例えば,本分野においてはスタチンやメトホルミンなど臨床的有用性がすでに明確とされ長らく使用される薬剤に加えて,近年のPCSK9阻害薬やMTTP阻害薬に加えてANGPTL3阻害薬の登場により,LDL-Cについてはかなりの症例でコントロール可能となっている。さらに,SGLT2阻害薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬の登場により,循環器病予防に繋がる糖尿病治療も可能となっている。
 このような分子標的薬時代において,本特集では,まずは臨床で遭遇する脂質異常症の基本的な考え方やガイドラインおよび対処法,さらには2型糖尿病とその合併症の考え方を解説し,特に新規薬剤を含めたこれら疾患の治療方針の基礎・応用を解説する。さらには災害大国ともいうべきわが国において,災害時という非常時や周術期という頻繁に遭遇する非常時における糖尿病管理にも焦点を当て,日常あるいは非日常に至るまでの指針を提供する。本分野において,多くの読者が知りたいと考えられる基礎的な根幹から,より深く知りたい応用的領域まで広く深く情報を提供しているものと自負するところである。
 循環器病の予防・治療において最重要疾患である脂質異常症および糖尿病診療は,非常に奥が深く一朝一夕で極みに到達することは難しいことであるものの,本特集の精読により,脂質異常症や糖尿病の基本を押さえるとともに,注意すべき疾患や病態,さらには最新の治療法をしっかりと理解していただく一助として頂きたい。
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目次

■特集:脂質異常症と糖尿病 revisit  企画・構成/多田隼人
【識る】
1.低HDL-C血症を診たときどうする?  小関正博
2.高LDL-C血症を診たときどうする?  川尻剛照
3.高TG血症を診たときどうする?  小倉正恒
4.わが国の脂質異常症診療ガイドライン:海外との比較  塚本和久
5.【Expertise】2型糖尿病合併MASLDの病態と治療戦略  松原大貴,篁 俊成

【診る】
6.糖尿病と心筋障害の古くて新しい関係を識る  寺本了太,岡崎康司
7.個別化医療時代のFH診療,どうする?~将来の心血管疾患発症リスク評価法に基づく個別化医療~  渡部ともみ,片岡 有
8.高TG血症,結局どうしたらいいの?  増田大作
9.【Expertise】Lp(a)は,結局誰にいつ測定したらいい? そしてその評価は?  吉田 博
10.【Expertise】パーソナルヘルスレコード(PHR)による糖尿病の診断・管理  米谷充弘,米田 隆,青野大輔,小西正剛,門野真由子

【治す】
11.徹底解剖! GLP-1受容体作動薬~循環器病予防の観点から~  曽根正勝
12.徹底解剖! SGLT2阻害薬   桑原宏一郎
13.併用療法時代のLDL-C低下薬の正しい使い方と将来展望  多田隼人
14.災害時の糖尿病・脂質の管理~災害関連死を防ぐ~  瀬ノ口隆文
15.【Expertise】進化するFHホモ接合体に対するLDL-C低下療法  斯波真理子

●連載
・大切なことはすべて山下先生が教えてくれた 教え子達が伝えたい,心房細動診療の極意
 第4回 抗不整脈薬によるリズムコントロール  大塚崇之
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