2025年4月増刊号 Vol.44 No.13

手術成功のKEYポイント これで完璧! 術前計画

関節外科 2025年4月増刊号
定価 5,940円(税込) (本体5,400円+税)
  • B5判  200ページ  
  • 2025年3月31日刊行


introduction

 「Never unprepared」私が敬愛するある先輩が,好きな言葉や座右の銘は何かといった取材で語っていたのを思い出します。その先輩の何事にも準備を怠らないという姿勢に感服しました。物事に慣れが生じると,つい甘く考えて,「どうにかなるでしょう」「出たとこ勝負で」などと奢りが出てしまいます。しかし,そういうことを繰り返していると思わぬケガに遭遇するでしょう。言うまでもなく,それが手術なら大きな問題となります。大きな問題とまでならなくても,「イマイチ上手にできなかった」くらいの影響は生じるかもしれません。自分にとっては今後も数ある手術の1 回にすぎないとしても,患者にとっては一期一会です。手術には常に全力を注ぎたいものです。
 術前準備では,必要な画像情報をもう一度確認し,その病態におけるパターンを推察します。そのときには先人達が考えた傷病型分類が役に立つでしょう。そのパターンに適した対処法を考え,患者の身体診察所見の情報を重ね合わせてその対処法の妥当性を吟味します。同時に骨・筋肉・神経・脈管の形状・走行の個体差や破格などによる思わぬピットフォールがないかを想定し,患者の全身状態の確認も怠らないことが大事です。なかなか大変な作業です。しかし,エキスパートはこの作業を意識的・無意識的に毎回行っています。臨床医学は経験学であり,特に外科手術は自ら体験して習得してきたことの積み重ねです。エキスパートも過去には失敗と思える経験をしてきたに違いありません。しかし皆が同じ経験を繰り返すのではなく,エキスパートが経験したことを習って早道をさせてもらいましょう。
 本企画では,整形外科医が高い確率で遭遇する基本的・代表的な傷病に対する術前計画をそれぞれのエキスパートに解説していただきました。自らの経験をもとに,初学者に伝えるべきだと考える基本事項と注意点を丁寧に記述していただいています。そのなかには日頃普通に行っている術式も含まれているでしょう。そのようななかにも知らなかった新たな気付きもあるかもしれません。整形外科初学者もそうでない人も日常診療に役立てていただければ企画者として嬉しく思います。

東京女子医科大学整形外科
岡崎 賢
全文表示する
閉じる

目次

■特集:手術成功のKEYポイント これで完璧! 術前計画  企画・編集 岡崎  賢
鎖骨遠位端骨折に対する手術戦略  重冨充則
反復性肩関節脱臼に対する外科的治療:関節唇修復から烏口突起移行術  田崎 篤
肩腱板断裂に対する関節鏡下腱板修復術  南川智彦
手根管症候群に対する手根管開放術  岩倉菜穂子
上腕骨近位端骨折に対する骨接合術・リバース型人工肩関節置換術の適応  笹沼秀幸ほか
上腕骨外側顆骨折  高木岳彦
橈骨遠位端骨折に対する骨接合術  森谷浩治
関節リウマチにおける手指伸筋腱断裂に対する手関節形成術・腱移行術  肥沼直子
変性疾患に対する人工股関節全置換術におけるインプラント選択,設置の基本  宗像裕太郎
大腿骨頚部骨折・転子部骨折に対する骨接合・人工骨頭・THAの適応  東條好憲
大腿骨転子部骨折に対する骨接合術  徳永真巳
人工膝関節置換術(UKAを含む)の基本的なMAアライメントでの計画  川原慎也
関節鏡下前十字靱帯再建術および半月板縫合術  木村由佳ほか
高位脛骨骨切り術  前山 彰
足関節顆部骨折に対する骨接合術  依光正則
慢性足関節外側不安定症に対する外側靱帯修復術  吉本憲生
外反母趾に対する第1中足骨遠位直線状骨切り術(DLMO)  萩尾友宣ほか
頚部脊髄症に対する頚椎椎弓形成術  土肥 透
腰部脊柱管狭窄症に対する除圧および固定術  河野 修
成人脊柱変形に対する矯正固定術  高田知史ほか
全文表示する
閉じる

会員登録されている方

メールアドレスとパスワードを入力してログインしてください。

注)共有パソコンの方はチェックを外してください。

会員登録されていない方

会員登録されると次回からお客様情報をご入力いただく必要がありません。
また,購入履歴の確認ができる便利な機能がご利用いただけます。

個人情報の取り扱いについてはこちら