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- 言語聴覚士
Crosslink 言語聴覚療法学テキスト
聴覚障害学
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![聴覚障害学[Web動画付]](../database/cover_image/book/X/ISBN978-4-7583-2268-3.jpg)
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定価 5,720円(税込) (本体5,200円+税)
- B5判 300ページ オールカラー,イラスト170点,写真75点
- 2025年8月3日刊行予定
- ISBN978-4-7583-2268-3
近刊のため予約販売となります。
電子版
序文
わが国においては社会の急速な高齢化に伴い,加齢性難聴者に対する補聴支援とコミュニケーション支援の必要性が広く認識され,近年注目されるようになっている。
また医療や介護の現場はもちろん,幼小児の保育や教育の現場においても,聴覚障害乳幼児の早期からの支援ニーズの高まりに伴い,言語聴覚士の活躍の場は,今後さらに広がっていくことが予見されている。
その一方,聴覚障害児・者とその家族の抱える問題を深く理解し,専門的に支援できる言語聴覚士の現任者数は少ない。そのため,こうした社会的ニーズに十分対応できる人材の育成は,今後の言語聴覚士の養成教育において,特に重要な課題の1 つとなっている。
本テキストはこうした現状をふまえ,初めて聴覚障害について学ぶ言語聴覚士養成校の学生や,聴覚障害者支援の現場に参入したばかりの若手の言語聴覚士を対象に,聴覚障害と聴覚障害児・者の臨床支援にかかわる知識を,なるべく平易に,基礎から実践へと段階的に学べるよう作成されている。
テキストを一読しただけでは理解が困難な聴覚検査や補聴器のフィッティング,人工内耳のマッピングの手順については,テキスト中の動画のある箇所にマークを記載しているほか,豊富なカラー図版や写真などの視覚教材が掲載されており,それらを学習の補助教材として活用することができる。また検査の実践的な練習に役立つ,臨床上のアドバイスが具体的に紹介されているため,そちらも活用し,役立ててほしい。
聴覚障害に関連する学習や臨床に苦手意識がある学生の皆さんには,ぜひ本書を手にとって,まずは気楽にテキストに目を通すところから,少しずつ学習を開始してもらえればと思う。
聴覚障害分野の知識は,どのような専門分野の臨床に携わる場合にも,必ずその臨床能力の向上に役立つものと考えられる。
本テキストが言語聴覚士を目指す皆さんの学習の一助となり,ひいては聴覚障害児・者の幸福に,何らかの形で貢献できるものになっていれば幸いである。
2025年6月
黒田生子
また医療や介護の現場はもちろん,幼小児の保育や教育の現場においても,聴覚障害乳幼児の早期からの支援ニーズの高まりに伴い,言語聴覚士の活躍の場は,今後さらに広がっていくことが予見されている。
その一方,聴覚障害児・者とその家族の抱える問題を深く理解し,専門的に支援できる言語聴覚士の現任者数は少ない。そのため,こうした社会的ニーズに十分対応できる人材の育成は,今後の言語聴覚士の養成教育において,特に重要な課題の1 つとなっている。
本テキストはこうした現状をふまえ,初めて聴覚障害について学ぶ言語聴覚士養成校の学生や,聴覚障害者支援の現場に参入したばかりの若手の言語聴覚士を対象に,聴覚障害と聴覚障害児・者の臨床支援にかかわる知識を,なるべく平易に,基礎から実践へと段階的に学べるよう作成されている。
テキストを一読しただけでは理解が困難な聴覚検査や補聴器のフィッティング,人工内耳のマッピングの手順については,テキスト中の動画のある箇所にマークを記載しているほか,豊富なカラー図版や写真などの視覚教材が掲載されており,それらを学習の補助教材として活用することができる。また検査の実践的な練習に役立つ,臨床上のアドバイスが具体的に紹介されているため,そちらも活用し,役立ててほしい。
聴覚障害に関連する学習や臨床に苦手意識がある学生の皆さんには,ぜひ本書を手にとって,まずは気楽にテキストに目を通すところから,少しずつ学習を開始してもらえればと思う。
聴覚障害分野の知識は,どのような専門分野の臨床に携わる場合にも,必ずその臨床能力の向上に役立つものと考えられる。
本テキストが言語聴覚士を目指す皆さんの学習の一助となり,ひいては聴覚障害児・者の幸福に,何らかの形で貢献できるものになっていれば幸いである。
2025年6月
黒田生子
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目次
第 1 章 「聴覚障害」とは
1 「聴覚障害」とは 黒田生子
第 2 章 聴覚器官の発生と構造・機能
1 聴覚器官・平衡器官の解剖・生理 大木雅文
第 3 章 聴覚伝導路と聴覚障害の種別
1 聴覚伝導路と聴覚障害 大木雅文
第 4 章 聴覚障害の発症原因
1 先天性および周産期に発症の原因がある聴覚障害 平海晴一
2 後天性に生じる聴覚障害の発症原因 平海晴一
3 特殊な難聴 平海晴一
第 5 章 聴覚障害者の評価で用いる主な検査法
1 聴覚検査
1 新生児聴覚スクリーニング検査 森 尚彫
2 乳幼児から実施可能な聴覚検査
3 きこえのチェックリスト・質問紙
4 標準的な聴覚検査 動画 黒田生子
5 肉声で実施可能なことばの聴こえ方検査
6 特殊な聴覚検査
2 平衡機能検査 牛尾宗貴
3 耳鳴検査 武田英彦
4 発達検査 野原 信
5 知能検査 野原 信
6 言語・コミュニケーション検査 野原 信
7 構音検査 野原 信
8 その他の検査 野原 信
第 6 章 補聴器と人工聴覚器の基礎
1 補聴器の種別と適応 森 尚彫
2 各種の人工聴覚器と適応 森 尚彫
3 補聴器と人工内耳の類似点・相違点 森 尚彫
4 耳型の採型とイヤモールドの作成 森 尚彫
5 補聴器の基本構造と各部の働き 森 尚彫
6 補聴器のフィッティング 森 尚彫
7 人工内耳の基本構造と各部の働き 森 尚彫
8 人工内耳のプログラミング(マッピング) 森 尚彫
第 7 章 聴覚障害者支援で用いる各種のコミュニケーション・モード
1 聴覚障害者支援で用いる各種のコミュニケーション・モード 黒田生子
第 8 章 成人聴覚障害者のリハビリテーション支援
1 成人聴覚障害のリハビリテーション支援の枠組み 黒田生子
2 情報の収集と評価 黒田生子
3 成人聴覚障害者の聴覚リハビリテーションの支援の考え方 黒田生子
4 各種の補聴援助システムと活用方法 森 尚彫
5 各種の情報保障システムと活用方法 森 尚彫
第 9 章 小児聴覚障害者のハビリテーション支援
1 聴覚障害の早期発見と早期支援 黒田生子
2 聴覚障害児の聴覚学習支援と言語獲得支援の考え方
1 日常生活場面の「乳幼児−養育者」の早期コミュニケーション確立を基盤とした0 歳から就学までの聴覚言語学習支援 黒田生子
2 クリニックにおける構造的な聴覚学習支援と言語獲得支援 森 つくり
3 聴覚障害児の構音獲得支援の考え方 森 つくり
4 青年期聴覚障害者の社会適応上の諸問題と障害認識支援 黒田生子
第 10 章 視覚聴覚二重障害者(盲ろう者)の支援
1 視覚聴覚二重障害者(盲ろう者)の支援 黒田生子
症例集
症例報告書の書き方 黒田生子
小児聴覚障害の症例:補聴器装用児(就学前幼児) 黒田生子
小児聴覚障害の症例:補聴器装用児(学童期) 森 つくり
小児聴覚障害の症例:人工内耳装用児(就学前幼児) 森 尚彫
成人聴覚障害の症例:補聴器装用者 森 尚彫
成人聴覚障害の症例:人工内耳装用者 森 尚彫
視覚聴覚二重障害(盲ろう)の症例 黒田生子
1 「聴覚障害」とは 黒田生子
第 2 章 聴覚器官の発生と構造・機能
1 聴覚器官・平衡器官の解剖・生理 大木雅文
第 3 章 聴覚伝導路と聴覚障害の種別
1 聴覚伝導路と聴覚障害 大木雅文
第 4 章 聴覚障害の発症原因
1 先天性および周産期に発症の原因がある聴覚障害 平海晴一
2 後天性に生じる聴覚障害の発症原因 平海晴一
3 特殊な難聴 平海晴一
第 5 章 聴覚障害者の評価で用いる主な検査法
1 聴覚検査
1 新生児聴覚スクリーニング検査 森 尚彫
2 乳幼児から実施可能な聴覚検査
3 きこえのチェックリスト・質問紙
4 標準的な聴覚検査 動画 黒田生子
5 肉声で実施可能なことばの聴こえ方検査
6 特殊な聴覚検査
2 平衡機能検査 牛尾宗貴
3 耳鳴検査 武田英彦
4 発達検査 野原 信
5 知能検査 野原 信
6 言語・コミュニケーション検査 野原 信
7 構音検査 野原 信
8 その他の検査 野原 信
第 6 章 補聴器と人工聴覚器の基礎
1 補聴器の種別と適応 森 尚彫
2 各種の人工聴覚器と適応 森 尚彫
3 補聴器と人工内耳の類似点・相違点 森 尚彫
4 耳型の採型とイヤモールドの作成 森 尚彫
5 補聴器の基本構造と各部の働き 森 尚彫
6 補聴器のフィッティング 森 尚彫
7 人工内耳の基本構造と各部の働き 森 尚彫
8 人工内耳のプログラミング(マッピング) 森 尚彫
第 7 章 聴覚障害者支援で用いる各種のコミュニケーション・モード
1 聴覚障害者支援で用いる各種のコミュニケーション・モード 黒田生子
第 8 章 成人聴覚障害者のリハビリテーション支援
1 成人聴覚障害のリハビリテーション支援の枠組み 黒田生子
2 情報の収集と評価 黒田生子
3 成人聴覚障害者の聴覚リハビリテーションの支援の考え方 黒田生子
4 各種の補聴援助システムと活用方法 森 尚彫
5 各種の情報保障システムと活用方法 森 尚彫
第 9 章 小児聴覚障害者のハビリテーション支援
1 聴覚障害の早期発見と早期支援 黒田生子
2 聴覚障害児の聴覚学習支援と言語獲得支援の考え方
1 日常生活場面の「乳幼児−養育者」の早期コミュニケーション確立を基盤とした0 歳から就学までの聴覚言語学習支援 黒田生子
2 クリニックにおける構造的な聴覚学習支援と言語獲得支援 森 つくり
3 聴覚障害児の構音獲得支援の考え方 森 つくり
4 青年期聴覚障害者の社会適応上の諸問題と障害認識支援 黒田生子
第 10 章 視覚聴覚二重障害者(盲ろう者)の支援
1 視覚聴覚二重障害者(盲ろう者)の支援 黒田生子
症例集
症例報告書の書き方 黒田生子
小児聴覚障害の症例:補聴器装用児(就学前幼児) 黒田生子
小児聴覚障害の症例:補聴器装用児(学童期) 森 つくり
小児聴覚障害の症例:人工内耳装用児(就学前幼児) 森 尚彫
成人聴覚障害の症例:補聴器装用者 森 尚彫
成人聴覚障害の症例:人工内耳装用者 森 尚彫
視覚聴覚二重障害(盲ろう)の症例 黒田生子
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Crosslinkテキストシリーズに専門科目第二弾が登場!学習に役立つ動画データ,音声データ付き
Crosslinkテキストシリーズのコンセプトに基づいて,噛み砕いた表現で詳しく解説する本文と,図表やイラストを多用し視覚的にも理解しやすい紙面構成で広く長く活用できるテキスト。各見出しごとの「POINT」で重点を置くべき重要事項が一目でわかり,「用語解説」や「補足」,「学習の要点」,「実践!臨床に役立つアドバイス」など,さまざまな角度からの情報を盛り込む囲み記事も満載。
国家試験でも重要な科目である聴覚障害学の基礎から検査,支援まで丁寧に解説し,実習や臨床のイメージ固めにも役立つ「標準聴覚検査,補聴器のフィッティング,人工内耳のプログラミング(マッピング)」の実演・説明動画つきで,臨場感をもって理解を進められる教科書。