解剖生理がわかる
脳と神経をめぐる旅
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定価 3,520円(税込) (本体3,200円+税)
- A5判 304ページ 2色,イラスト130点
- 2024年9月22日刊行
- ISBN978-4-7583-2267-6
電子版
序文
脳の解剖は非常に複雑であり,医学を学ぶ初学者にとっては悩みの種です。脳は複雑な構造をしているだけでなく,神経細胞の間に意味のある神経経路が張り巡らされています。脳のほぼあらゆる領域の神経系が互いに密接につながって,非常に精緻で多岐にわたる脳の機能を支えています。しかし,この複雑さのため医学のなかでも脳や神経が苦手という人は多いです。
筆者自身,医学生の頃から神経に興味をもち,神経に関わる診療に携わりたいと考えていましたが,それでも初めて神経解剖の教科書を読んだとき,一ページ読むのにも苦労し,休憩を挟んで少しずつ進めるしかなかったことを思い出します。図をみながら脳の構造を頭の中で再構成していきますが,さまざまな構造が重なり合っているため,文字通り頭がこんがらがっていきます。
本書は神経の解剖と生理についての入門書です。筆者の経験を踏まえ,初学者が少しでも理解しやすく楽しく読めるように工夫しました。経路だけでなく,その働き(生理)についてもやさしく紹介しました。
そもそも,このように複雑な神経系の構造と経路を知る意味は何でしょうか。脳の働きを理解するだけでなく,患者の症状を理解するためでもあります。神経経路とその解剖をしっかり理解することで,神経系のどこに病気があったら,どのような症状が現れるかを理解できます。逆に,症状をしっかりみることで,神経のどこに異常があるのかがわかります。まるで機械の不調をみる熟練工のように,症状を正確に把握できれば,神経の異常とその部位をかなり正確に特定することができます。これは脳が系統的な構成をしているためであり,だからこそ神経系の解剖と経路を理解する意味があります。
神経の伝導はよく電気回路にたとえられますが,本書では,神経の電気信号が経路を伝わる様子を列車の旅にたとえて説明しています。旅は目的地だけではなく,その途中にも意味があり,移動すること自体にわくわくを感じます。各部位をつなげる経路に焦点を当てれば,また違った神経系の景色が見えてくるかもしれません。旅の比喩がすべての場面に当てはまるわけではありませんが,少しでも親しみやすく感じてもらえればと思います。それでは脳の経路と生理の「旅」へ,ようこそ。
2024年8月
寺尾 安生
筆者自身,医学生の頃から神経に興味をもち,神経に関わる診療に携わりたいと考えていましたが,それでも初めて神経解剖の教科書を読んだとき,一ページ読むのにも苦労し,休憩を挟んで少しずつ進めるしかなかったことを思い出します。図をみながら脳の構造を頭の中で再構成していきますが,さまざまな構造が重なり合っているため,文字通り頭がこんがらがっていきます。
本書は神経の解剖と生理についての入門書です。筆者の経験を踏まえ,初学者が少しでも理解しやすく楽しく読めるように工夫しました。経路だけでなく,その働き(生理)についてもやさしく紹介しました。
そもそも,このように複雑な神経系の構造と経路を知る意味は何でしょうか。脳の働きを理解するだけでなく,患者の症状を理解するためでもあります。神経経路とその解剖をしっかり理解することで,神経系のどこに病気があったら,どのような症状が現れるかを理解できます。逆に,症状をしっかりみることで,神経のどこに異常があるのかがわかります。まるで機械の不調をみる熟練工のように,症状を正確に把握できれば,神経の異常とその部位をかなり正確に特定することができます。これは脳が系統的な構成をしているためであり,だからこそ神経系の解剖と経路を理解する意味があります。
神経の伝導はよく電気回路にたとえられますが,本書では,神経の電気信号が経路を伝わる様子を列車の旅にたとえて説明しています。旅は目的地だけではなく,その途中にも意味があり,移動すること自体にわくわくを感じます。各部位をつなげる経路に焦点を当てれば,また違った神経系の景色が見えてくるかもしれません。旅の比喩がすべての場面に当てはまるわけではありませんが,少しでも親しみやすく感じてもらえればと思います。それでは脳の経路と生理の「旅」へ,ようこそ。
2024年8月
寺尾 安生
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書評
松村讓兒先生 『イラスト解剖学』(第10版)著者
杏林大学医学部肉眼解剖学教室 客員教授
医療系学生にとって神経は最難関領域です。思えば,学生時代に自分が抱いていた印象も「ちんぷんかんぷん」の一言でした。活動電位?,シナプス後電位?,何たらチャネル?,スベった転んだと,意味不明の用語が滝のように降ってくるうえ,ブロードマンだ,カハールだ,パペッツだといった人名用語も多く,果てしない砂漠を彷徨う気分でした。
本書は,神経内科医で生理学者の寺尾安生教授が著されたもので,手に取った瞬間「これなら(あの頃の自分でも)読める!」と感じた1冊です。A5版約300頁というお手軽感もありますが,何気なく開いたp189「小脳〜滑らかな運動に欠かせない素早いオンラインの調整」の見出しに誘われ,コラムも含め10分で小脳の項を一気読みしていました。
医学書では必ず目次と索引に目を通します。本書の目次は,1章の「神経の仕組みと神経伝達」に始まり,神経路から中枢神経系を旅する装いで,文字通り,脳内をめぐって理解を進める流れです。トラウマだった活動電位も「旅人」として見るとスンナリ受けとめられます。いうなれば,本書は,末梢神経,伝導路・脳神経,そして脳内(大脳基底核・高次機能など)を経て自律神経に至る「旅の手帖」なのです。加えて,約400語に絞られた索引に不足感はなく必須用語が網羅されており,復習項目リストとしても強い味方です。
最近の教科書は「憶えて!」タイプが主流ですが,本書の優しい言い回しは,暗記至上主義に泣いている後輩を絶望から救ってくれます。一読すれば「なるほど!」と頷き,読み返せば「そうだったんだ!」と膝を叩き「わかった!」と拳を突き上げること請け合いです。さらに,1ページごとに理解を助けてくれる秀逸なイラストは,ともすれば活字で暗くなる紙面を明るく照らす道案内となっています。
個人的には,本書を「涙なしの神経解剖生理学」と呼びたいと思います。
杏林大学医学部肉眼解剖学教室 客員教授
医療系学生にとって神経は最難関領域です。思えば,学生時代に自分が抱いていた印象も「ちんぷんかんぷん」の一言でした。活動電位?,シナプス後電位?,何たらチャネル?,スベった転んだと,意味不明の用語が滝のように降ってくるうえ,ブロードマンだ,カハールだ,パペッツだといった人名用語も多く,果てしない砂漠を彷徨う気分でした。
本書は,神経内科医で生理学者の寺尾安生教授が著されたもので,手に取った瞬間「これなら(あの頃の自分でも)読める!」と感じた1冊です。A5版約300頁というお手軽感もありますが,何気なく開いたp189「小脳〜滑らかな運動に欠かせない素早いオンラインの調整」の見出しに誘われ,コラムも含め10分で小脳の項を一気読みしていました。
医学書では必ず目次と索引に目を通します。本書の目次は,1章の「神経の仕組みと神経伝達」に始まり,神経路から中枢神経系を旅する装いで,文字通り,脳内をめぐって理解を進める流れです。トラウマだった活動電位も「旅人」として見るとスンナリ受けとめられます。いうなれば,本書は,末梢神経,伝導路・脳神経,そして脳内(大脳基底核・高次機能など)を経て自律神経に至る「旅の手帖」なのです。加えて,約400語に絞られた索引に不足感はなく必須用語が網羅されており,復習項目リストとしても強い味方です。
最近の教科書は「憶えて!」タイプが主流ですが,本書の優しい言い回しは,暗記至上主義に泣いている後輩を絶望から救ってくれます。一読すれば「なるほど!」と頷き,読み返せば「そうだったんだ!」と膝を叩き「わかった!」と拳を突き上げること請け合いです。さらに,1ページごとに理解を助けてくれる秀逸なイラストは,ともすれば活字で暗くなる紙面を明るく照らす道案内となっています。
個人的には,本書を「涙なしの神経解剖生理学」と呼びたいと思います。
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目次
1章 神経の仕組みと神経伝達
1 神経細胞の発見 ~旅に出る前に
2 神経細胞 ~旅の舞台を俯瞰しよう
3 神経をたどる旅の秘密
4 神経軸索を伝わる活動電位 ~旅の始まり
5 シナプス伝達 ~神経のちょっとややこしい乗り換え
6 グリア細胞 ~神経系のもう一つの舞台
2章 末梢神経
1 末梢神経の仕組み
2 軸索と髄鞘 ~有髄神経,無髄神経の違い
3 神経軸索の速い旅,遅い旅
4 神経から筋へ:神経筋接合部
5 神経の旅の先で筋の収縮
6 皮膚の感覚を神経の信号に変換する
7 末梢の感覚器と末梢神経
3章 脳と脊髄の基本的な仕組み
1 旅の舞台:脳の構造と機能をめぐろう
2 大脳皮質 ~神経細胞が集まる大脳の最表層
3 大脳白質 ~神経細胞から出る神経線維の通り道
4 大脳基底核の仕組み
5 小脳 ~脳の「コンピュータ回路」
6 脳幹
7 脳幹の特殊な仕組み
8 脊髄 ~頚髄から仙髄までの長い旅
9 脳の神経伝達物質と神経調節系~脳機能をおおまかに調節する仕組み
10 髄膜,脳室系
11 脳の血管支配
4章 運動路
1 皮質脊髄路の長い旅
2 脊髄前角ニューロン
3 末梢の運動路
4 下肢への運動路
5 眼球運動をめぐる神経の旅
6 舌,顔面の動きを司る運動系
5章 感覚路
1 感覚路は入力系
2 多種多彩な体性感覚
3 意識にのぼるか,のぼらないか
4 感覚系の経路をたどる旅
5 脊髄から脳幹,大脳に至る体性感覚路の旅
6 視床 ~脳幹と大脳の間を結ぶ中継ステーション
7 感覚路の終着点:体性感覚野
6章 脳神経
1 12の多彩な脳神経の旅
2 嗅神経 第Ⅰ脳神経 ~視床で乗り換えずに大脳へ
3 視神経 第Ⅱ脳神経 ~光が脳に届くまで
4 動眼神経 第Ⅲ脳神経 ~眼のお仕事いろいろやります!
5 滑車神経 第Ⅳ脳神経 ~脳幹の裏側からやってきた脳神経
6 外転神経 第Ⅵ脳神経 ~眼を外転させるだけですが何か?
7 三叉神経 第V脳神経 ~脳神経の中で一番ややこしい!?
8 顔面神経 第Ⅶ脳神経 ~笑いあり涙ありの神経の旅
9 内耳神経 第Ⅷ脳神経 ~音とバランス,二足のわらじ
10 舌咽神経 第Ⅸ脳神経 ~舌と咽頭だから舌咽ですね
11 迷走神経 第Ⅹ脳神経~副交感神経として身体をめぐる果てしない旅
12 副神経 第Ⅺ脳神経 ~頚と肩の筋に行くのに「副」
13 舌下神経 第Ⅻ脳神経 ~ 12番目は舌の運動
7章 脊髄
1 幅1cmの中を往来する脊髄の旅
2 脊髄反射の超特急の旅
3 筋伸張反射と相反抑制 ~乗り換えも少ない急ぎ足の旅
4 γ運動ニューロンと筋紡錘 ~筋の変化を感知せよ
5 ゴルジ腱反射 ~腱が伸びすぎないように
6 レンショー抑制 ~自分で自分を抑制する!
7 屈曲反射 ~痛みからの逃避!
8 上からの反射の抑制
9 脊髄の運動下行路をゆく
10 姿勢と歩行に関わる脊髄の神経経路をゆく
11 体性感覚,痛みを調節するための下行路
8章 大脳基底核と小脳
1 大脳基底核と小脳 ~運動を調節するための神経の旅
2 大脳基底核と錐体外路系 ~状況に応じた運動の調整切り換え役
3 基底核-視床-皮質ループ ~抑制の抑制は促進!?
4 黒質線条体路 ~大脳基底核も制御される?!
5 小脳 ~滑らかな運動に欠かせない素早いオンラインの調整
6 小脳内の細胞と経路の連絡 ~混雑がすごい濃密な旅
7 小脳内の神経細胞をめぐる旅~抑制をかけたり,抑制をはずす運動の調整
9章 感覚情報の処理
1 体性感覚情報がたどる脳の領域
2 視覚情報が処理される神経の旅
3 聴覚の情報処理をめぐる神経の旅
4 嗅覚の情報処理をたどる神経の旅
5 情報処理を効率的に ~注意と眼球運動の仕組み
10章 高次機能
1 高次機能とは何か?
2 脳の情報処理と機能局在の発見
3 意図的な運動のための皮質間の旅
4 空間を把握するための神経の旅
5 言語に関わる脳領域の旅 ~言語障害からわかる経路
6 記憶をめぐる神経の旅
7 経路が集まる前頭前野 ~情報をまとめ判断をくだす司令塔
8 左右の脳を行き来する神経の旅
11章 意識と情動に関わる神経系
1 意識をめぐる神経の旅へ
2 脳の睡眠・覚醒を保つ系
3 脳が刻むリズムはどのようにして形成されるか
4 情動に関わる神経の旅 ~恐怖や嫌悪,幸せをつくり出す大脳辺縁系
12章 自律神経
1 身体を維持する自律神経
2 交感神経系と副交感神経系の2つの経路をゆく
3 交感神経系と副交感神経系の旅の経路
4 自律神経の旅を見守る視床下部
5 瞳孔をみれば自律神経がわかる
6 循環をめぐる自律神経の旅
7 呼吸をめぐる自律神経の旅
8 消化管をめぐる自律神経の旅
9 腸管神経系と腸脳相関 ~脳と腸は常に情報をやり取りしている
10 自律神経と副腎 ~体の働きを整えるホルモンの系
1 神経細胞の発見 ~旅に出る前に
2 神経細胞 ~旅の舞台を俯瞰しよう
3 神経をたどる旅の秘密
4 神経軸索を伝わる活動電位 ~旅の始まり
5 シナプス伝達 ~神経のちょっとややこしい乗り換え
6 グリア細胞 ~神経系のもう一つの舞台
2章 末梢神経
1 末梢神経の仕組み
2 軸索と髄鞘 ~有髄神経,無髄神経の違い
3 神経軸索の速い旅,遅い旅
4 神経から筋へ:神経筋接合部
5 神経の旅の先で筋の収縮
6 皮膚の感覚を神経の信号に変換する
7 末梢の感覚器と末梢神経
3章 脳と脊髄の基本的な仕組み
1 旅の舞台:脳の構造と機能をめぐろう
2 大脳皮質 ~神経細胞が集まる大脳の最表層
3 大脳白質 ~神経細胞から出る神経線維の通り道
4 大脳基底核の仕組み
5 小脳 ~脳の「コンピュータ回路」
6 脳幹
7 脳幹の特殊な仕組み
8 脊髄 ~頚髄から仙髄までの長い旅
9 脳の神経伝達物質と神経調節系~脳機能をおおまかに調節する仕組み
10 髄膜,脳室系
11 脳の血管支配
4章 運動路
1 皮質脊髄路の長い旅
2 脊髄前角ニューロン
3 末梢の運動路
4 下肢への運動路
5 眼球運動をめぐる神経の旅
6 舌,顔面の動きを司る運動系
5章 感覚路
1 感覚路は入力系
2 多種多彩な体性感覚
3 意識にのぼるか,のぼらないか
4 感覚系の経路をたどる旅
5 脊髄から脳幹,大脳に至る体性感覚路の旅
6 視床 ~脳幹と大脳の間を結ぶ中継ステーション
7 感覚路の終着点:体性感覚野
6章 脳神経
1 12の多彩な脳神経の旅
2 嗅神経 第Ⅰ脳神経 ~視床で乗り換えずに大脳へ
3 視神経 第Ⅱ脳神経 ~光が脳に届くまで
4 動眼神経 第Ⅲ脳神経 ~眼のお仕事いろいろやります!
5 滑車神経 第Ⅳ脳神経 ~脳幹の裏側からやってきた脳神経
6 外転神経 第Ⅵ脳神経 ~眼を外転させるだけですが何か?
7 三叉神経 第V脳神経 ~脳神経の中で一番ややこしい!?
8 顔面神経 第Ⅶ脳神経 ~笑いあり涙ありの神経の旅
9 内耳神経 第Ⅷ脳神経 ~音とバランス,二足のわらじ
10 舌咽神経 第Ⅸ脳神経 ~舌と咽頭だから舌咽ですね
11 迷走神経 第Ⅹ脳神経~副交感神経として身体をめぐる果てしない旅
12 副神経 第Ⅺ脳神経 ~頚と肩の筋に行くのに「副」
13 舌下神経 第Ⅻ脳神経 ~ 12番目は舌の運動
7章 脊髄
1 幅1cmの中を往来する脊髄の旅
2 脊髄反射の超特急の旅
3 筋伸張反射と相反抑制 ~乗り換えも少ない急ぎ足の旅
4 γ運動ニューロンと筋紡錘 ~筋の変化を感知せよ
5 ゴルジ腱反射 ~腱が伸びすぎないように
6 レンショー抑制 ~自分で自分を抑制する!
7 屈曲反射 ~痛みからの逃避!
8 上からの反射の抑制
9 脊髄の運動下行路をゆく
10 姿勢と歩行に関わる脊髄の神経経路をゆく
11 体性感覚,痛みを調節するための下行路
8章 大脳基底核と小脳
1 大脳基底核と小脳 ~運動を調節するための神経の旅
2 大脳基底核と錐体外路系 ~状況に応じた運動の調整切り換え役
3 基底核-視床-皮質ループ ~抑制の抑制は促進!?
4 黒質線条体路 ~大脳基底核も制御される?!
5 小脳 ~滑らかな運動に欠かせない素早いオンラインの調整
6 小脳内の細胞と経路の連絡 ~混雑がすごい濃密な旅
7 小脳内の神経細胞をめぐる旅~抑制をかけたり,抑制をはずす運動の調整
9章 感覚情報の処理
1 体性感覚情報がたどる脳の領域
2 視覚情報が処理される神経の旅
3 聴覚の情報処理をめぐる神経の旅
4 嗅覚の情報処理をたどる神経の旅
5 情報処理を効率的に ~注意と眼球運動の仕組み
10章 高次機能
1 高次機能とは何か?
2 脳の情報処理と機能局在の発見
3 意図的な運動のための皮質間の旅
4 空間を把握するための神経の旅
5 言語に関わる脳領域の旅 ~言語障害からわかる経路
6 記憶をめぐる神経の旅
7 経路が集まる前頭前野 ~情報をまとめ判断をくだす司令塔
8 左右の脳を行き来する神経の旅
11章 意識と情動に関わる神経系
1 意識をめぐる神経の旅へ
2 脳の睡眠・覚醒を保つ系
3 脳が刻むリズムはどのようにして形成されるか
4 情動に関わる神経の旅 ~恐怖や嫌悪,幸せをつくり出す大脳辺縁系
12章 自律神経
1 身体を維持する自律神経
2 交感神経系と副交感神経系の2つの経路をゆく
3 交感神経系と副交感神経系の旅の経路
4 自律神経の旅を見守る視床下部
5 瞳孔をみれば自律神経がわかる
6 循環をめぐる自律神経の旅
7 呼吸をめぐる自律神経の旅
8 消化管をめぐる自律神経の旅
9 腸管神経系と腸脳相関 ~脳と腸は常に情報をやり取りしている
10 自律神経と副腎 ~体の働きを整えるホルモンの系
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神経の経路をたどって長く短い旅に出かけよう! 神経の解剖生理がおもしろくなる
神経の経路を旅にたとえ,運動/感覚/自律神経それぞれの経路を一つ一つたどりつつ,肩肘の張らない文章とビジュアルなイラストで興味深く読み進めながら知識を深められる書籍。
リハビリテーション職種に関連が深い運動神経/感覚神経,看護師に関連のある自律神経,薬剤師に関連のあるシナプス伝達など,それぞれの職種で関心の高い内容を含めて,幅広い医療者の実践に役立つ知識が満載!