脳卒中理学療法の理論と技術
第4版
定価 7,150円(税込) (本体6,500円+税)
- B5変型判 544ページ 2色(一部カラー),イラスト480点,写真380点
- 2022年3月27日刊行
- ISBN978-4-7583-2039-9
電子版
序文
第4版 序文
本書の初版上梓は2013年であり,その後3年ごとの改訂を行う方針で進めてきました。進化している脳卒中医療とリハビリテーション医学・医療の知見を収載して,今回,改訂第4版を出版する運びとなりました。
昨年,『脳卒中治療ガイドライン2021』(日本脳卒中学会 編集)が出版されました。2021のガイドラインの中では,Stroke Unit などにおける急性期リハビリテーションの項が加わり,今日までに明らかにされている文献が提示されています。また亜急性期以後のリハビリテーション診療の項では,前ガイドラインに比して引用文献の刷新がされていることが特筆され,経頭蓋磁気刺激TMS 治療やロボットを用いた訓練などが加わっています。歩行障害に対する装具療法も,新たな文献引用がされて長下肢装具と短下肢装具使用の妥当性について明記がされています。痙縮治療に関しては,ボツリヌス毒素治療が,痙縮軽減と運動機能の改善のためであると明記されて,推奨度A として位置づけられるなど,インパクトのあるガイドラインとなっています。
今回の本書籍の改訂第4版においても,脳卒中治療ガイドライン2021 の内容を盛り込んだ加筆・修正がされています。そして,「回復期の理学療法で留意すべき事項」,「脳卒中後痙縮のメカニズムと治療」と「脳卒中後の神経筋電気刺激(上肢・下肢・歩行)治療」の項を新たに加えました。
わが国における脳卒中リハビリテーションは,2000年に制度化された回復期リハビリテーション病棟の発足によって,急性期,回復期,そして生活期と3 つのステージでの分業となっています。生活期以後のリハビリテーションは,40歳以上では多くの場合が介護保険制度でのタスクが選択されることになります。しかし,脳卒中患者の機能回復にとって,現在のシステムが真に望ましいシステムなのかどうか問われなくてはならない時期にも突入しています。リハビリテーション治療におけるEBMに依拠した新しい方法論の導入は,これまではプラトーや“dead end” とされていた回復の限界を凌駕できる可能性を示すことができる時代にも入ってきているといえます。
急性期からのリハビリテーション治療が,運動麻痺の回復理論に依拠するかたちで開始されて,さらに長く続く生活期のリハビリテーションにおいても,最新のリハビリテーション技術と方法論の導入がされることが強く望まれます。本改訂第4 版がその一助となれば幸いです。
2022年3 月
原 寛美
吉尾雅春
本書の初版上梓は2013年であり,その後3年ごとの改訂を行う方針で進めてきました。進化している脳卒中医療とリハビリテーション医学・医療の知見を収載して,今回,改訂第4版を出版する運びとなりました。
昨年,『脳卒中治療ガイドライン2021』(日本脳卒中学会 編集)が出版されました。2021のガイドラインの中では,Stroke Unit などにおける急性期リハビリテーションの項が加わり,今日までに明らかにされている文献が提示されています。また亜急性期以後のリハビリテーション診療の項では,前ガイドラインに比して引用文献の刷新がされていることが特筆され,経頭蓋磁気刺激TMS 治療やロボットを用いた訓練などが加わっています。歩行障害に対する装具療法も,新たな文献引用がされて長下肢装具と短下肢装具使用の妥当性について明記がされています。痙縮治療に関しては,ボツリヌス毒素治療が,痙縮軽減と運動機能の改善のためであると明記されて,推奨度A として位置づけられるなど,インパクトのあるガイドラインとなっています。
今回の本書籍の改訂第4版においても,脳卒中治療ガイドライン2021 の内容を盛り込んだ加筆・修正がされています。そして,「回復期の理学療法で留意すべき事項」,「脳卒中後痙縮のメカニズムと治療」と「脳卒中後の神経筋電気刺激(上肢・下肢・歩行)治療」の項を新たに加えました。
わが国における脳卒中リハビリテーションは,2000年に制度化された回復期リハビリテーション病棟の発足によって,急性期,回復期,そして生活期と3 つのステージでの分業となっています。生活期以後のリハビリテーションは,40歳以上では多くの場合が介護保険制度でのタスクが選択されることになります。しかし,脳卒中患者の機能回復にとって,現在のシステムが真に望ましいシステムなのかどうか問われなくてはならない時期にも突入しています。リハビリテーション治療におけるEBMに依拠した新しい方法論の導入は,これまではプラトーや“dead end” とされていた回復の限界を凌駕できる可能性を示すことができる時代にも入ってきているといえます。
急性期からのリハビリテーション治療が,運動麻痺の回復理論に依拠するかたちで開始されて,さらに長く続く生活期のリハビリテーションにおいても,最新のリハビリテーション技術と方法論の導入がされることが強く望まれます。本改訂第4 版がその一助となれば幸いです。
2022年3 月
原 寛美
吉尾雅春
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目次
Ⅰ 解剖生理学の知識
神経系の概観 [渡辺雅彦]
神経系の解剖学的構成
脳・脊髄の構造と機能 [渡辺雅彦]
大脳
大脳皮質
海馬
扁桃体
大脳基底核
大脳のその他の構造
間脳
視床
視床上部
視床下部
中脳
橋
延髄
小脳
脊髄
神経組織学 [渡辺雅彦]
ニューロンの基本構造
シナプスの基本構造
ニューロンの細胞体
樹状突起
軸索
神経伝達物質
受容体
シナプス可塑性
脳の血管 [中村 元]
はじめに
脳血管の構造について
脳の血管:動脈について
各種脳血管:静脈について
正常変異(破格)について
Ⅱ 脳卒中の病態と治療
脳卒中の原因と病態 [牧原典子,岡田 靖]
脳卒中の病型分類
虚血性脳卒中
脳出血
くも膜下出血
脳卒中のチーム医療と医療連携
脳卒中の内科的治療 [湯浅浩之]
はじめに
脳卒中の病態
脳卒中全般の一次予防
脳卒中急性期とは
脳梗塞の病型分類
脳梗塞超急性期(発症4.5時間以内)の診療-救急外来にて
rt-PA治療
脳梗塞急性期の治療-急性期病院の病棟にて
脳梗塞慢性期の治療(二次予防)-外来にて
脳出血の内科的治療
おわりに
脳卒中に対する外科治療 [千田光平,小笠原邦昭]
はじめに
高血圧性脳内出血
脳動脈瘤
脳動静脈奇形
虚血性脳卒中
おわりに
脳卒中の反復性経頭蓋磁気刺激治療rTMSとボツリヌス治療 [原 貴敏,安保雅博]
はじめに
経頭蓋磁気刺激療法(TMS)とは
経頭蓋磁気刺激療法のリハへの応用
ボツリヌス療法(BoNT-A療法)
おわりに
急性期から開始する脳卒中リハビリテーションの理論とリスク管理 [原 寛美]
はじめに
なぜ急性期からのリハビリテーションの開始が必要なのか?
運動麻痺回復のメカニズムに依拠したステージ理論(
3つの回復ステージ)
随意運動の2 つの運動制御系:外側運動制御系と内側運動制御系
運動麻痺の回復を阻害するもの -ワーラー変性と痙縮-
回復ステージ別のリハビリテーションプログラム
ステージ理論に依拠したリハビリテーションプログラムを進めた症例の提示
急性期リハビリテーションにおけるリスク管理
早期離床の実際
急性期脳卒中におけるベッドサイドリハビリテーション(離床)の方法
まとめ
Ⅲ 評価の知識
ADLと総合評価 [奥山夕子]
脳卒中の障害構造と評価
評価の目的
ADL評価
総合評価
運動機能検査 [髙見彰淑]
運動機能障害の指標
基本動作能力および体幹を含む姿勢障害の評価
筋緊張の評価
関節可動域測定
筋力検査
運動失調の検査
バランス検査
移乗・移動能力評価
Pushingの評価
上肢機能検査
脳卒中患者の姿勢バランスのみかた
高次脳機能検査 [網本 和,渡辺 学]
高次脳機能検査の準備
全般性認知機能検査
高次運動機能障害の検査
動作(歩行)分析 [大畑光司]
動作分析
動作分析の基礎知識
動作,歩行評価の実際
まとめ
画像からみた脳の障害と可能性 [手塚純一]
運動線維系
感覚線維系
大脳小脳神経回路
身体認知・空間認知系
姿勢調節系
脳損傷画像の時間経過
まとめ
Ⅳ 理論と理学療法
脳卒中の早期運動療法 [髙橋忠志,栗田慎也]
脳卒中における早期運動療法
早期リハビリテーション
離床に関連するリスク管理
中枢神経系理学療法の変遷
ステージ理論に依拠した理学療法
皮質脊髄路の興奮を高めるアプローチ
上肢に対するアプローチ
肩関節の保護
歩行再建に対するアプローチ
急性期病院における早期オーダーメイド長下肢装具作製の意義
急性期病院でのオーダーメイドKAFO作製の実際
Trousseau症候群への対応
おわりに
装具療法 [吉尾雅春]
はじめに
脳卒中患者の治療用装具
脳卒中患者の装具療法の背景
歩行の神経学的特性と歩行練習
生活用装具への切り替え
おわりに
ロボットを用いた理学療法 [渡邊亜紀]
はじめに
ロボットアシスト歩行トレーニングの理論的背景
ロボットを臨床で活かすためには
ロボットスーツHAL®
Honda歩行アシスト®
歩行リハビリ支援ツールTree®
まとめ
回復期の理学療法で留意すべき事項 [吉尾雅春]
はじめに
最前線にいることを忘れない
根拠をもって課題に取り組む
チームワーカーとしての責任を全うする
安全管理に責任をもつ
生活に向けて具体的なアプローチを心掛ける
おわりに
歩行練習のすすめ方 [増田知子]
中枢神経系の変化からみた脳卒中者の回復期
歩行トレーニング
脳卒中者の歩行に関わる機能の理解
回復期の歩行リハビリテーション
歩行トレーニングの方法
症例紹介
KAFOからの離脱
移動手段としての歩行の再建
脳の可塑性と運動療法 [森岡 周]
脳損傷後の機能回復メカニズム
脳の可塑性の手続き-動物実験から
脳の可塑性の手続き-ヒトを対象にした脳イメージング研究から-
脳卒中後の運動機能回復に影響を与える要因
脳の可塑性をもたらす運動学習プロセス
CI療法 [佐野恭子]
CI療法とは
CI療法の理論的背景
CI療法の実際
CI療法の可能性
バイオフィードバック療法 [辻下守弘]
BFの基本原理
片麻痺に対するBFの応用
片麻痺に対するBFの課題と展望
姿勢定位と空間認知の障害と理学療法 [阿部浩明]
空間認知と垂直および正中正面判断の障害
半側空間無視の姿勢異常と空間認知障害
脳卒中後の特徴的姿勢定位障害と空間認知-contraversive pushing(pushing)
Lateropulsion
小脳系の理学療法 [諸橋 勇]
はじめに
小脳障害による症状
脳血管障害による小脳系の運動障害の特徴
小脳症状に対する理学療法アプローチのための基礎
小脳系障害の理学療法評価およびアプローチの要点
小脳系障害に対する理学療法アプローチの実際
おわりに
ニューロリハビリテーション [松田雅弘]
ニューロリハビリテーションの幕開け
ニューロリハビリテーションの基盤となる
理論的背景
ニューロリハビリテーションの発展に寄与した非侵襲的な脳機能画像分析
ニューロリハビリテーションの概念を用いたリハビリテーションの展開
嚥下障害 [内田 学]
脳卒中と摂食嚥下障害
摂食嚥下障害の定義
摂食嚥下障害の原因
摂食嚥下障害を起こしやすい脳血管障害
嚥下障害の検査
脳血管障害における摂食嚥下練習
脳血管障害患者に生じるサルコペニア嚥下障害
脳血管障害患者における摂食・嚥下リハビリテーションの考え方
脳卒中後痙縮のメカニズムと治療 [山口智史]
はじめに
痙縮の定義
痙縮の疫学
痙縮の発生メカニズム
痙縮の病態
痙縮の評価
痙縮の治療
痙縮に対する理学療法の実践
脳卒中後の電気刺激(上肢・下肢・歩行)療法 [生野公貴]
電気刺激療法とは
脳卒中後運動障害の病態
上肢に対する電気刺激療法
神経系の概観 [渡辺雅彦]
神経系の解剖学的構成
脳・脊髄の構造と機能 [渡辺雅彦]
大脳
大脳皮質
海馬
扁桃体
大脳基底核
大脳のその他の構造
間脳
視床
視床上部
視床下部
中脳
橋
延髄
小脳
脊髄
神経組織学 [渡辺雅彦]
ニューロンの基本構造
シナプスの基本構造
ニューロンの細胞体
樹状突起
軸索
神経伝達物質
受容体
シナプス可塑性
脳の血管 [中村 元]
はじめに
脳血管の構造について
脳の血管:動脈について
各種脳血管:静脈について
正常変異(破格)について
Ⅱ 脳卒中の病態と治療
脳卒中の原因と病態 [牧原典子,岡田 靖]
脳卒中の病型分類
虚血性脳卒中
脳出血
くも膜下出血
脳卒中のチーム医療と医療連携
脳卒中の内科的治療 [湯浅浩之]
はじめに
脳卒中の病態
脳卒中全般の一次予防
脳卒中急性期とは
脳梗塞の病型分類
脳梗塞超急性期(発症4.5時間以内)の診療-救急外来にて
rt-PA治療
脳梗塞急性期の治療-急性期病院の病棟にて
脳梗塞慢性期の治療(二次予防)-外来にて
脳出血の内科的治療
おわりに
脳卒中に対する外科治療 [千田光平,小笠原邦昭]
はじめに
高血圧性脳内出血
脳動脈瘤
脳動静脈奇形
虚血性脳卒中
おわりに
脳卒中の反復性経頭蓋磁気刺激治療rTMSとボツリヌス治療 [原 貴敏,安保雅博]
はじめに
経頭蓋磁気刺激療法(TMS)とは
経頭蓋磁気刺激療法のリハへの応用
ボツリヌス療法(BoNT-A療法)
おわりに
急性期から開始する脳卒中リハビリテーションの理論とリスク管理 [原 寛美]
はじめに
なぜ急性期からのリハビリテーションの開始が必要なのか?
運動麻痺回復のメカニズムに依拠したステージ理論(
3つの回復ステージ)
随意運動の2 つの運動制御系:外側運動制御系と内側運動制御系
運動麻痺の回復を阻害するもの -ワーラー変性と痙縮-
回復ステージ別のリハビリテーションプログラム
ステージ理論に依拠したリハビリテーションプログラムを進めた症例の提示
急性期リハビリテーションにおけるリスク管理
早期離床の実際
急性期脳卒中におけるベッドサイドリハビリテーション(離床)の方法
まとめ
Ⅲ 評価の知識
ADLと総合評価 [奥山夕子]
脳卒中の障害構造と評価
評価の目的
ADL評価
総合評価
運動機能検査 [髙見彰淑]
運動機能障害の指標
基本動作能力および体幹を含む姿勢障害の評価
筋緊張の評価
関節可動域測定
筋力検査
運動失調の検査
バランス検査
移乗・移動能力評価
Pushingの評価
上肢機能検査
脳卒中患者の姿勢バランスのみかた
高次脳機能検査 [網本 和,渡辺 学]
高次脳機能検査の準備
全般性認知機能検査
高次運動機能障害の検査
動作(歩行)分析 [大畑光司]
動作分析
動作分析の基礎知識
動作,歩行評価の実際
まとめ
画像からみた脳の障害と可能性 [手塚純一]
運動線維系
感覚線維系
大脳小脳神経回路
身体認知・空間認知系
姿勢調節系
脳損傷画像の時間経過
まとめ
Ⅳ 理論と理学療法
脳卒中の早期運動療法 [髙橋忠志,栗田慎也]
脳卒中における早期運動療法
早期リハビリテーション
離床に関連するリスク管理
中枢神経系理学療法の変遷
ステージ理論に依拠した理学療法
皮質脊髄路の興奮を高めるアプローチ
上肢に対するアプローチ
肩関節の保護
歩行再建に対するアプローチ
急性期病院における早期オーダーメイド長下肢装具作製の意義
急性期病院でのオーダーメイドKAFO作製の実際
Trousseau症候群への対応
おわりに
装具療法 [吉尾雅春]
はじめに
脳卒中患者の治療用装具
脳卒中患者の装具療法の背景
歩行の神経学的特性と歩行練習
生活用装具への切り替え
おわりに
ロボットを用いた理学療法 [渡邊亜紀]
はじめに
ロボットアシスト歩行トレーニングの理論的背景
ロボットを臨床で活かすためには
ロボットスーツHAL®
Honda歩行アシスト®
歩行リハビリ支援ツールTree®
まとめ
回復期の理学療法で留意すべき事項 [吉尾雅春]
はじめに
最前線にいることを忘れない
根拠をもって課題に取り組む
チームワーカーとしての責任を全うする
安全管理に責任をもつ
生活に向けて具体的なアプローチを心掛ける
おわりに
歩行練習のすすめ方 [増田知子]
中枢神経系の変化からみた脳卒中者の回復期
歩行トレーニング
脳卒中者の歩行に関わる機能の理解
回復期の歩行リハビリテーション
歩行トレーニングの方法
症例紹介
KAFOからの離脱
移動手段としての歩行の再建
脳の可塑性と運動療法 [森岡 周]
脳損傷後の機能回復メカニズム
脳の可塑性の手続き-動物実験から
脳の可塑性の手続き-ヒトを対象にした脳イメージング研究から-
脳卒中後の運動機能回復に影響を与える要因
脳の可塑性をもたらす運動学習プロセス
CI療法 [佐野恭子]
CI療法とは
CI療法の理論的背景
CI療法の実際
CI療法の可能性
バイオフィードバック療法 [辻下守弘]
BFの基本原理
片麻痺に対するBFの応用
片麻痺に対するBFの課題と展望
姿勢定位と空間認知の障害と理学療法 [阿部浩明]
空間認知と垂直および正中正面判断の障害
半側空間無視の姿勢異常と空間認知障害
脳卒中後の特徴的姿勢定位障害と空間認知-contraversive pushing(pushing)
Lateropulsion
小脳系の理学療法 [諸橋 勇]
はじめに
小脳障害による症状
脳血管障害による小脳系の運動障害の特徴
小脳症状に対する理学療法アプローチのための基礎
小脳系障害の理学療法評価およびアプローチの要点
小脳系障害に対する理学療法アプローチの実際
おわりに
ニューロリハビリテーション [松田雅弘]
ニューロリハビリテーションの幕開け
ニューロリハビリテーションの基盤となる
理論的背景
ニューロリハビリテーションの発展に寄与した非侵襲的な脳機能画像分析
ニューロリハビリテーションの概念を用いたリハビリテーションの展開
嚥下障害 [内田 学]
脳卒中と摂食嚥下障害
摂食嚥下障害の定義
摂食嚥下障害の原因
摂食嚥下障害を起こしやすい脳血管障害
嚥下障害の検査
脳血管障害における摂食嚥下練習
脳血管障害患者に生じるサルコペニア嚥下障害
脳血管障害患者における摂食・嚥下リハビリテーションの考え方
脳卒中後痙縮のメカニズムと治療 [山口智史]
はじめに
痙縮の定義
痙縮の疫学
痙縮の発生メカニズム
痙縮の病態
痙縮の評価
痙縮の治療
痙縮に対する理学療法の実践
脳卒中後の電気刺激(上肢・下肢・歩行)療法 [生野公貴]
電気刺激療法とは
脳卒中後運動障害の病態
上肢に対する電気刺激療法
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エビデンスに基づく治療のために。日進月歩の脳卒中医療における最新の理論と技術を集約!
脳卒中医療の進歩はとどまるところを知らず,理学療法の理論や技術に関しても日々発展を遂げている。このような状況を踏まえ,『脳卒中治療ガイドライン2021』に合わせて内容のアップデートを行った。
改訂にあたっては,「歩行練習のすすめ方」に階段昇降や屋外歩行など患者の退院後の生活につながる解説を追加。また「脳卒中の反復性経頭蓋磁気刺激治療rTMSとボツリヌス治療」に最新のレビューの知見を加え,さらにその理解のために脊髄の解剖生理学についての解説も追加した。
“エビデンスに基づく治療理論を,技術として臨床に導入する”という初版からのコンセプトはそのままに,最新ガイドラインに対応する充実の第4版!