日本医師会生涯教育シリーズ
血液疾患のすべて
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定価 6,050円(税込) (本体5,500円+税)
- B5判 368ページ
- 2022年7月11日刊行
- ISBN978-4-7583-1787-0
序文
序
血液疾患の中心である造血器悪性腫瘍の治療は,他の固形がんと比べ,エポックメイキングである免疫チェックポイント阻害薬の適応に恵まれていない.また,かねてより遺伝子診断に最も恩恵を預かる領域かと期待されていたものの,最新のパネル診断などへの応用の段階も他の固形がんなどと比べて発展途上といえる.CAR-T療法を筆頭に,今後のトランスレーショナル・リサーチも含めた研究が最も期待される分野である.
かの競泳女子・池江璃花子選手は,急性リンパ性白血病を見事に克服した.2021年の東京五輪で活躍したことは記憶に新しい.難治疾患も依然として数多くあるが,少なくともこの20年で「不治」とされてきたいくつかの血液疾患の治療成績は格段に向上し,多くの患者が内服加療のみでほぼ健常な人と同等の生活を送れるようになっている.
患者にとっては,外来治療できるか,入院が必要かという違いが非常に重要であるが,化学療法の進化に始まり,支持療法のブレークスルーとなったG-CSF 製剤の登場,分子標的治療薬を中心としたオーダーメイド治療の一般化など,絶え間ない転換と進歩により多くの治療フェーズにおいて選択肢が広がっている.長年,寛解を維持しつつ再発に苛まれる場合も,そこには少なくないサルベージ療法の光がある.まさに血液疾患治療の進化は内科治療進化の象徴そのものといっても過言ではない.血液疾患全体でみれば,血友病の遺伝子治療開発なども大いに注目されている.
一般診療や小児診療において,血液の異常を示すデータ・所見に遭遇する機会は多く,どこまで鑑別すべきか困るシチュエーションも多いのではないか.血液疾患治療の最前線と一般的な血液・凝固等の異常の両視点に立ち,多くの示唆を提供してくれるのが本書『血液疾患のすべて』である.特に専門医へ紹介する判断やタイミング,専門治療を取り巻く環境の変化に対応するための知識のアップデートに最適である.
最後に,診断,治療の進化が著しく,広漠なテーマである「血液疾患」をまとめ上げていただいた監修の黒川峰夫先生,ならびに編集の朝倉英策先生,張替秀郎先生,永井宏和先生,真部 淳先生,そして執筆いただいた先生方に心より感謝申し上げる.
令和4年6月
公益社団法人 日本医師会会長
中川俊男
---------------------------
監修・編集のことば
血液疾患は腫瘍性疾患,造血不全性疾患,出血・血栓性疾患,免疫疾患,感染症,欠乏性疾患など多岐にわたり,その原因も遺伝子・ゲノム異常,免疫異常,病原体・ウイルスなどを含み,多様である.近年では各疾患でさまざまな遺伝子異常が見出され,その病態の理解が進むとともに,疾患の層別化や予後の予測,標的治療の対象にも大きく貢献した.さらに最近では個々の遺伝子異常のみならず,ゲノム全体にわたる解析が進み,疾患のゲノム異常の全容と,それに基づいた新たな病態の解明,治療方針の選択,治療効果の評価などが今後はますます重要になると考えられる.
治療法では従来の薬物治療に加え,多種の抗体医薬,キナーゼ阻害薬,エピジェネティクスやプロテアソームを標的にした治療薬などが登場し,キードラッグとなった.造血因子,免疫抑制療法も新たな開発や対象疾患の広がりを見せている.造血幹細胞移植は薬物療法だけでは克服できない疾患に対して,以前より重要な細胞治療・再生医療であったが,その手法や合併症管理が確実な進歩を遂げている.そして新たな免疫細胞治療としてCAR-T細胞療法が登場し,注目すべき効果をあげている.このようにまさに治療が大きく変貌しつつある.これらの新しい治療の潮流は,科学的根拠に基づき,さまざまな疾患に標準治療として導入されてきている.
小児の血液疾患にもこうした進歩がそのまま当てはまるが,一方で小児領域には成人とは異なる多くの特徴があり,それぞれ特徴をふまえた診療も必要である.さらにAYA 世代の疾患の特徴が明らかになるとともに,合併症やQOL を含めた長期のマネジメントの重要性が認識されるようになり,小児と成人の連携が今まで以上に大きな役割を果たすようになっている.
以上のように診断と治療において,血液疾患の実地診療は近年大きく様変わりした.こうした状況を踏まえて,本書では小児から成人まで幅広い血液疾患を包摂し,遺伝子・ゲノム異常を含む病態の理解,的確な診断と対応,治療法の到達点,医療連携など,すべての領域における最新の状況と今後の課題について,専門の先生に解説していただいた.先生方の日常診療に末永く役立てていただければ幸いである.
令和4年6月
監修・編集者を代表して
黒川峰夫
血液疾患の中心である造血器悪性腫瘍の治療は,他の固形がんと比べ,エポックメイキングである免疫チェックポイント阻害薬の適応に恵まれていない.また,かねてより遺伝子診断に最も恩恵を預かる領域かと期待されていたものの,最新のパネル診断などへの応用の段階も他の固形がんなどと比べて発展途上といえる.CAR-T療法を筆頭に,今後のトランスレーショナル・リサーチも含めた研究が最も期待される分野である.
かの競泳女子・池江璃花子選手は,急性リンパ性白血病を見事に克服した.2021年の東京五輪で活躍したことは記憶に新しい.難治疾患も依然として数多くあるが,少なくともこの20年で「不治」とされてきたいくつかの血液疾患の治療成績は格段に向上し,多くの患者が内服加療のみでほぼ健常な人と同等の生活を送れるようになっている.
患者にとっては,外来治療できるか,入院が必要かという違いが非常に重要であるが,化学療法の進化に始まり,支持療法のブレークスルーとなったG-CSF 製剤の登場,分子標的治療薬を中心としたオーダーメイド治療の一般化など,絶え間ない転換と進歩により多くの治療フェーズにおいて選択肢が広がっている.長年,寛解を維持しつつ再発に苛まれる場合も,そこには少なくないサルベージ療法の光がある.まさに血液疾患治療の進化は内科治療進化の象徴そのものといっても過言ではない.血液疾患全体でみれば,血友病の遺伝子治療開発なども大いに注目されている.
一般診療や小児診療において,血液の異常を示すデータ・所見に遭遇する機会は多く,どこまで鑑別すべきか困るシチュエーションも多いのではないか.血液疾患治療の最前線と一般的な血液・凝固等の異常の両視点に立ち,多くの示唆を提供してくれるのが本書『血液疾患のすべて』である.特に専門医へ紹介する判断やタイミング,専門治療を取り巻く環境の変化に対応するための知識のアップデートに最適である.
最後に,診断,治療の進化が著しく,広漠なテーマである「血液疾患」をまとめ上げていただいた監修の黒川峰夫先生,ならびに編集の朝倉英策先生,張替秀郎先生,永井宏和先生,真部 淳先生,そして執筆いただいた先生方に心より感謝申し上げる.
令和4年6月
公益社団法人 日本医師会会長
中川俊男
---------------------------
監修・編集のことば
血液疾患は腫瘍性疾患,造血不全性疾患,出血・血栓性疾患,免疫疾患,感染症,欠乏性疾患など多岐にわたり,その原因も遺伝子・ゲノム異常,免疫異常,病原体・ウイルスなどを含み,多様である.近年では各疾患でさまざまな遺伝子異常が見出され,その病態の理解が進むとともに,疾患の層別化や予後の予測,標的治療の対象にも大きく貢献した.さらに最近では個々の遺伝子異常のみならず,ゲノム全体にわたる解析が進み,疾患のゲノム異常の全容と,それに基づいた新たな病態の解明,治療方針の選択,治療効果の評価などが今後はますます重要になると考えられる.
治療法では従来の薬物治療に加え,多種の抗体医薬,キナーゼ阻害薬,エピジェネティクスやプロテアソームを標的にした治療薬などが登場し,キードラッグとなった.造血因子,免疫抑制療法も新たな開発や対象疾患の広がりを見せている.造血幹細胞移植は薬物療法だけでは克服できない疾患に対して,以前より重要な細胞治療・再生医療であったが,その手法や合併症管理が確実な進歩を遂げている.そして新たな免疫細胞治療としてCAR-T細胞療法が登場し,注目すべき効果をあげている.このようにまさに治療が大きく変貌しつつある.これらの新しい治療の潮流は,科学的根拠に基づき,さまざまな疾患に標準治療として導入されてきている.
小児の血液疾患にもこうした進歩がそのまま当てはまるが,一方で小児領域には成人とは異なる多くの特徴があり,それぞれ特徴をふまえた診療も必要である.さらにAYA 世代の疾患の特徴が明らかになるとともに,合併症やQOL を含めた長期のマネジメントの重要性が認識されるようになり,小児と成人の連携が今まで以上に大きな役割を果たすようになっている.
以上のように診断と治療において,血液疾患の実地診療は近年大きく様変わりした.こうした状況を踏まえて,本書では小児から成人まで幅広い血液疾患を包摂し,遺伝子・ゲノム異常を含む病態の理解,的確な診断と対応,治療法の到達点,医療連携など,すべての領域における最新の状況と今後の課題について,専門の先生に解説していただいた.先生方の日常診療に末永く役立てていただければ幸いである.
令和4年6月
監修・編集者を代表して
黒川峰夫
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目次
カラー口絵
造血系の成り立ち [中島秀明]
造血器腫瘍の発症機構 [松村 到]
遺伝子検査・ゲノム解析 [前田高宏]
凝固・線溶系 [山田真也,朝倉英策]
出血傾向 [日笠 聡]
血液像 [通山 薫]
画像検査 [寺内隆司]
病理検査 [三好寛明]
症候群としての血液疾患 [平林真介]
Ⅰ 血液疾患のオーバービュー
概要 [髙折晃史]
疫学 [千葉 滋]
Ⅱ 血液学の基礎知識
造血系と血球分化 [中島秀明]
血球の機能 [亀岡淳一]
がん遺伝子とがん抑制遺伝子 [谷川智彦,片岡圭亮]
エピゲノム異常と血液疾患 [南谷泰仁]
血液腫瘍のゲノム解析と病態 [佐伯龍之介,小川誠司]
白血病幹細胞 [森 康雄,赤司浩一]
骨髄系腫瘍の発症機構 [松村 到]
悪性リンパ腫の発症機構 [遠西大輔]
多発性骨髄腫の発症機構 [半田 寛]
凝固・線溶系 [山田真也,朝倉英策]
白血病と遺伝性素因 [平林真介]
Ⅲ 症候
医療面接と病歴聴取 [猪口孝一]
身体所見 [大蔵美幸]
リンパ節腫大 [蒸野寿紀,田村志宣]
貧血 [鵜生川久美]
出血傾向 [森下英理子]
血栓症 [森下英理子]
小児の診察 [長 祐子]
Ⅳ 検査
白血球と分画の異常 [正本庸介]
赤血球の異常 [和田秀穂]
血小板の異常 [加藤 恒,柏木浩和]
汎血球減少 [後藤明彦]
薬剤による血球異常 [原田結花,原田浩徳]
免疫グロブリンの異常 [堤 育代]
生化学検査 [上田格弘]
凝固線溶検査 [山田真也,朝倉英策]
血小板機能 [大森 司]
骨髄検査 [北中 明,通山 薫]
フローサイトメトリー [今橋伸彦,永井宏和]
染色体検査 [三谷絹子]
遺伝子検査 [勝屋弘雄,木村晋也]
ゲノム診療 [前田高宏]
画像検査 [寺内隆司]
病理検査 [三好寛明]
Ⅴ 治療
鉄剤・葉酸・ビタミンB12 [小船雅義,後藤亜香利,堀口拓人]
造血因子 [照井康仁,坂本朋之,奥田糸子]
免疫抑制薬 [鬼塚真仁]
抗がん剤 [服部 豊,松下麻衣子]
抗体医薬 [冨田章裕]
分子標的薬 [服部大樹,蒔田真一]
抗血栓薬(経口:抗凝固薬・抗血小板薬) [山田真也,朝倉英策]
ヘパリン類 [山田真也,朝倉英策]
抗凝固因子製剤(AT,TM) [池添隆之]
止血薬と凝固因子製剤 [野上恵嗣]
輸血 [藤原実名美]
血漿交換 [太田秀一]
放射線治療 [田口千藏]
CAR-T 細胞療法 [北脇年雄]
血液疾患における細菌感染症 [秋山 暢]
血液疾患における真菌感染症 [神田善伸]
血液疾患におけるウイルス感染症 [森 慎一郎]
発熱性好中球減少症への対応 [厚井聡志,森 毅彦]
腫瘍崩壊症候群への対応 [福原規子]
造血幹細胞移植 [豊嶋崇徳]
移植合併症とその対応 [藤原英晃,前田嘉信]
AYA 世代の問題と移行期医療 [寺下友佳代,真部 淳]
Ⅵ 赤血球系疾患
赤血球系疾患の診かた [臼杵憲祐]
鉄欠乏性貧血 [中牧 剛]
巨赤芽球性貧血 [小原 直]
溶血性貧血 [植田康敬]
発作性夜間ヘモグロビン尿症 [池添隆之]
再生不良性貧血 [山﨑宏人]
小児の再生不良性貧血 [吉田奈央]
小児の先天性骨髄不全症 [神尾卓哉,照井君典]
赤芽球癆 [石田文宏]
全身疾患に伴う貧血 [川端 浩]
赤血球破砕症候群 [川口辰哉]
腎性貧血 [倉賀野隆裕]
二次性多血症 [桐戸敬太]
Ⅶ 白血病と類縁疾患
白血病と類縁疾患の診かた [清井 仁]
急性骨髄性白血病 [黒川峰夫]
急性前骨髄球性白血病 [髙橋康之,木崎昌弘]
急性リンパ性白血病 [村田 誠]
Ph 染色体陽性急性リンパ性白血病 [八田善弘]
高齢者の白血病 [宮腰重三郎]
小児の急性リンパ性白血病 [真部 淳]
小児の急性骨髄性白血病 [足立壯一]
骨髄異形成症候群 [宮﨑泰司]
小児の骨髄異形成症候群 [長谷川大輔]
慢性骨髄性白血病 [髙橋直人]
真性赤血球増加症・本態性血小板血症 [小松則夫]
骨髄線維症 [下田和哉]
好酸球増加症候群 [片山義雄]
Ⅷ 悪性リンパ腫と類縁疾患
悪性リンパ腫の診かた [伊豆津宏二]
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 [石澤賢一]
濾胞性リンパ腫 [山本 豪]
MALT リンパ腫 [亀岡吉弘]
マントル細胞リンパ腫 [柳田正光]
Burkitt リンパ腫 [長田 眞,棟方 理]
慢性リンパ性白血病 [小島研介]
リンパ形質細胞性リンパ腫/ 原発性マクログロブリン血症 [関口直宏]
血管内リンパ腫 [島田和之]
リンパ芽球性リンパ腫 [中島貴裕,楠本 茂]
成人T 細胞白血病/ [リンパ腫 [牧山純也]
末梢性T 細胞リンパ腫 [加藤光次]
NK/T 細胞リンパ腫 [山口素子]
Hodgkin リンパ腫 [錦織桃子]
小児の悪性リンパ腫 [小林良二]
Castleman 病 [岩城憲子]
成人の血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群) [岡本晃直]
小児の血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群) [坂本謙一,中沢洋三]
ランゲルハンス細胞組織球症 [塩田曜子,坂本謙一,佐藤亜紀]
Ⅸ 多発性骨髄腫と類縁疾患
多発性骨髄腫と類縁疾患の診かた [飯田真介]
意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS) [鈴木智貴]
多発性骨髄腫 [丸山 大]
原発性AL [アミロイドーシス [石田禎夫]
POEMS [症候群 [堺田惠美子]
Ⅹ 出血・血栓性疾患
出血・血栓性疾患の診かた [日笠 聡]
先天性・後天性血管障害による出血 [関 義信]
免疫性血小板減少症(特発性血小板減少性紫斑病) [柏木浩和]
血小板機能異常症 [金子 誠]
血友病 [天野景裕]
von Willebrand [病 [松下 正]
血友病類縁疾患と線溶異常による出血性疾患 [森下英理子]
後天性血友病A [小川孔幸]
自己免疫性後天性凝固因子欠乏症(後天性血友病A [以外) [橋口照人]
ALアミロイドーシスと出血傾向 [荒幡昌久,朝倉英策]
遺伝性血栓性素因 [森下英理子]
深部静脈血栓症 [山田真也,朝倉英策]
抗リン脂質抗体症候群 [家子正裕]
播種性血管内凝固 [山田真也,朝倉英策]
血栓性微小血管症・血栓性血小板減少性紫斑病 [久保政之,松本雅則]
溶血性尿毒症症候群 [久保政之,松本雅則]
ヘパリン起因性血小板減少症 [矢冨 裕]
COVID-19と血小板・凝固・線溶異常 [山田真也,朝倉英策]
ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症 [安本篤史]
Ⅺ 専門医紹介のタイミングと公的支援制度
専門医紹介のタイミング [高見昭良]
公的支援制度 [駒形成美,長 祐子]
造血系の成り立ち [中島秀明]
造血器腫瘍の発症機構 [松村 到]
遺伝子検査・ゲノム解析 [前田高宏]
凝固・線溶系 [山田真也,朝倉英策]
出血傾向 [日笠 聡]
血液像 [通山 薫]
画像検査 [寺内隆司]
病理検査 [三好寛明]
症候群としての血液疾患 [平林真介]
Ⅰ 血液疾患のオーバービュー
概要 [髙折晃史]
疫学 [千葉 滋]
Ⅱ 血液学の基礎知識
造血系と血球分化 [中島秀明]
血球の機能 [亀岡淳一]
がん遺伝子とがん抑制遺伝子 [谷川智彦,片岡圭亮]
エピゲノム異常と血液疾患 [南谷泰仁]
血液腫瘍のゲノム解析と病態 [佐伯龍之介,小川誠司]
白血病幹細胞 [森 康雄,赤司浩一]
骨髄系腫瘍の発症機構 [松村 到]
悪性リンパ腫の発症機構 [遠西大輔]
多発性骨髄腫の発症機構 [半田 寛]
凝固・線溶系 [山田真也,朝倉英策]
白血病と遺伝性素因 [平林真介]
Ⅲ 症候
医療面接と病歴聴取 [猪口孝一]
身体所見 [大蔵美幸]
リンパ節腫大 [蒸野寿紀,田村志宣]
貧血 [鵜生川久美]
出血傾向 [森下英理子]
血栓症 [森下英理子]
小児の診察 [長 祐子]
Ⅳ 検査
白血球と分画の異常 [正本庸介]
赤血球の異常 [和田秀穂]
血小板の異常 [加藤 恒,柏木浩和]
汎血球減少 [後藤明彦]
薬剤による血球異常 [原田結花,原田浩徳]
免疫グロブリンの異常 [堤 育代]
生化学検査 [上田格弘]
凝固線溶検査 [山田真也,朝倉英策]
血小板機能 [大森 司]
骨髄検査 [北中 明,通山 薫]
フローサイトメトリー [今橋伸彦,永井宏和]
染色体検査 [三谷絹子]
遺伝子検査 [勝屋弘雄,木村晋也]
ゲノム診療 [前田高宏]
画像検査 [寺内隆司]
病理検査 [三好寛明]
Ⅴ 治療
鉄剤・葉酸・ビタミンB12 [小船雅義,後藤亜香利,堀口拓人]
造血因子 [照井康仁,坂本朋之,奥田糸子]
免疫抑制薬 [鬼塚真仁]
抗がん剤 [服部 豊,松下麻衣子]
抗体医薬 [冨田章裕]
分子標的薬 [服部大樹,蒔田真一]
抗血栓薬(経口:抗凝固薬・抗血小板薬) [山田真也,朝倉英策]
ヘパリン類 [山田真也,朝倉英策]
抗凝固因子製剤(AT,TM) [池添隆之]
止血薬と凝固因子製剤 [野上恵嗣]
輸血 [藤原実名美]
血漿交換 [太田秀一]
放射線治療 [田口千藏]
CAR-T 細胞療法 [北脇年雄]
血液疾患における細菌感染症 [秋山 暢]
血液疾患における真菌感染症 [神田善伸]
血液疾患におけるウイルス感染症 [森 慎一郎]
発熱性好中球減少症への対応 [厚井聡志,森 毅彦]
腫瘍崩壊症候群への対応 [福原規子]
造血幹細胞移植 [豊嶋崇徳]
移植合併症とその対応 [藤原英晃,前田嘉信]
AYA 世代の問題と移行期医療 [寺下友佳代,真部 淳]
Ⅵ 赤血球系疾患
赤血球系疾患の診かた [臼杵憲祐]
鉄欠乏性貧血 [中牧 剛]
巨赤芽球性貧血 [小原 直]
溶血性貧血 [植田康敬]
発作性夜間ヘモグロビン尿症 [池添隆之]
再生不良性貧血 [山﨑宏人]
小児の再生不良性貧血 [吉田奈央]
小児の先天性骨髄不全症 [神尾卓哉,照井君典]
赤芽球癆 [石田文宏]
全身疾患に伴う貧血 [川端 浩]
赤血球破砕症候群 [川口辰哉]
腎性貧血 [倉賀野隆裕]
二次性多血症 [桐戸敬太]
Ⅶ 白血病と類縁疾患
白血病と類縁疾患の診かた [清井 仁]
急性骨髄性白血病 [黒川峰夫]
急性前骨髄球性白血病 [髙橋康之,木崎昌弘]
急性リンパ性白血病 [村田 誠]
Ph 染色体陽性急性リンパ性白血病 [八田善弘]
高齢者の白血病 [宮腰重三郎]
小児の急性リンパ性白血病 [真部 淳]
小児の急性骨髄性白血病 [足立壯一]
骨髄異形成症候群 [宮﨑泰司]
小児の骨髄異形成症候群 [長谷川大輔]
慢性骨髄性白血病 [髙橋直人]
真性赤血球増加症・本態性血小板血症 [小松則夫]
骨髄線維症 [下田和哉]
好酸球増加症候群 [片山義雄]
Ⅷ 悪性リンパ腫と類縁疾患
悪性リンパ腫の診かた [伊豆津宏二]
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 [石澤賢一]
濾胞性リンパ腫 [山本 豪]
MALT リンパ腫 [亀岡吉弘]
マントル細胞リンパ腫 [柳田正光]
Burkitt リンパ腫 [長田 眞,棟方 理]
慢性リンパ性白血病 [小島研介]
リンパ形質細胞性リンパ腫/ 原発性マクログロブリン血症 [関口直宏]
血管内リンパ腫 [島田和之]
リンパ芽球性リンパ腫 [中島貴裕,楠本 茂]
成人T 細胞白血病/ [リンパ腫 [牧山純也]
末梢性T 細胞リンパ腫 [加藤光次]
NK/T 細胞リンパ腫 [山口素子]
Hodgkin リンパ腫 [錦織桃子]
小児の悪性リンパ腫 [小林良二]
Castleman 病 [岩城憲子]
成人の血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群) [岡本晃直]
小児の血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群) [坂本謙一,中沢洋三]
ランゲルハンス細胞組織球症 [塩田曜子,坂本謙一,佐藤亜紀]
Ⅸ 多発性骨髄腫と類縁疾患
多発性骨髄腫と類縁疾患の診かた [飯田真介]
意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS) [鈴木智貴]
多発性骨髄腫 [丸山 大]
原発性AL [アミロイドーシス [石田禎夫]
POEMS [症候群 [堺田惠美子]
Ⅹ 出血・血栓性疾患
出血・血栓性疾患の診かた [日笠 聡]
先天性・後天性血管障害による出血 [関 義信]
免疫性血小板減少症(特発性血小板減少性紫斑病) [柏木浩和]
血小板機能異常症 [金子 誠]
血友病 [天野景裕]
von Willebrand [病 [松下 正]
血友病類縁疾患と線溶異常による出血性疾患 [森下英理子]
後天性血友病A [小川孔幸]
自己免疫性後天性凝固因子欠乏症(後天性血友病A [以外) [橋口照人]
ALアミロイドーシスと出血傾向 [荒幡昌久,朝倉英策]
遺伝性血栓性素因 [森下英理子]
深部静脈血栓症 [山田真也,朝倉英策]
抗リン脂質抗体症候群 [家子正裕]
播種性血管内凝固 [山田真也,朝倉英策]
血栓性微小血管症・血栓性血小板減少性紫斑病 [久保政之,松本雅則]
溶血性尿毒症症候群 [久保政之,松本雅則]
ヘパリン起因性血小板減少症 [矢冨 裕]
COVID-19と血小板・凝固・線溶異常 [山田真也,朝倉英策]
ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症 [安本篤史]
Ⅺ 専門医紹介のタイミングと公的支援制度
専門医紹介のタイミング [高見昭良]
公的支援制度 [駒形成美,長 祐子]
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