新DS NOW 1

上部消化管癌に対する標準手術

手技習得へのナビゲート

上部消化管癌に対する標準手術

■担当編集委員 白石 憲男

定価 11,000円(税込) (本体10,000円+税)
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  • A4判  194ページ  オールカラー,イラスト160点,Web動画41本/116分
  • 2019年3月29日刊行
  • ISBN978-4-7583-1650-7
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上部消化管癌の標準手術をマスターするための必読書!

多くの読者からご好評いただいた若手消化器外科医向け「DS NOW」の新シリーズ。
シリーズ1冊目は,食道癌・胃癌に対する手術のうち,若手医師がまず習得すべき代表的な8つの手術を取り上げ,手術経験豊富で,若手の指導に長けた執筆陣が,読後すぐに実践に生かすことができるよう解説。項目は,今節の内視鏡外科手術の普及を受けて,従来の開胸・開腹手術だけでなく一般的となっている腹腔鏡手術も加えた。
手術手技の一連の流れと操作法をカラーイラストを用いてビジュアルに解説するのみにとどまらず,若手医師が判断に迷いやすいが肝となる手術操作についてはQ&A形式でそのコツや注意点を具体的に示し,またその手術において起こりがちなトラブルと対処法をトラブル・シューティングにまとめている。
手術中のキーとなる場面はイラストで示しながら,さらに実際の手術のイメージをつかみやすいよう,Web動画(41本/116分)の視聴も可能となっている。

■シリーズ編集主幹
白石憲男

■シリーズ編集委員
北川裕久/新田浩幸/山口茂樹


序文

刊行にあたって

 これまでに消化器外科手術に関する成書が数多く発刊されている。なかでも,既刊のDS NOWシリーズは多くの若き外科医に利用され,大変高い評価を得てきた。その理由の一つは,カラーイラストを豊富に掲載し,ダイナミックに,そしてビジュアルに手術の流れを提示することにより,手術のシミュレーションが容易にでき,手技の習得の助けになるものであったからだと思われる。
 近年,消化器外科手術も大きく進化している。手術チーム全員が共通のモニターで術野を観察できる腹腔鏡手術,エネルギー機器による組織凝固や切離操作,自動縫合器を用いた縫合や吻合など,手術手技が大きく変貌してきた。一方,外科専門医や消化器外科専門医の制度改革により,若き外科医の手術経験数が要求されている。手術手技の習得においても,臨床現場のみならず,大動物やcadaverを用いたトレーニングも行われており,手術手技習得のための教育の在り方も変わろうとしている。
 外科領域において,このような時代の変化に対応した新しいタイプの手術書が求められている。すなわち,手術手技の習得に際し,手術のシミュレーションとともに手術操作を科学的に理解し実践する能力を養う手術書である。そこで,新DS NOWシリーズは,これらのニーズに応えた新しい手術書となるよう,次のような方針で本書を企画した。

1.読者の対象は研修医~サブスペシャリティ取得前の外科医,ならびにその指導医とし,若き外科医が習得すべき術式を取り上げる。
2.一連の手術操作のなかで,若き外科医が判断に悩み,操作に困るステップに焦点を当て,疑問点や手技上のコツについて解説する。その際,読者の理解を深めるように解剖学的・組織学的な裏付けや機器の特性とその使用法についてアセスメントする。
3.実際の手術操作をイメージしやすくするため,イラストを多用し,さらに理解しにくい操作には2~3分の動画を掲載する。

 このように,本書は模範的な手術手技を目で見て頭で考え,効率良く手技を習得していただくために編集した手術書である。本書を読みながら,今までの手術書以上に,自分自身が執刀しているような,そして後輩に指導しているような臨場感を感じていただけるものと期待している。 「手術手技習得のための身近なガイドブック」 として皆様にご活用いただければ,編集委員一同,望外の喜びである。

2019年3月
白石憲男
北川裕久
新田浩幸
山口茂樹

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序文

 この度,新DS NOWシリーズの第1巻「上部消化管癌に対する標準手術 ―手技習得へのナビゲート―」 を発刊することとなりました。多くの手術書が出版されているなか,若き外科医向けの新しいタイプの手術手技ガイドを出版したいという編集委員の意向と,出版社のご厚意により実現いたしました。本書は 「上部消化管癌に対する標準手術」についてエキスパートの先生方に解説いただいた実践的な教育書です。
 近年,内視鏡外科手術の普及は著しく, 「上部消化管癌に対する外科治療」においても従来の開胸・開腹手術とともに内視鏡外科手術が標準手術の一つとなっています。そのため,本書では,食道癌や胃癌に対する代表的な従来の手術とともに内視鏡外科手術も対象としました。
 このように手術のアプローチ法が著しく変化しても,癌治療における外科手術の役割は変わるものではありません。癌治療における外科手術の役割は,癌組織の局所からの完全排除であり,集学的治療のなかで重要な役割を担っています。集学的治療の実践のためには術後早期の追加治療が必要であり,今まで以上に外科手術の安全性と低侵襲性が求められています。新しい手術書である本書では,これまでの手術書に求められてきた上部消化管癌に対する手術のイメージや手順のみならず,安全性や低侵襲性の向上につながる手術手技について科学的に解説していただくことをモットーとしています。
 専門医制度改革により,外科専門医や消化器外科専門医の受験資格として,数多くの執刀経験が求められています。一方,近年,外科手術の教育体制も大きく変化しています。内視鏡外科手術では術者が観察している術野を学習者も常時,観察することができます。さらに,アニマルラボやcadaverを用いたシミュレーション教育を受ける機会にも恵まれています。このように外科手術の教育体制は充実してきました。しかしながら,多くの若き外科医たちは悩んでいるように思います。ある内視鏡外科関連の学会でのことです。エキスパートの手術動画を見た若き外科医が 「あんなに上手く操作できないよ。どうすればいいのかわからない」 と呟いていました。手術環境や教育環境が大きく変化しているなか,学習者である若き外科医たちのニーズも変化しているように思います。エキスパートの手技を真似るという学習法から,解剖や組織学などの理論に基づいた手技の教育が望まれるようになっています。本書では,上部消化管癌に対する外科手術において, 「そこから剥離を開始する理由は何か」 「剥離可能層の判断をどのように行うか」 「そこまでで剥離をとどめておく理由は何か」 「それをランドマークと考える理由は何か」 「なぜ,そのような手技は危険なのか」などについて,著者の先生方にイラストとアセスメントにより丁寧に解説していただきました。また,さらに深く理解していただくためにポイントとなる手術手技の動画も付けていただきました。
 このように,新DS NOWシリーズ 第1巻は,「上部消化管癌に対する標準手術」 の手術手技の習得を希望している若き外科医のニーズに応えるものです。若き外科医の先生方の外科手術手技のガイドとして,また,ご指導いただく先生方の指導ガイドとしてお役に立つ新しいタイプの書物であると確信しています。最後にお忙しいなか,編集委員の意図をご理解いただき,ご執筆いただいた先生方,ならびに出版社の皆様に心から御礼申し上げます。

2019年3月
白石憲男
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目次

食道
 開胸下食道癌根治術
 胸腔鏡下食道癌根治術


 開腹下幽門側胃切除術
 開腹下胃全摘術
 腹腔鏡下幽門側胃切除術
 腹腔鏡下噴門側胃切除術
 腹腔鏡下胃全摘術
 食道胃接合部癌に対する内視鏡外科手術
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