新NS NOW 16

Neurosurgical Re-Operations

脳神経外科における再手術・再治療

Neurosurgical Re-Operations

■担当編集 森田 明夫

定価 13,200円(税込) (本体12,000円+税)
  • A4判  188ページ  オールカラー,イラスト100点,写真150点
  • 2018年12月3日刊行
  • ISBN978-4-7583-1576-0

在庫僅少です。


今度こそ,より良く

No.16では「脳神経外科における再手術・再治療」を取り上げた。
再手術は通常,初回手術に比べて難度が高い。徹底した術前準備に加え,手術手技にも瘢痕の切開や周辺組織へのダメージの確認,前回手術部の慎重な剥離・展開など再手術ならではの注意を要する。患者にとっても術者にとっても困難であり,同時に避けては通れないテーマである。しかし適切なポイントと原則を抑えることで,再手術をよりよいものにできる可能性がある。
本書は「適切なタイミング」「的確な手技」によりそれを導くことを企図した一冊である。

■シリーズ編集委員
森田明夫/伊達 勲/菊田健一郎


序文

再手術再考

 本書は日本初の脳神経外科における再手術を系統的にまとめた書籍である。
 再手術と聞くと,誰でもやりたくないもの,1回目の手術をやらしてくれればよかったのにと思うかもしれない。
 しかし本誌を読めばわかるように,再手術は工夫によっては,より低侵襲で患者に新たな可能性を与える可能性もある。そのためには再手術におけるいくつかの重要なポイントを押さえる必要がある。

1) 前回何が行われたのかをじっくりと検証すること
2) 現在何が起こっているのかをじっくりと解析すること
3) いくつかの再手術GIMMICKを用いること
  特に新しいプレーン,新しいアプローチ,瘢痕をborderに用いる,できるだけ組織(特に硬膜)を薄くして操作をしやすくする

である。これらに準拠すれば,再手術は自分の手術を格段にレベルアップし,患者の予後を改善するために役立つであろう。
 病態によっては意図的再手術を企画することもある。
 道理を理解し,状況を把握し,技術をつけること。脳神経外科医にとって最も重要な基本事項が再手術には詰まっている。どれもおろそかにできないし,しっかり遵守すればRewardも付いてくる。

再手術が上手い術者は,良い術者
再手術を制するもの,手術を制する

である。
 本書が明日からの臨床に活用され役立つことを祈念して。

2018年10月
日本医科大学大学院脳神経外科大学院教授
森田明夫
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目次

Ⅰ 総論
再手術の要点  森田明夫
再手術判断に必要な画像・臨床診断
 腫瘍,血管障害の再発と臨床症状,画像診断の要点  安原隆雄,ほか

Ⅱ 各論
頭蓋底腫瘍の再手術
 髄膜腫を中心に  後藤剛夫
定位放射線治療後の聴神経腫瘍手術  甲村英二
転移性脳腫瘍の再手術
 定位放射線治療後など  三矢幸一,ほか
頭蓋底脊索腫の再手術  齋藤 清,ほか
グリオーマの再手術  齋藤太一,ほか
再発下垂体腺腫に対する内視鏡下経鼻手術  渡邉 督
脳動脈瘤の再手術
 開頭手術後(バイパストラップと剥離と)  野田公寿茂
脳動脈瘤の再手術
 コイル塞栓後  宇野昌明,ほか
脳動脈瘤
 コイル塞栓術後再治療  石橋敏寛
再発例に対する微小血管減圧術  木村俊運
もやもや病の再手術
 Repeat bypass for moyamoya disease  黒田 敏
頭蓋形成術  丹羽良子,ほか
脳動静脈奇形の再手術  菊田健一郎
脊椎,脊髄外科の再手術  黒川 龍
末梢神経外科の再手術  國保倫子,ほか

◆シリーズ わたしの手術記載
① 脊髄腫瘍の二期的手術
 巨大上衣腫の例  村田英俊
②三叉神経痛に対する微小血管減圧術
 錐体静脈が著しく発達した症例  市川智継
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