入門
頭蓋底手術
側頭骨アプローチのための解剖と手術の実際
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どなたでもご覧いただけます
定価 10,780円(税込) (本体9,800円+税)
- A4判 120ページ オールカラー,イラスト80点,写真50点
- 2014年3月24日刊行
- ISBN978-4-7583-1551-7
序文
発刊にあたって
在米中の2004年に『Fukushima’s Microanatomy and Dissection of the Temporal bone for Surgery of Acoustic Neuroma, and Petroclival Meningioma(AF-Neurovideo, North Carolina)』を執筆,編集させていただきましたところ,好評につき2007年に増版となり,有り難いことにほぼ完売となりました。それ以降,日本の先生方より「初心者向けの頭蓋底手術に関するテキストブックを日本語で書いてもらえないか」,との要望があり,この度出版させていただく運びとなりました。その流れから作成した本書は「頭蓋底手術」,特に「側頭骨周辺の病変に対する入門書」と捉えていただけると幸いです。よって個々の症例に対する詳しい手術手技に関してはエキスパートの先生方の著書を参考にしていただくことにして,本書ではまずマイクロ器械やドリルの使い方,患者と術者の快適な体位,側頭骨の解剖をはじめとして,習熟すべきアプローチについてイラストや写真で解説いたしました。
この本を手に取られて明日から頭蓋底外科手術ができるようになるほど甘い世界ではありませんが,これから頭蓋底外科医を目指す若い先生方のなにがしかの架け橋となる参考書となれば,この上ない喜びと感じます。私自身,まだまだ経験や実績が足りません。見解の異なる点も多々あることと思います。読者の皆様の忌憚なきご意見をいただければ幸いです。
本書の出版にあたり,頭蓋底外科の世界に導いていただいたCarolina Neuroscience Institute,Duke大学脳神経外科の福島孝徳先生,禎心会病院脳神経外科 谷川緑野先生,日本医科大学脳神経外科 森田明夫先生をはじめ,御協力いただいた埼玉県立循環器・呼吸器病センター 金子伸幸先生,府中病院 大森一美先生,愛媛大学 大上史朗先生およびメジカルビュー社の矢部涼子氏,安原範生氏,中村正徳氏ら関係諸氏に深い感謝の意を表します。
2014年3月
浜松医科大学脳神経外科
鮫島 哲朗
(http://www.tetsurosameshima.com/)
在米中の2004年に『Fukushima’s Microanatomy and Dissection of the Temporal bone for Surgery of Acoustic Neuroma, and Petroclival Meningioma(AF-Neurovideo, North Carolina)』を執筆,編集させていただきましたところ,好評につき2007年に増版となり,有り難いことにほぼ完売となりました。それ以降,日本の先生方より「初心者向けの頭蓋底手術に関するテキストブックを日本語で書いてもらえないか」,との要望があり,この度出版させていただく運びとなりました。その流れから作成した本書は「頭蓋底手術」,特に「側頭骨周辺の病変に対する入門書」と捉えていただけると幸いです。よって個々の症例に対する詳しい手術手技に関してはエキスパートの先生方の著書を参考にしていただくことにして,本書ではまずマイクロ器械やドリルの使い方,患者と術者の快適な体位,側頭骨の解剖をはじめとして,習熟すべきアプローチについてイラストや写真で解説いたしました。
この本を手に取られて明日から頭蓋底外科手術ができるようになるほど甘い世界ではありませんが,これから頭蓋底外科医を目指す若い先生方のなにがしかの架け橋となる参考書となれば,この上ない喜びと感じます。私自身,まだまだ経験や実績が足りません。見解の異なる点も多々あることと思います。読者の皆様の忌憚なきご意見をいただければ幸いです。
本書の出版にあたり,頭蓋底外科の世界に導いていただいたCarolina Neuroscience Institute,Duke大学脳神経外科の福島孝徳先生,禎心会病院脳神経外科 谷川緑野先生,日本医科大学脳神経外科 森田明夫先生をはじめ,御協力いただいた埼玉県立循環器・呼吸器病センター 金子伸幸先生,府中病院 大森一美先生,愛媛大学 大上史朗先生およびメジカルビュー社の矢部涼子氏,安原範生氏,中村正徳氏ら関係諸氏に深い感謝の意を表します。
2014年3月
浜松医科大学脳神経外科
鮫島 哲朗
(http://www.tetsurosameshima.com/)
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目次
Skull Base Dissection
カダバーを使ってのトレーニング
Basic Principles and Safety Instruction for Skull Base Drilling
頭蓋底外科手術における基本的ドリルの使い方
Micro Instruments and Monitoring
マイクロ器具とモニタリング
Operative Positioning
手術体位
Basic Anatomy of the Temporal Bone
側頭骨の基礎解剖
Approaches for CP Angle and Petroclival Lesion
小脳橋角部および斜台錐体部病変に対するアプローチ
Chapter 1 Retrosigmoid Appraoch 後頭蓋窩アプローチ
Chapter 2 Middle Fossa Dissection for Extended Middle Fossa and Anterior Transpetrosal Approach 中頭蓋窩アプローチ
Chapter 3 Mastoidectomy for Translabyrinthine and Combined Transpetrosal Approach 経乳様突起アプローチ
カダバーを使ってのトレーニング
Basic Principles and Safety Instruction for Skull Base Drilling
頭蓋底外科手術における基本的ドリルの使い方
Micro Instruments and Monitoring
マイクロ器具とモニタリング
Operative Positioning
手術体位
Basic Anatomy of the Temporal Bone
側頭骨の基礎解剖
Approaches for CP Angle and Petroclival Lesion
小脳橋角部および斜台錐体部病変に対するアプローチ
Chapter 1 Retrosigmoid Appraoch 後頭蓋窩アプローチ
Chapter 2 Middle Fossa Dissection for Extended Middle Fossa and Anterior Transpetrosal Approach 中頭蓋窩アプローチ
Chapter 3 Mastoidectomy for Translabyrinthine and Combined Transpetrosal Approach 経乳様突起アプローチ
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初学者必読! 側頭骨の解剖から手術アプローチまで,頭蓋底手術に必要な最低限の知識を集約した1冊
脳神経外科手術のなかでも難度の高い頭蓋底手術。頭蓋底には特に重要な血管や神経が集中して存在しており,手術を行うためには複雑な解剖学的構造の理解が必須である。本書は頭蓋底手術のなかでも,側頭骨からのアプローチを中心とした手術に必要な知識を,初学者でもわかりやすいよう,豊富な写真やイラストで解説している。
まず,手術のトレーニング法や頭蓋底手術で使用するドリルやカッターバーを選ぶ際のポイント,その持ち方・使い方のコツ,さらに筆者が愛用しているマイクロ器具およびモニタリング方法についても紹介している。
また,手術の展開がほぼ決まるともいえる手術体位は,基本的な考え方と注意事項を筆者の経験を基に詳述。さらに,頭蓋底手術のランドマークとして必要な側頭骨の基礎解剖では,手術に最低限必要なものを中心にさまざまな角度からみたものを解説。最後に,実際の小脳橋角部および斜台錐体骨周囲の病変に対するアプローチで代表的なものを,手術のステップごとに丁寧に紹介している。
頭蓋底手術の初学者が知っておくべき最低限の知識を網羅している本書は,手術を知るためにも,まずはじめに読んでおくべき1冊である。