DS NOW 1

小腸・結腸外科標準手術

操作のコツとトラブルシューティング

第2版

小腸・結腸外科標準手術

■担当編集委員 渡邊 昌彦

定価 11,000円(税込) (本体10,000円+税)
  • A4判  168ページ  オールカラー,イラスト300点
  • 2008年12月16日刊行
  • ISBN978-4-7583-1168-7

小腸・結腸の手術手技がイラストで理解できる実践的な手術書

若手外科医が修得すべき基本的手術を,エキスパートたちが丁寧に解説した手術書。
小腸・結腸の手術手技を理解し,応用できるように,イラストを多用し,実践的な手術書として編集している。
まず,最も重要な「結腸・直腸」の解剖を紹介し,「剥離・授動」,「血管処理」,「切除・吻合」という,手術の基本的手技を解説。以下,小腸・結腸外科手術におけるスタンダードな術式を解説。

■シリーズ編集委員
上西紀夫/後藤満一/杉山政則/渡邊昌彦


序文

 本書では若手外科医が修得すべき基本的な手術について,エキスパートの先生方に標準的な手技を丁寧に解説していただきました。本書は,これ一冊で誰もが小腸・結腸の手術手技を短時間に理解し応用できるよう,きわめて実践的な手術書を目指して編集されています。まず本シリーズの最初に小腸・結腸の標準的な手術を刊行しました。『小腸・結腸の外科』では,一般外科医にとっての基本的手技がすべて網羅されていると考えられます。もちろん消化器外科専門医が,ベッドサイドで知識の整理に用いるにも十分な内容を盛り込んでいます。
 手術は全て剥離・授動,血管処理,切除・吻合に尽きるわけです。したがって,最も重要な結腸・直腸の解剖をまず明らかにしました。外科解剖に沿った正確な剥離層を知れば,腸管の外科はほとんど出血をみることはありません。また血管はもとより尿管などの損傷は起こり得ないはずです。複雑な骨盤内の解剖や,十二指腸と膵臓,それに接する腎を覆う膜の解剖も,手術を行う上で必要なところだけを詳述してもらうことで,実践に役立つものになりました。郭清を念頭に置いた血管処理は,大腸癌はもとより他の癌種でも応用可能でしょう。腸瘻作成,縫合・吻合,さらに虫垂切除は初心者の習熟すべき基本手技ですが,それらをこれだけ丁寧に解説したものはほかにないはずです。
 ここまでの知識と基本手技を修得したなら,結腸癌の標準的な手術も簡単な手術に思えてきます。そこで正確な剥離層の同定法,特有の手技のポイントを紹介しています。また血管走行を図示し,それとともに正しい郭清手技も記載されています。最新の止血装置や縫合器を用いた際の注意も加えられています。最終章では頻繁に遭遇する腸閉塞に対する癒着剥離のコツと回腸嚢肛門管吻合を加えて,炎症性腸疾患に対する手術手技も記されています。
 近年,外科手術の均てん化が叫ばれるようになりました。本書はまさに第一線で手術の指導にあたっておられる先生方が,日常診療に則して執筆されています。その意味で実践的であり,おそらく一般・消化器外科医にとってなくてはならない実用書となるでしょう。本書が読者の皆様の手垢にまみれることを,編者として期待してやみません。

2008年3月
渡邊昌彦
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目次

直腸の外科解剖  絹笠祐介ほか
剥離授動  國場幸均ほか
血管処理(郭清)  西川晋右ほか
人工肛門造設術  長谷川博俊ほか
腸切開・縫合術・吻合  大塚幸喜ほか
虫垂切除術  中埜廣樹ほか
回盲部切除術  山口茂樹ほか
結腸部分切除術・S状結腸切除術  福永正氣ほか
結腸右半切除術  奥田準二ほか
結腸左半切除術  小杉千弘ほか
腸閉塞手術・癒着剥離術  舟山裕士ほか
大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術  三木誓雄ほか
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