DS NOW 11

腹腔鏡下肝切除術と知っておきたい高難易度肝切除術

腹腔鏡下肝切除術と知っておきたい高難易度肝切除術

■担当編集委員 後藤 満一

定価 11,000円(税込) (本体10,000円+税)
  • A4判  184ページ  オールカラー,イラスト300点,写真30点
  • 2010年9月28日刊行
  • ISBN978-4-7583-1156-4

在庫僅少です。


腹腔鏡下での肝切除術と高難度の肝切除術を学べる1冊

No.11では,若手外科医が「腹腔鏡下で肝切除術」を安全かつ確実に実施できるよう,経験豊かなエキスパートたちがまとめあげた。さらに,若手外科医でも知っておくべき必要のある「高難度の肝切除術」について,イラストを中心に丁寧に解説している。本文中では,手術手技の基本的な流れの解説のほか,「手術のコツ,注意点」「Dangerous Point」「トラブルシューティング」が随所に掲載されており,術中トラブルの対処法なども解説。肝切除の重要な術式を身につけることができる一冊となっている。

■シリーズ編集委員
上西紀夫/後藤満一/杉山政則/渡邊昌彦


序文

 これまでDS NOWシリーズの肝・脾外科手術として,第3巻では肝・脾外科の標準手術が,第7巻では標準手術からさらにステップアップした数々の手術が網羅され,まとめられています。本書(第11巻)では2010年4月の大幅な診療報酬改訂に伴い,新たに保険適用となった腹腔鏡下肝切除術の基本からのステップアップとともに,高難易度肝切除術を応用した種々の取り組みがわかりやすく記載されています。
 腹腔鏡下肝切除術の保険適用化に際し,1.専ら消化器外科に従事しており,腹腔鏡下肝切除術を当該手術に習熟した医師の指導のもと,術者として10例以上実施した経験を有する医師が配置されていること,2.当該保険医療機関が消化器外科および麻酔科を標榜しており,消化器外科において常勤の医師が3名以上配置されていること,3.病理部門が設置され,病理医が配置されていること,4.緊急手術が可能な体制を有していること,以上4つの条件が明記され,十分な経験を有する外科医が設備の整った施設で実施することが義務づけられています。
 本書では腹腔鏡下肝切除術をわが国に導入・発展させ,その均てん化にご尽力されてきた第一人者の先生方に,手術を安全に実施するための画像支援,特殊器具,手術のポイントについて解説していただきました。術式別では,肝部分切除,肝外側区域切除におけるポイントと,保険適用の拡大に向けた取り組みとして,肝葉切除と生体肝移植におけるドナー肝切除についても詳述していただいています。
 高難易度肝切除術の応用としては,高難度移植ドナー肝採取術の,後区域,S3区域を用いたグラフト作成について,心房内腫瘍栓を伴う肝切除術,体外肝切除術,経皮的肝灌流化学療法と減量肝切除術,補助的同所性部分肝移植術(APOLT),全肝を用いる生体ドミノ肝移植術について,詳しく述べられています。これらの術式は多くの先生方にとって一般的ではないかもしれませんが,本書をもとに頭の中でシミュレーションしていただくことをお勧めします。標準手術を超えた領域の解剖の理解と,術中にトラブルが発生した場合のリカバリーのオプション設定として,手術に選択肢の幅と余裕が出てくるはずです。
 最後にもう1点,ICG蛍光法を用いた肝臓の画像支援について記述していただきました。術前における肝臓の脈管構築のシミュレーションの有用性は当然のことながら,術中の詳細なイメージはより安全で確実な肝切除を可能にします。
 本書では,若い先生方がおそらく習熟が早いであろう腹腔鏡下肝切除術について,より安全に施行するためのポイントと,一生で一度出会うかどうかの高難易度術式を網羅しました。それぞれの専門の先生方がこれまで育まれてきた秘伝の多くが余すところなく表現されていますので,その素晴らしさと有効性を共感していただければと思います。

2010年9月
後藤満一
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目次

肝腫瘍に対する腹腔鏡下肝切除術  金子弘真 ほか
  安全に実施するための画像支援,特殊器具,手術のポイント  久保田喜久 ほか
  肝部分切除─適応拡大に向けた手技の工夫  前田徹也 ほか
  肝外側区域切除─定型化手術に向けた手技の工夫  石井 淳 ほか
  肝葉切除─安全性に配慮した高難度手術としての腹腔鏡下肝切除術  大塚由一郎 ほか
腹腔鏡補助下ドナー肝右葉切除術  若林 剛 ほか
高難度移植ドナー肝採取術(右外側領域[後区域]グラフト,monosegmentグラフト[S3またはS2])  長谷川 潔 ほか
心房内腫瘍栓を伴う肝癌に対する肝切除術  和田浩志 ほか
体外肝切除術  副島雄二 ほか
経皮的肝灌流化学療法と減量肝切除術  福本 巧 ほか
補助的同所性部分肝移植術(APOLT)  小倉靖弘 ほか
全肝を用いる生体ドミノ肝移植術  林田信太郎 ほか
ICG蛍光法を用いたimage-guided liver mappingによる肝切除術  青木武士 ほか
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