理学療法学 ゴールド・マスター・テキスト 3
物理療法学
定価 3,960円(税込) (本体3,600円+税)
- B5判 160ページ 2色,イラスト100点
- 2009年8月31日刊行
- ISBN978-4-7583-1110-6
序文
理学療法専門分野をすべて網羅したテキスト「ゴールド・マスター・テキスト」が上梓されました。本テキストシリーズは「理学療法評価学」・「運動療法学」・「物理療法学」・「整形外科系理学療法学」・「中枢神経系理学療法学」・「内部障害系理学療法学」・「地域理学療法学」の全7巻から構成されています。
本シリーズの特色は,“臨床知識につながる高度な内容を,レベルを落とさず一読で理解できる内容”にこだわったことにあります。いままでの理学療法の教科書や参考書・テキストは学問的に優れた内容ではありますが,その内容が実際のところ臨床とどのようにリンクされているかがあまりにも不明瞭・不親切な記載が数多くみられます。本シリーズでは,このような不適切なことのないような配慮のもとに編集されました。
「Introduction 」では,これを一読するだけで「これから何を学ぶのか」ということを理解できるような内容を全巻それぞれに盛り込んであります。「各論」では“基礎・原理”に続き「よって,どのような治療法・対処法が必要になるのか」ということにストーリー性を持たせた構成で,論理的に理解できる工夫が施されています。執筆者には「どうすれば短期間に効率よく確実に理解できるか」を絶えず念頭に置いての執筆に心がけて頂きました。また勉強の流れを妨げる“唐突な専門用語”は「用語解説」として欄外に示すなどの工夫を加えました。
本書は理学療法学科・専攻の学生を対象にした内容に特化することで,理学療法学科・専攻の教員にも納得できる内容かつ教えやすい編集にこだわりました。このため,効率よく学生に教授することが可能ならしめると確信しています。本書の不備な点などがあれば,読者諸氏のご教示をお願いします。
2009年7月
首都大学東京
柳澤 健
本シリーズの特色は,“臨床知識につながる高度な内容を,レベルを落とさず一読で理解できる内容”にこだわったことにあります。いままでの理学療法の教科書や参考書・テキストは学問的に優れた内容ではありますが,その内容が実際のところ臨床とどのようにリンクされているかがあまりにも不明瞭・不親切な記載が数多くみられます。本シリーズでは,このような不適切なことのないような配慮のもとに編集されました。
「Introduction 」では,これを一読するだけで「これから何を学ぶのか」ということを理解できるような内容を全巻それぞれに盛り込んであります。「各論」では“基礎・原理”に続き「よって,どのような治療法・対処法が必要になるのか」ということにストーリー性を持たせた構成で,論理的に理解できる工夫が施されています。執筆者には「どうすれば短期間に効率よく確実に理解できるか」を絶えず念頭に置いての執筆に心がけて頂きました。また勉強の流れを妨げる“唐突な専門用語”は「用語解説」として欄外に示すなどの工夫を加えました。
本書は理学療法学科・専攻の学生を対象にした内容に特化することで,理学療法学科・専攻の教員にも納得できる内容かつ教えやすい編集にこだわりました。このため,効率よく学生に教授することが可能ならしめると確信しています。本書の不備な点などがあれば,読者諸氏のご教示をお願いします。
2009年7月
首都大学東京
柳澤 健
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目次
用語アラカルト・MEMO 一覧
0 Introduction
1物理療法学
●1物理療法は治療手段であり,理学療法の一治療手段である
■物理療法,理学療法を誤解していませんか?
■物理療法をどのように学習すればよいのか?
■まずは!物理療法を学ぶ上で混乱していませんか?
●2展望
1基礎物理学
1基礎物理学
●1電磁気学
■電磁波の発見
■電場(電界)
■磁場(磁界)
■関連法則および原理・現象
●2電気学
■Ohmの法則
●3熱力学
●4水治療法
■作用
■超音波関係理論
●5電気刺激
まとめのチェック
2物理療法学
1温熱療法
●1温熱療法とは何か?
■温熱療法の分類
■温熱の理論と生理学的効果
□1ホットパック(ケーススタディ含む):装置・治療基準・適応・禁忌・注意事項
■適応
■禁忌
□2パラフィン(ケーススタディ含む):装置・治療基準・適応・禁忌・注意事項
■装置
■適応
■禁忌
2寒冷療法
●1寒冷療法とは何か?
■寒冷療法
■アイスパック・アイシングなど(ケーススタディ含む):装置・治療基準・適応・禁忌・注意事項
まとめのチェック
3光線療法
●1理論
■歴史
■光線の波長特性
■光線の物理学的特性
●2生理学的効果
■光化学反応による作用
■温熱作用
■殺菌・細胞破壊作用
■免疫機能への作用
■創傷治癒作用
■受容器・神経系への刺激作用
■精神的作用
●3赤外線
■効果
■装置
■適応
■禁忌
■手順
■注意事項
●4紫外線
■効果
■装置
■適応
■禁忌
■注意事項
■照射手順
●5レーザー
■光の単色性
■光の指向性
■光線の干渉性
■効果
■装置
■治療基準
■適応
■禁忌
■注意事項
■治療の手順
まとめのチェック
4電気刺激療法
●1理論
■電流の種類
■電流の強さ
■刺激周波数
■電極の種類
●2生理学的効果
■筋収縮
■鎮痛効果
■ゲートコントロール理論
■内因性疼痛制御機構
■脱神経筋に対する効果
■組織修復
■電気刺激全般の禁忌・注意事項
■装置
■治療基準
■適応
■禁忌
■注意事項
まとめのチェック
5電磁波療法
●1理論
●2生理学的効果
■極超短波
■超短波
まとめのチェック
6超音波療法
●1超音波とは何か?
●2超音波の特性は何か?
●3超音波療法の「温熱効果」と「非温熱効果」とは何か?
●4超音波を照射して得られる温熱効果は何度くらい?
●5超音波治療器の原理と構造とは?
●6超音波治療器の性能はどれくらいか?
●7超音波治療器の使い方はどのようにするのか?
●8骨折癒合治療での強度設定とは何か?
●9適応
●10禁忌
●11注意事項
まとめのチェック
7水治療法
●1水治療法とは何か?
●2水の特性とは何か?
●3「水治療法」と「運動療法効果」の違いは何か?
●4渦流浴療法とは何か?
●5ハバード浴療法とは何か?
●6交代浴療法とは何か?
●7水中運動療法とは何か?
●8プールの設備や環境条件はあるか?
●9水中での運動器具はあるか?
●10水中運動の手技にはどんなものがあるか?
■バードラガッツ法
■ハリヴィック法
●11水中リラクセーションの手技にはどんなものがあるか?
●12適応
●13禁忌
●14注意事項
まとめのチェック
8牽引療法
●1牽引療法とは何か?
●2牽引装置の特徴は何か?
●3牽引療法の目的は何か?
●4牽引療法の効果は何か?
●5牽引療法の注意点とは何か?
●6牽引効果の判定を行う評価法は何か?
●7牽引治療器の設定は?
●8牽引治療器の性能は?
●9適応・効果
●10禁忌
●11注意事項
まとめのチェック
0 Introduction
1物理療法学
●1物理療法は治療手段であり,理学療法の一治療手段である
■物理療法,理学療法を誤解していませんか?
■物理療法をどのように学習すればよいのか?
■まずは!物理療法を学ぶ上で混乱していませんか?
●2展望
1基礎物理学
1基礎物理学
●1電磁気学
■電磁波の発見
■電場(電界)
■磁場(磁界)
■関連法則および原理・現象
●2電気学
■Ohmの法則
●3熱力学
●4水治療法
■作用
■超音波関係理論
●5電気刺激
まとめのチェック
2物理療法学
1温熱療法
●1温熱療法とは何か?
■温熱療法の分類
■温熱の理論と生理学的効果
□1ホットパック(ケーススタディ含む):装置・治療基準・適応・禁忌・注意事項
■適応
■禁忌
□2パラフィン(ケーススタディ含む):装置・治療基準・適応・禁忌・注意事項
■装置
■適応
■禁忌
2寒冷療法
●1寒冷療法とは何か?
■寒冷療法
■アイスパック・アイシングなど(ケーススタディ含む):装置・治療基準・適応・禁忌・注意事項
まとめのチェック
3光線療法
●1理論
■歴史
■光線の波長特性
■光線の物理学的特性
●2生理学的効果
■光化学反応による作用
■温熱作用
■殺菌・細胞破壊作用
■免疫機能への作用
■創傷治癒作用
■受容器・神経系への刺激作用
■精神的作用
●3赤外線
■効果
■装置
■適応
■禁忌
■手順
■注意事項
●4紫外線
■効果
■装置
■適応
■禁忌
■注意事項
■照射手順
●5レーザー
■光の単色性
■光の指向性
■光線の干渉性
■効果
■装置
■治療基準
■適応
■禁忌
■注意事項
■治療の手順
まとめのチェック
4電気刺激療法
●1理論
■電流の種類
■電流の強さ
■刺激周波数
■電極の種類
●2生理学的効果
■筋収縮
■鎮痛効果
■ゲートコントロール理論
■内因性疼痛制御機構
■脱神経筋に対する効果
■組織修復
■電気刺激全般の禁忌・注意事項
■装置
■治療基準
■適応
■禁忌
■注意事項
まとめのチェック
5電磁波療法
●1理論
●2生理学的効果
■極超短波
■超短波
まとめのチェック
6超音波療法
●1超音波とは何か?
●2超音波の特性は何か?
●3超音波療法の「温熱効果」と「非温熱効果」とは何か?
●4超音波を照射して得られる温熱効果は何度くらい?
●5超音波治療器の原理と構造とは?
●6超音波治療器の性能はどれくらいか?
●7超音波治療器の使い方はどのようにするのか?
●8骨折癒合治療での強度設定とは何か?
●9適応
●10禁忌
●11注意事項
まとめのチェック
7水治療法
●1水治療法とは何か?
●2水の特性とは何か?
●3「水治療法」と「運動療法効果」の違いは何か?
●4渦流浴療法とは何か?
●5ハバード浴療法とは何か?
●6交代浴療法とは何か?
●7水中運動療法とは何か?
●8プールの設備や環境条件はあるか?
●9水中での運動器具はあるか?
●10水中運動の手技にはどんなものがあるか?
■バードラガッツ法
■ハリヴィック法
●11水中リラクセーションの手技にはどんなものがあるか?
●12適応
●13禁忌
●14注意事項
まとめのチェック
8牽引療法
●1牽引療法とは何か?
●2牽引装置の特徴は何か?
●3牽引療法の目的は何か?
●4牽引療法の効果は何か?
●5牽引療法の注意点とは何か?
●6牽引効果の判定を行う評価法は何か?
●7牽引治療器の設定は?
●8牽引治療器の性能は?
●9適応・効果
●10禁忌
●11注意事項
まとめのチェック
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ゼロから学ぶあなたにも!読みやすい文章,豊富なイラストで講義にも独学にも最適なテキスト!
本シリーズは,理学療法について知識のない学生の方々でもわかりやすいように,読みやすく解説した理学療法学専門分野のテキストである。「3 物理療法学」では,物理療法に関する一般的な知識より始まり,各物理療法の原理,またその治療法を根拠と共に示した。適宜,症例や身近なエピソードも盛り込んである。講義で使うだけでなく,ひとりでも学びやすいようイラストを多く配置し,囲み記事や図表を多用して理解しやすくした。「Introduction」や「全体の流れ図」を設けて,ある疾患の理学療法との関わりやその項目にて何を学ぶのか把握しやすいようにしてある。また,随所に実際の臨床の場での例を挙げた「Case・Study」や重要ポイントを解説した「Check・Point」,用語説明,補足説明の「用語アラカルト」や「MEMO」,日常生活に基づく「エピソード」などを入れることにより,理解の促進を図っている。
是非,イラストとともに読み進めて,臨床・応用にも役立つような理学療法の知識を身につけて欲しい!