PT臨床問題 テク・ナビ・ガイド

PT臨床問題 テク・ナビ・ガイド

■監修 櫛 英彦

■編集 小山 貴之
小林 賢

定価 4,620円(税込) (本体4,200円+税)
  • B5判  356ページ  2色,イラスト200点,写真100点
  • 2011年1月13日刊行
  • ISBN978-4-7583-1134-2

在庫僅少です。


PT国試で配点が高いが難易度も高い臨床問題の対策本。国試合格をたぐり寄せる強力な1冊!

理学療法士国家試験は一般問題(配点1点)と実地問題(配点3点)で構成される。配点3点の実地問題のなかでも,臨床に関する知識や思考力を問う「臨床問題」は単なる丸暗記の知識では対応しにくいため難易度が高く,苦手意識を持つ学生が少なくないが,国家試験合格を確実なものにするためには重要な問題である。
本書は,近年の国家試験から特に重要な「臨床問題」を厳選した問題解説集である。単なる選択肢の解説だけでなく,短時間で問題を解くための「ウラ技」や,今後類似問題が出題された際にも対応するための解説ページ「レベル・アップ」を収載するなど,国家試験で必要とされる学力が身に付く内容となっている。
ぜひ,本書を通じて臨床問題に対する苦手意識を払拭し,国家試験合格を確実なものとしてほしい!


序文

監修の序

 近年日本は,寿命が女性では86歳,男性79歳を超え世界でも有数な長寿国となっております。現在でも理学療法士は中枢神経系疾患や小児の発達障害,整形外科疾患,呼吸器疾患,循環器疾患,難病疾患等,幅広い分野でその重要性は認識されておりますが,今後の超高齢化社会では理学療法士の必要性はさらに増大することが予想されます。
 理学療法には解剖学,生理学,運動学に対する深い知識はもとより,それらを理解する基礎教養,一般医学に通じる知識,技術と経験が必要であります。一方,世界的に見ても近年の日本における有資格者数は急激に増加しており,現在では協会会員数ではアメリカを抜き,世界第一位の会員数を誇るまでになってきています(会員数:日本53,751人,アメリカ50,766人;平成22年現在)。
 このような状況を考えると,これからの理学療法士は,単に職務に専念するのみではなく,より質の高い専門職として,地域社会に貢献することが求められており,その実践こそがこれから理学療法士として生き残っていく手段になると考えます。
 そこで,質の高い理学療法士になるために,理学療法士養成校の学生に対し,従来は弱点であった臨床問題を中心に扱う「PT臨床問題 テク・ナビ・ガイド」を企画いたしました。過去の国家試験問題から重要問題を取り上げ,問題解説とともに解法テクニックなどを盛り込んでおります。具体的には,国家試験に直結できるように問題解決の手法として,「Key Word」や「解法ナビ」,「ウラ技」,「One Point Advice」などを掲載しております。さらに臨床的な知識を解説する「レベル・アップ」を加え,章末には「疾患別理学療法のまとめ」を設けて各疾患の特徴をまとめ,関連した問題が出題された場合でも対応できる応用力が身に付くように工夫されております。
 本書は,理学療法士養成校の学生に必見であり,より質の高い理学療法士になっていただけるよう企画された書であります。

2010年12月
日本大学文理学部・医学部
櫛 英彦
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編集の序

 理学療法士養成校はこの15年間で約4倍(平成22年10月現在で249校)に増え,いまや13,000人を超える入学定員を要するようになりました。この急増の要因のひとつは,リハビリテーションの社会的認知度が向上し,高齢者医療やさまざまな医療福祉サービスにおいて理学療法士の社会的需要度が高まっているためと言えるでしょう。また理学療法士養成校の急増と合わせて,理学療法士教育も大きく変化が求められています。定員増加に伴って教育の質が低下する懸念もさることながら,理学療法士教育において重要な臨床実習を受け入れる施設にも相当な負担を強いており,これらの影響を最も受けているのが,現在養成校に在籍している学生です。
 理学療法士国家試験問題の専門分野は100題出題され,このうち実地問題が40問です。実地問題には症例提示による設問が含まれ,画像の読影やイラスト・写真から読み解く能力が求められます。さらに一般問題は1問1点であるのに対して実地問題は1問3点と配点が高く,症例問題解決能力が国家試験でも重要視されています。しかしながら現在の臨床実習教育では,学生が国家試験に出題されるような症例をすべて受け持つことは不可能です。このため実地問題が高配点でありながらも,経験した症例の問題は容易に解答しやすいが,未経験の症例の問題は不得意で誤答する可能性が高くなります。本書は,症例提示問題を確実に得点するためにはどのようなポイントをおさえるべきかを中心に解説しています。高配点の問題をすべて得点できれば,国家試験合格の道は一段と開けることでしょう。
 本書は,第1章:中枢神経領域,第2章:整形外科領域,第3章:内部障害領域,第4章:小児領域,第5章:義肢装具領域,第6章:ADL領域,第7章:その他,と各領域に分けて過去に出題されている代表的な症例問題を中心に解説しております。解説中には「One Point Advice」や「ウラ技」といった項目を設け,学生が経験したことのない症例であっても理解し,覚えやすい仕上がりになっております。また著者陣には各領域で臨床経験の豊富な先生方に加わっていただいており,それぞれの症例問題には「レベル・アップ」の項目を設けて解説の詳細や今後出題が予測されるような知識を載せています。これらの知識は,卒後の学習教材としても十分に利用できるものであり,卒前・卒後を通して必ず役に立つと考えます。
 本書の発刊にあたり,編集に多大なご協力を頂いたメジカルビュー社のスタッフの皆様に深謝します。

2010年12月
小山貴之
小林 賢
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目次

疾患別一覧  
本書の特徴と使い方  

中枢神経領域  
  脳血管障害 
   1 脳血管障害(急性期)1
   2 脳血管障害(急性期)2
   3 脳血管障害(急性期)3
   4 脳血管障害(急性期)4
   5 脳血管障害(急性期)5
   6 脳血管障害(慢性期)1 /歩行
   7 脳血管障害(慢性期)2 /肩手症候群
   8 脳血管障害(慢性期)3 /ADL
   9 脳血管障害(慢性期)4
   10 外傷性脳損傷
  神経筋疾患 
   11 Parkinson病1
   12 Parkinson病2
   13 多発性硬化症
   14 筋萎縮性側索硬化症
   15 脊髄小脳変性症
   16 Guillain Barre症候群
   17 筋ジストロフィー
   18 Charcot-Marie-Tooth病
  疾患別理学療法のまとめ 

整形外科領域  
   1 骨折(下肢)
   2 骨折(上腕)
   3 手指の変形と拘縮
   4 人工膝関節
   5 人工股関節
   6 大腿骨頸部骨折
   7 アキレス腱断裂
   8 関節リウマチ1
   9 関節リウマチ2
   10 側弯症
   11 椎間板ヘルニア
   12 後縦靱帯骨化症(OPLL)・脊髄損傷
   13 圧迫骨折
   14 膝前十字靱帯(ACL)損傷
   15 成長期スポーツ障害
   16 肩関節周囲炎
   17 脊髄損傷1
   18 脊髄損傷2
   19 脊髄損傷3
   20 脊髄損傷4
   21 脊髄損傷5
  疾患別理学療法のまとめ 

内部障害領域  
  呼吸器 
   1 COPD
   2 肺機能検査
   3 ドレナージ
  循環器 
   4 心電図
   5 運動強度
   6 心疾患
  その他 
   7 糖尿病
   8 開胸・開腹術前後/NPPV
  疾患別理学療法のまとめ 

小児領域  
   1 小児疾患1
   2 小児疾患2
   3 小児疾患3
   4 小児疾患4
   5 小児疾患5
   6 小児疾患6
  疾患別理学療法のまとめ 

義肢装具領域  
   1 下肢装具1
   2 下肢装具2
   3 義足訓練
   4 ソケット
   5 義足歩行
   6 上肢装具
   7 体幹装具
  疾患別理学療法のまとめ 

ADL領域  
   1 車椅子
   2 杖
   3 自助具
   4 家屋
   5 FIM
   6 BI
   7 ICF
  疾患別理学療法のまとめ 

その他  
   1 熱傷
   2 スポーツ傷害と物理療法
   3 リスク管理
   4 PT-患者会話
  疾患別理学療法のまとめ 
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