患者さんは「英語で…」と言ってます!

OSCEを英語で/Medical Interviewから/Physical Examまで

患者さんは「英語で…」と言ってます!

■編著 齋藤 宣彦
野中 泉
アラン・ハウク

定価 2,200円(税込) (本体2,000円+税)
  • B6変型判  192ページ  2色
  • 2012年12月28日刊行
  • ISBN978-4-7583-0433-7

「先生! 英語しか話せない患者さんが来てます!! 」と言われても困らないために!

本書は医師−患者で交わされる医療英会話の基本的フローを,ポケットサイズにまとめて掲載している。英会話の内容は主に「医療面接」「身体診察」という内科必須の臨床能力であるが,本書では,難しい英語表現でなく,基礎英語レベルでの言い回しを掲載している。またすべての英文に和訳をつけ,関連用語はイラストを使って解説するなど,医学英語初心者には最適な1冊である。


序文

はじめに

 グローバルに通用する医療人を育成するために,いくつかの大学では,医学英語の授業を増やしたり,臨床実習の一部を外国の大学で行う希望者を募ったり,休暇中の短期留学を推奨したりと,いろいろなプログラムが工夫されています。さらに,共用試験OSCE程度の内容ならば英語でやろうではないか,と考えている大学もあると聞きます。
 そうこうしているうちに,5年次の卒前臨床実習で外国人の患者さんに接する頻度も増えましたし,医師国家試験でも医学英語の問題がわずかながら出題されるようになりました。初期臨床研修で研修病院に行くと,英語を話す患者さんに対応しなければならないこともしばしばです。さらに,専門研修で学会に参加すると,英語でディスカッションしなければならないかもしれません。
 この流れは,これからもどんどん加速されるはずです。となると,卒前臨床実習から臨床研修にかけての時代に,英語でやり取りできるようになっておくと,その後が楽勝だと思います。
 医学や医療の英語は,高校の英語に比べるとかなり易しいのですが,それまで接したことのない解剖学用語や生理学用語が出てくることで面食らうのです。それに,日本語では,「大動脈弁領域で拡張期漸減性雑音を聴取する」というとき,それらの術語を英語で言うことはできても,患者さんに「心臓の音を聴きますから,上半身を少し前に倒して息を吐いたところで止めてください」と,英語で言おうとしても,なかなか出てきません。
 本書は,日常診療で必要と思われる,医療面接,身体診察,症例提示などのごく基本的な言葉から入っていくように作ったつもりです。本書よりハイレベルな書物はたくさんあります。本書を卒業したらそちらに進んでください。

2012年12月
編著者を代表して
齋藤宣彦
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目次

Chapter1 医療面接の基本:腹痛
1 自己紹介をして患者さんを確認する
2 主訴を明らかにして,自覚症状の部位・性質・随伴症状・経過をたずねる
3 既往歴を明らかにする
4 家族歴をたずねる
5 まとめと患者さんの考えの確認

Chapter 2 医療面接の基本:頭痛
1 自己紹介をして患者さんを確認する
2 主訴を明らかにして,自覚症状の部位・性質・随伴症状・経過をたずねる
3 既往歴を明らかにする
4 家族歴をたずねる
5 まとめと患者さんの考えの確認

Chapter 3 バイタルサインの測定
1 体温
2 呼吸の観察
3 脈拍の触診と血圧測定① 上肢の脈拍触診
4 脈拍の触診と血圧測定② 脈拍を触診して不整があった場合
5 脈拍の触診と血圧測定③ 上肢の血圧測定(座位)
6 脈拍の触診と血圧測定④ 血圧を測定して高かった場合
7 脈拍の触診と血圧測定⑤ 下肢の動脈(足背動脈,後脛骨動脈,膝窩動脈)の脈拍触診

Chapter 4 頭頸部の診察
1 頭部の診察
2 眼の診察
3 耳の診察
4 口腔・咽頭の診察
5 唾液腺・リンパ節の診察
6 甲状腺の診察

Chapter 5 胸部の診察
1 肺の診察
2 心臓の診察
3 頸部血管の診察

Chapter 6 腹部の診察
1 腹部の診察

Chapter 7 神経診察
1 神経診察の説明
2 視野の診察
3 眼球運動・眼振の診察
4 瞳孔・対光反射の診察
5 眼底の診察
6 顔面の診察
7 聴力・軟口蓋・舌・頸部の診察
8 上肢の運動系の診察
9 握力と上肢の筋力の診察
10 歩行と立位のふらつきの診察
11 下肢の運動系の診察
12 下肢の筋力・振動覚の診察
13 反射の診察① 下顎反射
14 反射の診察② 上肢の反射
15 反射の診察③ 膝蓋腱反射
16 反射の診察④ アキレス腱反射
17 反射の診察⑤ Babinski徴候
18 髄膜刺激徴候(項部硬直)の診察
19 認知機能の診察

Chapter 8 症例プレゼンテーション
1 入院症例の紹介
2 ERに来院された患者さんの報告
3 入院後の経過を含めた報告
4 CPCのプレゼンテーション
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